2015/10/31 のログ
■『触手ちゃん』 > (感じてる感じてる…!!じゃあいっそこのままっ!かわいいなあ、ほんと…。何かもう満たされるよ。最高だね。)
かの触手ちゃんエキスが、秘所の外側で大量分泌された。
また新手の媚薬が表皮や粘膜へと吸収されていくだろう。
「マーキング、だよ。」
控えめな胸の上に遠慮もなく腰を下ろす。
手を伸ばして、赤みと小さな恐怖を帯びたその顔の頬に手を当てる。
「流石にまだ体は苗床として成熟してないみたいだから、アソコにはやめとくけど。
して良い?もっと気持ち良くなれるよ。…なんて言ったらお断りかな?」
覗き込み、接触するくらいにまで顔を近づける。
■サロメ > 「ぅ、ぁ…ぁぁぁっ……ッ」
股間がじんじんと疼く
熱いような、むず痒いようなに思わず下半身を揺り動かすようにしてしまう
「………っ…ぅ…」
お断りだ
そう言ったところで果たしてどうなるか
覗きこまれれば、反射的に顔を逸らしてしまう
その時、遠くから沢山の馬が駆ける音が聞こえてくる
少なくとも十数名からなる騎馬隊が砦へと向かってきていた
■『触手ちゃん』 > (あああもう!!良い所なのに!…否、まだいけるか?)
触手の統率者は、その音を聞き逃さなかった。
少しムッとしていらだった顔をする。
逸らされた顔を強引にこちらへと向ける。可愛らしい笑顔のお出迎え。
(やることだけは済ませとかないと!!あわよくばこのまま棲み処へ拉致監禁したいし!!無理かな?!)
「ちゅー。」
顔を近づけて、接吻。
勿論普通の人間とする様な感触ではないのは明白だ。
触手の様な舌が、最初に触手ちゃんエキスを注いだのと同じく口をこじ開けて、
吸い付く。口内を触手が這い回る。体液と、何か固形の異物を注ぎ込み口移ししようとする。
マーキングとは、これの事だろう。
■サロメ > 「ッぐ───!?」
突然の接吻に目を白黒させる
すぐさま始まる口内の凌辱にひくひくと全身を震わせてしまう
「(何、か…入って これ、何───)」
思考が纏まらない
が、そこまでだった
騎馬隊がかけつけ、乗りあわせて来たのだろう神官達が一斉に破邪の結界を巡らせ始める
■『触手ちゃん』 > (マズい!こーれはマズい!触手ちゃん大ピンチだね!)
『触手ちゃん』だって魔族だ。理不尽な程に強いが、それでもアイオーンの加護下では弱くなる。
取り分け神聖属性に弱いと言うわけではないし、驚異的な強さもある。
一匹一匹が触手の魔物で、統合された精神の触手が居る限り、何度でも蘇るが、
もし、全ての触手がこの場で殺されたら、少なくともこの場で存在する事は出来なくなる。
そして、何より個体数を殺されると折角生殖しても意味がない。
最も、今日連れてきたのはこれでも少ない方なのだし、最悪全滅させられても構わないのだけれど。
あくまでも、それは最悪。
(人質にでもするかな。)
抵抗されないなら、口内の蹂躙や触手ちゃんエキスの注入に乗じて異物を入れ込んだだろう。その正体は、触手という非常に謎の深い生物の幼体だ。
あらゆる触手を把握する『触手ちゃん』の一部を入れ込むことで、栄養や性管理、場所の把握がしやすくなると言った寸法。
「さて、ボクはどっかにとんずらしようかな。出来ることならお姫様を連れて、ね。」
人間の形をしていた全てが解けて、衣服も消える。四肢を縛る触手の周りにひりつく。
触手の鎧、と言った物があるとするなら、今ここに存在していよう。
中性的な子供だったものが、凌辱されるだけのサロメの彼方此方を覆い、衣服の様にまとわりついた。
勘の良いものなら気付けるだろうが、『触手ちゃん』も厄介視される転移魔術の持ち主だ。
■サロメ > 「(……討伐隊が来た、か……)」
ぼうっとする頭の片隅で、少なくとも人質にはなれないという強い意思が生まれる
「(…一瞬でいい、力を……ゼルキエス)」
触手とサロメの傍ら、氷漬けになっていたアイスブランドが突然その氷の檻を弾き飛ばし宙に舞う
同時に冷気をまとったそれは風に乗るような動きでサロメの四肢に絡みついた触手を切断し凍らせていく
それを見た神官達は結界を更に強固なものにしつつ、背後から洗礼武装で身を固めた魔族専門の討伐隊が雪崩れ込んだ
■『触手ちゃん』 > 剣が動く。独りでに。
(念動魔法!?まだ動けたのか…!なら…!)
