2016/06/11 のログ
■レティシア > …あら、あたしはいつも笑顔よ。あたしは懐の広い女よ?だから、心底怒ってるなんて事、そう滅多にないわねぇ…(そう言えば、心底怒っているなんて事、ここ暫く無いわねとも思いつつ。己が放っている雰囲気とやらをを耳にすると、自分では自覚が無いのか、そうかしら?なんて首を傾げもしていて) あら、ちゃんと判っていらっしゃるじゃない?冗談半分に上げた割には、小麦粉やら石鹸やら、羊皮紙やら…街に行けば手に入る物もリストに入っていたわよね?(視線を泳がせた男の表情を、じぃっと見詰めていれば、こちらへと視線を向けた相手が頭を下げた。女は腕組みをしながら、相手の言葉を待ち) ――ん、素直で宜しくてよ?自重なんてしなくても良いわよ。でも、そんなに必要なら、普通に頼べばいいじゃない。(男が白旗を上げれば、それまで作り物のような笑みを浮べていた女が、小さく吹き出して。そのまま、クスクスとしきりに、可笑しそうに笑い出す。男の方から折れてくれれば、女の機嫌は、打って変わって良くなり。そのまま、両腕を伸ばして、再び相手を抱きしめつつ) …実家の方へと戻っていたの。人間の伴侶となるからには、色々と報告も兼ねてね――。
■オーベ > そうだな、出来れば墓に入るまで、君が怒った所なんて見ないでいられればいいと思ってる。そんな顔を見るような事になれば、ささやかなこの住処がどうなることか…(怒りに任せて小屋を吹き飛ばすようなタイプではないとは思うが、言ってやったのは細やかな抵抗というか反撃というか…僅かばかりか、噛み付いた所で彼女が烈火のごとく怒り出すようなことはない、なんせ懐が深い…そうであるから)…いや、レティをおつかいにやる、というのもそれはそれで、気が引ける(生まれ持った高貴さというヤツだろうか?それがあってか、中々頼みごとをするに勇気がいる、だから冗談半分に頼んだのだ、と主張する。結局、彼女の凄みに押される形で自分が白旗を上げたのだが、すると彼女の機嫌が良くなるものだから、こう言う性格だよなあ、とほんの少し楽しげであった)…報告、というと…えと、なんだろう、レティの親類はまだご健在だったりするのか?人間の伴侶、ってどういうふうにとられるか、全然想像ができないのだけども…(大丈夫だった?と此方からも彼女に腕を伸ばす。自分も両親とはしばらく逢っていないが、健在であることは手紙で知っている。魔族と一緒になる、なんて言ったらどんな顔するだろうか?そちらもあまり、想像はできなかった)
■レティシア > そう思うのなら、ちゃんとイイ子にしていて頂戴。 …そうねぇ、あたしが本当に怒ったら…全てを凍りつかせてしまうかしら?(女は吹き飛ばすのではなく、結界の中、全てを凍らせると呟く。考え込むような表情を浮かべてからの呟きは、真実味も帯びていて。) ――気が引けるって、あれだけ頼んでいたのに?(己に頼み事ができないと主張する男の表情を、ジロっと軽く睨みつつ。己の機嫌が良くなれば、相手も愉し気な様子に、軽く首を傾げる。実家へと報告に向かったと告げ、相手から伺うような言葉を向けられると、笑いながら) えぇ、あたしの両親は二人とも健在よ。ん、別に人間の伴侶となっても、大して問題はないわ。報告しても、ただ面白がられるだけだもの。…ただ、魔王達の花嫁候補のリストからは、あたしの名を外して貰わないといけなかったから…(今度こそ、相手の腕の中へと納まると、ほっと安堵のような吐息を漏らし。最後にさらりと、とんでもない事を口にしたかもしれない。しかし、女は気にする様子は見せず、ドレスの隠しから指輪を取り出すと、男の左手を取り、その薬指へと手にしている指輪を嵌めようとして。指輪は銀のシンプルな輪。但し、指輪の内側、嵌めてしまえば見えない箇所に、アメジストが埋め込まれ、又、女の名前が刻印されていて)
