2017/07/20 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」からアッシェさんが去りました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」に火棘さんが現れました。
■レイカ > 「……住み心地がいい、か…。」
ミレー族のためだけ、そのために立てていた防壁のつもりだった。
皆が、もう二度と怖い思いをしないようにと思い、皆で頑張ろうと決めた里だった。
だけど、気づいたらここを訪ねてくるものにとっても、心地のいい場所になっていた。
弟のように扱っている彼もそう、私の最愛の人もそう。
そして、あのウンディーネを宿した青年も、昨日寝床にした龍も、皆この里が心地いいと言ってくれた。
なぜだろう…とても嬉しいと感じてしまった。
もう誰も信用しないと決めて、誰にも見つからない場所で過ごそう。
長い、長い人生を歩むのに、もう二度と誰かを信用せずに…敵を倒そうと。
そう誓ったはずなのに、やはりどこかで何かを信じたいと思っていたのだろう。
「やっぱり、私は冷徹にはなりきれませんか……。」
苦笑しながら、私は空を見上げた。
甘ちゃんだと罵倒した誰かのことを笑えないな、と。
■火棘 > ざわついた風が抜けたあと
嵐の竜ではなく、別のものの風らしい…
この近辺から離れていく気配とすれ違うように
姿を見せたのは
流星のような筋を残しながら降りてきた炎
彼女の少し前くらいに炎が火柱のように立ち上がり
消えると同時にヒトの姿で出てきた
「誰かきてたようだけど…なにもされてない?」
周囲を荒らされたような感じはないし、と見回しながら
■レイカ > 「あら……お帰りなさい…でしょうか?」
今日はよく、この里に来客がある夜だ。
しかも、またしてもドラゴンとは…まるでここが竜神にでも守られているかのよう。
流星のような筋、そして目の前に立つ炎。
それが消えた時、そこから現れたのは…昨日、この場所を寝床にしていたドラゴンだった。
「ええ、大丈夫ですよ。…別に、襲われたわけではありませんから。」
心配してくれていたらしい。
彼女の思うようなことはなく、今日も平穏な夜を過ごしていただけだった。
確かに来客はあった、けれども。
■火棘 > 「ん…寝床が荒らされるのは気に入らないから」
ただいまと返していいものか迷いながら
彼女からの視線をプィっと外して告げる
「それなら、いいか…」
すれ違った気配はここにもある、ここにいたのだろう
首にかかる髪をときながら、マジシャンのように手の中にあったのは
自らの髪と糸を編んだ組紐のようなもの
「こないだの、渡し忘れてたから…これにでも結んでおくといい
切れないし、無くさないから」
差し出しながら、彼女とすれ違うように歩いてく
手に渡せたら、赤い炎の塊と共に姿を、大きくも長く太い本来のものへと変えて
防壁外側へと体と尻尾を回すようにして
■レイカ > 縄張り意識なのか、それともただ単にここを気に入ってくれているのか。
どっちかはわからない、けれども彼女のそのセリフ。
少し素直じゃないだけなんだろうか、と思いつつも、何も言わないでおいた。
仮に気にしていたとして、もしこれが彼女の逆鱗に触れるとならば、せっかくの戦力がなくなってしまう。
それに…彼女とは、いい関係を築けそうなのだから無碍にすることはない。
「………え?」
いつの間に受け取ったのだろうか、私の手には紐と…なんだろう?
