2017/02/26 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山麓地帯」にシャロンさんが現れました。
シャロン > 夜の九頭竜山麓。その中でも星がよく見える小高い丘が、少女のお気に入りの場所だった。
防寒仕様の装備を整え、街の者には言伝を頼んで、今はただ、もこもことした羊皮の敷物を草原に敷いて、寝転んでいる。
見上げるのは満天の星空。ちらほらと煌く灯りは無数で、なんとも見栄えが良い。

「……むぅ、久方ぶりに、完敗でしたよー」

呟く独り言は、昨日の回想と共に。そこには、力及ばなかった悔しさが滲む。
わざわざ街を出て、人気のない場所にやってきたのも、独りごちるためだった。

昨夜、思う様に動かない左腕を携えて帰ってきた時の旦那様はすごかったなぁ、等と思い出す。
言伝も確かに伝わった様子だが、少女としてはそれ以上に、余計な気苦労を与えてしまったかしらと言う所。
更に言えば、少女も負けん気が強い。だから、人前で――ひいては、最愛の旦那様の前で弱音などは吐けない。
通じ合うからこそ、秘めておきたい。見ているのは、ちらついている星だけでいい。

「それにしても、強かったなぁ。全く、根性や忠誠心で耐えてくるっていうのは、底が見えなくて恐ろしい」

あるいは自分も、旦那様やこの街の為なら無茶を重ねる事もできるはず。だからつまりは、一緒なのだろう。
彼女にとっては、主の元へと帰る事。望みを叶えて満足させる事が、何より強い願いだったのかもしれない。
であれば、昨日自分が負けたのは――。

「欲が足りない……ってことなのでしょうか?
 むぅ。全く、わざわざ人気のない場所にきて、話し相手がほしいだなんて矛盾しているのだけれど――」

どうなんだろう。わからない。たぶん一人では答えが出ない。そんな問題な気がした。

ご案内:「九頭龍山脈 山麓地帯」にヴィクトールさんが現れました。
ヴィクトール > 言伝を受け取ってからの男は変な様子だった。
怒りを吐き出すこともなければ、当たり散らすこともしない。
ただ静かにしているだけだが、何時も以上に大人しい。
淡々と仕事を終えて戻ってくると、妻の居所を知り、こうしてやってくるわけだが。

「手を抜きすぎだ」

夜空の世界に足音とともに入り込めば、星空を見上げる妻を見下ろす。
どかっと傍らに腰を下ろすと、その隣に相棒と呼ぶ大剣を置いた。
普段よりも濃く煮詰まった黒い魔力は、その剣の鞘から溢れては触れた草が僅かにしなびるほど。
怒っていないわけではない、燃え盛るほどの憎悪を閉じ込めていた。
その証拠に、隣りに座る彼の表情は不機嫌そうに眉をひそめて、景色を眺め、妻の頬を撫でようとする。

シャロン > 空を見ながらの想起も暫し。どこか遠くを見るように、煌きを捉える。
無数の宝石を見ているような、些細な事が全て消えてしまいそうな光景。
何時見上げていても綺麗なそれは、己がどんな気分でも変わることはないのだろう。
やがて、少しの時を経て、慣れ親しんだ気配が傍に。ならば、と視線を向けて。

「……手厳しいですね、はい」

近くで見降ろされるまで気づかなかったのは、やはり己が気を抜いていた証拠だろうか。
どうぞ、と言うまでもなく隣に座る彼は、やはり昨日と同じように、どこか不機嫌そうで。
滲み出る黒い魔力は、周囲の草を萎れさせる。くたりと、まさしく生気を吸い取られたかのように。
眉を顰めながらも、己の頬に触れてくる手は優しい手つきだった。

「……ん、今回は、久方ぶりにちゃんと対峙して負けちゃいました。
 龍の力は殆ど使いませんでしたが、それでも完敗でしたよ、ふふ……」

いろいろ喋っちゃってごめんなさい、と身を寄せながら呟いて。
わざわざ気遣ってくれた彼に、甘えるようにしなだれかかる。

ヴィクトール > 「……」

幼妻の言葉に何も言えず、無遠慮に腰を下ろすと頬を撫でる。
剣からはあれだけ黒いものがにじみ出ても、その掌は戦う手でありながら、労るように優しく撫で続ける。
ちゃんと戦って負けたと聞けば、ぎりっと奥歯を噛みしめた。
溢れる力は黒い靄のようだったが、徐々にその濃度を上げて粘液のように変化し、土に沈む。
草が枯れ、土が乾くほどの、何かを含んだ力となって。

