2022/02/10 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/街道途中」にレフェーリアさんが現れました。
NPC > 「襲撃だ!」
「い、今すぐ逃げろ!荷物は捨てても構わな……!」

過度に目立つ事を避ける為か、荷物自体に価値が無いのか。
薄暗くなりつつある時間帯に漸く休憩しようと速度を緩めていた数台の幌馬車の目の前に松明の灯りが浮かび、
側面ではけたたましい火薬の音に馬が暴れ始める。馬まで狙っているのか、幌に先に矢が刺さる。

同時に殿を務めていた馬車には御者が強引に降ろされながら護衛も不意をつかれた事で殆ど意味を成さず。
物騒な者を突き付けられて脅されていたのか、或いは既に血を流して事切れているのか。
今日も当たり前の様に山賊街道の名の通りに襲撃があり、その荷物は馬車ごと根こそぎ奪われるのだった。

レフェーリア > 「…………うぅ」

そんな商団の好意と幾らか支払った金額に合わせて、荷馬車に乗せられていた面々。
山賊団なのかも分からない存在に身柄を預けられ、強引に断った者は気絶させられて強引に乗せられ、
或いは馬車の外で叫び声を聞いて行こう姿を見せなくなった。
荷台の隅で縮み上がっている一人の女性は小さく呻く。

現時点の状態に恐怖と合わせて得も言われぬ背徳と興奮も溢れ出しており、
薄手のローブに包んだ身体はどうしようもなく火照っているのだから。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/街道途中」にシクラさんが現れました。
シクラ > 人々が連れ去られるのも間近という所で、山賊の一団が包囲する一番外側から
あり得ないほどの高さまで山賊の馬車だったモノが宙を舞っている。
山賊も襲われた人々も混乱する中、鎖や鉄がちぎれる音、恐らく先ほどまで優位だっただろ山賊が
断末魔を上げる途中で途切れ、肉と骨が砕ける音、木材が大砲のような衝撃でぶつかる轟音が
囚われ荷馬車にとらわれている者や周りを見張っていた山賊が何事かと遠くを見ようとするかもしれない
すると、馬車の外にいた山賊が被害者や荷馬車の中にいる山賊の視界から一瞬で消えると
雨のように山賊の血と骨肉手足が降ってきた。

荷馬車の中の山賊が怯んでいると、幕を破って大型ネコ科動物のような、爪のようにとがった
黒い堅牢な手、細いが筋肉がギチっと浮き上がるこれもまた強固な腕が山賊の頭を掴むと
外に引きずり出され、悲鳴も聞こえない間に生々しい骨の捩じれる音が被害者、そして彼女の耳に飛び込む。

幕を開けて山賊とは違う恰好の黒い長髪の男、男というより雄の風貌をした
者が、ちぎれた拘束具を首にぶら下げながら入ってきた。其れは飴細工のように自分に絡まっている拘束具を
折り曲げると、身体から振り払うようにして鎖や金具をその場に落とし

被害者の前に立っていた

NPC > 「おい、この箱の中って一体……」
「何だよ、これは、ぎゃっ」

「う、うわああああっ」
「何だコイツっ、ぎゃひ」
「ぐぎゃあっ」

レフェーリア > これからどこへ連れ込まれるかも分からない中、ぞくぞくと熱が溢れている自分を恥じらいながらも、突然に響く轟音に身体がまた驚きで震える。
何事かと思ってる間に矢継ぎ早に聞こえて来た山賊の声、そして何感が砕け、切り裂かれ、叩き付けられる音が連続して響く。
どうやら馬車の前方から一台また一台とやって来たらしく、ぼたぼたと何かが落ちる音が他でもない人間の手足で、血飛沫である事にも気が付いた。

「……あ…っ……」

武器を片手に二台の入り口を塞いでいた見張りの男からもその顔から余裕が消えた頃には、血に濡れた姿をした大柄な人型、
若しくは人型の獣の様な姿と出くわし、頭を掴まれた山賊が叫び声を上げながら馬車の外へと吸い込まれていく。
生々しい破砕音が間近で響き、恐怖と驚きの方が流石に勝って頭の中を支配している。
荷馬車から外れでもしたのか馬が逃げ出す蹄の音が響き渡り、やがて何も聞こえなくなって。

その場でじっと立っている姿をした存在を黙って眺めていたが、立ち上がってから馬車から出ていく。
他の面々も出ていき、血まみれになった相手の姿に驚き。

「わ、私は、ここに……」

残った馬と馬車を使って街道を進む話をわざわざ断ってしまって、後には相手と彼女とが残される。

シクラ > 外に吸い込まれた見張りの山賊は燃える残骸の端で鎧ごとらせん状にねじれた死体となって
彼女の目に入るかもしれない。

男は、鼻を少し動かすような仕草をした。自分よりも小さい存在を対象にしているからか
滑らかに四つ足のような挙動で、少なくとも自分の近くにいる者達の匂いを嗅いで回っていた。
そしてその途端、張り詰めた空気が消え、細長くなっていた目が草食動物のように丸くなった。
縮こまっていた人間には殺意を感じなかったからだ。

それどころではない被害者達は一様に馬車から出ていくと、首を伸ばして。最初に出てきた獣らしさを
失い、何処か猫のようなキョトンとした振る舞いで去り行く人々をきょろきょろと眺めていた。
まるでこの殺戮が自分の仕事ではなかったかのように

そして、人々が遠く去っていくのを見送ると、やっと彼女の方を向き
またスムーズな、ぎこちなさも全く無い、まるで本来は四つ足で歩いているかのように
姿勢を低くして半分四つ足で移動するかのように彼女に近づくと
彼女の身体の匂いを少し嗅ぎながら、その瞳を真っすぐ見ていた。

レフェーリア > 形容し難い形になっている死骸から漂って来る焼けた肉の匂いに顔をしかめ、獣が寄って来るかもしれないと危惧が浮かぶ。
やはり同じく逃げておけばよかったとも思ったが、相手の事を捨て置くのはどこか避けたかった。

「……あの、ありがとう、ございます…?」

目の前で四つ足で歩みながら長髪を揺らしている姿は思った以上に獣らしいものへと見えていて、髪の隙間から真っ直ぐ此方を見上げる様子が見える。
既に馬車の姿さえ見えなくなった皆に代わって一応の感謝の言葉と共に頭を下げて、次にはどうしようかと考える。
元々道具自体は少なく、野営の為の道具も何も残っていない状態で、馬車の残骸を火種にしても肉が焼けては獣が来るかもしれない。
そんな危惧ばかりが広がり、同時に無事に過ごせる上に、自分の中で燻ぶっていた感情までも叶うかもしれないアイデアが静かに浮かんでしまう。

「……貴方の寝床に、連れて行って、くれますか?」

話が通じるかも分からない相手に視線を合わせ、その両耳が獣のそれを宿したミレー族であるとも読み解いた。
それ以上の獣らしさをも味わう事になるであろう感覚に、またぞくり、と胸を高鳴らせながら。