2018/05/20 のログ
ご案内:「名もなき海辺」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 夜の浜辺は潮の音が煩い。
人の喧騒も、動物の声も遠い。潮騒と風の音に埋め尽くされて。
砂利を踏みしめる足音が波紋のように、刻まれた。
火照った身体はここに来るまでにとうに冷めて。
温かった風は寒気がするほど冷たく感じていた。
何か用があったわけじゃない。
ザクザクと砂を噛む靴音は迷いがないように。
男に今夜行く当てもなく。
咥えたままの煙草に、火もつけず。
明日の行方を捜している。
■グスタフ > 弄んでいた煙草に火をつけようと懐を弄っても、なにもない。
熱のこもらない煙をあげないそいつを唾液で時化させながら。
浜辺に足跡を付けていく。
浜辺には灯りがあった。
誰がつけたか、焚火がくすぶっている。風が強すぎて消えかけている。
近付けば炭化した咽る臭いが鼻孔をくすぐる。
風よけに身体をねじこみ、近くにあった木片で火元を引っかき回す。
パチパチと火の爆ぜる音がする。消えかけていた火が息を吹き返す。
■グスタフ > 火を借りて煙草に移す。一息吸ってむせた。
焦げ臭い灰まで吸い込んだようだ。
空に紫煙を伸ばして見上げながら。
吸殻を浜辺に吐き捨てて。
寒気にぶるりと身体が震えた。
「まったく、どうしようもねぇな」
身体を解すように、軽く腕肩首まで足先から腰を経由して捻って。
筋を伸ばして骨が軋む。血が脈打つ感覚がする。
待ってればやってくる明日に興味もなく、歩けるだけ歩いていこう。
ご案内:「名もなき海辺」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」にジードさんが現れました。
■ジード > 貧民地区の中でも一層治安の悪い路地裏の片隅。
ちょうど平民地区と貧民地区とを繋ぐ裏道に当たる路地に怪しげな露天が構えられていた。
「はい、毎度あり。効果のほどは保証するよ。
気が向いたらまたどうぞ」
そこに響くのは明るい声。店で買い物をした客に対して商品の入った紙袋を手渡して、
少々胡散臭そうな表情の男性客を営業スマイルで見送った後、
その姿が見えなくなると一気に気を抜いて若干陰鬱そうな表情を浮かべ。
「やれ、客が少ないねえ。普段はもうちょっとめかし込んでる奴が多いのに」
何か景気の悪くなることでもあっただろうかと訝し気に、
未だ棚に多く並んだ売り物――大半が薬品類を眺めて首をひねり。
■ジード > 「こうも入りが悪いとさすがに商売にならないな…もう少しいい場所探すかねえ」
娼館街の喧騒とは裏腹に静かな路地の様子に苦笑いが浮かぶ。
これはどうにもならぬと思ったか立ち上がると手早く荷物を片づけ、
路地の向こう、繁華街へと消えていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 路地裏」からジードさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場-上層-」にケラノスさんが現れました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場-上層-」にセレナさんが現れました。
■ケラノス > ル・リエーの水遊場…全体的に円錐形のシルエットを持つその施設は下層が主に平民、そして上層は貴族や王族御用達となっている。
そんな上層に、水着に着替えた金髪にオッドアイの目付きの鋭い男が一人、腕を組んで佇んでいる。
居るのは更衣室から出て直ぐ、ちょっとしたカフェテラスっぽいスペースだ。
水着姿で談笑や軽食を楽しむ貴族、偶に何処ぞの王族らしい者もちらほらと見掛ける。
「……まぁ、俺も今の体裁は「お姫様の護衛」なんだが。」