■オーベ > 努力はするよ………燃やされるのとどちらが良いのかな、それ。家庭菜園だけは勘弁して欲しいのだけど…(僅かに間があってから伝えられた言葉に、肩を竦める。家庭菜園は免除して欲しい、と頼んだのは冗談のようなもので)…どんな反応するかな、と思って…いや、その目標は達成できたわけだけど…(そんなやり取りから、話題が彼女の親類の話題に移っていけば、興味深げに耳を傾ける。両親が健在、だと聞けばこの娘を育てた両親はどんな人物なのだろう、と考えてしまった。さらり、と魔王なる単語が出てくる辺り、やはり高貴な生まれなのだなあ、と半ば呆れてしまったけれども)久々にご両親孝行してきた、という所だったり?なんにせよ、悪い顔されないなら良かったかな…娘を誑かした、なんて命を狙われたら堪らないし…(魔族が大挙して押し寄せてくるなんて想像したくはないが…ほんの少し考えただけでも、げっそりしてしまいそうであった。―――うう、と身震いしていれば、手を取られ、す、と指に金属の冷たい感触を覚え、我に返る)あ………わざわざ、良かったのに、こんな…(指に通される指環の意図は判ったから、ぽつり、とそんなふうに漏らす。彼女が手ずから通してくれるから少し気恥ずかしそうにして)
■レティシア > …あら、あたしは火の魔法は使わないから、選択肢はなっくってよ?(肩を竦めた男へと、選ぶも何も、必然的に凍らされるのだと、こちらも冗談っぽく言葉を口にして) どんな反応って、もう判ったでしょう?あたしに対しては、冗談は冗談で済まなくなるって…。(己の実家の話を興味を持った様子の相手に、それほど面白い話でもないと首を左右に振る。永久の時を生きる魔族など、人間の家族と同じような親子関係ではないとも笑いつつ) まさか。あの人達はあの人達で勝手にやってるんですもの。あたしだって勝手にするわ?(何やら身震いしている男性の背を宥めるように、軽く叩いてやりつつ) …ん、だって約束したでしょう?お前の指輪は、あたしが用意するって…。…それも冗談だと思っていて?(相手の左手の薬指へと、手にしていた指輪を通してしまえば、己の左手と相手の左手同士を合わせ、お互いの指を飾る指輪に瞳を細めて、満足そうに笑い)
■オーベ > (烈火の如く…ではなく、彼女の怒りは絶対零度らしい。それはそれで、なんとなくイメージがしやすいような気がする。そして永遠にイメージのままであって欲しい)まあ、レティは気分を害したろうが、助かるは助かるんだよな…しばらく、街へ行かなくても良いし…(だから一応、お礼も…ととても、控えめに礼を告げる。此方の考えていることを見透かしたように、面白くない、と言われれば…一応、そうなのか、と納得した様子で頷く…とはいえ人間の流儀に従うのであれば、義理の父母になるのだから、やっぱり興味は尽きない。機会があれば彼女に聞いてみようかな、と思い止める。続く「勝手にやっている」という言葉を聞けば、なんとなく彼女の両親なのだなあ、と小さく吹き出してしまった)…いや、冗談とは思ってなかったけど、さ…話半分くらいに思ってたからなあ…素直に嬉しいよ、ありがとう(重なった左手、指を交互に合わすようにしてきゅ、と軽く繋げば、満足気に微笑む彼女の頬にするり、と右手を添えて…そのまま、顔を寄せていけば唇を重ねようと…重ねようとしたタイミングでぐい、と足元の老犬が物言いたげに身を寄せ、此方を見上げる)………お腹空いてるんだったな…もうちょっと待ってくれ(長年連れ添ったのだから空気を読んでくれ、とでも言いたげななんとも言えぬ視線で老犬へ視線を向けた)
■レティシア > ――ん?気分は害してないから安心して?ただ、このあたしを使いッ走りにするなんて…と思っただけだから。もぅ、それでは、益々、お前は本の虫じゃない…(当分、買い物に出かけなくても大丈夫な程、己が買い込んで来たのだから、男は外出する必要が無くなる。また当分、引き籠り、本に没頭するのだろうと思えば、つい苦笑も漏れる。魔界に棲む己の両親について、簡単に漏らせば、男が吹き出した。女はキョトンとしながら、不思議そうに首を傾げていて) …話半分って酷いわ……オーベに喜んで貰えるなら、あたしも嬉しいわ…。(重なる左手、指を絡めるようにして、こちらも握り返す。己の頬へと指先の感触を感じると、女は顔を上げ、菫色の瞳を閉じてしまう。だんだんとお互いの表情が近づいて、唇が触れるか触れないかの位置で、お互いの身体の間に、柔らかな感触が割り込んできて) ……あぁ、そうだったわね…ごめんなさいね…(クスクスと笑いながら、こちらを見上げる老犬へと小さく謝罪をすれば、爪先立ちになる。そして、掠めるように男へと口付けてから、繋いだ左手は其の儘に、男と老犬に小屋へと入るように促して) …続きはまた後で…この子のご飯を先にしてあげましょう?
