2017/06/10 のログ
■メンシス > 「まぁ…これが全部の資料って訳じゃねぇ…けども」
資料をペラペラとめくり、背もたれに深く寄りかかる。
噴水の水飛沫を眺めて次第に遠い目になっていく。
確かに魔剣についての資料はこれで全部ではない。
が、全部でないならそれはそれでお目当てのものを探し出すのが困難だ。
「魔剣に詳しい奴。誰か居ねぇかなぁ…」
その手の専門家と知り合えば一段と早く見つけられるだろうが
生憎そんな知り合いなど居ない。
そんなことをボヤきつつ資料を回収して、立ち上がる。
今日の所はもう帰ろうと宿へ向かう道につく。
ご案内:「平民地区 広場」からメンシスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 喫茶店」にカルニーツォさんが現れました。
■カルニーツォ > 店内のカウンターの中、一人の男が先ほどから乳鉢で乾燥した草やら樹皮やらをすりつぶしては、天秤で重さを量り、土瓶の中へと入れていく。一通り、材料を入れるとさらに水を注ぎ、火鉢に掛ける。
「さて、あとはじっくりに出すだけですか...」
調理台の上の材料を片付けると、椅子に腰掛け、本をめくりはじめる。
■カルニーツォ > しばらくすると土瓶からうっすらと湯気が立ち上り、さらにシュンシュンと湯が沸いてくる。沸騰する音に本から顔を上げると、炭の量を調整し、沸騰具合を調整する。
続けて、砂時計をひっくり返す。
「...フム、ここまでは良いようですね...」
立ち上る湯気に微かな甘い匂いが混じってくる。手で扇ぎ、匂いを確認すると満足げに笑みを浮かべて頷く。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 喫茶店」にベルフェゴールさんが現れました。
■ベルフェゴール > 『良いようですか』
(不意に声が響く、転送術式。発動は、カルニーツォの頭上。ふわりと降り立ち、背後に。カルニーツォの首に後ろから軽く抱き付く様にして降り立つだろう)
『カーちゃん。来ちゃった……。』
(と呟くだろうか。三度目の来店である)
■カルニーツォ > 「!」
急に頭上から聞こえてくる声。びくりと身体が跳ね、緊張した表情で身体を強ばらせる。そして、首に手がまとわりつくと耳元から声が聞こえる。
「や、やぁ、ベルちゃん。久しぶり。残念ながら今日は甘い物がないのだけれども大丈夫かな?」
先日の薬が切れて以降の出来事を思いだし、こめかみにたらりと脂汗が浮かぶ。身体を緊張させたまま、目だけを動かし、背後の幼女の顔を見ようとする
■ベルフェゴール > 『心拍数、上昇……どうしたの?ボク怖い?』
(次の瞬間、相手の膝に向かい合って座る様な位置に移動。相手の両肩に両手をあてがって)
『今日のは甘くないんだ?何作ってるの?……』
(とても顔が近い。吐息がかかるくらいに、この幼女は、懐いた相手にはとことん懐くのだった。ちょろいといえばちょろいけど、元とは言え愛と知の女神は愛が重い)
■カルニーツォ > 「あ、いや、そんなことはないですよ、そんなことは」
相変わらず脂汗は浮かんだままだが、ゆっくりと深呼吸を数回繰り返し、緊張を解いていく。
「あ、これですか?...まぁ、甘い物と言えば甘いものですが...依頼品の薬でしてね。母乳を出させ、さらに愛液を文字通り蜜のように甘くするというものです。あとは若干の豊胸効果も...まぁ、あまりベルちゃんには関係ないものですかね」
作っている薬のことを聞かれると、特に隠す様子もなく、正直に話す。逆に下手に隠し事をして、しつこくつきまとわれるよりは興味を引くものではないことをさっさと告げた方が、早く解放されるのではないかと考え。
■ベルフェゴール > 『じゃあ、僕に会えて喜んでいると解釈しておく』
(両腕を相手の首に回して、密着を強めるような動きをしつつ)
『へぇ……おっぱい大きくなるの?……強めの幻術で誤魔化すこともできるけど……やっぱり少し大きくした方が……』
(何やらブツブツ呟く。どうも、残念ながら興味を引いたようだ)
『カーちゃんは……やはり、男の子は豊満な女性の方が需要あると思うかな?砲台型の僕としては、無駄な重量が無い、被弾面積の少ない今の体が優秀だとは思うんだけど。』
(そのまま悩み相談を始めるんだけど。距離感はとても近い)
■カルニーツォ > 「へ?豊満?需要?」
甘い物でもなく、通常女性が気を引くとも思えない調教用の薬品に気を引くとは思えなかったところに、いきなり悩み相談を始められ、思考が混乱する。
しかし、元が土地神様のせいか、人を食った性格のわりに人の良いところがあるこの男、真面目に相談内容を考えはじめる。
「ムゥ。なんとも言えませんねぇ。いにしえの賢人曰く『母性を伴わない肉は駄肉』、『ツルペタ吹き流し体型こそ正義』というものもありますからねぇ...まぁ、逆に『女の胸には男の浪漫が詰まっている』『パフパフこそこの世の桃源郷』などという格言もありますからねぇ...」
薬の煮詰まり具合を気にしつつも、ウンウン唸りながら答えを必死に探す
■ベルフェゴール > 『母性……』
(少し背を逸らして、自分の胸に両手を当てがいつつ呟く。どうみても、それはない。母性というか、そもそも子供が居たことも無ければ、その性質が備わっているか疑問であった。生物としても、疑問なのだから。)
