2019/04/08 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にジードさんが現れました。
■ジード > 春の陽気を感じさせる山中を一人歩く男の姿がある。
物とりや追剥の跋扈する危ない場所だというのに、道行く足取りは確かな物。
少し開けた場所を示した所でふと足を止め。
「――よし、休憩にするか」
言葉にするが早いか荷物から小瓶を取り出し、中の液体を幾つか地面に垂れ流す。
と、緑色の煙と臭気が一瞬周囲に立ち込めて消え。
「けほっ。…これがあるからあまり使いたくないんだけどね、この獣除け」
ぱたぱたと手を横に振って煙を払いながら丁度いい大きさの岩を椅子代わりに腰かけて息を吐く。
■ジード > 「よし、休憩終わり。さていつまでに帰りつけるかな…」
体を伸ばしながら立ち上がり、空を見上げて大よその時間を計って立ち上がる。
王都にたどり着くまでの間に狼藉物に出会わない事を祈りながら
足早に広場を後にしていく。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からジードさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に洛さんが現れました。
■洛 > 「―――ふんふん♪」
大きい月が天頂に輝き、満点の星が煌く美しい夜だった。
九頭龍山脈の奥地。山中の某所に滝があり、こじんまりとした水場が開けていた。
そこは水場に沿って這うように緑色の苔類が絨毯のように広がっており、ぽつん、ぽつん、と蛍が光を瞬かせていた。
お古の帽子。シェンヤンでよく見られる平民服が畳まれて置かれていて、すぐ傍には鞄とカゴがあった。
カゴのなかには薄っすらと光を放つ花が摘まれていた。
肝心の持ち主とはいえば、服を纏うこともなく、生まれたままの姿で水浴びを楽しんでいた。
「ふん、ふん♪」
風景は美しいのだ。幻想的な背景の中見た目麗しい乙女が肢体を伸ばすというものだから。
台無しにしている点があるとすれば鼻歌がへたくそであるということだった。
とにかく音程が酷い。上下が極端すぎて旋律が死んでいるのだった。
■洛 > 薄っすらと生物発光特有の蛍光色を放つ花は、人物が仕事で使うためのものだった。
磨り潰してとある薬品と混ぜ合わせ水薬(ポーション)にすると、傷薬として効果を見せるのだ。
採取する時間帯が問題で、夜発光している時のみと限られていた。
故に、夜に訪れなければならず、夜なら誰もみていないでしょうということで水浴びをしていたのだ。
浅瀬の上でくるりと肢体を回転させて、踊る。
水面が不自然に盛り上がると体中を包み込み、水流は意思を持っているかのように下半身下腹部胸元へ皮膚を撫でながら抜け、背面からまるで翼のように激流となって弾けた。
「ふんふふふん、ふん! じゃん! どうだ! はー……さいっこう……! ………へくちっ」
余程のっていたらしい。ポーズを決めて踊りを止めると、自分自身に対して拍手をした。
そして盛大にくしゃみをした。確かに暖かくなってきたとはいえ水浴びを長時間するには寒い。
荷物が置かれているところに設置された焚き火へと歩いていく。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にシュバルトさんが現れました。
■シュバルト > 門前払いされた。
サンプルにほんの僅かだけわけてくれませんか?と富裕地区で商店で交渉したのが悪かった。
いやいやだって高かったよ?