勘違い。
さっそくこれが役に立つ。体内へと潜りこませた異物に痺れる毒物と媚薬を噴出させる命令を送る。
(あー。これは。しくじったかな。討伐隊くらい何とかできると思うけど、今日は大分殺されたし。)
触手が凍り、斬り飛ばされていく。次から次へとやってくる軍勢。
四肢にしがみついた触手の群れが剥がれたとなれば、残りは胴体にのみ張り付いた状態で。
(でもボクはやられるだけやられてはあげないんだよね!どうせだし、きっちり最後の最後まで抵抗させてもらうよ。人間共。)
途端、触手の統率者は喋らなくなった。傍目から見れば、
それは高い智慧を持つ魔族に襲われているのではなく、罠にかかって魔物に襲われている様な些事に見えるだろう。
斬られただけで凍っていない生体が地面でうねれば、養分や毒素を思い思いに噴出する。
媚薬成分もあれば、魔法毒、神経毒、激痛毒、麻痺毒、強酸、大気汚染物質まで様々に。
ただ、魔法毒はあまり効能がないだろうか。
ある触手は自滅覚悟で洗礼武装まで喰らおうと獰猛に呻いた。
相変わらず、異常なまでに統率された采配が、そこにはあった。
どの触手も全て、喰らいついて食べようとしている。
(ボクは食べたものが自分のものに出来るからね!)
■サロメ > 震える手で、アイスブランドの柄をとる
魔法剣であると共に最上級の触媒でもある、愛剣
冷気のおかげかはたまた、僅かに意識もはっきりとしてくる
自身の体内に何かを入れられたのは理解っている
得意な領域ではないが───
「(レジスト───)」
耐毒、そして解呪の魔術を同時に自身へ行使する
媚薬の効果も一種の状態異常だ、肉体から毒気が抜けていくのを感じれば、僅かにその眼に光が戻る
「げほっ…かは──ッ」
べちゃり、と異物を吐き出す
要約はっきりとした意識の中で、無理やりにでも手足を動かすように、
神官達の張った破邪の結界へと転がり込む
まだ触手の一部が肉体にこびりついているが、これで剥がれるだろうか
討伐隊は王国の中でもトップクラスの対魔族精鋭部隊だ
準備さえあれば、アイオーンの加護下ならば恐らく魔王相手でもそう遅れはとらないだろう
■『触手ちゃん』 > (あっちゃあ。これは駄目だ。万策尽きたかな。折角のマーキングも台無しだ。)
入れた異物は吐き出され、使った媚薬も無効化され。
挙句結界へと逃げられたと来た。別に入っても良いが、分が悪い。
入る前に自ら落ちた。
最初に比べれば―――それでも平面に海を作るくらい多いが―――触手も、殺された分は確実に減っていて。
一点に集まれば、また人型になっていく。
「わざわざ御苦労だったね、人間の諸君。こんな所までボクを殺しに来たのかな。
運が悪かったと思って可愛い女の子だけ置いて帰ってくれるかい?
そしたらボクは帰る人には何もしないよ。」
(諦めが悪いのは、人間だけじゃないのかもね。)
性懲りもなく同じことを言った。負け戦だが、何も負けて利益がゼロではないし、
これでもあわよくば勝算がないわけでもないと見ている。結界の向こう側ですまし顔。
■サロメ > 「………」
まだ満足に動くわけでもないが、少なくともさっきまでよりはマシだろう
「…諦めが悪い、ということはわかっているのではないのか?」
マントを羽織り、剣を構える。
まだ息は上がっているが、後ろに控える神官達が解毒魔法のおかげでようやくまともになってきた
強力な結界が張り巡らされ、明らかに魔族にとっては分の悪いエリアとなった
食らいつく触手を神聖魔法で焼き払った討伐隊達がずらりと囲むように剣を構える
■『触手ちゃん』 > 「…ふふ。そうみたいだね。折角アツくヤってたんだ。
もっとシたいのにこれじゃ興醒めも良い所でしょ?」
辺りを見まわす。例えこれらの剣で八つ裂きにされてもこの身を殺しきられる事はないだろう。
ないだろうが。それでも分が悪い事は確かだ。
両手をあげる。周りを見まわす素振り。勿論目はハリボテだ。
誰がどんな風かなど、概ね把握済みだった。
焼き払われる前に、神聖魔法のパターンや術式を喰らって覚えておく。
同じ技、同系統の攻撃は通じない。それどころか自分のものにしてしまう。
魔族だからといって、常に神聖魔法に極弱いとは限らない。
