2017/07/15 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にレイカさんが現れました。
レイカ > 「はい、そのまま下ろしてください。ゆっくり、ゆっくりですよ。」

今日は、私は特にすることがなくなってしまった。
最近、暑い日が続くけれども、里の中央にできたドリアードの大樹―――。
私は、これに『ユグドラシル』という名前を付けた。

神話の中で登場する、すべての生命の源の大樹。
世界樹、とも呼ばれているその木の名前を貰うなんて、もしかしたら烏滸がましいのかもしれない。
けれども、この木の下にはたくさんの命が生活しているから、私はこの名前を付けた。

たくさん、と言っても30人程度だ。
そんなに大人数という訳でもないし、世界樹というには、少し物足りないかもしれない。
だが、それでもその名前を付けた木。
いつか…この木の下で生活するミレー族が、何の不安もない生活を。
それが、今の私の夢だった。

「はい、そのままで構いません。
………これで、西側の防壁も完成ですね。」

西側の防壁が、ようやく完成した。
こっちの里に来て、およそ1年と半年…。
これだけの時間をかけて、ようやく正面と西側の防壁が完成した。
後は、東側と裏側だけだが…まだまだ時間はかかりそうだった。

でも、里の皆の活気は、いつにもまして輝いているように見えた。

ご案内:「ミレーの隠れ里」に火棘さんが現れました。
火棘 > 森の中をヒトの姿の娘が歩く
今夜の寝床探し、やはりヒトの多い王都内は、ヒトが多い分うるさくて
少し苦手としながら
足が向くのは、自然豊かで静かな場所を好むように森を歩く

今のとこいくつかの洞窟とか廃墟とかは見つけたけど
定住するほど寝心地はよくない、飽きないように気分でかえるのはいいか、と…
今夜も新しく寝床になるような場所はないかと物色してたとこ

相変わらず森の中でも気配隠すこともなく、歩いてたから危険な獣など出会うはずもなく
ガザガザと茂みを抜けて出てきた

レイカ > 何もすることがない、というのも暇だった。
だから、必要はないだろうと思いつつも、私は防壁建設の管理に、再び就いていた。
とはいえ、やはり私に見てもらうと現場の監督が言うには、皆気が引き締まるらしい。
そんな、大それたことはないはず…なんだけれど。

「ええ、お疲れさまでした。
後で、お酒などを準備しておくので、食堂にいらしてください。」

ミレー族であるけれども、彼らもやはり大きな男の人だ。
お酒を用意してもらうと嬉しいらしいので、最近では貯蔵庫にお酒が配備されるようになった。
ただ、もちろんこの里でお酒なんか造れるはずがない。
最近では、一番人間に近い容姿をしている私が、近くの村に買い出しするようになっていた。

この里では、最近私以外にも戦える人が増えている。
それが警備を担ってくれているから、出かけていても安心なのだ。

とはいえ、今日は少し遠出してくるとか言っていたし…しばらくは還ってこないかもしれない。
お酒の量を見ながら、私はここの防衛を少し考えなおすことにした。

「…………ん?」

不意に、耳につけた精霊の髪飾りが振動する。
精霊の声を届けてくれるこの耳飾りが振動するとき、必ず声が聞こえる。
そして、その声が聞こえるときは、ドリアードの網に何かが引っ掛かったとき、だ。

鳴り子のような役目をしてくれているドリアード。
この里に近づいてくるものがいれば、すぐにでも呼びつけてくれる。
私は、その声を聴き…すぐさま、里の入り口へと急行した。

火棘 > 「…ん?」

茂みを抜けて少し開けた場所というか、なにか人工的な防壁のようなものが目の前にあった
ヒトの姿をしているから見上げるようになるけど
本来の竜ならば首をもあげれば中のことはわかるくらいだろうか…

王都の街の感じとはちがうけど、静かでもヒトの気配があるのくらいはわかる
ただ入口のような門に出たのではなく
防壁側のほうだから左右をみても壁、壁なのだけど

歩いていく進行方向の中に出てきた壁…中に気配があるのを壊すのもと、しばらく悩み…
機嫌は悪くもない…まあどんな壁なのかと、防壁に沿うように周り歩いてみる
ちょうど入口側に向かって

レイカ > 入口に回っても、今は人の影はなかった。
幸い、この防壁はかなり高い位置まで作ってある、高さでいえば5メートルほどはあるはずだ。
跳躍力のある人間なんてそうはいないし、基本的にミレー族は同族に関して襲ってくる、なんてことはない。
この高さにしておけば、侵入されるのはせいぜい空からの侵入。

だけど、その空からの侵入も『ユグドラシル』のおかげで難しくなっている。
あの気が張り巡らせた枝は、歯科kりと空からの侵入を防ぐために、網目状になっている。
仮にあの気を突破しようとしても、それに絡まり身動きが取れなくなる、という寸法だ。
生きている気は、しなやかで弾力があり、そう簡単に折れはしない。

「ドリアード、どの位置だ?」

だが、敵対するものが前に来たら私も戦いに赴くのは変わらない。
今、入り口に向かっているらしき人影、私はそれを待ち構えることにした。

いつもと同じだ、危険ならば警告し、最悪――――――。
ただ、わかってくれる人間ならばここのことを口止めして、そのまま街に返す。
そうじゃない場合とそうである場合、どっちが確率が高いか、なんてわかりきっている。
だから―――私はその人物が見えたら、眼光鋭くして見据えるのだ。

