2016/11/20 のログ
ノイア > 「んぁ!…はっ…ぁ…」

胸に蔦がたどり着き蠕動を始めると彼女の口からより高い声が上がる。
秘所は今まで以上に蔦を銜え込み快感を貪るかのように蜜を滲ませた。
今まで以上に大きな反応を示し、絶え間なく与えられる快楽に腰がもぞもぞと動き出す。
それは無意識に快楽を貪る動きでもどかしさに震えるように内ももがこすりあわされた。

「ふぁ……んっ…んぅ…!」

漏れる吐息も嬌声とはっきり分かるような響きが混じり
震える腰がにちゃりといやらしい音を立て、もっとも感じる場所を
無意識の内に探ろうとする。

それは幼いけれどより素直に快感に応え、貴方の愛撫により徐々に高みへと上り詰めていることを示しつつある。
どうやら彼女はゆっくりと抜けていく動きが好みのようで蔦をはなさまいとするように小刻みに膣壁を震わせ強く締め付ける。
逆に奥を突く時は激しい動きが好きなようだ。
より激しく子宮口を嬲られるたびに小鳥に似た啼き声を漏らす。
膣は少しずつ解れ、より多く、より強い快感を求めて貴方を受け入れていくだろう。
数分もすれば辺りは程よく温かい気温に関わらず
彼女の体には玉のような汗が浮かび、解れた淫肉はまるで蒸気を上げるかのように熱く蕩けていた。

《鋳薔薇卿》 > (おや)

乳首を弄り始めたことで、少女の喘ぎ方に大きな変化が生じたようだ。
声のトーンはより高くなり、同時に腰がもぞもぞと動き始めた。それは侵入者を嫌がるようなそぶりではなく、むしろ積極的に受け入れて快楽を得ようとしているようであった。

(そうか、こちらがいいのか。ではもっと責め立ててやろう)

ふたつの乳首に、同時に違った刺激を試みる。
片方は甘噛みのような伸縮を続け、もう片方は巻き付いた頂点を上下するかのように動いていく。それはまるで、誰かが片方の乳首を口に含みながら、もう片方を指で挟み擦っているかのように。
その間にも膣内で蠢く黒い蔓は、幾度目かの往復の末に効率よく刺激を与えられるやり方を発見したようだ。嬌声の様子を聴き分けながら、より刺激の強い部分を探ってゆく。
今度は抜き切らず、蔓先端を一回り太めにして段差をつけ、入り口付近を傷つけない程度に高速で移動する。
入るときは一気に、少々乱暴にイボで押し広げながら奥まで突き込み。
引き出すときはじっくりと味わうように、収縮を強める肉襞の全体をなぞっていく、にちゃにちゃと淫らな水音をたてながら。

(おお、次第にうまくいっているな。これは上質の雌蜜がとれそうだ)

少女の白い肌に汗が浮かぶと、たまらず3本目の蔓をのばし、舐めるように掬いとる。
辺りには香しい雌の匂いが漂い始め、それが一層薔薇を興奮させ、小刻みに振動させた。

ノイア > 「ん…ぁ…」

薄っすらと閉じていた瞳が開かれる。
眠りから覚めたのかと肝を冷やす貴方に快楽に蕩け少し舌足らずで言葉を紡ぐ。

「あぁ…んっ…ぁ…だれぇ…?」

見るとその瞳には靄がかかり微かに魔術の残滓が見られる。
貴方の方へと目を向けるが膜が張ったように視界はぼんやりとしているのか貴方を認識しておらず、グリーンマンを朧げな人影程度としか認識できていないようだ。
その表情は夢現の境目に漂いながら快楽に蕩けきっており、頬は緩み少し薄い紅がさされた唇からは銀色の糸が滴っている。

