2017/07/06 のログ
カナン > 「へえ、…正面から蹴散らす印象だった。搦め手も使うの? それともやっぱり、蹴散らしながら弱い所も突くの」

搦め手を好むのは屹度己だ。と言うより、搦め手が必須の域。

「エー………再起不能なやつ……。
遊び相手には向かないから、なのかなあ。猫騙しで一撃仕掛ける気にならなかったのは」

「……――――!?」

躊躇いも無く含まれるとは思わなかった。まともに目を見開いて見上げ。
長刀を振り回す腕も、頭一つ高い背も持ちながら、唇は、舌は柔らかいのに違和感を思う。
傷に染みるのは、痺れるのはこちらで。反応を抑えるように指が、鉤型に曲がる。離される前に、舌の表面に爪を立て、僅かな間の感触を残そうとした。

「――――天邪鬼なの。

……え。なんでわかるの、やっぱり、って…? ありがと…う。御礼が、浮かばないよ。
何か欲しい物や、探しているものは、無い?」

相手が売れば、酒何日分かのものにはなったんじゃないだろうか。
もうすっかり頂く心算で、ベルトに 貰ったばかりの短剣を装着する。考えてみる、と。頷いて、

ケラノス > 「臨機応変…って程でもねーか。まぁ、そこら辺りは黙秘だな」

説明が面倒臭いし、手の内を晒す気も無い。それは彼女の方だって同じだろう。
彼女の言葉に肩を竦めつつ、「それなら犯される方がお好みか?」と、そんな言葉。

「…ん…成る程。麻痺性の血液…魔の気配が…味がするなこりゃ」

舌に爪を立てられても然程動じず、むしろ彼女の方をある意味で翻弄しているかもしれない。

「天邪鬼…ねぇ。ある意味でお前は分かり易いタイプな気もするが…。
…礼ねぇ。特にはねぇな。…あー…じゃあ、何か俺から頼みごとが出来たら一回無償で引き受けるってのは?」

残念ながら、今すぐに何か欲しいとか探し物は無い。欲しければ自力で何とかするし探している物は…。

(まぁ、安定した金が入る職とかは欲しいがそれを言うのもアレだわな)

そもそも、適性がある冒険者や傭兵稼業も長続きしなかった実績がある男。
俺様で自由人なのもあり、特定の職に長く就くと”飽きて”しまうのだ。

少女がベルトに魔法の短剣を挟むのを見ながら酒をまた煽り…。

「で、お前はこの後どうすんだ?俺はここで野宿してくつもりだが」

カナン > 「その内見る機会があればいいな」

好奇心だ。盗賊を蹴散らしてる現場にぴったり居合わせる等、至難だろうけれど。

「なにかチガウ!」って言ってた。


「―――読み取るのが得意なの?一回でバレた………」

哀愁。じっと手を見る。血はもう止まっていた。

「………ううん。舐めちゃダメ、って言ったら舐めたあなたが天邪鬼かなあって。
えー………わ、分かりやすいの……?」


一度瞬きし、
「うん、いーよ。楽しいのが良いな」


二つ返事で頷いた。主成分が好奇心で。
ベルトに提げた小袋から 紙片を取り出す。時々顔を出す店の名前、言伝用にと。
安定した金が入る職、とか。微妙に心当たりがなくもないのだけど、相手が其れを欲しがってるとは想像つかなかった。酒も良い感じに回り始め、声音が緩やかになる。

「んー……寝てく。一緒に寝よう」

自称冒険者と無職とも言えない無職の出遭いは野宿を生んだ。
もしかして仕掛ける絶好の機会か、とか一瞬。何か悪戯でもしようかと、ちらと視線を向けるが。
まだ中身が残る酒瓶を投げ出した脚の間に置いて。座ったまま目を瞑る

ケラノス > 「……機会があれば好きにすりゃあいい」

別に見られたら困るとか、そういう事でもない。そもそもそんなドンピシャなタイミングで遭遇する可能性もゼロではないが限りなく低いだろう。
あと、彼女の抗議はサラリと受け流した。俺様だからしょうがない。

「…いや、つぅか魔族だしな俺」

サラリと自身の種族をバラしていくスタイル。隠すのも面倒だし。
哀愁を感じてる女を尻目に、酒も食い物も平らげたのでズダ袋の中身を確認してから。

「…ああ?別に俺はやりたいようにやってるだけだ。…ああ、マイペース過ぎて逆にな」

と、言いつつ少しニヤリと笑ってやろう。あと、二つ返事で頷かれた。
好奇心の塊みたいなものなのかもしれない。
紙片を受け取れば、ザッと目を通してから懐に仕舞い込んで置く。


「…ま、好きにしろ。つぅかどうせだから抱き枕にでもさせろ」

と、そこでも俺様発揮。多分、彼女の抗議とかあっても無視して抱き寄せて寝たかもしれない。
朝とかにイタズラされたかもしれないが、それも構わず今は女の温もりとか楽しみながら寝たとか何とか。

カナン > 「積極的に見せてくれてもいいんだよ」

さらっと受け流されて「!?」って顔になっていたが。

「魔族だからって分かるの……?」

舐めたら分かるなら、己もそんなことはないだろうか。やってみたら意外な才能が目覚めたりしないだろうか。さらっといわれた暴露も、すんなり受け入れてしまう半魔だった。ニヤリとしてる頬を抓るかつつきたい衝動に駆られまくったが、他方で眠気に絡め取られそうになる。

「…わ、」

引っ張り寄せられて収まる。
腕の中は、温かい。動揺はしたが、案外大人しく収まって、するりと眠り込んだ。
翌朝のイタズラは――――あったか如何か、

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からカナンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からケラノスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にカインさんが現れました。
カイン > 木漏れ日に照らされた街道の一角。前後に長く一直線に道の伸びるただ中、
切り株に腰かけて水袋を煽る男の姿があった。
いかにも旅人然とした風体で、休憩中でございと言わんばかり。
通り掛るものが誰もいないのを良い事に手荷物を脇に放り出したまま、山中の景色を眺め見。

「今日は山賊なんかもお休みかね。それはそれでつまらんが」

随分と物騒な台詞を頬杖を付きながら宣うのだった。

カイン > 「向こうから食いついて来てくれれば楽な仕事なんだけど、
 そういうわけにもいかんからなあ。足で探すにしてもこのあたりの土地勘は無いし」

どうせならガイドでも雇うべきだったかと水袋を煽ってぼやく。
生憎と山道に堪能な訳では決してないだけに、
山賊の根城がどのあたりに有るかなどという検討は全くつけようがない。

カイン > 「よし、それじゃそろそろ下山して後に備えるか。
 ここで突っ立ってても何が引っかかる訳でもないしねえ」

悲しいもんだと小さくぼやいて、結局無駄足に終わった街道を一瞥し、
荷物を担ぎ上げて王都の方へと歩き始めるのだった。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からカインさんが去りました。