実際、神聖魔法を無効化する者さえいるのだから、魔族と言っても幅が広い。
さてこの『触手ちゃん』が魔族に分類されるべきかは、また妖しくもあるのだが。
「どうやら分が悪いみたいだ。あんまり可愛いからって行為を急いだボクの愚策だったね。
ちゃんと眠らせて攫えばよかったよ。次からは気を付けよう。
あと、師団の副官なんだし大分強いんだよね。可愛いんだけどな。
感じてる姿は結構良かったよ。後汗も美味しかったし。今度は母乳とおしっこが飲みたいな。
じゃ、ボクは降参しておくよ。砦は好きに制圧すると良い―――。」
ナンパでキザったらしいセリフをお茶目に言ってのければ、ウインク一つ残して。
人ならざる魔翌力と膂力と吸引力で飛び上がって居なくなる。
普通の目と脳味噌なら目で見ることさえ出来ない速度。
と、見せかけて。後方の最も孤立した位置の女性神官の一人に触手の雨が降り注いだ。
その数は、さっき見せていた海の数の半分程度だと分かるだろうか。もう半分は棲み処に離脱済み。
然しその細長さの所為で、人を覆うには十二分だ。
(―――ま、入場料として一人くらいはお零れとして譲っておくれよ、ね?結局諦めが悪いんだけどさ。)
■サロメ > 「………」
母乳やおしっこなどという言葉が出れば露骨に眉間に皺を寄せて睨みつける
「…追う必要はない。
今は報告と分析を先に────」
飛び上がりこの場から消えた、と
一瞬の油断があったのは否定できない
『!?』
女性神官に降りそそぐ触手の雨
それはあっという間にその体を覆い尽くして
「───ディバイン・スペルを!」
先程触手を焼き払った魔法を指示し、救出を試みるが……
■『触手ちゃん』 > 神聖魔法による焼却は、飲み込まれた。
魔法防御と言う理屈ではなく、それが栄養素であるかのように、吸収される。
一度やられた神聖魔法という物に抗体の様なものが出来ている。
それも、さっきやられたばかりの魔法。抵抗は『触手ちゃん』にとって容易かった。
(諦めが悪いのも、良いねっ!!最後の最後まで頑張るのも、悪くないって思ったよ!)
全く同じ要領でジャンプする。女性神官を覆ったまま、攫って逃げおおせようと言うのだ。
蠢く筋肉の様な太い触手が、消えていくだろうか。方角は一先ず南方。
「うん。おっぱいはまぁまぁ。サロメよりはあるね。顔は…まあ及第点かな。
じゃあお代はしっかり頂いたよ。楽しかったよ。また遊んでね、サロメ。
次遊ぶ時は母乳が出る様になってくれたら、とっても…嬉しいね。
ぁ。今日は前戯だけだったけど。次はちゃんと穴に入れさせてね。」
この声は、既に時限設置型の音魔法として置かれたもの。『触手ちゃん』がそこで喋っているわけではない。
そこに居る討伐隊員の皆さんへと向けたメッセージであり、例え耳を塞いでいても、『触手ちゃん』の身に何があっても憎らしくも可愛げのある声が聞こえるだろう。
■サロメ > 「神聖魔法が効かない…!?」
サロメだけでなく神官もそれに驚愕する
魔族に対しては神聖魔法が通用するというのが常識だ
対魔族のエキスパート達の表情を見れば、それが崩れ去ることの大きさがわかる
「っ待て!!…くっ」
空に逃げられればまるで追うことはできない
地を走って追撃しようにも…
「………」
立ち尽くすサロメと討伐隊の面々
この邂逅の意味は大きい
「と、とりあえず…助かった、礼を言うよ。
さすがは王立の討伐隊だ」
礼を言い、頭を軽く下げる
結果として第七師団から数名の怪我人、そして討伐隊院から一人の犠牲を出すことになった
……あの性格だと殺しはしないのだろうが
■『触手ちゃん』 > 『触手ちゃん』は追撃されることもなく、無事に一人の女性神官を攫って空へと消えた。
もう一つ、設置型の音魔法が作動する。
「あ、最後に一つ。ボクからキミたちにプレゼントがある。
可愛いサロメの喘ぎ声だよ。男性諸君。よく耳に焼き付けておくと良い。今夜の自慰が捗るね。
女性諸君。耳を塞いでも聞こえるからゴメンね。」
『戯れ…言をぉ… ──あッ!』
『ッあう!』
『っは…っな、なにを、する気、だ……っ』
音魔法により、第七師団と討伐隊が親睦を深めるその場に鸚鵡返しの様な空気の読めない、