「見えない…夢…?ん…ぁ…気持ちよくって…頭がふわふわ…ぁふ…す…んぅぅ」

体を快楽に震わせ上下の口をしとどに濡らしながら舌足らずで言葉を紡ぐ。
どうやらまだ夢の中だと感じているようで、少々幼児退行もみられる。
それほど未知の感覚だったのだろう。
けれど体はもう完全により強い快楽を受け入れる準備が出来ておりあふれる蜜は留まる様子を見せない。
それは彼女の下腹部を淫らにてらてらと光らせながら菊座の辺りまで濡れそぼっており、快楽の波に蹂躙される秘所は卑猥な音を立てながら蔦を舐っていく。
胸に与えられる刺激と脳髄を走る白熱に面白いほど蹂躙されており三様の刺激に三様の顔を見せる。
その何れも快楽に媚びもっとと言外にせがむ雌の表情。
快楽を知らなかった分、それに堪えるという経験はない。
その事が更に貴方と貴方の愛撫を貪るかのようにさせていっているのだろう。
加えて過剰生成された魔力が辺りに漂い貴方に力を与えていくかもしれない。

《鋳薔薇卿》 > 呻き声に変化が見られたのでグリーンマンごとそちらを見ると、女騎士が瞼を開けかけているところであった。
一瞬ぎょっとするが、先程の魔剣の影響かぼんやりとした瞳の様子、とぎれとぎれの言葉から察するに、どうやらこちらはまともに視認できてはいないらしい。
内心冷や汗をかきつつ──汗はかかないしかいたとしても湿気か、夜露とか朝露だけど──攻める手はやめない。

(危ない危ない。しかしこの、起きるかどうかのスリルがまた……たまらんッ!)

肉欲の沼にずぶずぶとはまってゆく少女をさらに沈めるため、より激しく膣内を往復する。
やがてそれは未知の感覚に溺れゆく彼女の最奥までたどり着くと、急に動きを止めた。
と、どくん、とひときわ大きく蔓が波打ち、先端から細かな糸のようなモノが伸び、部屋内は元より通路にまで広がる。それは性器内の体液を余すことなく味わう“舌”であったが、粘着性のある液体が噴出するような錯覚を与えつつ、その勢いをもって体内を満たしてゆく。
少女の体から発生したのか、辺りに漂う濃密な魔力のせいか意図する以上に激しく、そのままじゅるじゅると愛蜜をむさぼるであろう。

ノイア > 「あっ…あぁっ…んぁっ、…やっ、真っ白、にな…あぁ!」

勢いを増す抽挿に壊れかけの機械のように途切れ途切れの嬌声を吐き出しカリカリと指先が横たわるベンチを掻いていく。
無意識のうちに動く空腰はまるで貴方に強請っているかのように痙攣し、何度も蔦を強く締めつけた。
すでに意識は悦楽の沼へと突き落とされており宛ら溺れ喘ぐように少女の口からは涎と悦びに染まった声が際限なく漏れていく。

そして……

「い…やぁ…あっん、んっ ───── っ、んんっ ──!! 」

吐き出される”舌”に合わせて彼女の体が大きくうねる。
それは不定期な痙攣を彼女の体に何度も引き起こし、子宮内をも犯していく。
その感覚に怯え、けれど同時にもたらされる凄まじい快感に思考を焼かれ、彼女は達すると同時に肉欲の坩堝へと落ちていく。
その瞳からは光が消えると同時に弱々しい可愛らしさに溢れ、庇護欲と嗜虐欲を同時に、矛盾なく喚起する極上の貌を晒す。
それは見る者全ての劣情を刺激するようなそんな魔性を帯びた表情。

けれどその表情は一瞬。
一瞬の静寂の後まるで胎内を根こそぎ啜られるような感覚は
絶頂したての体には刺激が強すぎた。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

それが数センチ動くごとに体が跳ね、愛液が飛び散る。
息を吐き切り目を見開きながら、空気を求め、喘ぎ、それでも容赦なく連続で襲い来る絶頂の波に意識を浚われていく。
ベンチを握りしめただ真っ白な雷に貫かれたがごとく体を震わせ
ただ襲い続ける快楽が過ぎ去る時を待つしかできなかった。