『彼がね……いっつも浮気してるんだよね……まぁ浮気ぐらいは許すと言ったけど……他所で2人の子供まで作ってて、その相手がボクと同格の魔王だったりして……ついでに久しぶりに会ったら……ぁあ、久しぶりってのはこの間カーちゃんと僕が出会って仲良くなった後なんだけど……ともかくその後に判明したんだけど。元々はちゃんと立派な男の子だった彼は呪いでミレーっぽい女の子に変えられてて、けど可愛くなったしちゃんとおちんちんついてるからまぁいいかと思ったんだけど……』
(いつになく饒舌な分。話はまとまりがなかった。相手の体に身体を預けつつの体勢は。これは浮気じゃないのかという話にもなりそうだけれど)
『僕に魅力が足りないかなぁって……どう思う?』
(質問はとても支離滅裂だったけれど。つまりそういうことで、スタイルとか身長とかを悩んでいるらしいということ)
■カルニーツォ > (「ま、まずい。どんどんドツボに入っていくパターンだ...」)
どんどん深刻になっていく話題。浮気、隠し子、性転換...あまりのヘビーさにクラリと目眩を覚える。それでも必死に踏ん張り、表情のみは笑顔を保つ。
「ま、まぁ、それも彼?彼女?の優しさじゃぁないですか?子育てなんて並大抵の苦労じゃないですからねぇ。自らのことは二の次、三の次。とにかく全てが子ども基準、子ども優先。そんなことであなたとの甘い生活を失いたくなかった。そう言うことじゃないですか?あなたと二人のみの甘やかな生活。それを望んだ故に、別の相手に子育てをさせるという....」
沈んだ様子に無茶苦茶な理屈で説得を試みる。相手の魅力についてはスルーしつつ。
■ベルフェゴール > 『別に子育てくらい全自動でできるのにな……』
(色々と倫理的に問題のある発言をした。普通の生物の一生を面倒見るくらいはさほどの苦労もないと。因みにそれは子供だけじゃなくて、旦那すら含まれているのだけど)
『……そうかぁ、やっぱり魅力不足か……カーちゃんなら、やることはしっかりやってたから好意的な感想が出るかと思ったけど……。』
(若干ふてくされ始めたけれど。一応はまだ、抱っこされた体勢を保持。
落ち込んでいると誰かにくっつくのが習性のようだった。)
■カルニーツォ > 「いや、そこはやはり母親の愛情とか、親子のスキンシップとか、色々必要ではないですか?」
「全自動」という言葉にさすがにまた笑みが強ばる。感心とあきれがない交ぜになった感想をもちながらも、必死に応対する。
「いや、別にベルが魅力不足と入っていませんよ?ベルにはベルの魅力がありますからね。えーと例えば、微かな...ではなく、手で包み込みやすく掌全体に膨らみを感じられるサイズの胸とか、ロリ...ではなく、締まりが良さそうな秘裂とか....」
できる限り魅力と思えるところを上げていこうととするもなかなか見つけることも出来ず、必死に思いつく限りの美辞麗句を慣れbe立てようと苦戦しはじめる)
■ベルフェゴール > 『そういうのよくわからない。……必要性は否定しないけど……自我が目覚めたときから今の僕だった僕にはわからない……。』
(つまり、育成とか子育てみたいなのは。そもそも代を重ねる生物とはまた違う生き物である自分にはわからないと告げる。)
『……うぅん……じゃあ。カーちゃんから見て……僕は魅力的?……』
(相手にしなだれかかるように体を預けつつ問う。なんというか重い)
『……好き?……嫌い?……』
(質問がいちいち重い。体重は軽いけど気持ちが重い)
■カルニーツォ > 「アー、なるほど...」
自分にとっては守護していた土地の人間たちが子どものようなものであったため、あまり意識してこなかったが、確かに子を産み、育てるという実感がないのは同じ。自分にとっても愛情という感情はあくまでおそらくそうだろうなという想像の産物。静かにゆっくりと頷く。
「私から見てですか…?」
素っ頓狂な声を上げて問い返す。
「(どちらかというと)魅力的ですし、(どちらかというと)好きですよ?」
にっこりと笑いつつ、それぞれ前半はほとんど聞こえない蚊の鳴くような声でつぶやき、その跡は大きな声で返事をする。
「まぁ、私の場合は、やりたいことがあまりにも特殊なので、それをやらせてもらえるというだけですごく魅力的ですけどねぇ...」
最後にポロリと本音を漏らし
■ベルフェゴール > 『ねぇ?……でしょ?……たぶん、カーちゃんも。僕と似たような存在でしょ?』
(分析せずともこうまで肌を合わせていればある程度はわかる。特定まではできていないけれど、自分と似たような。「概念」の存在であると)
『………ぉ……ぉぅ……僕も、好き……だぜ?』
(蚊の鳴くような部分はしっかり聞こえず。魅力的と素直と言われると、真っ当うに照れる。口調が安定しなくなるほどに顔を真っ赤にする、チョロい女)
『……やりたいことって、お尻の?……』
(先日された、特殊なことのイメージ。お尻を使ったプレイになった、首を傾げて。褒められて喜んでいるのか、相手の両手を、自分の胸の方に誘導しようと。言葉じゃなくて、行動でおねだりしていた)
■カルニーツォ > 「んー、まぁ、そう、ですね...」
相手の声には静かに頷く
「匂い」からすれば、彼女が人間でないことはすぐ分かる。...それ以前に移動の様子や登場の仕方、底なしの体力及び性欲からしても人間ではないことは明白で。
「...『だぜ』?」
急に変わる反応に、笑みを浮かべながらも狼狽する。
続く質問には土瓶の中をじっと見ながらしばらく無言でいる。しかし、火鉢の隅を片付けると、カウンターの下から道具箱をとりだし、中の道具をカウンターに並べていく
「まぁ、あれも趣味と言えば、趣味ですが、こういうオモチャが好きなものでしてね...」
並べられていくのは各種玩具のコレクション。振動式の張り型、ポンプ内蔵型後孔用張り型、自動振動式ボディジュエリー、etc、etc...
