2016/08/01 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にセラさんが現れました。
セラ > 血の匂いを伴った騒動の気配。
感知したそれの源へと近づいていってみれば、ミレー族の集落とおぼしき物と襲撃の跡。

「奴隷狩りでもあったか?」

低空飛行で近づいて、様子を窺うが集団がぶつかり合ってるような大きな騒ぎの気配もない。
これは事が終わった後かと、さらに近づき。中央の建造物の天井へと開く穴へと目を止めると、建造物に穴を開けるとはそれなり以上の戦闘行為があったのだろうと、そのまま天井に開いた穴から、内部へとふわりと降下していく。
ゆるりと降下しながら、屋内のあちこちへと視線を走らせ様子を確認し。

エアーティ > 引き続き、建物を探索するエアーティ。
手がかりはなく、先ほど結界を探すのに使ったミレー族の指針を取り出してみる。
ミレー族の指針は足元を指し、ガタガタと震えている…。

「む…」

ふと、大きな魔力が近づいてくることに気がつく。
上を見上げると、黒いワンピースを纏った女性が、
天井の穴から緩やかに降下してくる。

エアーティはその魔力の感じに覚えがあった。
恐ろしいほどの威圧感、存在感…。
おそらく…エアーティが遭遇する3人目の魔王。

「マジかよ…」

エアーティは思わぬ遭遇に喜ぶが、同時に今の自分がベストコンディション出ないことも思い出す。
ミレー族の見張りを2人喰っただけで、まだ回復しているとは言いがたい。
もし戦うのなら、それこそ本当に覚悟を決める必要があるだろう…。

セラ > ふわりと爪先から床へと着地し。いまだ煙を立ち上らせる大砲らしきものを眺めて、首を傾げて改めて天井の穴を見上げ。
これが、天井に穴を開けたのだろうが大砲で撃つよう相手に空襲されたという事だろうか。それにしては、そんなモノを見かけなかったようなと首を捻り。
改めて室内を見渡し。ここでの戦闘はすでに終結していると、戦闘音も聞こえぬ様に出騒ぎの現場には出遅れたかと、少しばかり残念そうな表情を浮かべ。
室内に残る大柄な女性に目を止める。

「ひとつ質問を。ここで、何が起きたかを訊いても?」

まだ煙が大砲から漂っているのだから、事は終わったにせよ時間はたっていないはず。
そして、現場にいるという事は当事者か関係者だろうと目星をつけて、通りすがりに道を聞くような気軽さで、相手へと疑問をぶつける。
そこには敵対心もないが、相手を脅威と見ているような警戒心もなく。

エアーティ > 優雅に舞い降りたその女性は、とても魔王には見えない。
なんというか、お忍びで来た深層の令嬢…見た目だけだとそんな雰囲気だろう。
だが、エアーティを貫くような魔王特有の威圧感が、エアーティを警戒、そして緊張させる。

「あー… 何が起きたか?だっけ?」

十分な間合いを保ちながらも、目の前の女性の問いに答える。
なんと言えばいいのか考えたが、正直に話すことにした。

「ミレー共を喰いに単身乗り込んだが、既にもぬけの殻みたいでなあ。そこの大砲が信号弾を打ち上げたみたいなんだが、打ち上げた奴も逃げちまったらしい。んで、手かがリを探してるってワケだ」

本当は目の前の魔王から力を奪いたいのだが、まだ伏せておくことにする…

セラ > 「ミレー族を喰う? 比喩的な意味――にしては、ちと気配が暴力的だな。気配も、人とは違うようだし」

返ってきた答えに奴隷狩りではなかったのかと、予想とは違う答えにぱちりと瞬きし。
興味を引かれた様子で、相手の目の前までゆっくりと歩み寄りながらその全身へと視線を走らせ。露出度の高い蛮族風のファッションに、実用性を伴っていそうな鍛えられた筋肉。物理的な暴力の気配を感じさせる見た目に、ふむふむと頷き。
好奇心をそそられた様子で、相手の口元を眺めて直接的な捕食では無さそうだが、人喰いの類だったかと理解し。