《鋳薔薇卿》 > (まさに甘露。神々の酒にも劣らぬ上質の雌蜜よ。……いや、単に飢えていたせいでより旨く感じるかもしれんな。
いずれにしろ美味だ、花瓶に溜めて、じっくりちびちびと楽しむことにしよう)

どくん、どくんと蔓が膨らみながら、花瓶の中へポンプのように愛液を送り込む。
吸血にも似た快楽であるが、枯らさんばかりに蜜液を吸い取り、ひと通り堪能すると。
“舌”たちが縮んで蔓へ戻り、やがてイボ付きの長いそれすらも、秘所を泡立てながらずるりと引き抜かれる。
視線の定まらない瞳が大きく開かれ宙をさまよい、呼吸を求めるように小刻みに痙攣を繰り返す上下の口はだらしなく涎をこぼしつづけるのを、薔薇は飽きずに観続けた。

(それに、非常にそそられる表情だ。味を見るのもいいが、見た目でも楽しまねば、食事というのはもったいない。
だがまあ、今はこれ以上の接触はやめておこうか。一時の衝動に任せてのやりすぎはよろしくないな。
魔の森が都市を蝕むように、着実な歩みをせねば)

やがて小さな双丘からも蔓を呼び戻し、濡れて光った3本の蔓が名残惜しそうに花瓶の中へ消えた。
まだしばらくぴちゃぴちゃと、液体を啜る音が聞こえてきたが、それも次第に止んでゆく。

ノイア > 真っ白になった思考はやがて少しずつ霧が晴れていく。
けれど度重なる絶頂は彼女自身の体力も大きく奪い去っておりそれと同時にゆっくりと意識もまた遠のいていく。

(夢…そうか…これは夢…)

夢に落ちていくのとよく似た感覚にそう一人で納得しながら
薄れていく意識と胎内を抜け出ていく様に伴う快感にまた身を震わせる。
完全に抜け出たのと同時に軽く達し、それを最後に全身の力がくたりと抜けていった。
瞳はまた閉じられ眠りへと落ちていき、息は次第に落ち着きを取り戻していく。
飛び散った体液さえなければ彼女がここで晒した痴態など誰も思い至ることはないだろう。
それほどまでに寝顔はあどけなく安らかだったのだが…

あなたは昔教え子の中に彼女と非常に似た生徒がいたことを思い出すかもしれない。
その生徒はこんな表情が想像できないほど非常に無愛想だったが…風のうわさで高位魔術師の栄誉を取得したと誰かが伝えていたような気もする。
少なくとも眼前の彼女はその印を身に着けてはいないが…
…もしその記憶が正しければ、この娘は元教え子だったのだろう。
もちろんただの勘違いの可能性も多分にある。
貴方は沢山の生徒を受け持っていたのだから。

《鋳薔薇卿》 > 快楽の波が過ぎ去り、今度こそ本当に安らかな寝顔を見せる少女。
それを眺めながら、黒い薔薇はある感覚に動かされていた。

(しかし、先ほどは角度の関係でよく見えなかったが。
この寝顔、既視感があるな)

考えてみればそう古い記憶ではない、思い出すのは容易であった。

(そうか、10年にもならんな、数年前。
生徒の中にこんな感じの餓鬼がいた。確かグートシュタイン家の末子、名はノイアであったか?消息を絶ってずいぶん経つからおぼろげだが。そうそう、高位魔術師の位を得たらしいと同僚が云っていたな。
灰髪碧眼……成程、確かに面影が残る。
思い出してきた、当時から成績はそれなりによく才の芽生えは確かにあったようだが。
……まあ仏頂面のかわいくない雌餓鬼で……)