それぞれを説明していくうちに段々と説明に熱を帯びていき、いつしか夜はどんどんふけていくのであった
■ベルフェゴール > 『……良いよ?……全部試しても……』
(並べられた玩具に。視線を向けていたのが十秒ほど。少し赤い顔で、囁く様に告げたそれは。)
『これが君の愛の形なら……僕は、受け止めるから……ていうか……その……』
(そこまで言いかけて大きな声は恥ずかしかったのか耳元に唇を寄せて)
『僕も少し興味あるし……』
(どちらかといえば、という枕詞が含まれたとしても。好きと言ってくれた相手には、何かと献身的で甘い。とにかくちょろい魔王であった)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 喫茶店」からカルニーツォさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 喫茶店」からベルフェゴールさんが去りました。
ご案内:「平民地区/公衆浴場」にグラスシエルさんが現れました。
■グラスシエル > (お客様待機中)
ご案内:「平民地区/公衆浴場」にグロリアさんが現れました。
■グロリア > 幸か不幸か、更衣室には僅かながら先客がいた。
気配からして中も似たようなものだろう。
多くはないが貸し切りという訳にはいかないようだ。
そこに色々と目立つグロリアが入ってくると流石に注目を集めてしまう。
注目されるだけで何をされる訳ではないが、この視線の中着替えるエルは大変だろう。
「とりあえず脱いでしまおうか?
後ろを向いて、ボクに隠れて脱げば大丈夫だと思うよ」
いっそグロリアから離れて一人でいた方が注目されないぐらいかもしれないが、エルも今は痩身の美少女という装いで例え女性からでも目を引いてしまう姿だ。
更に目立つグロリアの近くにいる方がいくらかはマシかもしれない。
「とはいえ、着替えてそのままお風呂に行ってもすぐにバレてしまうよね。
そういうわけで、ボクが抱っこして連れて行くのはどうかな?」
服に手をかけながら、小声でエルに話しかける。
密着して抱きかかえればとりあえずは肝心な部分は見られる事はないだろう。
そこさえ隠せれば後はいくらでも誤魔化しようがある。
壁際にでも陣取ってしまえばわざわざ覗きに来る者でもいない限りまず大丈夫だ。
当然、タオルで隠していく等という無粋な真似はさせない。
タオルは与えず使わず、持ち込む道具は桶とスポンジぐらいである。
■グラスシエル > 僅かながらいる先客に空を仰ぐ。リアに向けられる注目の眼差しの後ろで少年は天を仰いだ。今からでも着替えだけ分捕って帰りたい気分の方が強い、というかそうした方がいいと確信している
別に女の裸が恥ずかしくて見れないとかそんな初心なことを言うつもりはない。天使が堕天使を「洗浄」と称して陵辱するのも見てた。裸で誘惑する魔族もいた。見た目の割にはスレてるのである。
そのはずだが、流石に女装して、かつ女湯に入るとなると羞恥以前の屈辱である。
「ほら、タオル、タオルよこせよ」
仕方なく、深いため息をついてサマードレスを脱ぐ、ふわりと脱衣カゴに放り込んでタオルを寄越せと。当然である。胸板と何より下腹部を見られたら一発で分かってしまう。流石に少年、とはいっても公衆浴場の女湯に入れるほど幼くはない
「抱っこ!?い、いやお前そういうのいいからタオルをだな…」
リアの提案にびっくりしたように顔を上げて
■グロリア > 仕方なく服を脱ぐエルの姿を、緩みきった笑顔で眺めている。
こちらはこちらで服を脱いで胸が顕にすると軽いどよめきを生んでいるのだが。
「タオル?そんなもの必要ないだろう?
まあ抱っこが嫌だっていうのなら、ボクの足にでも抱きついていれば隠せるだろうさ」
緩みきった顔を満面の笑み程度まで回復させると、更にズボンも取り払い先程買っただけのTバック姿になっていた。
「大丈夫、変に目立った事をしなかったら、誰も男の子だなんて気づかないさ」
胸元は、まあ発育が悪いという事で誤魔化しようもあるしそのぐらいなら手で隠しててもそうおかしくはないだろう。
諭しながらいよいよTバックにも手をかけ、こちらは裸となった。
■グラスシエル > 「必要あるだろ、てか其処にタオルさっきあったじゃねえかどこやったんだよ!?タオルくださいお願いですから」
隙があれば手荷物を分捕って逃げるという選択肢もあるが、なかなかどうしてスキは見せてくれない、どうどうと真っ裸になったリアに、はぁぁ、と大きくため息を付いてリアの足元に寄る。流石に抱っこは恥ずかしいし目立つ。桶でしかたなく下腹部だけ隠そうとしながら
「なんでそれにしても公衆浴場なんだよハードル高すぎだろ」
■グロリア > 「なんでって、エルのそういうところが見たかったからだよ。
まああそういうなら次からはもっとソフトなところを選ぶとしようかな」
からかったり恥ずかしがらせるのが目的で別に嫌がらせがしたい訳ではない。
桶で隠すのは、かえって目立つような気もするがこのぐらいは勘弁してあげよう。
グロリアも最低限の入浴セットを持つと、こちらはどこも隠さず堂々としていて。
「準備ができたみたいだし、そろそろ行こうか。あんまりボクから離れないようにね?」
小脇に桶を抱えてエルがついてくるのを待つ。
視線を遮る壁になるためだけでなく、勝手に逃げ出さないように牽制するためにも、一人で先に行ったりはしない。
■グラスシエル > 「悪魔かてめえは、俺のこういうトコってどういうトコだよ!
あと、次とかねーから、俺はもう懲りましたもう勘弁しろ」
と毒づきながらも堂々と歩くリアの後ろについていく。目立たぬように出来る限りくっついて歩くが、リアへの視線が流れるように着いていく少年へも向けられるのはまぁ、当然で
…ばれてないよな?というかバレるんじゃねえのか…?