「まあ、他にめぼしい気配も感じぬし。近くには誰もおらぬのではないか? 逃げ隠れが得意でなければ、狩られるが定めがミレー族だ」

ミレー族は信号弾を打ち上げるとさっさと逃げたのだろう。返り討ちという選択肢を取らずに、逃げを打つ事を選択したという事は目の前の相手は、それなり以上の脅威度と見做された事かと感心したように眺める。
集落の戦力ではそうできないと見做されたという事なのだろうから。

「手がかりと言うと、残された者や後からくる同族へと隠されたメッセージ的な物か? ひょっとして、そういうのには詳しいと」

ミレー族狩りに手馴れているのであれば、そういうノウハウは知りたいか気がするぞと、情報をねだるように首を傾げてみせる。

エアーティ > 「人とは違う、か… 確かにそうかもしれんな…」

目の前まで魔王に近づかれ、咄嗟に体内の魔力を落ちつかせようとする。
星の数ほどのミレー族や魔族を喰らい、2人の魔王の力まで融合させた異形の魔力を感じられれば、不利な立場に置かれるのは自明の理だからだ。
幸いにも気づかれなかったようで、心の奥底で少し安堵する。

「どうだかな… あたしの勘では、まだこの辺に隠れている十もうんだがな…」
根拠はあった。先ほどの指針が足元を向いているのは、ミレー族が地下に潜伏していることの証拠だということだ。
最も、態々教えようとは思わないが。

「まあ… 何回か連中を狩り出した事はあるが… そうだなぁ…」

興味を引くため、ミレー族の暗号解読表を取り出すエアーティ。
目の前の魔王に渡し、隙を作らせようとする…

セラ > 「少なくとも、純粋な人間ではあるまい?」

あいまいな返事に、自分の事なのによくわかってないのかと首を傾げ。後天的に変異したタイプなら、そういう事もあるかと解釈して先ほどよりも興味を引かれた様子で相手をしげしげと眺める。
本格的に解析にかかるほどでは無いが、そこらの誰かという程度の認識から、興味深い何か程度に認識は変わり。

「ふむ。逃げ足の早さよりも、隠れ身のうまさか。その可能性もあるな。地上を普通に逃げていたのであれば、目につくであろうし」

何度かミレー族狩りをしているのであれば、そいういう勘も働くものであろうと頷く。
探査系の魔法であぶり出すというやり方よりも、そういう勘働きで獲物を見つけるというのは手馴れたプロっぽいなと腕を組み、感心したようにうむうむと頷き。

「ほほう? どれどれ……」

取り出された暗号解読表に興味津々と、渡されたソレを手に取ると意識はそちらへと向き。

エアーティ > 暗号解読表に夢中になった魔王。
エアーティはその隙をついて背後に回る。
彼女のような巨体が気配を消して背後に回る事が出来るのは、喰らったミレー族達の技術のおかげだろうか。

「…」

エアーティの目に紅い光がともり、魔王の背中に掌の押しあて、力を吸収しようとする…。

セラ > 「ん~、よくわからぬな」

そもそもの見方がいまいちわかってない様子で、暗号解読表をそれでも興味津々といったようすで視線を注いでいたが、背中に掌を押し当てられてドレインを仕掛けられると肩越しに背後へと目線を向け。

「なるほど、血肉を喰うのでなく精気を啜る系統か。欲しいのなら、素直にねだればいいものを……」

人間ならば生死にかかわる量を吸われても、元々の量が桁外れであれば目に見えるような影響はない。
身長の差から、上目遣いに見上げるようにして相手の顔を見上げて、しょうがないなとばかりに溜息をつく。

「これの情報料代わりに吸われてやってもいいが。わたしを狩るつもりなら、抵抗するぞ?」

意識がよそに向いていたとはいえ、背後を取ったのは見事と称賛の意をもって敵意はまだ薄く。しかし、ミレー族がわりに喰うつもりなのなら――と、威圧的に自身の気配を強める。
そうしながらも、振り払うような事はせず掌から力を吸うに任せているあたりは、まだ吸われても構わない程度の量だからか、魔王の意地や誇りか。とはいえ、吸われている事を認識して次第に抵抗を強めていくため、次第に吸うのは難しくなっていくだろう。どれだけ吸えるかは、吸収の勢い次第か。

ご案内:「ミレーの隠れ里」からエアーティさんが去りました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からセラさんが去りました。