もしも肉体があれば、苦々しげにため息をついていたところだろうか。
こんなところで元教え子に会うとは思いもしなかった。

ノイア > 『あら、終わったの?』

その記憶を遮るように一度聞いた声が静かに響く。
幾分か前に聞いた声だ。
それと同時に鞘ごと突き刺さっていた長剣が一人でにふわりと浮き上がり
彼女に寄り添うように元の位置に戻る。
幾分か伸びをするような気配まで伝わってくるあたり本当に持ち主を気にする事すらなく、思うがままに眠っていたのだろう。

『折角だから後で記憶を覗いて嫌がらせしないと。
一応このことは私は黙っておくわね?
そのほうが楽しそうだし』

本当に楽しそうにそれが告げる。

『また機会があったら可愛がってあげてね?
これで意外とピュアな子だから面白いわ。
あ、そうそう。もしも隠す気があるなら一応掃除だけお願い。
やるのめんどくさいから』

そう告げるとまた近くで囁いていたような気配が音もなく消えていく。
残ったのは当時は本当に可愛くなかった糞餓鬼だった娘と
その仏頂面で何度か燃やされたりした思い出を苦々しく思い出しているかもしれない漆黒の薔薇とその使い魔
そして穏やかな風と足元を流れる水の音だけだった。

《鋳薔薇卿》 > 「ああ、じっくり味わったとも。蜜の摂取による水分低下と虚脱感以外、特に弄っておらん。少々快楽は与えたがな。
少し本気で寝れば回復するだろう」

心底愉快そうに言うだけ言って消えた気配に、小さく心の中で漏らす。

(あの剣、ずいぶんと自由で気ままな嬢だな……やれやれ、仕方ない)

グリーンマンの頭部に穴が開き、黒い薔薇が花瓶ごとそこへ飛び込んだ瞬間、全身が緑色から漆黒に変色し、急激にその姿を変え始める。
やがて変化がやむと、それは頭部に黒い薔薇が咲いた漆黒のグリーンマン。変異種または亜種ともされるその名はローズコマンダー。だが今は名前など重要な情報ではないだろう。
そこから伸びる影は、針山を伏せたような衣装を着た成人男性を形づくる。それはがっちりとしていて肩幅が広く、腰には剣の柄だけが突き出て見えて。影だというのに顔付近には、幾何学模様が渦巻く異様なふたつの瞳が輝いていた。

「お前の蜜は実に美味であったぞ。我が名は──いや、今はやめておくか。
魔剣ともども、いずれまた会おう。もっとも、覚えておらぬかもしれんがな」

影は薔薇の尖兵を操り、柔らかな布のように変化した葉で、口元や陰部の汚れを拭う。
裏返し、ベンチまでピカピカにしたところで。
小さくつぶやくと、目をゆっくりと閉じ、異様な瞳が細まり、やがて消える。
そのままローズコマンダーもろとも、体がバラバラに解れ散っていき──やがて一陣の風が吹き、まき散らされた愛液の飛沫も、濃厚な雌の匂いも……すべてを洗い流して、ベンチの端に漆黒の花びらがただ一枚、残った。

ご案内:「設定自由部屋」から《鋳薔薇卿》さんが去りました。
ノイア > 数刻後目を覚ました彼女は妙な喉の渇きと下腹部に感じる熱と少しの痛みに首を傾げ、
また誰かに揶揄われたかのような返事を虚空に残すと庭園を去っていった。

その内容と未来はまた別のトキのお話。

ご案内:「設定自由部屋」からノイアさんが去りました。
ご案内:「九頭竜山脈/麓の集落」にディン・タウロスさんが現れました。
ディン・タウロス > (九頭竜山脈の中にある温泉に行く途中。少し足りないものを補充しようと以前に通り掛かった集落へと立ち寄ることにして。
集落へ近づくにつれて感じる匂いに鼻を鳴らして立ち止まる)

