2019/04/05 のログ
グライド > 「そうかい、ま、焼いて置けば3日は食えるだろうよ。
朝飯でも悪かねぇだろうさ。」

(女が辞退するなら、別に無理に勧めはしない。
こんな場所だ、冒険者化傭兵化、或いは別の何かだとしても
出くわした相手を全面的に信用しろと言う方が無理な話なのだから。
代わりに立てかけてあった串を一本手に取り。
炎の中に肉を突っ込んで、大きく油を落とせば
ほんの少し冷ましてから、其の肉片に、がぶりと喰らいつくだろう。)

「――――……慣れてんな嬢ちゃん、旅人かい?
パッと見、山賊って感じにゃ見えねぇがよ。」

(実際、如何なのかは知らない、が。
山賊で在れば態々声を掛けてくる必要も無いし、テントをもう一つ立てだす事も無いだろう。
故に、単なる興味だ。 こんな所にまで訪れるような連中の、用事とやらの)。

イリーナ > 「えぇ、匂いに負けたらいただくとするわ?」

言いながら着々と一人用の寝床をくみ上げていく。
ぱちぱちと背後で油が火に落ち、跳ねる音とただよってくる匂いに若干、気は引かれているが。


「まぁー……そんなところ。 仕事のついでに温泉巡りしていたらこんな時間になっちゃってね。
 そちらは……一人で山賊討伐?」

お互いに眠気と、その空腹が満たされるまで。
おそらく一晩限りの雑談や情報交換、ついでに警戒も。
こんな危険地帯では珍しいそんなゆっくりとした時間を過ごすことになるのだろう。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からイリーナさんが去りました。
グライド > 「おう、そうしな。 山で腹が減ってちゃ、降りる体力も持たないからな。」

(女の方は見ずに、串を齧る。
齧りながら他の串の焼き加減を調節し、淡々と焼けた串から
自分の隣に在る獣革の上へと置いて行く。)

「温泉めぐりか、成程な…確かに、俺もこっちに出這った時は良く世話んなるが。
……ん? 嗚呼、いや、調査の護衛でなぁ。 学者さんの御付って奴さ。」

(一人で山賊討伐、なんて聞けば、けらりと笑った。
今回はそんな荒事では無く、単なる学術調査だ。
とは言え調査自体は学者たちに御任せで、専ら自分は肉体労働と護衛。
そして、一足先に岐路に着いた学者一行を残して、自分は野営と言う訳だ。
そんな説明をしつつに、のんびりと言葉を交わす事だろう。
そして、一人で行わねばならぬ事を二人で分担しつつに、夜が過ぎるのを待つ、か――)。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からグライドさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈山中」にさんが現れました。
> 「おっ? おっ! あったぁぁぁぁ!」

 奇声。そうとしか言いようが無い声が一面の花という風流な景色を台無しにしている。
 知る人ぞ知るその場所にいたのは、恐らくは大人であろう、という外見をした女。
 地べたに座り、ピンク色の花びらをつけた花を風流さのかけらも無い鷲づかみにて籠の中に放り込みまくっている。

「あぁぁぁこれあれば作れるってものよ! 来てよかったなぁ」

 女はほくほく顔をしながら花を摘みまくる。一面の花の一角に空白が出来ようが知ったことではないという顔だった。
 その花は、とある好事家や貴族や裏家業の人間に好んで使われる媚薬成分を含むものであった。

> 「うえ、汁ついてる………手袋持ってくればよかった。
 さいあくー」

 植物を素手でむしりまくるという行為の結果、手は花の汁塗れと化している。
 薬師たるもの危険な植物を触るには手袋は常識のはずだが、忘れちゃったけどまあいっかの精神で続行したらしい。
 なにやら甘ったるい香りが漂っているが、まあ大丈夫だろう。という甘い判断をするあたりに大雑把さがあらわれている。

「集めて、に、にに煮て、それから?
 はんはん、そういう? そういう?」

 手についた汁をタオルで適当にふき取ってから可愛らしい刺繍の施された表紙の手帳を開いてああでもないこうでもない呟き始める。
 一応は薬師を名乗る以上、材料の仕入れと加工はやってのけねばならない。レシピが書かれている項を指で追いぶつぶつ呟いている。
 などとしている間に自分自身に薬効が回ってきたのか、不健康な白い頬が赤くなっていく。

