2019/05/04 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にイナリさんが現れました。
■イナリ > ○月×日 晴れ
最近、社を繋いだミレーの隠れ里は、襲撃の気配もない平和な日々。
なんでも、王都では色んな場所で賑わっているとか。
多分、それがあって、こちらにやって来る人間の方達の減少傾向があるのでしょう。
さすがに、このまま居なくなる、はないのでしょうが…
出来る事ならば、この平和な日が続きますよう、祈るばかりです。
「ふぅ…」
ここは九頭龍山脈の奥深く、ミレーの隠れ里も、点々としている辺りの場所だ。
紅と白とが特徴的な、ここでは珍しい巫女装束を身に纏う少女。
地面に正座をし、机代わりしている、丁度良い岩の上で何やら書き込んでいた。
そして、かたん、手にした筆を傍らに置く。
そのまま、しばらく墨が乾くのを待ち…するすると、巻物のように、今日の出来事を書いた紙を巻き、懐に収める。
筆と墨汁を片付け、立ち上がる。
■イナリ > 「賑わい…宴…あぁ、あの駄狐がよく好んでましたね。
あの日の出来事、今だって思い出しただけでも………」
立ち上がり、何かを思い出すように、空を見上げる。
と、その言葉が途中で途切れ…なぜか右手で作った拳が、ふるふると震えていた。
「あぁっ、もう、あのたーけがっ!あれさえなけな、ウチはもっとあんばよう天狐になれたんだがね!
………はっ…と、いけないいけない」
何かを殴り付けるように、ぶんっ、ぶんっ、と右手を振って荒げた声をあげる。
振りながら発せられた少女の口調は、妙に訛っていた。
が、すぐに一度口を抑え、深呼吸。
落ち着きを取り戻せば、視線を来た道へと向ける。
来た道、まぁ、奥へと向かったところにある、自分が滞在しているミレーの隠れ里。
ここに居たのは、いつもの見回りをしていただけ。
後は、戻るだけの状態なのだ。
■イナリ > こほん、と咳払いを一つ。
「さて、今日もまた平和に、一日が終わりますね。
この平和で過ごせた一日に、感謝を…」
胸元に右手を添え、一礼。
くるりと踵を返すと、ゆっくりとした足取りで、歩き出す。
そのまま、木々の間に、道なき道に、少女は姿を消すのであった。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からイナリさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にカインさんが現れました。
■カイン > 完全に人の気配が失せ、動物の物音だけが響き渡る山賊街道。
山道の中腹付近にあるぽっかりと明いた空地の一つで、
焚き木を起こして暖を取りながら野営をしている男の姿がある。
「えーと、依頼の品は魔獣のキモに肉、きのこに薬草…此処までは揃ってるな」
依頼されたの薬の材料として必要な素材の入手である。
この近辺で凡そ揃う物だけに、早朝から張り込んでの捜索の甲斐あって仕事は順調に進んでいた。
素材に必要なイノシシ型の魔獣の肉をかっさばいて調理し、昼食代わりの焼串として、
焚き木で炙りながら依頼書と荷物とを交互に眺め見る。
幸いなことによく晴れてくれたお陰で焚き木がなくとも日の当たる場所は温かい。
■カイン > 「他は――人間の男の頭髪?
他所で手に入れろこんなの」
他の依頼の品を確かめるうちに見えた単語に、
思わずげんなりとした表情が目に浮かぶ。
何の薬かは解らないが残念ながら人間ではない男では条件を満たせない。
最も、満たせたとしてもとても提供を願い出る気にはなれないが。
ちょうどいい匂いを漂わせ始めた串焼きを一本手に取って口に運び、
不用意に噛んだことで肉汁の暑さに目を白黒させる羽目になり。
「あ、つ…っ。あ゛ー、ついてないなっと」
自分の不注意さを棚に上げてぼやきながらふと空を見上げると、
まだ夕刻手前といった所。動き出すには少し時間があると食事を進め。
■カイン > 「さて、日も傾いてきたしそろそろ残りを片づけるか。
こんな時期に野宿なんて考えたくもない」
食事を終えて体に力が戻るのを感じながら、
野営の後片付けを済ませればそのまま森の中へと足を踏み入れていくのだった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からカインさんが去りました。