2017/06/27 のログ
■火棘 > 「いらぬことをせねば喰ったりしないのに…」
笑い声に混じるように、口をすこし尖らせながら
「ん、別にベッドなくても…そのへんに座るし」
ひっくり返ってるのが、天地元に戻ったくらい
小奇麗にすることもなければ、気にしていなかったのだけど
「ルーフェンは住処を望まないのか?」
その日暮しは、毎日住処を人で探さねばいけないという苦労もあるだろうにと
「じゃ今夜はここで一緒にねる?」
なんの気なしの誘い言葉、今夜もどこかで眠るのなら同じ境遇と思ったから
つい、口をついてでたのだけど
次に聞かれたことには頷いて、昨夜もその前も森に紛れるように竜姿で眠っていた話を返し
■ルーフェン > 「向こうもそう思ってくれる、とは限らんからの…」
互いを理解し合う、というのは難しい
ましてや彼らは人で、我々は竜である…竜同士でさえ、争うことがあるのだから種族が異なれば
より難しいことは間違いない、こればかりは経験したから知っている…そうであるから、自分は彼らをもっと知ろう、と
長い眠りから覚めて旅に出た……と言うと格好いいが、今現在、彼らの生み出す料理や文化に驚嘆するばかりで
それが相互理解に繋がっているかは甚だ怪しい所である
「…あまり、一所に留まると正体に感づく者もいそうだしな
それに、抱えきれんものまでは持たん主義じゃ、身軽が一番だの…」
こんなものか、と家具をあらかた元に戻す
と言っても、細々としたものは散らばったままで、大きな家具が元に戻った程度であった
ぺちぺち、と部屋を見回しながら手を叩いていれば、彼女の言葉に眼を丸くした
「……それもそうじゃな、今から王都に戻るのはちと面倒じゃし」
半分くらいは彼女なりの冗談だと思っていたからあっさりと彼女の提案に乗っかる
冗談だ、と言われれば知っていた、と笑ってから、あまりそういう冗談を口にするものではない、
とか説教するつもり満々である
■火棘 > 種族の違いでの戦もあるのだから当然か、と納得してしまうしかない
部屋がなんとなく、まともな方向にむいたこと、今夜はここで過ごすくらい悪くもなく
「ん、でも…じゃあ数箇所の住処をもち転々とすればいい」
1箇所でなく森にも街にも洞窟にもと、いい案だとばかりに声を弾ませ
思いついたことに自己満足
冗談でもなく本気での言葉
相手に対して、同族だからという気の緩みは前回と変わらず
住処のない者同士だし、同族だしといくつかの都合があうのなら
なにかマズイことがあるのか、わからないと
■ルーフェン > ふむ、と彼女の口にした案に思案顔を浮かべる
初めのうちは確かに良い案の気がしたが、何か思う所でもあったのか次第に渋い表情を浮かぶ
「街で住処を持つには少々金が掛かる…らしい
森や洞窟は留守の間に、ゴブリンだの何だの魔物が住みつく事があるからのう…
ドワーフ共に、ねぐらを荒らされた事があったが、あれは最悪じゃったわ…」
そうして、渋い顔でドワーフ達の掘った坑道が自分のねぐらとしていた洞窟と繋がってしまった話を聞かせる
徒党を組んで襲ってくるドワーフ達に、洞窟の中では本来の能力、持ち味を生かせず苦労した、とかなんとか…
「……―――本気なのか、そうなのか…」
冗談だ、という想定していた言葉が彼女から出てこない
この娘は、なんて隙だらけなのだろう、郷里の同族たちはよく送り出せたものだ、とか内心思ったりする
…しかし、まあ、これから王都に帰るのが面倒なのも確かである、やれやれ、と思いつつマントの留め具を外して
ひっくり返した寝台に先んじて横になる……彼女が先に横になっている所に横になるのは……何か気まずい
「…狭いだろうが構わんのか…?」
キョトン、としてる様子の彼女に少々呆れてしまった
流石に竜種をどうこう出来る人間も多くはいないであろうが、この先の彼女を思えば少し心配である
■火棘 > 自分の発想がいい案だ、と思ってたのだけど
相手の経験談を聞けば、肩を落とすようにガッカリして
「なんと、それは面倒な…毎回燃やしてしまうのも手間だし…」
この案がだめなら洞窟の住処も自分は諦めなくてはいけないのだろう
嫌そうな顔をしながら話を聞いてた
先にあがる様子に頷いて
「なにか…へんなことでも?…狭くともこのくらいなんともない」
無警戒と思われるだろうけど敵意のないものに普通にしているだけのつもり
先に横になると首にかけてたファーを適当に椅子にかけて、自分も横になる
人の姿で体を伸ばすとは慣れずモゾモゾと身じろいて
■ルーフェン > 「奴らは倒しても倒しても奥から奥から出てきおる…」
小さくてズングリしたドワーフの髭面を思い出せば、うんざりしたような表情を浮かべる
ちらり、と彼女の顔を見れば嫌そうな表情を浮かべていて、それが少し面白くて幾らか気も紛れたけれど
寝台に横になれば少し硬いものの一晩、眠るくらいは全然問題はない
むしろ、人間というのは柔らかな寝台を求め過ぎではないだろうか…とすら、思っているドラゴンには
丁度よい塩梅にも思える
「…本当に判っておらんようだからいうがのう、火棘よ
主は雄と同衾するのに、全く思う所はないのか…?胸が高鳴る、とかそういう事を言っておるんじゃなく…
襲われたらどうしよう、とかそういう危機感の事を言っておるのだぞ?
