2017/07/01 のログ
ピリム > 食事を終えたら次なる欲求は性欲か睡眠欲か、その場にはリビングメイルより食べ残した布のマントの部分だけを残して、少年は歩き出す。

手に入れた新たな力にガントレットに包まれた己の手を何度もにぎにぎと握っては広げをくり返して、異形の姿も隠さず次なる欲望を昇華させる為に一人無名遺跡の奥へと………。

ご案内:「無名遺跡」からピリムさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にカインさんが現れました。
カイン > 所々崩落した上部から日差しの差し込む遺跡の中。
静かな、しかし何者かの潜んだ気配に満たされた暗がりを松明で照らしながら、道を歩く男。
時折手元で何かを書き記し、遺跡の壁面に傷をつける事で印を残すマッピングを繰り返していた。

「こんなところの地図の作成ねえ。学者さんも大変だ、っと。
 護衛付けても奥の方は心得のない人間が出歩く場所じゃないんだがな」

言葉とともに天井から飛びかかってきたトカゲのような生き物を剣を引き抜き両断してから鞘に収める。
言葉の通りどうやら何かの巣でもあるのかあまり安全とは言い難い状態だ。

カイン > 「よし、一通り終わりっと。今日はこんな所にしておくか」

それなりに空きの埋まった地図を確認してダイジそうにしまいこんでから、
天井を見上げれば崩落した箇所から傾き始めた日が差し込むのが見える。
夜の中ダンジョンに取り残されるのはゴメンだと言わんばかりに遺跡を後にしていくのだった。

ご案内:「無名遺跡」からカインさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にピリムさんが現れました。
ピリム > 獲物を探しに美味い物を探しに地上を徘徊する事もある。
本能のままに森や野原を駆け巡る事もある。
あるのだが……この時期は無名遺跡の外は非常に蒸し暑く感じる事があり、特に強い日差しが苦手な為にこうやって遺跡の浅い階層で涼みながらぼちぼち美味しい物を探して歩く。

冒険者を見かければ己より強ければ隠れてやり過ごし、弱ければ襲うこともあるのだが、ここ最近はエンカウントする事がなく鬱憤も欲望も募り溜まり積み上がっていた。

ずり、ずり、ずり、と冒険者の亡骸から剥ぎ取ったボロボロのフードつきのローブを裸体の上から羽織り、フードもすっぽりと被って且つ今宵はミレー族に擬態した弱弱しい姿で水辺に向って回廊を進む。

数分しないうちに石畳の床には僅かな水滴が、天井や壁にはカビや苔が見受けられるようになり、水場が近い事が判る。

その水場、無名遺跡にある小さな部屋の一つで、その中央に何故か小さな泉があり、中には様々な時代の硬貨が沈んでいるという不思議な泉。

無論無名遺跡に存在する泉である、罠でない筈がない。
その泉は遺跡に存在する魔物以外が触れると唐突にヌメりを帯びてスリップさせる悪戯のような粘液が水に混じり沸きあがり、泉から溢れて部屋に溢れて床をトロトロの粘液で満たしていくらしい。

小柄な少年は遺跡に属する魔物である。
なのでそれを実際に見た事はなく、目的はそこの部屋が涼しいのと水が飲み放題なのと落ちた硬貨が食べ放題が目的だ。

ピリム > 足の裏にひんやりとした水気で湿る石畳の感触。
壁に手をつけば同じように水滴で濡れて冷えた石壁の触感。
そしてイメージした通り数分も掛からぬうちに到着した目的地の部屋の前、扉に手をかけるとノブを回し押すことで極普通に扉が開いて、扉に罠はないのかすんなりと中へと……。

中は侵入者を迎えるように淡く明るく、橙色の明かりが天井から室内を照らして不自然な泉を照らして存在を強調する。
其処まで扉は開けたままで水辺に近づいていくと、祈るように膝を折り、両手で頭部を顔半分まで覆うフードを後ろに胎って素顔を曝け出し、そのまま泉に顔を近づけると獣が水を飲むような仕草で泉の水を飲み始める。

ごく……ごく………

と傍から聞いても美味そうに喉を鳴らして飲む泉の水は本当に美味しい。
冒険者が遺跡を探索しに来たものがふらりと誘われてもおかしくない程に冷たく喉を通り身体を内側より冷やしてくれる……。

ピリム > 暫くして満足いくまで水を飲み終えると、立ち上がり踵を返して部屋から出て行く。
急な行動には無論理由がある。
喉が潤えば過ぎは食欲、確かこの辺りに鉱石で出来たゴーレムが何体か居た筈だ。
もし、ゴーレムが獲物を捕獲していれば横取りすればいい、していなければゴーレム自体を喰らえばいい。

本能に何処までも忠実なモンスターである少年。
駆け出す最中にモンスターの片鱗を見せるようにその姿は異形化し走り方も獣の様に四足の走りを見せて遺跡の何処かへと消えていく。

ご案内:「無名遺跡」からピリムさんが去りました。