■オーベ > …以後気をつけます(住処を氷漬けにされる訳にはいかないので…と、出掛かったが間一髪の所で出掛かった言葉を飲み込んだ)そりゃあ、まあ…レティが構ってくれない時は、隠居した身としてはのんびり土をいじるか、本を読むくらいだしなあ…(他にも細々、興味が向けば出歩いたりもするが、基本は彼女の言うとおり、篭りがちである。苦笑する彼女に、態とらしくたまには構ってくれ、と拗ねてみせ)嬉しいさ…君がしてくれる事ならばなんだって…(ほっそりとした彼女の指先もまた此方の手を握り返す。頬に触れた指先が彼女の額に掛かる髪へ触れるように動き、次第に近づいていく互いの唇―――と。いう所で、タイミングを見計らったように老犬は割って入る。判っててやってるのではないか、という疑念を覚えつつ視線を向けていれば、彼女の笑い声が耳に届く)あのさあ…もう、ちょ…、と…(文句の1つも口にしようとした所で、彼女の唇が己の唇を掠め言葉を飲み込んだ、一瞬、呆然としてしまったが彼女に促されれば頷いて)…そうだな、俺も腹が減ったし…先に食事だな…(彼女に腕を引かれながら、足元の老犬を促すようにすれば彼女と連れ立って小屋の中へと入っていき―――)
■レティシア > (構ってくれと、男性が拗ねる様子に、菫色の瞳をパチパチと瞬かせた。しかし、直ぐに赤い唇が弧を描き、ニンマリと笑えば) あら、淫魔に構ってくれだなんて……それは、それで覚悟しといて頂戴ね?(何か企むような笑みを浮べると、可笑し気に喉も鳴らしてしまう。己が先に男へと口付けてしまえば、呆然とする男に、してやったりの笑みを浮べて) …嗚呼、何か作って差し上げましょうか?……その後に、あたしのお食事も忘れないで頂戴……(2人と一匹が、小屋へと入れば、パタリとその扉が締められて。女が揃えた食材で早速、料理に取り掛かる事とになり、和やかに遅い朝食を取る事になる筈で――)
ご案内:「山小屋」からレティシアさんが去りました。
ご案内:「山小屋」からオーベさんが去りました。
ご案内:「ドラゴンフィート 深部」にレイカさんが現れました。
■レイカ > ルミナスの森からかえって翌日のこと、私は早速行動を起こしていた。
運よく、ルミナスの森で組合長に会えたのは大きかった。
おかげで、ようやく私にも後ろ盾が出来たのだから。
その後ろ盾の力、彼には申し訳ないけど有効活用させてもらおう。
「……はい、ここまでの辻馬車を…。
かなり無茶だとは思っていますが……どうかお願いできませんか?」
私は、組織の辻馬車を扱っている部署に顔を出していた。
理由は勿論、私がずっと拠点にしていた廃墟地区にいる、ミレー族たちのことだ。
ご案内:「ドラゴンフィート 深部」にカナムさんが現れました。
■カナム > はい、やってきましたドラゴンフィート
曰く種族差別が無い
曰く王都よりも平和
そんな面白そうで退屈そうな場所にこうしてやって来たんだけど…
「結構いい感じじゃん。平和さいこー」
健全で平和で少なくとも王都貧民地区よりはよっぽどいい感じ
まぁ…ミレー族が嫌いな奴からすればプッチンいっちゃいそうな環境だね
けど、僕にはどうでもいい事なのでスルーします
「なんか面白いものでもないかな~?」
珍しい武器とかワンチャン
そんな感じでふらふら進む
悪いことするわけじゃないんだから堂々と行ってやる
何か結構歩いてきて周りも何か…うん、多分ダイジョブダイジョブ
■レイカ > 「王都への辻馬車を…そうですね、10人ほどが乗れる馬車を3台お願いできますか?」
私は、馬車発着の手続きを進めていた。
廃墟地区にいる奴隷だったミレー族、母親を失ったミレー族をここへ移すための手続き。
正式に、この組織に入隊したゆえに出来る行動だった。
”数が多すぎるので、少し時間がかかるけど…構わない?”