鮮明な録音テープの如き再生が為された。
「以上だよ。残念だけど折れてくれなかったんだ。
もっと喘いでくれたらよかったのに。ではでは。『触手ちゃん』でした。」
その場には、『触手ちゃん』の一部であった魔物の死骸と、
一度入って吐き出された幼体が残ったが、軈て幼体は逃げて行った。
そして、砦の外側には人間しかいなくなった。
■サロメ > 「───ッ!!?」
響いた喘ぎ声は紛れも無くサロメのもので
それらが終わってから非常に気まずい雰囲気を彼らに齎した
「…あ、相手は非常に享楽的な思考の魔族のようだ。
……お、おい!顔を背けてないでちゃんと聞け!」
ご案内:「タナール砦」から『触手ちゃん』さんが去りました。
■サロメ > ともあれ、羽織るマントがあってまだ良かった
さすがにあられもない姿のままでは会話も指示もままならない
「申し訳ないが馬を一頭お借りしたいのと…、
王室への報告は、一度第七師団の駐屯地に戻ってからということにして頂きたい」
女性神官の捜索も行わなければならない
しかし並大抵の捜索隊では悪戯に犠牲者を増やすことにもなるだろう
冷静な判断が求められるところだ
■サロメ > その後、討伐隊と共に王都に戻り、
サロメはものすごく念入りにお風呂に入ったそうな
ご案内:「タナール砦」からサロメさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にルシエラさんが現れました。
■ルシエラ > 砦から少々離れた場所、砦からは目に留まらないところを位置取り遠巻きに砦を眺めている少女。
なんとかここまでは偶然通りがかった者にわずかばかりお食料を分けて貰え、来る事が出来たのだ。
今はどっちが占領しているのか…どちらにしても、すでに分けてもらった食料も尽きかけている。
まだこの距離でははっきりとは分からない。
とりあえず、まずはどちらが占領してるのか確かめないと…
もし魔族側だったら、食料を貰うのに話し合いでいけるだろう。
もし人間側だったら…うん、その時は素直に忍び込もう。
そんな事を考えながら、なるべく目に付かない場所を選び砦へと近付いていく。
■ルシエラ > 注意深く近付き、ちらりと以前自分が魔族の国を眺めていた監視塔を見る。
…どうやら見張りの交代時間か、そもそも見張りなんて立ててないのか、誰も居ない。
そそくさと草むらの影に隠れるように移動しながら、砦の壁にぺたりと張り付く。
はふー…深く吐息をつき、今度はそのまま横にずりずりと…入り口を探し始める。
どうもこの砦、前に居た時と感じが違う。
新しい場所を探索するつもりで入らないといけなさそうだ…
…うん、非常に面倒臭そう。
でも、食料を調達する為だから仕方ない。
そう言い聞かせて出入り口っぽい場所を目指す。
■ルシエラ > そのまま壁沿いに進んでいけば、入り口っぽい場所を発見した。
大きな門、そして…閉まっている。
考えてみれば当然だ、常にこんなものを開いておく理由は無い。
他の入り口…は、考えるだけ無駄な気がする。
仕方ないな、と腕にはめられた手甲を弄り、一本の投擲用ナイフを取り出す。
その柄に取り付けられた留め具に、更に手甲から伸ばした鉄線のようなものを取り付けた。
ゆっくりと壁から数歩後ろへ下がり、振りかぶって…そのまま上に受かって投げ付ける。
屋上辺りまで上がったタイミングを見計らい手首を軽くスナップさせれば、ナイフは方向を変え屋上へと消えていった。
どうかなー?という感じに、くんっと鉄線を引くと、かつんっと何かに引っ掛かる手ごたえ。
まあ、外れて落ちてもそう大層な被害にはならない。
手甲を弄ると鉄線が巻き取られるように戻っていく…その勢いに乗ってとんっ、と地を蹴り壁を駆けるようにして屋上へと一気に上がっていった。
■ルシエラ > たんっ、と最後の一歩を蹴って鉄線を手繰るように引っ張り小さな体を宙に舞わせる。
ゆっくりと弧を描くように浮かび…しゅたんっ、と屋上へと着地した。
どうやらナイフは屋上に設置されていたバリスタの一つに絡まっていたようだ。
辺りに気を付けながら鉄線を解き、手甲に戻す。
屋上の片隅っぽい場所、どうやら気付かれてはいないっぽいか?