「………何か用か…?」

火棘 > ヒトのままでは高いと思うくらい、左に壁をおいたまま
半周くらいしたとこで人影が見えた

コチラに声をかけてきたのだろうことはわかり
足を止め正面から視線を合わせるよう見据える
この壁のむこうの、ヒトの気配から出てきたのか、ならば住処なのだろうと

「…用?……寝床を探してただけだ
 森を歩いてたら、この壁が出てきた
 まあ気配もあるし…回り込んでいたとこだ」

あのまま、燃やさなくてよかったと思えるかどうかわからないけど
ヒトの大勢いる場所に目指す用はない、静かに眠れる場所を探してただけだから

壁に手をペチっとあてながら、なんとも脆そうなと触れては感じながら

レイカ > 誰だ、そんな疑問はどうでもいい。
ただ、私が思うのはただ一つ。
敵か、そうでないかだけだ…。

今の私の、人の判断は非常にシンプルになっている。
誰か、とかそんなことは本当にどうでもいいのだ。
私に、いやこの里にとって、敵になりうるかどうかだけ…。

「………寝床?」

寝床、とはどういうことだろうか。
この姿からして、この辺りに人間らしきものはないはず。
迷い日と、という割にはそんないでたちには見えない…確かこの服装は、シェンヤンの物だったか。

私は、彼女に向かって識色眼を発動させた。
この目を使えば、いかに擬態していたとしても色で種族を判別できる。
少し睨みつけるように、私は眼光を鋭くし、彼女を見た―――。

「………え、ええぇぇ!!??」

その結果、私は非常に驚くことになる―――。
彼女のオーラの色は緑、つまりミレー族に属するものになる。
だが、その緑色の中に、紫色やだいだい色が含まれている。
一番わかりやすく言えば虹色、といったほうがいい。

そして、その色が意味するものは――――。

「ド………ドラゴン種!?」

火棘 > 「そう寝床………なんだ?」

軽く腕を組むように、壁に触れてた手を引っ込めて
ここもヒトの気配が多数あるようだ、王都に比べればかなり少ないけど

目の前のものが何やらコチラを視ている
なにか探ってるのか?寝床探しの邪魔でもしてこようというのか

自分のこをを観ようというなら、なにも隠すことなく
わかる範囲で観てるよう

眉をよせてコチラからも視線を外さず見つめるままでいると
驚くような声をあげるけど
そんなに珍しいのか?この国だけでも自分の遭遇したのは同種族しかいなかったから

「……間違ってはいないが、そんなに驚くことか?姿を見せていないのによくわかったな」

驚かれたことに意外そうに息をつく、王都にもヒトも混ざりけのあるものも多くいた
言葉を交わしたのは同族くらい

レイカ > 珍しい、なんてものじゃなかった。
私は確かに、見た目よりもかなり年を取っている。
とはいえ、私の種族ではあまり年を取っているほうではないけれども。

だが、そんな長い人生の中でも、ついぞドラゴンなんてお目にかかったことはなかった。
魔族とは何度か戦っているし、珍しい種族という意味では、ミレー族でも変わっている人はいた。
だが、其れでも…ドラゴンだけは例外だ。

この国、否きっとどの世界でも、ドラゴンといえばほぼ最強種族に当たる。
そんなのが目の前にいるのだから、驚くなという方が無理な話だった。

「……ね、寝床……だけ、ですか?」

―――あまり考えたくはないけれども、ここの里の人間を食べよう、なんて考えてはいないだろうか。
ありえない話ではない、古来よりドラゴンといえば恐怖の存在だ。
それが、寝床を探しているということは…つまり。

火棘 > 「まあ、なにか食べてもいいけど……」

そんなに空腹というわけでもなく
ヒトの姿のせいか、姿も小さければ食べ物のモチもいい
だから、とりあえずは今夜の寝床が一番優先してたことで

「とりあえずは今夜、静かに眠れる場所を探してた」

竜といえど、自分はまだ若いほう
本来の姿といえど、同族の中では小柄なほうになるだろうけど

「主よ
 この囲いは、なんだ?…なにかと戦っておるための守りか?」

ヒトの集落もいくつか見てきたけど、このような高い壁で囲うような場所は
なにかしら、戦いのために必要だから、防壁をたててるもので

レイカ > 落ち着け、落ち着くんだ私……。
確かに相手はドラゴン、だけど機嫌が悪い印象は受けない。
いつもと同じことをすればいい、ただ会話をして、敵かどうかを判断するだけだ。

だが、もし敵になりうる場合はどうしたらいい?
いかに攻城兵器にも耐えられるようにと、頑丈な防壁を作っていたとしても。
最強種であるドラゴンには、あまりにも無力だろう。
若くとも一個師団、もしかしたら大隊にも匹敵するような力を持っている場合だってある。
そうなった場合…いや、考えない。考えたくない。

「え、ええっと………。」

空腹ではなさそうだ、だとしたら別にここのミレー族を食べようという考えは、今のところはないか。
だが、何か食べてもいいというセリフは、私に十分恐怖感を与えるには十分すぎる。
落ち着け、落ち着くんだ私……。

「は、はい……戦っている、訳じゃないんですけど…。
その、この中には、ミレー族が住んでいるんです…。」

嘘をついても仕方がない。
ここには、王都で奴隷としてこき使われ、酷い虐待を受けていたミレー族が住んでいる。
運よく逃げられたはいいものの、人間の世界では生活することはできない。

そのミレー族を、私が匿いこの地で安住の地を作ろうとしている最中だった。
この防壁は、人間の襲撃があったときに盾として使えるようにと。
現在建設中の物だということを説明した。