「シャロンを本気でぶっ倒せるのは俺だけにしろ、じゃねぇと…気が狂いそうになるんだよ」

出会いが殺伐とした二人が、交わって今のようになっていた。
故に、彼女に対しての力の在り方は、男にとっても重要だったのかもしれない。
抱かれて犯されるより、力でねじ伏せられた事が異様な嫉妬心を煽る。
同時に、その犯人を殺したくてたまらない殺意と怒り。
甘えつく彼女を撫でながらも、それを抑え込もうとすればするほど、分身たる剣から闇が溢れた。

「だからマジでやって負けたっていうなよ…」

ぐいっと肩を抱き寄せるようにして身体を密着させれば、そのまま膝の上へと彼女の頭を優しく導く。
戦う男の膝枕は、少々硬く高さもあり、寝心地はそれほどよくないかもしれないが、思うがままに振る舞う。

シャロン > 彼の嫉妬が滲んだ言葉に、漸く少女は得心した。
彼は、少女の敗北すら独占したいのだ。他の者に差し出したくないのだ。
だからこうして、こんなにも、悔しがって、怒って、労わってくれるのだ。
敷物の下の草が枯れてゆく――その気配に、少しだけ白竜の加護を開放し、彼の魔力を中和する。
ここは己のお気に入りの場所。草が無くなれば、その分だけ尻の下が固くなるのだ。それは、避けたい。

「……ん、今回は負けました。それは認めざるを得ません。じゃないと、私が強くなれないですから。
 確かに、旦那様の方が強かったですけれど、今回は力量ではなく、精神力で、欲で、負けてしまった気がするんです」

それは拘り。あるいは欲望。あるいは願い。あるいは――。
その感情の在り方にはいろいろな名前がついているが、ただ一つ明確なのは、死地で己を動かす物であるということ。
昨日、お互いに死を賭してはいなかったが、それでも勝負を分けたものは、思いの強さだったのだろう。
それを見せつけられたからこそ、少女は自死する事無く、こうして生き恥をさらして戻ってきたのだ。
まだ自分は強くなれるし、何よりここで死んでは後悔が残るばかりである。だから生きると。
そうして今、後悔の一つ――最愛の彼に会い、こうして膝を枕に出来ている。
見上げる星より、やはり彼の顔の方が、嬉しくなってしまうのである。

「――ですが、次はちゃんと勝ちます。勝って、あの時の私は本気ではなかったと示します。そう、しなきゃいけません。
 私はこれでも結構な負けず嫌いですし……なにより、最愛の旦那様が、そう願ってくれるので」

優しい微笑みと共に、手を伸ばして、彼の頬を撫でる。
今必要な事は、彼の心を癒す事。己のために怒りを抱いてくれた、その心を穏やかにすること。
その為に、少女は彼の思うままに任せて、身を委ねることにする。

ヴィクトール > 「……あぁ、ワリィ」

周囲に溢れる彼女の暖かな力、それに気付くと、剣から溢れていた力を収めていく。
無意識にここまで怒りという意志を具現化していたことに驚きながらも、彼女の場所を壊そうとしていた事実に眉をひそめる。

「……っ…」

違う、そんなことはないと否定したい。
噛みしめる力が強くなり、嫌な音がしっかりと響くほど負の感情が煮えたぎる。
しかし、こちらを見つめる様子が何故か嬉しそうで、あれだけ苛立ちを見せた表情は、すっと呆気にとられた物に変わった。

「……なら次は絶対に勝て、圧倒的にだ。二度と…そいつに負けるな、誰に手ぇ出したか分からせてやれ」

彼女の決意を苛立ちとともに飲み込むと、彼なりに落とし所を考えた答えを紡ぐ。
甘える彼女を抱き上げると、膝の上へ座らせ、後ろから抱きすくめるようにして包む。
同時に下腹部に掌を翳し、淫紋を浮かばせようと力をかける。
この体も場所も、そして全て自分のものだと言わんばかりにぎゅっと抱きしめれば、首筋に顔を埋め、吸い付くような強いキスを繰り返す。
赤い花弁を幾度と散らして、自己主張を繰り返した。

シャロン > 「いえいえ。旦那様の為に生きて、旦那様を支えるのが私ですもの。
 旦那様の心の赴くままに振る舞って頂いて構いません。それを、私も望んでいます。
 私の目の前で他の女性を可愛がったりされると、私の嫉妬が剣を握ってしまいますが……」

彼の力を打ち消し、ついでに周囲の草花を賦活する。
瑞々しさを取り戻した草原を優しく撫でると、彼の頭をそっと撫でた。
少女にも大切な物は色々あるが、彼以上の物はないのだから。