「ん…?この匂いは血か…?こんなところで血の匂いがするってことは…厄介だな
まぁ、場合によっては棚から牡丹餅かも知れないんだけど…」

(風に乗って漂ってきた血の匂い、それが今から向かおうとしていた集落の方向からしてくるのを感じて。
触手達に先行して進むように指示を出してから、自分も歩いていって。
触手から伝えられてきた映像は、血塗れになって倒れている集落の人間達。
触手達が調べだせば刃物で傷つけられており、どうやら運悪く、山賊か何かの襲撃を受けた模様と分かる)

「半分は生存者がいないか探しておいてくれ、後は掃除…食べていいぞ?
まだ襲われて間もないみたいだし、新鮮なうちにな」

(破壊された集落の柵の側まできて、触手達に指示を出せば触手達は嬉しそうに死体に集り始め。
それを横目に自分は集落の中央付近にあった石を積んだものに腰掛ける。
死体の様子から見て襲われてまださほど時間が経っておらず、生存者かもしくは襲ったものの残党がいるかも知れないなと自分も周りを見回す)

ディン・タウロス > (集落の中を触手達は這いずりまわり、集落の人間の死体へと群がり貪っていき、骨も残さずに食べていって。
それとは別の触手達は村の中に生きた人間がいないかを探していくが、どうもそういう者はいないようだ)

「死体に偏りがあるな…連れていかれた、か。奴隷にするために売り飛ばすのか、自分達のお楽しみようか分からないけども…取りあえず、ここのかたが付いたらアジトに向かってみるか」

(触手達に集落の周りの足跡や人の移動した形跡も探すように指示を出し、自分は少し手持ち無沙汰気味に座って。
アジトを見つけたらどういう風にしようかと今から考えておくことに)

ディン・タウロス > (それから数分後、触手達から食事の終了、探索の終了、そして足跡を見つけたとの報告が入り、石から立ち上がって軽く御尻を払い埃を落して。
触手達の食事により綺麗になった広場を見渡してから集落の出口へと向かっていく)

「ここまで綺麗になると、突如人が消えた集落みたいな感じで怪談っぽくなりかねないな。
まぁ、着てた服とかに血の痕が付いてるから何かあったっていうことくらいは分かるだろうけど。
さて、行くとするかね…集落ひとつ潰したんだ、人数もそれなりにいるだろうし…久々に腹いっぱい…いや、触手全員分の食糧になってくれるといいんだけど」

(呟きながら触手達が見つけた足跡、移動の痕跡を辿り集落を出てその足跡の向かう方向へと歩きだして。
それから森の木々の中に入っていけば、残されたのは無人の集落。
死体も何もなく、ただ争った形跡はあり血の付いた服や痕跡のある、不可解な集落跡地が残されるだけで……)

ご案内:「九頭竜山脈/麓の集落」からディン・タウロスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市歓楽街」にクロウさんが現れました。
クロウ > 人々の欲望に彩られた、夜の歓楽街。
すぐ近くにある筈の海から聞こえる波音すら、喧騒と雑踏、嬌声、悲鳴がかき消していく街。
見上げれば、そびえ立つのは悪名高き不夜城。
人々の欲望を呑み込み、闇をも呑み込むように光を灯した、人の欲望の集積地。
なれども、その光はただただ都市の闇を引き立てる為だけのもので、決して影も夜も、照らし出してはくれない。
その足元に広がる街もまた、それは同様で。
道々に娼婦が、酔っ払いが、暴れる破落戸が、あふれている。
座り込んでいる者もいるし、いっそ寝そべっている者もいる。
路地の闇からは何やら怪しげな声も聞こえてくる。

そんな街。

不夜城へと続く大道に、その男は立っていた。
人の流れの中で、進むでもなく戻るでもなく、ただ立っている。
立って、じっと不夜城を見つめている。

道のど真ん中だ。
通行の邪魔も甚だしいが、不思議と誰もその男を邪魔にせず、一瞥もくれず、まるで存在しないかのよう人の流れが滞る事はない。
まるで、影法師がそのまま立ち上がったかのような有様。

特に変わったところはない、いかにも船乗りと出で立ちのその男は、やはり変わらず、不夜城を見つめる。