そうでもしないと、少なくとも金銭を払えば入れる、という事も無かっただろう。
さて、女の水着の支度は時間が掛かるというがぼちぼちだろう。周囲に何となく視線を向けてそろそろだろうか、と。
ちなみに、あちらからすれば魔力や気配でも分かるだろうが…何より、見た目で分かり易いだろう。
金髪はまだしも、オッドアイの人物は周囲には流石にありふれてはいないだろうし。
■セレナ > きょろきょろと、辺りを見渡すようにして更衣室の方から姿を現し。
気配を隠しもしてないおかげで、すぐに求める姿を見つけて、表情を緩めて足早に歩み寄っていく。
「お待たせしました? ええと、本日の護衛。よろしくお願いします」
おとなしめの白のビキニという水着姿。露出は多めだが、派手さや色気を追求した人目を引くような水着では無く、彼の期待に応えられているかは不明とちょっとばかりの不安を隠しつつ、声をかけ。
やっぱり男らしく逞しい体つき、と相手の水着姿を眺めつつ荒事の気配を感じさせる傷跡などを眺めながら、微笑みかける。
■ケラノス > 「…ん?おぅ、こっちだセレナ――おっと。」
声にそちらへと顔を向ければ、白いビキニスタイルの吸血姫様がいらっしゃる。
露出は彼女の普段の服装を考えたら頑張っているだろう。とはいえ、派手さや色気を追求したものではない。
…だが、いい。余計な着飾りをしない分、素材の良さというか彼女の美貌がバッチリ引き出されていると思えて。
「…んー…悪くねぇ。むしろ良い。…と、そうだな。名目は一応護衛だしな」
言いつつ、彼女の豊かな胸元、ほっそりとした腰、丸みを帯びた尻を堂々とガン見していく。
色白なのもあり、その姿はとても映える…昼間だから、というのもあるだろうが。
「…まぁ、分かっちゃいたが日光の類はやっぱ平気そうだな。んで、何処行きたいよ?」
自分が先導すればいいのだが、護衛が先導すると流石に変な目で見られる。
今回は護衛らしく、彼女の行きたい所に付き従うスタイル…で、行けたらいいが。
何しろ、隣にこんなとびきりの美女が居るのだ。…確実にセクハラくらいはするだろう己が容易に想像できる。
(まぁ、今回は”普通”のデートみたいなもんだしな…)
と、己に念を押すが正直何処まで守れるかは謎だ。あと、周囲の目がチラチラとこちらに向いている。
さりげなく、セレナを庇う様な立ち位置をキープしつつ。
ご案内:「ル・リエーの水遊場-上層-」にケラノスさんが現れました。
■セレナ > 「ええ、護衛ですから悪い虫から頑張って守ってくださいね」
隠しもせずにがっつりと向けられる視線を意識して、恥ずかし気にするもののそれを咎めるような事はせず。
他にも同じような視線をちらちらと向けてくる外野の男などから、しっかりと守ってくれるのでしょうと『護衛』の仕事を期待する台詞を口にしながら、期待外れだとがっかりさせる事にはなってない様子と一安心。
肝心の護衛が悪い虫になるかもとは思ってる様子もない無邪気な信頼感も漂わせ。
「こう見えても、そこらの吸血鬼とは違いますから。そうですね、せっかくこういうところに来たのですから、まずはひと泳ぎしませんか。お勧めとか、あります?」
日光などは、既に弱点とは言えないですよと誇らしげに胸を張り。問われて考えるように少し視線を泳がせてから、ここの売りをまずは楽しみましょうと誘いをかける。
ご案内:「ル・リエーの水遊場-上層-」にケラノスさんが現れました。
■ケラノス > 「…へいへい、お姫様をきっちりガードさせて貰いますよ。」
護衛の仕事は傭兵の真似事で何度か経験はあるが、正直向いているとは言えない。
が、護衛の体裁が無いと、何処の馬の骨とも知れない男がこの上層には中々来れない。
表向き、とある国の王族という肩書きを持つセレナの身分の威光が矢張り大きいのだ。