いつもならガンを飛ばしてそんな好奇な視線は蹴散らすのだが此処は女湯、完全にアウェーだ、こんなのがバレたら一生の汚点である
「お前とデートとやらをするとロクなことはないのはよくわかった。もう二度としねえ…」
やたら疲れた声で、リアにだけ聞こえるようにそう呟く
■グロリア > 「それは寂しいねえ大いに悲しい。寂しさでそのまま死にそうだよ」
軽い口調だが、少しは本気も入っている。
人生の張り合いが何割かなくなってしまう気分だ。
「まあその話しはまた今度として、とりあえず今は洗いっこしようか。
こういうのやってみたかったんだよ♪」
たっぷりと注目を集めながら歩き、なるべく端の方へ腰を下ろすと桶で湯を汲む。
自分では被らず、洗いっこの宣言通りエルへとかけるつもりなのだ。
■グラスシエル > 「勝手に死ね、花ぐらいは手向けてやる」
こっちの口調は軽くも突き放す感じである。
そもそも女装させられて街を引っ張りまわされ、挙句に浴場である
不機嫌にもなろうというものだ。リアの事が嫌いになったわけではないが振り回されるのは御免である。
「はぁ…話をきいてるんだか聞いてないんだか…」
浴場の、人気がない区切りの奥に二人が座ると、桶がざばぁっと音を立てた。此処まで来たらしょうがないと、椅子の上で目をつぶり頭から湯をかけやすい格好に
■グロリア > 色々といたずらをしたい欲望はあるものの、これ以上機嫌を損ねては台無しだ。
もうかなり損ねている気もするが、まだ挽回出来る気がする。
かけ湯が終わると今度は石鹸を泡立てエルの頭に手をかけて。
「まずは頭を洗ってあげよう。後でエルもやってくれるかい?」
こうして普通にするだけでもかなり楽しい。
今のところはこれで満足だ。
■グラスシエル > 不機嫌、とはいっても本気で怒ってるなら力づくでも衣服を奪って帰っている。まあ毒を吐きながらも言うとおりにしてる辺り、リアの事は嫌いではないのだろう。
熱いかけ湯が頭からかかると、はぁ、ふ♪と甘い吐息のような声が漏れる。心地よい熱さに目を細めて
「適当で良いぞ適当で。まぁ後でやってやるよ」
顔を下に向けたまま少しだけ柔らかい口調で言う
頭を洗ってもらうなんていつ依頼だろうかと思い出して
■グロリア > 「では適当に心を込めて洗うとしよう」
言いながら既に手を動かしている。
普通の石鹸のはずだがうらやましいぐらい指の通りがいい。
ブラッシングをした時も思ったが、この髪質で普段の散らばった髪型にするのはかえって難しいのではと思うぐらいだ。
「ああ、いいねえこの感覚……。癒やされるよ」
今まで他人の頭を洗うという経験は殆どなかったが、こうしてデートの最中にやってあげるのは思った以上に楽しいものだ。
今回だけで終わらせず、今後も末永くこういう関係でいたい。
ある種の感動を覚えながら、洗い終わった頭から手を離し湯ですすいだ。
すすぎ終わると今度は体を折り、頭を下げて自分の番をわくわくして待つ。
■グラスシエル > 少し指を通すだけでしなやかに指を弾く髪。この髪質で多少いじれば本当に女の子として通用、いや女の子にしかみえないだろう。まあ当の本人はそういうのがただただ面倒なだけであるが
頭を撫ぜるようにゆっくりとマッサージされると、心地よさにくぁ、と一つあくび。こういうのも悪くはないな、なんておもいながらお湯を被る。固かった表情も幾分は和らいだ様子
今度は自分の番か、と石鹸を泡立てる。緊張気味に髪の間に指を通し、最初は頭皮からマッサージしていって。
■グロリア > 「多少の事じゃあ怒らないから好きにやってくれ。引っ張ったりされると困るけど、そういうプレイが好きなら付き合おうかな」
エルの髪質とは対称的に、グロリアの髪は長く硬い。
おかげでボリュームのあるロングヘアになるのだが、洗うとなると少々手間である。
それにいくら鍛えていても髪を引っ張られれば普通に痛い。
あんまり極端な事をしなければ笑って許せるとはいえ、できれば優しく扱ってほしいところだ。
「う~ん、いいねえ……。そのぐらいで頼むよ」
慣れた手つきとはいえないが、素晴らしいシチュエーションの前ではそのぐらいの技術差は些細なもの。
陶酔したようなため息を漏らしながら、エルの手に頭を委ねている。
■グラスシエル > 「俺はサドじゃねえよ、馬鹿」
とはいえ、女の髪を洗ったことがないので少々ためらう。
頭は頭皮をほぐす程度にマッサージ。さて、長い髪はどうするか…
傷めぬように洗う方法を数秒思案する。ブラシがあれば速いのだろうがブラシは更衣室だ。と、なると。
少年は髪を一房一房にわけ、両手で挟むように、石鹸をなじませていく。下手にこすると痛みそうだからだ。無理に洗うより石鹸を通して汚れを落とすほうが良いだろう、と。
陶酔したようなため息に少しドキリとしながら、気取られぬように髪をすくように洗っていく
「やっぱ、髪は長いほうが女っぽいな…」
■グロリア > ぎこちないなりに髪の洗い方はある程度分かっているようなので、特に口出しはしない。
流石にこれ以上贅沢は言えない状況でもある。
「女らしいか、ありがとう。エルも伸ばしてみるかい?」
髪を伸ばしたエルの姿を想像してみる。
さらさらの髪質はロングにしても映える事だろう。
可愛い格好も更に良く似合いそうだ、と言ったら怒るだろうが。
「ボクとしてはどちらも捨てがたいけど、何にしてもエルはもっと髪に気を払えばいいのに。折角の良い髪が勿体無いよ」
これは本心を隠さずにそのまま口にする。
短いままでも少し整えれば全く見栄えが違うというのに、勿体無い。
■グラスシエル > 手で一房にした髪を挟むようにして、つぅーっと石鹸を通していく
まぁ、こんなとこだろう、と言ったとこで「お湯かけるぞ」というぶっきらぼうな声とともにかけられる湯、ここらはちょっと乱暴なかけ方だが、髪の長い先までしっかり湯を流してる辺り、気は配ってるらしい。
「パス。長くしても手入れ面倒だし」
ブラシを通し、石鹸で洗っただけでこんなにも見違えるのか、というようにプラチナブロンドの髪は美しく光を弾く。これならばちょっと髪を伸ばして格好を変えるだけで美少女と言っても差し支えはなさそうではあるが
「めんどくせーし、後、匂いで魔族に気取られるからな。そういう手入れはなかなかできねーのよ」
そう、あくまでも戦天使なのである。だから見栄えより実用性なのだというように
■グロリア > 「そうなのかい?残念だね。
じゃあ伸ばそうとは言わないから、せめてボクの前では可愛らしくしておいておくれ」
そういう事情があるのなら無理強いはできない。
どこか他人事のようにしているが、大いに今のグロリアとも関係のある理由である。
だが今はそこは大して重要ではないのだ。
「いやあありがとうさっぱりしたよ。
やっぱり洗ってもらうと気持ちがいいね!