滅茶苦茶高くて買うとか買わないとか以前の問題だったよ。
そんな訳で交渉自体は失敗したけども、しがみ付いて慈悲をーとサイド交渉した結果、素材の一つが咲くといわれる場所を教えてもらい、居ても立っても居られず乗合馬車で……が今現在の事である、絶賛迷子中ではあるのだが。
「………是此処最近で一番ヤバい?」
珍しい物や希少な物を手に入れるのに危険はつきものと聞いていたが、まさか本当に危険だとは思わなかったと冒険に不慣れな冒険者が言いそうなことを呟きながら、山中を歩いている中でふと眼に飛び込んできたのは誰かが焚火をする気配、特有の灯りとも言うべきか、木々の隙間から零れるそれと水音に茂みから飛び出す。
「コンバンハ、少しだけ避難させて頂いても宜しいですか?いい?助けて?」
と焚火の主に声をかけたつもりだが、焚火の傍にいるのか、それとも焚火に当ってるのか、までは考えずに声をかけたので、若しかしたら誰も居ないところに声をかけたかもしれない。
■洛 > ここは山奥である。
ドが付く田舎それこそ学校はないわ医者はいないわ店は馬車で半日かかりますという出身の女ならともかく、都会育ちには帰る道もわかるまい。
女はさて焚き火で暖をとって体を拭こうかと歩み寄っている真っ最中だった。
「ふぃー………あ、と、は、お花持って帰ってぇ……?」
誰か、いる。
こんな時間なのだ誰もおるまいと油断していたため、上も下も丸出し状態だった。
白衣を纏ったすさまじく不審な(主観)人物が、急に草むらから飛び出してきたのだ。
「…………」
全裸である。隠すためのタオルは鞄の中にあるわけで、女は数秒間静止し、そして爆発した。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ゛ッ!? で、でたぁー!?」
背後の水面が急激に渦を巻き、女の両脇を抜ける形で激流となりて男に襲い掛かる。
酒焼けでもしているようなガラガラの絶叫に乗せて。
■シュバルト > 固まる事数秒、見つめ合ったかもしれないし、そうでもなかったかもしれない。
「……天女?」
とある東の国には薄衣をまとう天使の如き美しい女人が居ると言う……噂は聞いていたが、此処は生憎その東方の国ではない、けども視界に飛び込んできたそれは焚火の焔を背負い余に美しく思わずぽかんとそんな言葉が口に出て、ぽかんと口をあけて見惚れ……そうになったところに水が飛び込んできた。
「ごぶ………ごぼほぼ………ちょ……で………ゴプ……。」
戦闘技能が欠片もなく、勢い任せで山中を歩いていたので咄嗟の事に対応する事も何も出来るわけがない、唯一の光源であるカンテラも襲い掛かってきた水流に負けて、手から離れて木々にぶつかって酷い音をたてるし、来ている白衣も肩にかけた鞄も結果は見えている。
とりあえず、溺れかけた。
山中で歩いてて助けをもとめて溺れかけた。
幸か不幸か、不幸なんだけど鞄にしまっておいた虎の子である魔物避けの薬がつまった瓶がかばんから飛び出すし、両腕を身体の前で交差させて防ごうとする意思をみせるくらしか出来ない。
■洛 > 激流とはいえ、単に水を持ち上げて投げつけているだけなので対抗する術はいくらでもある。
戦闘能力皆無な相手だったことが災いし、対抗もできず溺れさせるのみとなってしまったが。
「ななななななんで!? ここ! こんな変な場所へんな時間! なんで!?」
これが天女ならばきっと裏返った声で絶叫はしなかっただろう。
わーんと大声で涙目になりながらしどろもどろ動揺しまくる女。
術は相変わらず解けておらず水が怒涛の勢いで男を飲み込んだままで――。
「あ゛っ、ご、ごめん、ねっ!」
相手が溺れていることに気がつき両手を翳して術を解く。己が全裸であることも忘れてかけよっていくと、地面に転がっているなら抱き起こそうと、立っているならば大丈夫かどうか顔を覗き込むだろう。
全裸で。