再びこそこそと壁沿いに移動をして内部に入る入り口を探す。
見渡した感じ、屋上にはまばらに何者かが居る…
あー…今回は人間だったか…
見える相手の姿を確認すれば、ふーっとまた溜息が洩れた。
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
■アサヒ >
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」からアサヒさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」からアサヒさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
■アサヒ > 「やあ、お姉ちゃんこんばんは!いい夜だね!」
塵芥に、ようじんぼう?として雇われてはみたんだけど。
戦闘出来る子が居なくて居なくてつまんないのー。
「次に侵入する時は、その...何?巻き取る奴。音が無いのを持ってきた方がいいよ?」
しゅるしゅるしゅるー、って。
雑魚どもには聞こえないみたい。
私なら聞こえるんだもん。
「そう!そうそうそう!一度言ってみたかったの!」
「ここを通りたくば、私を倒していけ、って奴だよー!」
■ルシエラ > やれやれ仕方ない、さっさと貰うものだけ貰ってずらかろう。
そんな事を考えながら一歩踏み出そうと…したところで声がかかった。
あー…こんなところで面倒な騒ぎを起こしたくはないのだけど、といった感じに気だるそうに声のした方に向き…愛想笑いを浮かべる。
「いやー、本当にいい夜だねー?
あー…これね、これが今のところ限界っぽいから我慢するしかないんだよー」
ひらひらっと手を振って笑顔のまま挨拶を返す。
なんというか、まるで日常会話のように普通に指摘された事に、ぽんぽんと手甲を触れて答える。
フレンドリーにやれば、見逃してくれるかなー…とか思って。
「………あ、やっぱり?」
次いで向けられた言葉に、がっくり肩を落とした。
どうやら、やっぱりタダで通してくれそうにはない。
■アサヒ > 「まぁ、ここで戦うとゴミ共がハエみたいによってたかってくるし...、取り敢えず下行こっか?」
喋るが早いか足が早いか。
壁を蹴り、とすんと地面に着地する。
ちょこっとだけ、足が痛いけど、些細な問題だよね。
愛剣「ブルーローズ」を取り出し、焔の斬撃を放つ。
一回転すると、とけた地面で隔絶されたフィールドの完成だ。
「おねーさんの勝利条件は、このフィールドから私を追い出すこと!」
「そうすれば目を瞑るし、なんだったら協力だってするよ?」
かかってきな。そんな意思を込めて指を立て挑発する。
さぁ、血塗られたショーの開幕だっ。
■ルシエラ > 早口に捲くし立て、さっさと下へと降りていった少女。
…というか、降りた?この場所から?
ゆっくりと上から見下ろせば、しっかりと地面に立ってこちらを見上げる少女が見えるかもしれない。
なるほど、人間じゃなくて魔族…ん?でも何か感じが違うような気がする?
首を捻りながら、同じようにとんっと床を蹴って身を躍らせる。
上がる時に見えた窓枠を、何かを飾る為なのか横に伸びた棒のような突起物を、器用に掴んでは体をくるりと回し威力を殺して降りていく。
…前みたいにまんま降りても良いのだけど、音が大き過ぎて間違いなく誰かが来るから。
さて、と身構えようとすれば、相手の取り出す剣。
それで地面に円を描き、そこから追い出せば勝利とか言ってくれる。
まあ、それを本当にやって良いなら簡単な条件なのだが…
その通りにやっても、普通に戦っても、静かに終わらないだろうと思う。
「あー…うん、その申し出はとても嬉しいんだけどねー…」
ぽりぽりと頭を指で掻き、一歩だけ少女に近付く。
だから、こう言っておくのだ。
「せっかくの楽しめそうな遊びを、こんなつまらないルールでやられてもねー?
だから…もう周りなんてどうでもいいから、君は本気でやってみようかー?」
ふう、と何度目かの溜息をつくようにして俯き…にっこりと笑顔を浮かべ顔を上げて相手を見る。
途端、ぶわっと薄黒いオーラが小さな体から噴出した。
同時にぐんっと右拳を振り上げ…地面に振り下ろす。
ぼごおんっ!
砦内にも響くほどの轟音、殴った地面はその衝撃で表面が砕け散った。
…その範囲は目の前の少女が描いた円を半分程、その足元の前を削るほどのもので。
■アサヒ > 「なんていうんだっけ...ああいうの...曲芸師?」
普通に着地したらいいのに。
「ふふっ.........ふふふふっ....」
私がせっかく作ったフィールドが...壊されちゃった...
