2019/11/23 のログ
ご案内:「タナール砦」にゴッツさんが現れました。
■ゴッツ > 「え、えええ…、いやいや、それは仕事には含まれてないだろ?」
またもや、タナール砦にて仕事を押し付けられた男。
武具などは重いものが多いとは重々承知しているのだが、何せここは危険地帯だ。
気弱な男としてはできるだけ遠慮したい場所ではあるが。
ここで1日働けば、大食漢の彼が遠慮せずに一食、二食食えるだけの金が手に入る。
何よりも生きていくことが最優先である彼としては、受けないわけにはいかなかった。
そうして、どきどきしながらも荷物を運んでいたが、兵士から追加の依頼が、男の体格を鑑みて与えられる。
それは、近くの森まで行き、魔族を阻む結界を張るための魔道具を埋めて来いというものだ。
本来は兵士の仕事だが、荷受けや砦内の整備などで人手が足りないらしく、しかもその魔道具は複数置かなければ発動しない。
気休めではあるが、それは大事な防護壁を作る仕事だ。
そして、給金は弾む、と言われれば、年中食費のせいで金銭には困りっぱなしの彼は受けるしかなく。
「頼む――…頼むよ、出てこないでくれー…」
きょろきょろと辺りを見回し、でかい図体を縮こまらせながら。
魔族や、魔族に味方したいモノにとっては邪魔になる魔道具を、埋めていく。
ご案内:「タナール砦」からゴッツさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にサタナキアさんが現れました。
■サタナキア > 今日のタナール砦は人間側により制圧されていた。
これから、魔族の国へと目がけて砦を抜けて入り込むものもいるだろうし、
つかの間のお楽しみに興じる者たちもいるだろう。
「そして、俺の本当のお楽しみってのはこれからってわけだなぁ…」
のんびりその男は、いつもの黒ダイヤのネックレスをぶらさげながら、
悠々と制圧された末の砦を歩く。
行く手を阻む人間の重騎兵の集団や魔道兵をドサドサとその場に打倒していく。
魔族の国を目指そうと意気揚々と進むものから、
制圧されて囚われかけの魔族まで。
何か面白いものを探し、自らの部下にしたくなるような者を探す。
ただそれだけの気楽な散歩だ。
ご案内:「タナール砦」にミューラさんが現れました。
■ミューラ > 「よし、と。――――っ、この、下衆な気配。…明らかにやばいのが居るわね」
今日も、魔族側を滅ぼしかねない人間の強者に対して怪我を負わせることでバランスを取った天使。
けれど、その直後、天使の感覚に危険を訴えかけてくる男の臭い。
いうなれば、自分が望む全てを喰らう化け物、だろうか。
これを放置していては、どんな歪みをもたらすかわからない。
そう思った天使は、聖衣と呼ばれる本気の装いでその気配に空から近づいていき。
「そこのお前!、止まれ。今すぐその行動を止め、私の楔を受け入れるなら、命は取らないでいてやろう。
だが、その暴虐を続けるなら、ケシズミにするぞ!」
彼女の体を構成する万能の力、天力ならば。
男が受け入れればその化け物としての力を封じることもできるが。
乗ってこないであろうことはわかっているため、力の入った目のまま地上に降り、男を睨みつける
■サタナキア > 「…ほう?」
醜悪な容姿を曝け出し、魔力に満ちる黒ダイヤのネックレスを見せびらかすように、
自らの前を阻むようにやってきた天使の姿を見つめて表情を嗜虐にゆがめる。
気の強い、こちらを睨む反抗的な釣り目。
それに何よりその言葉遣い。
…中々楽しめそうではないか。
どう楽しもうか?そもそも、こうも神聖の高い者を自らの奴隷にしたことなどはなかった。
「…魔王、サタナキアだ。お前の名を明かせ。
そして、喜ぶといい。おまえの要求の半分を受け入れてやる。」
そして、言われた言葉に対して傲岸不遜に言ってのければ、立ちはだかる姿の前にとどまる。
「ちょうど、人間どもを甚振るのも飽きていたところだ。
それに…代わりにもっと良いものを見つけたところだからな。やめてやろう。」
「今からこのクソ生意気な態度を取りやがったメスガキを…
俺のサンドバッグとして使ってやろうじゃあないか?」
もちろん、その神聖の力をそれと相反する魔の者が受け入れる筈がない。
予備動作もなく、黒々とした瘴気の塊が彼女の周囲を覆い隠せば、無数のトゲが生み出されて、顔から下全てを貫こうとする。
それは、苦痛という苦痛を詰め込んだおぞましい魔力だった。
まともに食らえば、少しの間は体を動かすこともままならない事だろう。
■ミューラ > 力をほぼ封じているとはいえ、彼女が問答無用に力を振るえば。
周囲は焦土となり、男を滅することも可能だったかもしれない。
けれど、彼女は天使だ。多少兵士などをなぎ倒しているだけの男を、すぐに断罪などできない。
自由を奪うにしても、敵対する意志があるか一度確認を取らねば、彼女の存在そのものが揺らいでしまう。
「は?魔王ですって。そんな大仰な名乗りをわざわざあげるような愚か者に、名乗る名はないわ」
しかし当然ながら、天使は相手の名前を覚えようともしない。
男の傲岸不遜な言い方に、下界に擦れた天使は容易く怒りを感じ。
その手に力を集約し始める。
「やれるものならやってみなさい、ブタ!」
そうして、天力と呼ばれる彼女が神から授かった力を、純粋な破壊力として打ち出そうとした瞬間。
カウンターのように、男の攻撃が発動する。
ように、というよりは…男が彼女を挑発し、それを狙っていたことは間違いないだろう。
予備動作もなく放たれた瘴気によって視界が塞がれ、体の性能は人間準拠である彼女の目は潰され。
天力を放つ先を見失ってしまう。
「目くらまし!?、こんなのすぐに、…ぃ、あ、ぐ、ぁあああああああああああああああああああっっっっ!!!!!!」
そして、天力でその塊を吹き飛ばそうとする前に。
その内に、魔力で編まれた鋭利な棘が生まれ、華奢な天使の体を貫く。
不思議なことに、貫いても血は出ず、腕などがもげることもないが。
その痛みだけは、非常に強く天使に襲い掛かって。
どさり、と地面に倒れる音と共に…瘴気の塊の中で、天使は倒れてしまう。