■シュバルト > 全身が軽い浮遊感、の後に水に包まれたのはきっと間違いなく、現状どうなってるかなんて息を止めて、薄目をあけるような状況ではわからない、けども流石に地面に転がるような無様な姿は……見せなくてすんだ。
――…両腕を交差して身を守る基本的な動作のお陰で足に踏ん張りが利いたのだ。
グっと地面を強く踏み込む事で水流にも耐えて、それでも水流が弱まり止めば一息つく為に防御の体制を解いて両腕を下ろすと両肩をすくめる。
下着の中までびしょぬれなのは言う間でもなく、巻き毛な癖毛も水の重みでべっとりと、白衣は透けてぬれねずみである。
その状態で顔を上げるのだから、覗き込む天女?の顔は間近で視線も間近、思わず唇を奪いたくなる衝動に駆られた位にちょっと魅了されたかもしれない、まあ声がちょっとあれだけども。
「……うっ、本気で全身びしょぬれなんだけどさー!ああ、鞄の中の薬とか薬草も全滅っぽいけどさ……。」
ちょっと恨めしそうな眼で睨みつける……
はずがほら視線の先は一糸纏わぬ姿だし視線は徐々に下がろうとするし、意地悪い事を言いたくもなるのは男の性。
■洛 > 女は水を操る術を扱えるが、しかし精密操作まではできない。要するに服についた水を取るような真似はできない。
上は髪の毛下は靴まで水浸し状態の男の前で、大丈夫だろうかと覗き込んでいく。
身長差が余りなかったせいか覗き込むというよりも、腰を曲げて見上げるような姿勢で確認していく。
股座を無意識的に隠そうとして腕を組むようにした結果胸元が強調されることになったが、まだ、己の格好の重大さには気がつくだけの余力が無いらしい。
少なくとも溺れてはいないようだ。服が大惨事なことを除けば無事なようだった。
「う゛…………ご、ごめんなさい………」
男の言う鞄も水浸しだった。薬品類も下手したら衝撃で割れているかもしれないし、乾物系は改めて天日干しにしないといけないかもしれない。
しゅんと塩を振られたように頭を下げ、もう一度視線を上げる。あからさまに視線を下げている男。
ここに来てようやく全裸だったことを再認識し、不健康な白い頬を真っ赤に染め上げた。
「~~~~~~!!!」
ダッシュ。こけてビターンと顔から草地にダイブ。うめき声を上げながら己の鞄にかけてあったタオルを取り、身に巻きつけた。
振り返ると申し訳なさそうに眉を下げて言った。
「べ、弁償ならする、けど……! 私、一応薬師、やってる、から……」
■シュバルト > 時折咽はするけど肺に大量の水が入る事はなかったのが不幸中の幸い、本当に幸いである。
鞄も白衣も何もかもダメだけども身体が無事ならば何とかなる、それに目の前の天女と勘違いしたけども、勝に劣らぬ美人の裸体を見て興奮するだけの元気もあるし、何バスタオルをまいた姿がより煽情的だと頷く事も出来た。
しかし、本当に商品はどうしようか、ランタンも吹っ飛んだ上に富裕地区で購入したものは無かったが、売り物である薬や霊薬の類は確実にダメだろう、革のカバンの中がちゃぽちゃぽいってる。
って……慌てて革鞄を逆さにし、中身を地面に落す。
まぜるなきけん
混ぜたら危いのだってあるわけで、その証拠に鞄の中で割れて漏れていた薬が交じり合い青や桃色が混ざり合いながら、薄ら甘く危い香りを匂わせ始めた。
「……薬師。もうこんな出ない方で無ければ似たような職業なんで贔屓にしたいんだけど……弁償?どれくらいだせる?一応貴族相手に売りつける薬とか結構効果名のあるんだけど?」
その辺は正直に、盛大な溜息をともに言葉を紡ぎ、申し訳なさそうな女に向けて、少し恨めしそうな眼差しを送って……おもに胸部の辺りに。
なんせ自分の仕事の生命線である。
革鞄をひっくり返して、視線をその地面へと向けると怪しく混ざる薬もあれば割れた薬瓶の中に若しかしたら薬師なら見た覚えが有りそうな高価なものの瓶の破片がみえるかもしれない、貴族相手の商品だし。