受付をしてくれているミレー族の青年は、私に確認を取る。
少しというのがどのくらいかは解らないけど、少なくとも1週間はかかるだろうという事。
何しろ、今はいろいろと問題が山積しているので、そう簡単には出せないそうだ。
「ええ、構いません。彼らにも説明が要りますし……ん?」
受付をしながら、少し視線を泳がせていた。
窓からふと外を見たとき、一人の少年の姿が…。
「…………?」
こんなところに子供?それもあんな大きな武器を持った子供…?
私は、受付を任せると足早にそこを後にし、少年の元へと足を向けていた。
■カナム > 「んー…なんかヤバい予感?」
さっきまでキラキラ華やかな場所だったのになぁ…
あ、もしかしてこれ何かに誘われてる?
封印された魔女とか伝説の武器とか奥に有ったり?
ヤバい、冒険心が擽られる
「ま、そんな訳ないよねぇ」
迷子…では無い筈
森でも迷わずに歩けるんだし街で迷うとか笑える
……でも、初めての場所というのもあるし……
「居ないだろうけどごろつきとかいたらやだなぁ…」
これ見よがしに鉈背負ってるからないだろうけど何事にも例外が…
足音がこっちに一人近付いてくる
一瞬だけ見やり確認したけど…うわぁ…
「エルフとか久しぶりに見たんですけど。凄いねここ」
こちらに近づいてくる女性を見つめながら待ってみる
あんな綺麗な顔してて絡まれたら……僕はエルフの女の人は優しいって信じるよ、うん
■レイカ > 少年の独り言が聞こえてくる。
なにかヤバイだとか、ごろつきとかそういう単語が聞こえてくるけど、ここはそこまで危険な場所じゃない。
危険ではないけど……むやみにはいっていい場所じゃない。
「…エルフが珍しいのは分かっていますが……。
申し訳ありません、ここは一般人は立ち入り禁止区域なんです。」
特に、こんな大鉈を持っているような少年は、すこし気を抜けない。
子供とはいえ、あまり悠長に構えている感じではなさそうだ。
特に最近は、このあたりはとても警戒心が高ぶっている……。
「どこかから迷い込んだのですか?…観光地区でしたら、私が案内しますが……。」
ドラゴンフィートは、この深部以外ならば一般人でも立ちいれるらしい。
全て、ここの組織の子に教えてもらったことだけど…。
ここに迷い込んだのならば、私が送っていけば万事解決だ。
……そんなに面倒なことにはならないといいんだけど。
■カナム > 「そうなんだ、普通に歩いてただけだったんだけど…ごめんね?」
こてんと首をかしげる
大鉈を包んで余りある子供らしさで危機を脱出!
……できたらいいなぁ
「適当に歩いてただけだから目的地も何もないけど…お姉さん子供相手に強張り過ぎ。
武器持ってるけど相手は子供なんだからリラックスしてよ、怖いなぁ…」
なんだかこのお姉さんピリピリしてる
月一のあれかな?前に他の奴に聞いたら殴られたから言わないけどね
「ほら、そんなに怖い顔してないで遊びにでも行こうよ。
お姉さんの話とか聞きたいなぁ?」
ニコリと笑ってみる
これで警戒心が緩めば良し
余計に警戒されるほど張りつめてたら…その時はその時だよ
■レイカ > 「………いえ。」
…どうやらただの子供のようだ。
別に怪しい素振りは見せないし、ここに本当に迷い込んできただけなのだろう。
……いや、少し待ってほしい。
「普通に歩いてきただけ……?
…ここに来る途中で、門がありませんでしたか?」
確か、そこにはここの衛兵が門を守っていたはず。
2人一組で逐一観察しているので、ここにはいる前には必ず呼び止められるはずなのだが……。
その目をかいくぐってきたのだろうか?
それだったら、ただの子供ではないという結論になってしまう。
私は、こっそりと後ろ手に、後ろにいる組合員に合図を送った。
もし何か行動を起こしたら、すぐにでも取り囲むようにと。
「………あいにく、私はまだ仕事中なんです…。
逸れに、もうすぐ出かけることにもなりますから…あまりキミとは遊んでいられないんですよ。」
遊びたいならば、観光地区に子供が好きそうな店があるはず。
とりあえず、そこまで案内してみることにしよう。
それまでに何か行動を起こすならば……そのときはそのときだ。
■カナム > 「のんびり歩いてただけなんだけどねぇ…もしかしたらちっこいから見過ごされたのかも。」
多分無意識で人に紛れちゃってたかなぁ
正直衛兵なんか獣、魔物に比べたらちょろいし
「えー…その出かけるのってどんな用事?仕事?