「ははははぁ....はーぁっはっはっはっはぁっ!!」
「貴方も...強いのね!?そうなのね!?」
ご主人様には、勝てないと思うけど。
本気、ね。そう。
「いいよ!死なないでね?」
力比べと言わんばかりに地面を殴るのも面白そうかな。
可愛らしい笑顔を切り取って保存しようかな。
まぁ、本気でかかってこいと言われたし。
「まずは...こうだーっ!」
さっきブルーローズで溶かした地面。
あの辺りを「持ち上げて」彼女に投げつける。
何もしないと押しつぶされる。
かと言って迎撃すると、溶けた地面の後をたどることになる。
さぁ、どう突破してくれるかな?
■ルシエラ > 「あっはっはっ、強いのか弱いのかって言われたら、多分、強い部類なんじゃないかなー?
そうだねー…死ぬなんて経験した事も、するつもりもないから大丈夫じゃないかなー?」
まずはこうだ、との言葉が聞こえた。
地面から手を上げてぷらぷらっと振ってるところに、どうやら目の前から地面だったものが飛んでこようとしている。
おお、これは大した物だとおどけたような仕草。
「でもね、ちょっと遅い…?」
持ち上げて、投げ付ける。
そんな事をしている間があるのなら、その武器を構えて切りつけてきた方が効果的だ。
なぜなら…地面だった物を持ち上げ、それを目の前の敵に投げ付けた時にはすでに、飛来物の放物線の下となる少女の目の前に潜り抜けるようにして突っ込んできていたのだから。
すでに腕は引かれ、楽しめそうな相手へとその地面をも砕く拳が襲い掛かる。
■アサヒ > 「おおー!」
おお、速い速い。状況判断力はあるみたい。
腕を振り切って投げつけた後だ。どうしたって隙が出る。
そこを狙うのは当然の事だろう。
でも無駄。無駄無駄無駄。
物理攻撃である以上、拳で打ち消せる。
左斜め45度。時速は...80くらい?
左手にも力を込めてるから、当たった後に連続攻撃に持ってくつもりかな?
そう考えると込める力は...これくらいかな?
「無駄ぁっ!」
全く同じ力で、全く同じスピードで拳を重ね、相殺する。
端から見ると、鏡を基準に180度正反対になったみたいな体制だ。
彼女が左手を出す前に、数瞬速く私の右手を突き出す。
■ルシエラ > 「おお…!?っとと、ちょっ…そうきちゃったのかー…あーもうっ!」
隙を狙い打ち抜く右の拳、掛け声と共に相手からすれば左の拳が重なった。
…が、何もそれだけで終わろうなんて思ってはいなかった。
打ち抜いた後に続けざまに放とうとしていたのは、右の肘、それから左での追撃をしようとしていた。
威力を見せたんだ、それを流すと思っていたのだけど…ちょっと予想外。
右の拳で相手の体が後ろにいって、と考えていたから勢いがつき過ぎた。
ならこっちでいいか、と肘は諦めて、相手の体へと肩からぶち当たる。
相手の右手は近過ぎて威力が半端、あるいはかすって終わるだろう。
だが、こちらの攻撃もただの体当たりだ、威力はないし後ろへふっ飛ばし仕切り直しで終わってしまいそうだ。
■アサヒ > 「あひゅぅ!?」
タックルだ。タックルをぶちかまされた。
右手が当たる感触の前に吹っ飛ばされた。
多分この拳は当たって無いのだろう。
落胆を覚えつつも、後ろに吹き飛びながらブルーローズを取り出す。
こんなちっちゃい...私と変わらないか?から、どんなパワーが出るのだろう。
さて、反撃開始だ。
まずは剣を後ろの地面に突き立てます。
剣の柄の部分にあるスイッチを足で起動させて、剣を踏み台にしてジャンプ。
この時点で私は相手に背中を向けている...んだけど。
すぐ縦に、2回転。
一回の回転はバランスをとるため。
もう一回の回転で、スイッチが入ったブルーローズを手に取る。
着地はしたけども、勢いは殺さない。
当然前のめりになる。
そのエネルギーを利用しダッシュだ。
タックルで崩れた体制。
隙だらけだよ。
■ルシエラ > 「いやーっはっはっ、私と正面から殴り合おうなんて…本当に面白いねー?
うんうん、とっても予想外で面白い攻撃だったよー」
けたけたと笑いながら、距離の離れた少女を見遣る。
おっと、そんな事をしている間に相手さんは攻撃をしてきそうだ。
さて、なら、今度はちょっと君の予想外と思う事をしてあげよう。
にいっと唇の端が少しつり上がった。
とんっ、軽い体は何とも浮いている時間が長くなってしまい着地が遅い。
身構えようとしている間に、どうやら突っ込んできているらしい少女。
凄まじい速度によるダッシュで近付いてきているのだろうが…
体制を整えた小さな体、少女の攻撃圏内へと近付かれる前にする行動は…体制を整えた以上の事は何もしていなかった。
■アサヒ > 「うん?」
隙だらけとはいえ、反撃出来る距離はあったと思うんだけど。
何かするつもりかな?