> 「はぁ、はぁ、それで白い布をお尻に(試験管の)履かせるの? 色は白? 黒?
 あっお尻じゃないよ頭にかぶせるんだよ白いの。
 シンプルな白いのを頭にかぶせると? ふーん」

 下着の話ではない。布をかぶせるかどうかの話である。
 むんむんと甘い香りの中にいるせいか、不健康な白い顔は酒を一杯引っ掛けたように赤くなっていっていた。
 対抗する薬や予防する薬の存在は知っているのだが、使おうという頭が回らない。
 山中を一日中歩き回ってやっと見つけたという喜びが盲目にさせているらしい。

「吸ったり舐めたりするな?」

 下着の話ではない。

> 「経口摂取は特に危険ですぐに効果が出るってアハハんなバカなことする人いるわけないじゃん!
 んなバカな人がいたら笑ってやりたいわー」

 手帳を捲ろうとして手の水分が足りないので、ぺろっと指を舐める。
 思いきり経口摂取しているのは自分自身である。
 少なくとも数刻は花を毟り続けているためか手はかぶれそうなくらいに花の汁をたっぷりとつけている。舐めていいものではないし、第一舐めれば苦いはずというのに、女は気がついていない。
 手を痒そうに掻いている辺り付着していることは認識しているようだが注意を払う様子も無い。

「なんか寒くない? ……へっぶくちゅ!」

 手で隠そうともしない大仰なくしゃみが零れる。
 寒いというよりも体が急激に熱くなった温度差で出たものなのだが、シェンヤン方式の服の上から薄手の外行き用外套を羽織ってみる。

ご案内:「九頭龍山脈山中」にエズラさんが現れました。
エズラ > 戦場を離れている間は、街の日雇い仕事に従事したり、野山へ出かけてサバイバル生活を楽しむのが常である。
後者の場合は、ついでに狩猟・採集系の仕事を受ける場合もあり――久々に、九頭龍の山へと分け入ったのであった。

「聞いた話じゃ、そろそろのはずなんだが……――」

麓の小さな村の者から、目的の植物の群生地を聞き出し、簡単な旅荷物のみで、ここまでやってきた。
そうこうしているうちに、鼻先を漂い始める甘やかな芳香。
それに加えて、盛大なくしゃみの音――

「お、先客がいるのか――」

外套を羽織った人影がひとつ。
よう――と、軽く声をかけてみる――

> 「あっつ! 山の中の気温って変わりやすいって本当辛い!」

 ばさーっと外套を脱ぎ捨てて胸元を緩めて風を送ってみる。
 まるで酔っ払ったように体が火照る。熱くて熱くてたまらず服を脱ぎ捨てたい程だが、頭のネジが緩んでいる女でも無人の花畑でいきなり半裸になることはいけないと知っている。
 また胡坐をかいて手帳の内容に目を通す作業を再開して、声をかけられた。

「ひぎゃあぁぁぁあっ!? あっ!? だ、だだだだ誰、誰っ!?」

 猫の背中に急に触ったが如くぴょーんと跳ねて拳法の構えを取る。
 盗賊にしては格好が小奇麗だ。構えをすぐに取るとぷんすか頬を膨らませながら腕を組む。

「もう脅かさないでよ! 死ぬかと思った」

エズラ > 一面の花畑の中に、シェンヤン風の出で立ちの女が一人。
こちらの声によほど肝を潰したのか、一旦戦闘態勢に入ったようであったが――

「わりぃわりぃ……おどかすつもりはなかったんだ――つっても、説得力がねぇか」

敵意はないことを示すために両手を高い位置に掲げて。
彼女の周囲を見回すと、相当数の花を放り込んだ籠が目に入った。
どうやらここが、目的の場所で間違いないようだ――

「オレはエズラってもんだ――マグ・メールから来た。植物の採集にな――ここいらに生えてる花――そちらさんと同じもの、になるかな」

果たして、この場所はひょっとすると彼女の秘密の栽培所なのかもしれない。
それにしても、火照ったような頬にとろんと蕩けた妙に艶っぽい目元に、少し興味を引かれつつ、問う。

「ここが私有地じゃないってんなら――オレにも分けてもらってかまわねぇかな」