ちなみに僕の名前はカナムだよ、よろしくね。」
質問しつつもとりあえず着いて行く
笑顔で自己紹介、コミュニケーションはとっても大事だね
……なーんか後ろから嫌な視線をビシビシ感じる
やっぱりこのお姉さん警戒し過ぎじゃない?
ちょっと気になる
「そんなに張ってると…また失敗しちゃうよ?」
意味ありげな言葉を投げる、けどこれは適当
僕の言葉の後の反応は恐らく二種類
過剰反応か無反応…さて、お姉さんはどっちかな?
■レイカ > 「………………。」
ちっこいから見過ごされた……。
その言葉が本当だとしたら、あの二人は減給処分を申請しておこう…。
別に私は管理職ではないけれど、職務怠慢は見過ごせない。
少し頭をかかえながら、とりあえず私はこの少年に敵意がないことだけは確信できた。
いや、まだ分からないかもしれないけれど。
「…………。レイカ、です。
出かける用事は、キミには関係のないことです。」
…何故だろう、この少年からものすごい嫌な感じを憶える。
確かに、敵意はないしとても無邪気なのだけれども…。
「それは、私だって緩めるときはありますよ。
ですが今は仕事中なんです、こういうときはどうしても張ってしまうものなんですよ。
ですが……カナム君にまた…といわれるほど、私は失敗などしていませんよ?」
…引っかかるような言葉だ。
また失敗すると言う言葉に、やはり私は警戒を解けないでいた…。
私の何かを知っているならば、この少年…少し”視る”ことになりそうだ。
■カナム > 「レイカお姉さんね…うわぁ、冷たすぎて泣きそう。子供が嫌いなタイプ?」
なんかすごい距離感を感じる
エルフの人って皆こうなの?
もっと優しくてふわふわしてるエルフと出会ってみたい…
「そうなんだ。お姉さんって頭固い人なんだ?
……つけ込まれないと良いね。」
無反応…勘が外れた?
まぁ別に無理やり探りたいわけでもないし勘違いなんだろうね
一応頭固い人全般に向けたアドバイスを言っとこう
聞く耳持たんって思われて終わりだろうけど
「んー…いい加減うざいなぁ」
さっきからお話してるだけで背中が痛い
誰だよもう…お姉さんの仲間か何かだろうけど何か気持ち的に痛い
むかついたので石でも投げてやろうかな?
そういう視線は嫌いなんだよなぁ…
■レイカ > 「……元々こういう性格ですので。」
逸れに、公私を混同するような性格でもない。
いったはずだ、今は仕事中だと。
「…そうですね、せいぜい気をつけておきますよ。
それにしても、カナム君も随分と物事をはっきり言うタイプですね…?」
逸れに、どうにもその言葉一つ一つが引っかかる。
敵意はない、だけどどこか侮れない。
この感じ、おそらくこの子はただの子供ではない。
背中に背負っている鉈を視ても、すぐにわかるが…。
「…だったらすぐに逃げましょうか…。ほら、こっちですよ。」
とりあえず、この子を観光地区まで案内しよう。
あそこならば、彼が気に入るような場所もあるかもしれないし、少なくともここよりは雰囲気もいい。
そもそも、この軍事施設である深部に近寄った時点で、警戒されるのはしたたがないと思うが…。
右手を出し、私はこの子に手をつなごうと促した。
■カナム > 「良い性格だよねー」
まじでこの人騎士か何か?
堅い…頭が合金レベルで硬い感じがする
「だってはっきり言わないとさぁ…面倒だもん。
それに嘘ついてるとあとでしっぺ返しされるんだよねー」
後…ここで後ろの人達バラされるのと、大人しく帰らせるのどっちが良い?」
思わず手を払っちゃった
逃げる?誰が?