わしだってまだ、生殖能力は失っておらんのだぞ?」
彼女の顔をマジマジと見てそんな事を尋ねる
彼女との距離はグッと縮まっているから、彼女がその気になれば…寝台から蹴落としたり、
洞窟の入り口でやりかけたように、眼の前の雄を焼き尽くすくらいは出来る
最も、こんがりドラゴンの丸焼きになるつもりはないけれど
■火棘 > 「きりがないのは面倒…」
ドワーフをしらないわけではないけど、小さいのが次々出てくるのはコチラが疲れてくるのが先な気がする
地面の固さにくらべれば、問題もないくらいで
すこしだけ頭の低い位置から
言葉をかけられ顔をあげる、思ってたより近くなってしまってるけど
「んー?ルーフェンは思うところがあるのか?私を襲いたいと思っておるのか?」
危機感の話なのはわかるけど、目の前の相手は危険とは思っていないこと
今まで雄との間で自覚した色恋などもなかったから、実感としてわかっていないだけで
欲のためだけに求めるような愚かな者ならば、丸焦げにでもしてしまうだろうけど
■ルーフェン > 赤い瞳が此方に向けられる
その瞳を深い濃紺の瞳がじぃ、と眺める
身長差がそれほどないから、互いに見上げるのも見下ろすのもそう苦労することはないはずで
「…主を襲うつもりならとっくにそうしておろうが…先だっても眼の前ですーすー寝てたじゃろうが
俺がどうこう、というのを言っとるんじゃなくだな…もう少しこう、危機感というか慎みというかだな…」
人の姿をした彼女に対してであれば手を出す輩なんぞ王都辺りにはいくらでもいそうな気がする
彼女の正体を知って尚、手を出そうとするものもいるだろう…そういった相手を手当たり次第に、
火達磨……否、消し炭にしていったらそれこそ、討伐隊でも組織されそうなもんである
あれこれと言いたい事、伝えたい事が頭の中でぐるぐるとするうちにどっ、と疲れてしまった
「…とにかく、あまり誰彼構わず信用するでないわ…
それは、同族、もっと言えば、わしであってもな…
火棘は人目を引く見目をしておるから余計にな…王都に近づく際には慎重に行動しろ」
ぷしゅー、と少ない頭で考えてなんとかそれだけ伝えれば、もう良い…とか何だか拗ねたように零してくるん、と
寝返りを打って彼女に背を向けた
■火棘 > 今までで一番近い距離で見てしまった瞳
「…じゃあ大丈夫だな、ルーフェンだからいいのだ」
欲のままに行動するような雄でないことは前回なんとなく気付いていたし
同族の親しみからのこと
なにか話をしてくれてるのも危機に直面してもないので
疲れる相手とは対照的に楽しんでいるような微笑みで
「誰彼に出会っていないのだから、私は、どうにもならんよ
心配をしてくれたのであろう?」
なんだか拗ねた、怒らせた?自分の言葉で不機嫌にさせたようで
背中を向けられてしまうと…後ろから腕を差し込むようにして
背中にくっつきながら柔らかい声色にのせ心配をしてくれたお礼をいうように話かけて
■ルーフェン > 説教じみた事を言っている、という自覚はある
しかし、なんというか同族のよしみというか、未だ人の世界に慣れていない彼女であるから親身になった…つもりで、
あれやこれや、と口煩くなってしまうとは思いつつも、言って聞かせているのだけれども…だけれども…
彼女のは何だか、自分の言葉を楽しげな様子で聞いているものだから、余計に疲れてしまった気がする
「馬鹿者がどうにかなってからでは遅いから言っとるんだろが…
人の世で出会った同胞じゃから心配せぬわけがな……」
するり、と彼女の腕が伸びてきて背中に幾分か自分よりも高い彼女の体温を感じる
うぐぐ…と、さらに言い募ろうと思ったが柔らかな彼女の声音に絆されてしまった
「……もう良いわ、くっつくのは構わんが、背中を焦がしてくれるなよ?
わしはもう、寝る…っ!ひょっとしたらここの主が戻ってきて一働きせにゃならんかもしれん
火棘も、さっさと休んでおけ…」
ふんす、と鼻を鳴らせば、眼をぎゅ、と閉じた
そうして身動ぎすること無くしばらくそのままでいたが、しばらくして
「―――い、色々口喧しくてスマン、悪かった」
とか、ポツリと背を向けたまま小さく囁やけば次こそ眼を閉じて、すーっ、とそのまま寝入ってしまう
あれほど口喧しかったドラゴンも寝付きだけは良いようであった
■火棘 > 「ふふ、ありがとう
まあ…ルーフェンって爺みたいね」
なんとなく口調や注意してくれること、遠い里で小さい頃から怒らせてた爺を思い出しては笑ってた
背中から抱きついたまま、わかったと繰り返しながらも笑ってて
「竜の眠りを覚まそうとか命知らずな…燃やしてしまえばいい」
誰かの侵入でも、この場所の住人でも
眠りを妨げられると不機嫌に…寝起きは悪い
気にもしてないのに謝る言葉に、ん…。と小さく返事を返し
背中に額をつけて目を閉じる
そのまま寝床探しにきたのだから眠かった、意識はすぐに深い眠りにと引き込まれるように落ちていって
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」から火棘さんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からルーフェンさんが去りました。