2020/04/14 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にアスベルさんが現れました。
アスベル > 山賊街道、港湾都市へと続くその道を男は歩いていた。
馬車も通る広い街道ではあるのだが、その中央を堂々と。
街道の間隔から交差する機会もあるのだからそれなりの広さではあるものの、もし馬車の通る事があれば進行方向を少しずらさねば衝突する可能性もある位置とはいえようか。
尤もそんな事があろうとも、この男は気を利かせて道を譲る事はない。
邪魔ならば、お前が退けば良いとの考えを持っているからだ。

そもそも何故男は街道を歩き港湾都市に向かっているのか。
馬車を使えばもっと楽に向かえるだろうとも思えるだろう。
それには特に大層な理由は無い。
タナール砦から道が続いていたし、向かう馬車が無かっただけだ。

男は黙ったまま歩き続ける。
偶然にも、此処までは走る馬車は見掛けていない。
それはある意味幸運であるのだろう。

アスベル > 期待したタナール砦を守る人間も大した事はなかった。
人間の領域に入り何かあるかと思うも、今だに何もない。
村でも街でもあればマシなのだが、それさえも見付からない。
舌打ちをすれば、道が続く先へと目を凝らす。
道があるのだから何処かに通じている筈なのだが、まだはっきりと見える場所にまでは来れてないようだ。

「此処に詳しい奴を引っ捕まえてこれば良かったか。
どこに何があるのかさっぱり分かんねぇ」

舌打ちをしながらガシガシと髪を掻き呟く。
適当にこの人間の国がどんな感じか見て回る、楽観的に考え過ぎていたか。
つまらなければ、また人間の兵士共が戯れているタナール砦で一暴れして戻ろうかとも考え始めていた。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にホアジャオさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にソラムさんが現れました。
ソラム > 「..........なんだ?」
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」からソラムさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にソラムさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」からアスベルさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にアスベルさんが現れました。
ホアジャオ > 男が堂々歩いているその道のほんの少し先。
道ならぬ道方向から草掻き分けて駆けてくる人影がひとつ。
気配を殺そうともせずにすぽんと木陰から街道に飛び降りて、三つ編み振り乱しながらきょろきょろと左右を見ると、当然のごとく男を見つける。

「我说(ねえ)!アンタ街の方行く途中?それってこっち?」

目の前に現れた人影――シェンヤンの特徴色濃い女は、声を掛けながらぽんぽんと弾むような足取りで男の前へ。
ぱっと見旅装でもなんでもない。ただ一つ、腰裏辺りからじゃらりと鎖の音がするだけ。
そうやって近くまで辿り着くと、上から下、下から上へと視線をやって。

「……喧嘩好きだったりする?」

値踏みする視線で、唐突に唐突な質問をくっつけてくる。

ソラム > 「.......?」

情報屋として仕事を終えてからの帰り道、視線の先には二人の男女の姿が。

「道を間違えたか.......あってて欲しい......」

そんなことを呟き祈りながらも男女の方へと歩を進める。

アスベル > 当然だが周囲には誰も居ない。
草を掻き分ける移動方法を使っていれば、その音に気付き気だるそうに顔を向ける。
そうすれば現れた女と自然と視線が合ってしまう。
此方の瞳は前髪でほぼ見えないだろうが。

「知らねぇよ、道があっちに続いてんだから、あっちにあんだろ?」

いきなりの問いに、顎先で道の先を示しながら男はぶっきら棒に返答する。
そういえばさっさと消えるだろう、そう思っていた女は自分の前で足を止め、此方へ視線を留めていた。
興味無さ気な此方に対しあちらは興味を持ったのか、再び向けられた言葉は意外なもので。

「あ? 弱ぇ奴と遊ぶ気なんざ更々ねぇよ。
ってかよぉ、急に次々と……何なんだ一体?」

フンと鼻で笑いながら返す言葉と共に、男の視線は新たに現れる足音へも向けられた。

ホアジャオ > 三つ編みの女は男の返答に一つ瞬くと、ふふんと鼻息を漏らしながら腕組みして、その視線の定かでない顔を見上げる。

「だッてアンタの後ろにも道は続いてンだから、そっちかも知ンないでしょ!
 ちょッと散歩ついでに山登りして戻ってきたら、どっちから来たンだか解んなくなっちゃったンだよ。
 ……弱いかどうか、やってみる?」

すうーと細い目をさらに細めて、顎を上げて挑戦的な視線

……を送っていた相手が何処かへ視線をやるので、当然女の方もその視線を追いかけて
男の背後のほうから近づいてくる人影へ、男の横から顔を出すようにして目線をやる。
木陰でちょっと見づらいのか、何だか睨むような目つきで。

ソラム > 「あー......これは....目、つけられた」

どうしようかと考えて最善の策を見つけ出す。内部の龍の血を背中付近に流し込み、小型の翼を生成し立ち止まる。

「逃がしてくれると.....良いけどね」

少し羽ばたかせてから翼を折り畳みそう呟く。

アスベル > 女の言葉は尤もだ、更に視線を後ろに向ければ確かに後ろにも通ってきた街道はある。
そこから続く挑発と、挑戦的に向けられる視線。
そんな揺れ動く視線の中で、新たに現れた女は翼を生やす。
呟きを聞き取れば、心底面倒そうに溜息を吐いた。

「あっちにゃ砦しかねぇし、ここまで何にもねぇよ。
だから俺ぁあっちに向かってんだろうが。
テメェの事情なんか知ったこっちゃねぇ。
ったく、相手見て物言えっての。
……後、テメェもだ。
目を付けたとか逃げるとか、勝手にしりゃいいだろ。
別に興味なんて持ってねぇからよ」

一気にそこまでいえば、もう良いだろ、といわんばかりに向かう先へと視線を戻す。