2019/02/12 のログ
ご案内:「タナール砦」にカインさんが現れました。
カイン > 数刻前まで激しい戦闘の起きていた砦。
今は王国側の旗の翻る門の前で、億劫そうな表情を隠しもせず番をしている男の姿があった。
幸い死傷者はそう多くはない物の、先ほどの戦闘で被った被害はそれなりのようで、
結果として外様の傭兵までもが門の前に駆り出される始末である。

「……しかしこいつは、まずいんじゃないかね?」

そう独り言を漏らす物の、それを聞く者は誰もいない。
騒々しい声の聞こえる砦の内側に視線を向けると、
多くの人影が右往左往している所が見て取れる。

カイン > 「ま、そうなったら殿でも買って出るか。
 他にできそうなのも数がおらんだろうし、
 今の国軍に手練れが居るならそれでいいんだが」

雇い主が消えてしまっては報酬がおじゃんだし、
何よりも肩を並べた相手がくたばるのは目覚めが悪い。
仕方がないと流す程度の感傷とはいえ、酒が不味くなるのは宜しくない。
顎に手を当てながら剣を軽く叩くと、息を吐いて少し気合を入れる。
何せ相手は魔族である。何を仕掛けてくるのか分かったものではない。

ご案内:「タナール砦」にハーティリアさんが現れました。
ハーティリア > 「さて……どうしたもんかねぇ。」

タナール砦を見下ろせるちょっとした丘で欠伸をひとつしながら……呟くのは美女然とした風貌の影一つ。
人間の街で適当に遊んでいたら、まさか魔族側からえらそうに「適当に暴れてこい」なぞと依頼、というより同じ魔族で無名だからと居丈高に命令してきた使いのせいで、やる気は著しく皆無、一応と覗きに来たのが正直なところだが。

「大人しくアレに従うのも馬鹿らしいしなぁ……まあ、暇だからちょっかいくらいはかけてもいいか。」

そう呟くと、手に持った箒の柄でカリカリと、地面を掘るように陣を敷けば。

『踊れ、踊れ、月光に 踊れや踊れ我が下僕 死は我らの軛にならず 死こそ我らの揺りかごなれば 命を落としたもの全て 等しく我の下僕なり 土塊の手足もて 死者は現に蘇り 生あるものと戯れん』

まるで歌うように、脚がステップを刻みながら呪文を唱えると、足元の陣が、砦から微かに見える程、光を放ち……周囲の地面がモコモコと不自然に盛り上がるか。