やっすいプライドだけど舐められたまま泣き寝入りとか嫌いなんだよねぇ
問題起こしたらここに来られなくなるらしいから大人しくしてたけど
舐めきられるのはもっときらぁい
「どうするお姉さん?僕は後者をお勧めするよ!」
あー毒吐いてお腹スッキリ
うん、やっぱり貯め過ぎは良くないね、視界が急にカラフルになった気もするよ
■レイカ > 「……………。そうですね…。」
嗚呼、大体解った。
こういう性格をしている子は別になんとも思わないけど、その口調は明らかに戦場慣れしているものだ。
哀れ?……そんな考えはない。
あいにく、抜き身の刀を持っている子供に大してずっと笑ってるような聖人君主ではない。
ただ、この子が危険人物だという事はよく分かった。
「三つ目、君がおとなしく帰るって言うのもありますよ?」
私は、その二つの選択肢を放棄し、もうひとつの選択肢を付け加えた。
そもそも、関係者以外立ち入り禁止の区間に入ってくるほうが悪い。
おとなしくそっちに帰ろうといっているのに、ここに立ち止まり続けるのも問題だろう。
「……殺ると言うなら、私も黙ってはいませんよ…?
でも、子供を殴り飛ばすのはあんまり好きじゃないんです…。それに、ここの人たちを殺させるわけにもいきません。
……おとなしく、観光地区まで一緒にいきましょう?」
……背後にいる人たちには、軽く合図を送っておく。
……とりあえず、私が何とかするのでみなさんは物陰へ、と。
■カナム > 「最初はそれでよかったんだけどねぇ、何かイライラしちゃった。」
大人しくしていられない元気なお年頃だもん
と言うか、今更だけど僕立ち入り禁止区域になんて入ってたんだよねぇ
これはもう…何したって出禁だね
「殴り飛ばす、かぁ……そうかぁ…」
思わず自然に細剣を抜く
そのまま流れる様に突き、狙うとすれば肩…
だけど寸止めするまでもなく避けられちゃうだろうなぁ。
警戒心ヤバいし…だから刺し貫く気でやっちゃう
「この期に及んで素手制圧とか舐めたこと抜かしたんだから…覚悟はできてるよね?」
細剣を引いて構えなおし
多対一だし…鉈の方が便利かもなぁ
■レイカ > 「子供らしいところもありますね?
……でも、何もする気がないなら武器くらいはおいてくるべきだったのでは?」
カナムの一番の失敗は、武器を置いてこなかったことだ。
いくら子供とはいえ、鉈を装備している人物が立ち入り禁止区域に入ってしまったら、警戒もされる。
特に、ここ最近は魔族軍の襲来で組織全体がすこしぴり付いている。
幾分落ち着いてきたとはいえ……、そんな状態では武器を持っている人物は、子供であろうと危険と判断される。
「……あいにく、武器の類は扱うのが苦手でして…。
扱うとしても…弓矢くらいですね……っ!」
まったく、ただ帰ればいいだけだというのに…。
もっとも、武器を構えさせた時点でアウトだ。…カナム君はおそらく、よくて厳重注意だろう。
”レイカさん!”
「……大至急組合長に連絡を!この子は私が抑えます!」
この子はおそらく、魔族の類ではないが……人間でもない。
私の目には、この子のオーラは薄い紫色に見えた。
完全な紫ではないということは、半端な魔族だという事になる……。
まったく、どうも厄介ごとが多い場所だ。まあ、場所が場所だけに仕方がないかもしれないけど。
肩へと伸びる細剣の切っ先。
私は、それを半身を翻し距離をとりながら、そっと構えを取る。
軽くステップを踏みながら、カナム君を睨みつけ…。
「………子供を叩くのはあまりいい気分がしないんですけどね…?
でも、いう事を聞かないんですから、拳骨の一発や二発は、覚悟してますよね?」
全員は拠点の防衛に当たらせる。
もし、この子が魔王軍の手のものだったら…ついに来た、という事になる。
■カナム > 「武器を持たずにいられる世界だったらそうしたんだけどねぇ…現実は厳しいよホント」
武器不所持とか…無理
王城にお呼ばれとかでも鉈だけは絶対に離せない
何があっても
「抑える……あっはぁ、癪に障るぅ。」
凄い、この人攻撃されてまだこっちを下に見てくる
凄い…むかつく
うん、やっぱりしっくりくる
鉈を握っただけで体のパーツが増えた感じがする
「拳骨でも何でもいいよー。
僕はお姉さんみたいな事しないから、頑張れ?」
舐めてるなら大いに結構
こちとらそんな高尚な精神あーりませーん
まず狙うのはその手、ただの手で迎撃なんてしたら…砕いちゃお