では今度は背中を流してあげよう」
石鹸が流された髪を軽く水を払ってまとめ、今度はスポンジを持って泡立て始める。
■グラスシエル > 「なんでお前の前で可愛くしないといけねーんだよ」
言い方は冷たいが、声色はどこまで突き放すようなものでもない。
まあ嫌いではないと言ったところか。丁寧に毛の先まで湯を通す
このあたりは細かいというか、気配り程度は持ち合わせてるようで
まあ、この時間が嫌だ、というわけでもなく
「いいって、そのぐらい自分でやるから。」
少し恥ずかしげに少年は言う。髪はまぁわかるが公衆浴場で仲良く洗いっ子、というタイプの性格はしてないのだ。だからちょっと弱気に断って
■グロリア > 「……そうかい?まあ今まで大分恥ずかしい思いをさせたからね。
今日のところはもう無理にとは言わないさ」
今まで強引に事を進めてきたというのん、ここで突然退いてみせる。
無論目論見あってのことだ。
「残念だけどそれはまたのお楽しみにとっておくよ。
今日はささっと体を洗ってしまって、お湯を楽しむとしようじゃないか」
本当に残念そうにしながら、泡立てたまま握っていたスポンジを自分の体にあてて洗い出す。
■グラスシエル > 「ガキじゃねえんだから自分で洗えるってば―――ん?…今日の所は?今お前なんつった?」
何やら聞き捨てならないセリフを聞いた気がする。自分の身体を洗うリアは答えず…仕方なく少年もスポンジを泡立てる
「しっかし、これが貝、ってのが信じられねえな」
スポンジのことである。海綿といったか、貝から作られてるらしい。
この柔らかくてふわふわのそれが貝からできてるとは到底想像もできなくて。まあそんなこんなで身体を洗い出す。白い肌が卵をむいたようにツルツルになっていって
■グロリア > 「ボクも詳しい事はよく知らないなあ。
貝というと食べ物のイメージしかないね」
こうして泡を立ててるスポンジを見ても全く食欲は湧かない。
もしかしたら食べる方法もあるのかもしれないが、あまりにも門外漢すぎる分野だった。
だが食欲とは関係なく体を洗う事は出来る。
体格の都合上、乳房の周りはなかなか洗うのに骨が折れるのでそこを洗って欲しかったが、今日のところは我慢だ。
「さて、あとはのんびりお湯に入ろう。
どうだいエル、ボクの膝に来てもいいんだよ?」
膝というか脚の間というか、位置的には乳房の下である。
湯船の中で手を広げて誘ってみる。
■グラスシエル > 「まぁ、そのおかげでこうして体を洗うことができるわけだ。貝ってスゲー」
まあ少年にとってもその程度の興味である。綺麗に体を洗って、湯で石鹸を洗い流す。二人で、ちゃぷんと湯に入りながら周囲を見渡す。
かなり広い。湯気で周囲は見えないが、少なくとも視認できる範囲には人はいなかった。
「…なんでリアの膝に行かなきゃいけないのかな?」
と、わざと笑顔を作ってみせる。魅力的な提案ではあるのだが、やはり恥ずかしさがあるのか、ふいっと背中を向けてしまう。まあ抱き寄せれば丁度膝の上に来る位置ではあるが
■グロリア > 「何故かって?ボクが嬉しいからさ!」
何のてらいもなく、心底楽しそうに答える。
ここはやはり強引に迫るよりも自発的にやってきて欲しいが、逃げられない程度にエルへと距離を詰めていき寄り添うような形となる。
「ほら、どうせ人も少ないし殆ど見えないんだから。
やましい事をする訳でもないだろう?」
力づくでは行かない代わりに執拗な説得攻撃。
まあ場所が場所だけに恥ずかしがるのも仕方のない事だが、そういう反応を見るだけでも結局グロリアは満足なのであった。
■グラスシエル > 「じゃあ、ノーセンキューで。お前が嬉しかろうとどうでもいいし」
少年の方はこの冷たさである。元々馴れ合う気はなかったのだ、別に孤高をきどるわけじゃなく、自分の弱さを、脆さを理解してる故である。情に流されたら戦天使などやってられない。
と、少年の身体が浮いた。ふんわりと抱かれるように膝の上に乗せられる。寄り添うような、覆いかぶさるような格好になるリアに振り向いて抗議しようとして
「ぁ…や、やめろって…」
背中というか、頭に当たる豊満な胸の感触に、膝の柔らかさに、目が細まる。心地よい暖かさと柔らかさに、抵抗は少なくて
■グロリア > どうやらまんざらではないらしい。
にやにやと緩んだ笑顔でエルの頭を軽くなでる。
「いやあ、幸せだなあ。
どうだい?もっと密着してもいいんだよ?」
更に引き寄せると、エルの頭が乳房の間に挟まれて半ば埋まるような形となってしまう。
まあ誘っているような事を言いながらも、抵抗がないのなら引き寄せてそうするつもりなのであるが。
■グラスシエル > ふわりと、後頭部に触れる豊かな胸。慌てて逃げようとするけれど、其れを抑えるように手が頭を撫でる。 優しく、ゆったりと頭を撫でられるとふにゃふにゃと力が抜けてしまう。くなり、と引き寄せられると互いの体温がさらに分かる格好に。少年の強い鼓動も背中越しに感じられそうなほどで
頭が乳房に挟まって、ほぼ埋まる格好になる。あまりの心地よい柔らかさに、石鹸だけでなく、雌のいい香りに頭がクラクラして
「や、なんか変な…感じ…」
■グロリア > 「嫌かい?嫌ならやめるけれど」
見た感じそれほど嫌がってないし、単に照れているだけだろう。
こちらとしては今は幸せな時間なのでもう暫くこのままでいて欲しいところだ。
「ボクは止めはしないから、気が済むまでそこにいるといいさ。