さて、悪い虫…貴族の坊っちゃん達を鋭い眼光などでいなし、散らしつつ一先ず二人で歩き出して。
しかし、如何に親密な間柄とはいえ、この吸血姫の何処か無防備な所は何とかならないものか。
「まぁな。ついでにそこらの悪い虫なら眼光だけで射殺せるだろうな。…ん、じゃあそうすっか」
事実をサラリと交えて茶化しつつ、お勧めとあらば…と少し考えてから。
「アレ何かどうだ?…こう、一気に下るやつ。何つったか…うぉーたーすらいだー…だっけ?」
高台に設置された滑り台のようなそれを指差す。そこからやや急な角度の滑り台には水が流れ、一気に滑り降りる仕様らしい。
ゴールは普通のプールのようになっており、またそのまま滑りに行くのも、そのまま泳ぐのも好きに出来そうだ。
もし、彼女に異存が無ければ護衛としてガードもしつつそちらに連れて行こうと。
■セレナ > 「本当に殺したりしたら駄目ですよ」
戦闘力的な意味での実力は疑っていないが、政治的な意味での影響力はよくわからず。出入り禁止になるような惨劇までは起こさないで下さいよと、一言つけ。
感じさせるものは上流階級に係る者の洗練された気配というよりも、野の獣のような野性味。
それが、存外に人避けに効果を発揮しているようで、他の誰かが絡んでくるような事もとくには無く。
精神的な距離感を示すように、寄り添うようにしてふたりで歩き。
「あれですか。なんだか、楽しそうです。一緒に滑りましょう」
指さされた方を見て、ざぶーんとあがる水飛沫とともに滑り降りた人たちがあげる楽しそうな声に面白そうと興味津々の表情となり。
わくわくとした期待も露わに、一緒に滑ろうとケラノスの手を引いてウォータースライダーの方へと。
■ケラノス > 「いや、しねぇよ…俺はそこまで考え無しの見境無しじゃねーぞ…。」
お前は俺を何だと…と、いうジト目で彼女を見る。せいぜい半殺し程度だという事は口にはしない。
そもそも、無用のトラブルは面倒臭いから出来るだけ避けたいものであるし。
そして、男がなまじ貴族の雰囲気とかけ離れた、野性の獣じみたそれの為…
結果的に人払いの結界じみたものとなっており、これはこれで便利であった。男はあまり意識してないが。
さて、寄り添うように歩きつつ、さりげなくセレナのほっそりとした腰を抱いたりして密着もしつつ。
「ああ、しかしどっちが前で滑るか…俺が前でセレナがしがみつくか、セレナが前で俺が後ろで支えるか」
ともあれ、最初こそこちらが案内する形だったが、最終的には好奇心全開のセレナに手を引かれる形で移動する。
高台じみた階段を上り、軽く係員らしき者から説明を受ければ…さて、自分達の番だ。
「…んじゃ、滑るとすっか。取り敢えず俺が後ろで今回は支えておくな」
前の方が迫力があるだろうから、ここは表向き護衛としては後ろから支える後方ポジションを選択。
ご案内:「ル・リエーの水遊場-上層-」にケラノスさんが現れました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場-上層-」にケラノスさんが現れました。
■セレナ > 「でも、うっかり手加減を間違えて……とか」
要人警護をしているような武力担当の人材はともかく、権力は握ってるがそれだけのただの人間とかをうっかり殺してしまったりしたら、面倒なのは面倒とジト目を向けられて弁解するように言葉を口にし。
腰に腕を回されて、ちょっとばかり体をこわばらせたもののそれ以上の動きが無いとすぐに安心した様子で、抱かれるままに身を寄せて歩き。
「ええ、それではしっかりわたしを支えていてくださいね」
けっこう高いですねと、下のプールを眺めたりしながら順番を待ち。前か後ろかの問いかけに前で構わないと頷いて。
後ろのケラノスに身を預けるように背を密着させ、それではと流れる水に乗るように滑り出し。その勢いと流れる景色に楽し気に声をあげ。