一房の髪だろうか、それが結われている紐が握られていた。
まだら模様で少し綺麗だ、とも思ったが…どうやらこの片方は彼女の髪の毛であるらしい。
本当に素直じゃないだけかも・・・などと、少しおかしくなってしまう。
振り返った際に、また彼女がここを寝床にするつもりなのだろう。
本来の、あのシェンヤンの龍の姿になると、防壁を囲うように横たわっていた。
「わかりました、笛に結び付けておきます。
……ああ、そうそう。ついさっき、新鮮な野菜が採れたところなんですよ。」
明日の朝ごはんにいかがですか、と。
私はその龍に近づきながら、そんな質問を投げかけてみる。
…少しだけ、私の機嫌がいいのはきっと、さっきまでほかの龍と会話していたからだろう。
■火棘 > 「そのへんの紐で結ばれて、切れたら困るからな」
自らを呼ぶための笛、彼女以外が手にしても呼ぶことはできない
記憶にない者のために動くなどするつもりがないから
自分の気に入った寝床の1つ
そこを荒らされるのも横取りされるもの嫌と思うのは
子供じみた感情かもしれないけど
見知った気配だったことに、横取りの心配もなくて
尻尾の先が逆側の防壁から見えるように確認して
「……食べる、なんだ今日はやけに嬉しそうだな」
近づくこと、鼻先のとこで彼女の体に少し触れてみる、押さない程度に加減はして
目を細めながら、気苦労もあるだろう生活の中で、機嫌が良さそうな彼女に悪い気はしていなくて
■レイカ > 「…確かに、そんなことになったらカキョクさんを呼べなくなってしまいます。」
彼女がここにいる、そしてその残り化でほかのドラゴンもよってくる。
彼女にとってそれは面白くはないかもしれない。
しかし、こうしてまた戻ってきてくれたのだから、よほどここを気に入ってくれた、とみて間違いなさそうだ。
それを想うと、機嫌がよくなるのも仕方がない。
「え……そうでしょうか?…いえ、そうかもしれませんね……。
嬉しいことがあったら、私だって機嫌がよくなりますよ。」
この里を、いい場所だと言われた。
それだけで私はとても嬉しくなってしまったのだ。
カキョクさんの鼻先が私に触れる、それを私はそっと撫でた。
こうしていいのかはわからないけれども、やはり触れてくる其れ鼻で返してしまいたくなる。
たくさんの気苦労、そして今までの地獄を想えば。
ここでの生活は、とても充実していると言ってもいいのかもしれない。
■火棘 > 「そう…私の知らぬ者が、呼んでも、例えば笛ならレイカの呼吸を覚えてるから
その場所に呼ばれていけるのだから」
一人で頑張ってきたのだろう
少しでも力になってやりたいと、感じたからで
鼻先を撫でられる、
感触は爬虫類の肌に少し似てたかもしれない
鱗のついてるちがいだけど
ヒトの手は小さくあるけど、撫でられてる感触はわかる
触れても火竜の体温くらい調整できるから
火傷したり傷をつけることもないはずで
「この姿でも眠れる貴重な場所だからな」
朝ごはんつきだし、は言わないけど自分にとって都合のいい場所でもあるから
■レイカ > そうなる前に、まずこの笛を落さないようにしないといけない。
笛そのものは小さい、しかし一番大事なところは…この笛は竜の鱗でできている。
それがどれだけ貴重なのかは、誰でもわかることだろう。
もしかしたら、この笛一つで貴族顔負けの大金持ちになれる可能性だってあるのだ。
もちろん、私はこれを売るつもりなんてさらさらない。
お金なんて、この里で生活するだけならば必要ない。
近くの里で、調味料なんかを手に入れる際は基本的に物々交換だ。
第一、彼女の行為をそんな形で裏切ることなんて、私にはできない。
「……ふふっ、じゃあ今日もゆっくり眠ってください。
私は里の中に戻りますけど…何かあったら、教えてください。」
夜更かしは女の大敵、だけどそうせざるを得ない事情もある。
この辺りには山賊もいるし、ここの里のことは…できるだけ隠しているけど。
やはり、知られていることはかなり多い。ならば夜の襲撃もあり得ないはずがない。
またしばらくは眠れない日が続くかもしれないが…頑張ろう。
「それじゃあ、カキョクさん…おやすみなさい。」
私は一礼して、里の入り口へと足を進めた。
また明日…忙しくなりそうだと空を見上げながら。
■火棘 > 「わかった…ゆっくり休むといい」
自分が防壁を囲うようにいるほうが、目立ってしまわないかと…少し気にするも
来る者は全部焼いてしまえばいいか…と
勝手に決めてしまう
里の中に戻る様子を見送りながら、地面に顎をつけて
しばらくは目をあけて、周囲の様子もみていたけど
特にかわりもないし、獣の気配も…自分のせいでいないのだろう
、
翌朝の朝食を楽しみにしばらくして、目を閉じていく
ご案内:「ミレーの隠れ里」から火棘さんが去りました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。