まああんまりずっと入っていてものぼせてしまいそうだけどね」
美少年を抱えてお風呂だなんて、贅沢なことこの上ない。
生きててよかった。
今この瞬間、グロリアの気分と表情もこの上なく緩みきっていた。
■グラスシエル > 「………じゃ、ない。」
何やら小さく呟く、自分の両膝を抱え、丸まるような格好でリアの膝の上にちょこんと座る格好、暖かくて、柔らかくて、優しくて――でも、少年はその「暖かさ」がなんなのかよく分からない。 そう、世間一般で言う『幸せ』が少年には理解できないのだ
不機嫌そうな、困ったような、そんなのが混じった表情で少年は大人しくリアの膝の上にのっている
「柔らかいんだな、女ってのは。それに…いい匂いがする」
■グロリア > 「ははは、ありがとう。
ボクの匂いと柔らかさでよければいつでも堪能していっておくれ」
随分と態度が軟化してきた、今がチャンスかもしれない。
「ボクとしてはお風呂でなくてもいいから、またこういう機会を持ちたいと思うんだけど……。
エルはどうだい?」
口約束でもいいからまた会う約束がしたい。
できればエルの住所も教えてもらえれば言うことなしだが、それはまた自然な機会を待ってもいいのだ。
■グラスシエル > 言われるままに、リアの香りと湯船とリアの感触を楽しむ。
人に甘え慣れてないのか、まだおっかなびっくりではあったが、次第に身体の緊張を軟化させたように力を抜いて。もうちょっとだけ、と乳房に頭を預けると、その分ふんわりと沈み込む。最高級のベッドよりも心地良それに、思わずふにゃ、ぁと声が漏れる
「……む」
少年の瞳が億劫そうに開く。言葉を噛みしめるように、考えるように…それは困ったように思案する仕草。
「俺は…任務で此処に来てるから。それに、俺と何かツルんだって…」
リアが嫌いなのではない。むしろ好感を持ってる方だろう。でも、いやだからこそ親密になるのがいやなのだ。血なまぐさい自分を見せるのも嫌だし…なにより
「俺はそんなにこの国に長くいないからな」
■グロリア > 「別に明日にでも去る訳ではないんだろう?
ならそれまで仲良くすればいいじゃないか」
別れは遅かれ早かれやってくるものだ。
それまでの関係であっても何も不都合はない。
できれば籠絡して一緒にいてもらいたいところだが、そうするにしても今後も交友を重ねなくてはならない。
「そういう訳だから、またデートしてくれないかい?
ああ今度はエルの行きたいところに合わせてもいいね。今日色々とわがままを聞いてもらった分の埋め合わせはしないといけないからね」
再びの質問。
この流れで突っぱねられると少々ではなく寂しいものがあるが。
■グラスシエル > 「付き合いが長くなればなるほど、別れも嫌なもんだろ。だからどうしても、な…」
だから、戦天使は馴れ合わない。自分がいつ死ぬかなんて分からないから。だから周囲を突っぱねる。孤立する。自分が死んでも誰も悲しまないように。自分のような存在が使い捨てだというように
だから交友なんてものは少年にとっては断るべきものだ
だというのに、あっさり断らないのは、この柔らかさ、暖かさ故か。
困ったように俯いて、少年は答える
「俺といたって面白いことなんかないだろ、それに俺はデートなんてもんよく分からん」
拒否でも、迎合でもない言葉、発するのは迷いで
■グロリア > 拒絶まではいかないものの、素直に頷けないでいる様子。
この調子なら少し強引な方がいいかもしれない。
「ボクとしては十分楽しいし、別れなんていつかはあるものさ。
それにデートなんて難しく考えなくても、行きたいところにいけばいいだけだよ。
何ならまたボクが案内してもいいしさ!」
思わず興奮して腕の中のエルを更に抱きしめる。
■グラスシエル > 今までいなかったタイプだ。自分が拒絶すれば、大体の相手は距離を置く。其れが正しいし其れが少年の望みどおりだった。
でも、この女は違う。自分のしたいように自分が望むようにしか動かない。そしてその自由意志は少年と一緒にいたいという。
嬉しくない訳がない。嬉しいのだ。自分を肯定されて、自分を求められて嬉しくない者がいるだろうか。
ぎゅ、と強く抱きしめられて更に柔らかな甘い感触に、ため息が漏れる。柔らかくて心地よい檻のなか、少年は小さく頷く
「じゃ、じゃあ…今度は静かな、ふ、二人きりになれるとこがいいな。別にお前や、俺の宿でもいいし…」
■グロリア > 「ふ、二人きりだなんて、随分性急だね!?いいのかい!?」
二人きりの一室を想像して、思わず興奮した声を上げてしまう。
幸いそれほど人がいないので咎められる程ではなかった。
だがかなり不埒な想像である。
「いや、そう言うんだったらボクとしては願ったり叶ったり……。
ふふふ、これは勝負下着を用意しておかなくてはね…!」
邪な想像と欲望はどんどん膨らんでいき、駄目な方向へトリップしてしまっていた。
かなりだらしない笑顔をしている。
■グラスシエル > 「な、何が性急なんだ…?良いに決まってるだろう」
少年からしたらこんな格好で公衆の面前にでるよりは二人きりのほうが良いのだ。だから、そういう提案をしたのだが相手はなんか大興奮してる。首をかしげる少年。もう少し、もう少しだけ…と身体を、頭をその豊満な胸に埋める。安心する感触に、ほぅ、とため息を付いて
「お前変な顔してるけど大丈夫か?のぼせた?」
■グロリア > 「ああ、これがのぼせずにいられるかい!?