...まぁ良いか、ぶちかますだけ。
何流っていったっけ?
最初の一撃に全てを賭ける剣技。
ブルーローズを上段に構えて、一気に振り下ろす。
ナイフがバターを溶かし切るのと、ブルーローズが肉体を溶かし切るのと。
どっちも変わらないよね?
「思いっきり...振り下ろすっ!」
■ルシエラ > じっと相手の攻撃を見詰める真紅の瞳。
どうやら、相手さんはあの剣を上から下に振り下ろし一刀両断するつもりらしい?
とてもシンプルで分かり易い攻撃だ。
だから、その程度では駄目なんだと伝えないと。
体に振り下ろされる剣の切っ先、とんっ、と一歩下がって体の角度を僅かに変えただけで動きを止めた。
そして容赦なく剣の焔は体を切り裂く…わずかに動きがあったからか、その小さな体を真っ二つにするまでには至らないが。
耐え切れずにか、その小さな体は威力をもろに受け吹っ飛んだ。
なるほどね、今のがその武器の力なんだ。
大の字に倒れこんだ小さな少女、まだ意識があるようか、そのまま空を見上げる。
うん、上手く急所は避けたね…十分だ、これでいい。
みぢり…みぢり…焼き切った場所から妙な音がする。
焼き尽くし、溶かされた肉体…だけど、回復はせずとも再生はする。
再生をしてしまえば…回復は、また始まる。
倒れていた体がゆらりと揺れるように立ち上がる、その体には…もう傷跡は残ってなかった。
■アサヒ > 抵抗無く、炎が彼女の身体を溶かす。
それこそ、バターをナイフで切るように。
「何かするつもりだったから...期待してたんだけど、なぁ。」
私と似た、馬鹿力を持つ少女。
所詮私とブルーローズの敵じゃ無かったんだね。
糸を巻き取る音を感知する聴力。
勿論、ぐじゅぐじゅと再生する彼女が響かせる音を聞き取ったはずだ。
ここでアサヒにあった油断が二つ。
一つ、ブルーローズを起動させていた音で、再生音がかきけされたこと。
一つ、死に様...死んではいないが、を確認せず、帰るために後ろを振り向いたこと。
先程までとは比べるべきでもない。
圧倒的な「隙」だ。
■ルシエラ > ぐらり、思考がわずかに揺らぐ。
変に意地を張ってあんな攻撃を直撃させるから、体力がごっそり奪われている…まあ、それは少し経てば戻るのだけど。
それよりも問題なのは、そのせいで意識が妙に高まり始めた。
…うん、ちょっと危険だね、あの子が。
まだ危険という程のものではないが、あんまりのんびりしていると本当に壊してしまいたくなる。
だから、不意打ちなんてあんまり好きじゃないけど…
その隙を突かせてもらうよ?
後ろを向き、こちらへの意識を完全に手放した少女。
その少女の後ろにゆらりと音もなく近付いた影。
「ごめんね?」
ぽつりと呟く言葉に合わせ、力を込めた両拳の連撃を放つ。
背中から心蔵と肺を打ち抜き呼吸を圧迫させ、両肩はその関節を外す程度に。
決まるのならば最後に足払いをして相手を地面に転がしてしまう。
■アサヒ > ぶるるん、ぶるるん。
規則正しい起動音。
もし起動していなくとも、音では気付けない。
彼女の消音技術は賞賛されるべきだろう。
だがアサヒの、圧倒的野生の勘。
後ろから近寄る影に気付き、振り向いた。
ここでの最善手は、振り返ると同時に剣を振るう事だった。
もしくは、距離を取って様子を見るか。
或いは、彼女の馬鹿力なら
振り向きざまに頭を掴み、地面に叩きつけるなんて芸当も出来ただろう。
...振り向いた後の胸に、肩に、脚と全てをきれいに当てられて
先程の彼女のように大の字で寝っ転がるハメになった後では、夢想の無双だが。
「.........乱暴なおっぱいの触り方しやがって...」
触る、だなんて生やさしいレベルだったかはさておいて。
まだ喋る余裕はあるようだ。
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
■ルシエラ > どうやら拳も足払いも当たったらしい、大の字に転がった少女をゆっくりと下げた視線で見遣る。
投げかけられる言葉に、くすりと小さく笑う。
「そう、ならもうちょっと優しく触った方が良かった?