でも、確かに少々長湯になってきたみたいだね。
新たな楽しみも出来た事だし今日はこのぐらいにしておこうか……」
エルとは随分様子が違い、一人ヒートアップするグロリア。
お湯と興奮で本当にどうにかなってしまいそうなので、名残惜しみながらもエルを引き離すともう湯船から上がる事に。
桶と僅かな荷物を脇に抱えると、やはり堂々と何も隠さず脱衣所へと向かう。
■グラスシエル > 「…?なんであんなに真っ赤なんだ、おい、湯あたりしてるなら急に立つと危ないぞ」
と、まあ間抜けな助言をしながら、立ち上がるリアに追いかける。
ようやく此処が女風呂というのを思い出して、慌てて桶で前を隠してリアの隣にひっつくように。
脱衣所に入ると、少年は先ず、くるりと指先を回す。すると、爽やかな柔らかい風が脱衣所に渦を巻いた。冷たくもなく熱くもない、身体を乾かすには丁度いい温度である。
風の精霊に暫くそれを任せながら、自分はタオルで頭を拭って
■グロリア > 便利そうな技に感心しつつ、こちらはこちらで体に残る水滴を拭っていく。
胸の下などはどうしても蒸れやすいので念入りに。
髪は、のんびり乾かして待たせても悪いので程々で済ませておく。
美容師などはこんな雑な扱いをしたら叱るだろうが、この時期外にいればすぐに乾いてしまうだろうし。
「いやあ、実に充実した時間だったよ……。
この後はエルの部屋にまで送ろうか?」
水を拭い、着替えに手をかけながらそんな声をかける。
無論純粋な親切心だけでなく住所を探ろうという魂胆でもあるのだが。
■グラスシエル > 「あーもう、そんなんじゃ髪の毛痛むから!」
見てられなくなった少年は、精霊に命じて風をリアの髪に向ける。
そして髪をタオルで挟むようにポンポンポンポンと叩いて、丁寧に髪を乾かしながら、リアのバッグにあったブラシで髪を撫でながら乾かして
「俺の部屋…?…駄目、散らかってるから駄目」
きっぱりと断る。まあ理由は別なのだが口が裂けても言えない。
「お前の部屋まで送るから、其れでいいだろ?」
■グロリア > 時間がかかるので早めに切り上げようとしたら、逆に気を使われてしまった。
というかそのぐらいの美容知識があるのにどうして自分の髪はああも散らばっているのか不思議である。
とりあえず、悪くない気分なのでそのまま暫く髪の手入れをなすがままされることに。
「ボクの部屋に?まあ、いいけどね」
エルの住まいを確認出来ないのは残念ではあるが、今日はもう十分満足した。
あんまりここで無理を言って機嫌を損ねては台無しだし、そこは素直に送られる事にする。
「いやあありがとう。これならまた手入れを頼みたいぐらいだね」
髪が仕上がると荷物をまとめ、外へと向かう。
■グラスシエル > 丁寧にブラシで髪を梳かす。もちろん側面もである。ほら、こっち向け、と軽く身体を浮かせ、前髪まで直すような徹底ぶり。元から面倒見はいいのかもしれない。綺麗にまとまった髪型を見て、納得したように頷く
「さっさと着替えたいんだよ。…てか、お前は女装させるのがスキなのか?ここだけの話」
と、尋ねる。サマードレスを着るのも、最初よりは抵抗がない様子。流石にTバックの下着は履かない。下はまっさらでもいいだろうと
「ぬぅ、スースーするのがなぁ…」
■グロリア > 「かわいいものが好きなだけだよ。
ああ、一応美容は普段はもっと気を使っているからね?あんまり待たせたら悪いと思ってね」
一人ならいくらでも時間をかけてもいいが、同行者がいるのにのんびりしていては申し訳ない。
長髪を維持するのはそれなりに手間なので手伝ってくれるのは正直ありがたいが。
「おやおや随分大胆になったね。
その姿も実に目の保養で、素晴らしい……」
道すがら、スカートの後ろをちょっとめくってみたい衝動にかられるがやれば流石に怒るだろうなと我慢。
次の約束を取り付ければもっと楽しい事が出来るのだ。
今は少し大人しくしておこう。
■グラスシエル > 「待つのは男の甲斐性なんだろ?よく分かんねえけど」
どこかで天使の上官がそんなことを言ってた気がする。女の準備は長いが其れを待つのも男の器だと。まぁ、器はともかく、ズボラにいる女よりきっちり身だしなみをする女のほうが好感は持てる。ならばその時間ぐらい気にしてはいられないと言うものだ。
「お前が隠してる俺の軍服を返してから言おうな?」
ニッコリと笑ってみせるが目が笑ってない。こういうとこだけはちゃっかりしてやがる、そろそろ殴っていいですか?
「まぁ行こうぜ?さっさと着替えたいんだよ」
■グロリア > 「そうだね今日はもう十分楽しんだ。
部屋に戻ったら当然服は返そう。あとその服はプレゼントだから、気が向いたらまた袖を通してあげておくれ」
色々とあった、というかやったのだが今はもう並んで帰るだけで特におかしな事はしない。
今日のところはなんだかんだで大満足である。
「ああしかし、本当に次が楽しみだよ……。
色々と準備しておかなくてはね」
直接何もしないが、時折締まりのない笑顔で何事かを呟く。
今日のところは満足だが次への欲望は既に膨らみきっているのであった。
■グラスシエル > 「通さねえよ死ね、つーかミレー族でも捕まえてこい」
ミレー族は小柄で、ちっちゃなイメージが有る。男性でも少女のような容姿の者も多かった。わざわざ自分にやらせる必要はないだろう
「お前って女が好きなの?女装させた男が好きなの?」
と問いかけながら浴場を出る。と、その前に銅貨をカウンターに投げて、向かうのは牛乳置き場。これである、これがなければ風呂に来たと言えない。というようにコーヒー牛乳を一気飲みして。
■グロリア > 「ミレー族という選択肢も魅力的ではあるね。まあその辺りも含めてボクは可愛いものが色々と好きなのさ。
それとだね、可愛さというものは何種類もあるから一つあればそれで満足というものじゃないんだよ?」
グロリアなりの哲学というか性癖を語るが、エルにはおそらく理解しがたい趣味であろう。
とりあえず彼もグロリアの好きなものの範疇という事は分かってもらいたいが。
「しかしエルはなんというか、自己評価が低くないかい?
折角可愛いんだからもっと自信を持てばいいのに」
エルがこれをどう思うかは置いといて、グロリアの偽りのない本心である。
■グラスシエル > 「可愛いモノね…ふぅ、ん。」
何かを考えるように俯く。それも数秒の事。少し意地悪そうに笑ってから、リアにしなだれかかる。
「おねぇちゃん。ボク以外の子みちゃ、やだぁ…」
と、少女のような声で言ってみてから、即飛び退くように離れる
「うっわきっしょ!鳥肌たったわ自分ながら! って感じで言われたらどうすんだよ、独占欲みたいなもんはあるだろ、相手だって」
恋人関係を作ったことはないがそんなものではないのかと。問われた言葉には頭を掻いて
「いや、お前俺は男なんですケド?可愛いは褒め言葉じゃないだろ」
■グロリア > 「確かに独占欲というものはどうしてもついて回るものだけど、まだまだ甘いねエル君。
そもそも男が可愛くてはいけない決まりはないし、婚姻は一人と決まっている国は少なくはないが恋愛に規制はないものだからね。まあ立場や身分によってはある程度の制限もあるだろうけれど、それだって姦淫による跡継ぎ問題が大きな原因だとボクは思う訳さ。その辺りを割り切って管理していれば恋愛は誰でも好きにしていいと思うし、その中で独占欲が生まれるのもまた自然な事なのでそこは当人同士で折り合いをつけなくてはいけないけどね。
つまり何が言いたいかといえば、人生も恋愛も自由に楽しんでしまえばいいんだよ!」
最初は冷静に解説しようとしていたが、我慢できず興奮してまくしたてるグロリア。
途中から演説じみてきていた。
とはいえグロリアの行動原理の多くは今言った事に集約されている。
立場によって最低限しなくていけないことや守らなくてはいけない規則があると理解した上で、基本的に自由なのだ。
■グラスシエル > 「価値観って奴か、でも嫉妬とかあるだろ。っと、ごちそーさん」
コトン、とコーヒー牛乳の瓶を置いて浴場から出ながら。んん、と背を伸ばして。サマードレスがふわりと揺れる
「好きだから、愛してるからこそ嫉妬や独占欲って生まれるもんじゃないのか?其れも其れが深ければ深いほど、それはきっと強くなる。
まぁ俺はお互いが自由にすればいいとは思うけど、前に行ってた「理屈じゃない」ってやつだろ、嫉妬とか独占欲って」
人生も、恋愛も自由に――と言われると、少年の顔に影が刺す。少しだけ、冷たい視線を向けて
「知ってるか?自由を謳歌するには誰かが不自由を被らないといけないんだぜ?」
と、すぐに表情は生意気そうな、だが少し愉快そうな表情に戻るが
と喋ってる間に宿まできた。さて、楽しい楽しい罰ゲームもこれで終わりである
■グロリア > 「その辺りは自由の対価というものだね。なに全ての人に強要する訳ではないさ。自由は時には辛いものだしね」
犠牲や不自由の押し付けなどはどういうものか理解した上での振る舞いである以上、エルの言葉もグロリアを揺さぶる事はない。
グロリア自身は自由を謳歌するが全ての自由を守る存在という訳ではないのだ。
とはいえそれを今言い出しても仕方ないので、この話しはここまでとして打ち切り。
「ああ、もう着いてしまったね。楽しい時間は本当あっという間だ。
とりあえずエルの荷物は全て返すよ。ボクは外で待ってるから着替えてくるといい」
既に着替えを見たり裸を晒しあったが、ここに来てそんな気遣いを見せる。
■グラスシエル > 「ふーん…自由の対価、ねえ。まぁいいさ」
ひらりと手を振る。この話はこれでおしまい、というように。
リアもこれ以上は言わない様子だしちょうどいい。こんな話に熱くなる必要はないのだ。くだらないし、少年の本来の気分としてはドライでクール、これが一番なのである
「俺にとっちゃ長い長い罰ゲームだったけどな。まあこれで茶番もおしまいだ。」
リアから荷物を受け取って、宿へと入る。10分ほど時間が経って、少年はいつもの軍服姿で出てきた。肩をすくめるように
「あー、これがやっぱ落ち着くわ」
■グロリア > 「そうだね。その姿でも十分魅力だ。
でも今日は本当にありがとう、ボクのわがままに付き合ってもらって」
元の姿にもどったエルをしげしげと見つめる。
女装させたのは趣味であるが、これはこれで悪くはないのだ。
それにギャップがあった方が色々と楽しい。
「さて、それじゃあ名残惜しいけど今日はここまでだね。
今度来る時までにお茶の準備ぐらいはしておくから、次は部屋でゆっくりしよう」
■グラスシエル > 「ふーん…まぁ俺にとっちゃ之のほうが落ち着くけどな」
軍服をつまんで見せる。最初のトゲトゲしさはない。愛想を振りまくほどではないが、随分と柔らかい態度だ。ふと、何かを考えるように空を見て
「で――お前はさっきみたいな女装と今の軍服、どっちが良いワケ?どっちも魅力的だよとかいうチャラい回答はなしな」
と、意地悪そうに聞いてみる。ひらひらと手を振って
「これで最後だろ、つーか恋人同士じゃねえし」
■グロリア > 「当然さっきのサマードレスだね。
言ったろう?かわいいものが好きなんだ」
こういうところで嘘がつけない辺り、根は真面目なのである。
「つれないねえ。お風呂ではまた来てくれると言ってたじゃないか。
まあ何にしても準備はしておくから、好きな時に遊びにきておくれよ」
態度はこんなだが嫌われているという感じでもないし、その内気が向いて遊びにきてくれるかもしれない。
一応内装や来客の準備ももう少ししておかないとと思いながら、立ち去るエルの背中に手を降って見送る。
■グラスシエル > 「ふーん…そっか。うん、そっか」
その答えに怒るでも無く、喜ぶでもなく、少年はそう答えた。特に意味はなかったのかもしれない。表情はもう固く、目つきも鋭い。少年の幼さとは思えぬ、引き締まった顔立ちである。
「…まあ、あれだ」
言葉を探す、選ぶ。直接言うのは癪だから。だから言葉を探して、ようやく出た言葉は
「アイスクリームは、悪くなかった。じゃあな」
と言って、背を向ける。振り返ること無く、その場を去って
ご案内:「平民地区/公衆浴場」からグロリアさんが去りました。
ご案内:「平民地区/公衆浴場」からグラスシエルさんが去りました。