それで負けを認めてくれるなら、目一杯にやってあげたところだけど…さ?」
言葉を返しながら、屈み込む。
こう、手をわきわきっといやらしい動きをさせて、本当にやってしまうぞ、的に。
…まあ、本当にはやらないと思うけど。
「で、ちょっと不本意だけど私の勝利でいい?
あんまりこれ以上やっちゃうと…また遊べる楽しみを、ここで壊しちゃいそうだからさ?」
倒れた少女を見詰め続ける瞳、真紅のそれは爛々と輝きを放つ。
わずかだか、その輝きはどこか危険な物を含み始めているのが見て分かるかもしれない。
■アサヒ > 「敗者が勝者の言うことを聞くのは当然だよ。」
「私たちは力を持つものこそ正義、だしね。」
なお、ここで言う力とは知力、権力等もさしている。
彼女、そして彼女の種族が脳筋集団というわけではないことを言い訳させて頂く。
「良いよ。私の負けで。」
うぼぁー。変なうめき声を上げながら駄々をこねるように転がり回る。
相性が悪かった。不意打ちだった。
言い訳はいくらでも出来るだろう。
だとしても、自身の力が通用しなかった。
力こそ正義をかかげる彼女の心をへし折るには充分だった。
「ご主人様みたいな色しちゃって、まぁ...」
そうため息を吐きながら、言ったことをおもいだしてみる。
「そういえば...協力する、って言ったね。」
ご案内:「タナール砦」にアサヒさんが現れました。
■ルシエラ > 「…うん、それなら大丈夫そうだ」
多分、自分と似たり寄ったりの性格だ、ならこの言葉に嘘はない。
そう思えば、ぷはーっ…と大きく息を吐き、それに合わせるように覆っていた薄黒いオーラは掻き消えていった。
「ご主人様?なんだか、面白そうな含みのある言葉だねー?
君みたいな楽しい子を下に置くなんて、羨ましい話だよ、まったくー」
気が付けば、その瞳の色は真紅のままではあるが鈍い輝きは潜めていた。
はっはっはっ、と笑いながら、倒れたままの少女の体を抱え上げる。
「それはもう、しっかりと協力はして貰わないと困るよー?
ふっふっふっ、どんなお願いを聞いて貰おうかなー?」
最初の目的はどこへやら、な感じでにやーっと笑みを浮かべる小さな少女。
…これだけやっておいて砦が静かな訳もないと思うが、すっかりと頭から抜けていた。
■アサヒ > 「ご主人様はねー、ヨゾラちゃんって言って、凄いんだよ?」
戦闘力も、性格も、ベッドの上も。色々と。
もっとも...さっきまで纏っていたオーラは消えちゃったみたいだけど。
「私とやりあって分かったと思うけど、力仕事しかできないよ?」
再戦するとして。
回復出来ないほどのダメージを与えるか。
回復出来なくなるまで殴り続けるか。
もし死んでも再生できたり、無限に回復できるのなら私ではお手上げだ。
なされるがまま抱えられながら、耳元で問いかける。
「で、私は何をしたら良い?」
■ルシエラ > 「ほーほー、ヨゾラって名前なんだねー?
君が凄いというんだから、とっても楽しめそうだなー」
よっぽどそのヨゾラってのは強いんだろう、会えたら良いなー…とかなんとか、思ってしまう。
…実は一度会っているのだが、お互いに名乗っておらず終いだったのだ。
「それはもうこんな世の中なんだから、色々とあるものだよー?
力仕事もさる事ながら、掃除洗濯夜のお供、やれる事なんていっぱいあるさー」
ふむ、と考えるように首を傾け呟いた…正直、自分も何かやってくれって言いわれたら、困る。
で、何をしたら良いか、なんて問われれば…ふっと思い出した。
「とりあえず、砦の食料を分けて貰えないかなー?
後は、君の外れた肩もちゃんとはめないといけないしー
他にはー………うん、考えておくよー」
これが一番重要、後の事はそれから考える。
すいっと地面に転がったままの剣を足に引っ掛け跳ね上げ、腕に少女を抱えたまま、その手に取って。
まずは目的の物を手に入れる為、砦に戻っていくのであった。
■アサヒ > 「...砦の破壊を協力するって言っただけで、そこまではしないからね?」
.........あの時、そこまで言ったかは覚えていないけど。
家事程度なら...まぁ、やってもいいけど。
「...中のゴミ掃除したら、動きやすいよね?」
皆殺し。肩を外されていようが、それくらい簡単に出来るもの。
取り敢えず、降ろして?
そう言った意思を込めて手を離すが。
肩が外れているせいかよろけてしまう。
危ない。落ちる。