「……ん、旦那様、私の負けを否定しないでくれて、ありがとうございます。
 きっと、沢山嫌な思いをさせてしまったでしょうけど……シャロンは、これで更に上を目指せます」

こうして己を心配してくれているのだから、嬉しくない訳がない。
ましてやそこに、己を独占したいなどという、彼の愛が混ざっていればなおさらだ。
彼の思いが、これほどまでに伝わってくる。それこそ、妻としての冥利に尽きた。

「ん、はい。次は絶対に。竜の力も、旦那様に頂いた黒の力も、使うことにします。
 聖女であり、魔を受け入れた者であり、人間であり、龍の子である――そんな、あらゆる者を受け入れた、存在として」

清浄たる神性も、禍々しい魔力も、人としての思慮も、龍としての加護も、その全てが己の中にある。
そして彼女が私達の敵であると、次は確信して剣を振るえる。聖女故に殺す気はないが、負ける気はない。
彼の言葉に頷き、誓い、その膝の上に小さく座ると、抱きすくめる力に身を委ねる。
掌が触れるのは少女の下腹部。浮かぶのは、伝言の紋章を食い破った、彼の刻印。
体に火照りが生まれるのを感じると、吸い付くようなキスに、恥ずかしそうに頬を染めた。

「は、ぅんっ……その、汗、落としてないのですけどっ……!?」

今日も昼間は鍛錬を積んでいたし、敗北した分、激しく動いた気がする。
その後、この丘で思いに耽ってから、冷えた体を温めるべく風呂に行くつもりでいた。
故に、今の少女は風呂上がりの甘い匂い――と言う訳にはいかない、甘酸っぱさに満ちている。
しかし、彼の心の赴くままにと決めている以上は、止められない。赤い花弁を刻まれる、その行為を受け入れて、か細く震えて、声を漏らした。

ヴィクトール > 「…まったく、よく出来すぎた嫁だぜ。俺よりもスゲェ年下なのにな…女ってのは、男より10は頭の中が年上だって兄貴が言ってたが…わかる気がする。いいぜ、嫉妬したら遠慮なく俺に向けろよ。満たされるまで食ってやる」

髪を撫でる少女へ、にかっといつもの明るい笑顔を見せれば、ぎゅっと抱きしめる。
嫌な思い…燻っていた黒い感情がすんなりと吐き出せなかったのも、彼女の一部を好きにされた事への嫉妬故だと今になって理解に及んだ。
どす黒く、濁りきった感情があまりにも深く、彼を僅かに狂わせていたほどに。

「礼なんていらねぇよ…当たり前のことだ。おう、上目指して、無遠慮にぶちのめしてくれや。俺に女として尽くして…最高に可愛がられてて、クソ強ぇ嫁としてよ」

自分が与えた力は、結果として無限のように力を沸き立たせてしまう回路となっていた。
一度あれがあふれれば、負けるはずなどない。
そう思っていたからこそ、余計に腹ただしいのか。
抱きしめたまま、紋を呼び覚ますと白い首筋からは少女の汗の匂いが立ち上る。
それすらも、彼の欲を煽り、ズボンの下で固く反り返る肉棒が小ぶりの尻肉の合間を押し上げ、ショーツに食い込ませる。

「寧ろ…お仕置きとして、牝の匂い漂わせた恥ずかしい状態で食ってやろうか?」

いつもの欲望をぶつける獣の交わりよりも濃い交わり。
嫉妬という深い愛情と、肉欲にまみれた本能が彼を駆り立てる。
スカート部分をめくりあげると、股座を覗き込み、ショーツの具合を確かめる。
汗が滲みるほど湿っているのか、確かめるようにだが、羞恥を煽る意地悪に他ならない。
耳朶にキスをして、舌を這わせながらくすぐりつつ、掌がショーツの中に入り込む。
小さな小粒の部分、そこの状態を確かめるように指先がかりかりとかき乱す。

シャロン > 「あらあら、不出来なお嫁さんですよ?旦那様を心配させて、怒らせて。
 旦那様のお兄様にも、負担をかけてしまったでしょうし……全然、出来てなんかいません。
 私に出来る事は、旦那様を愛することだけですもの――ん、まぁ、英雄色を好む、ですし、いっぱい侍らすのは良いです」

浮気はいいが、目の前ではするな。そんな、少女の小さな嫉妬を告げて。
いつも通りの明るい笑顔が戻ったなら、少女は安堵を抱き、彼の熱を楽しもうとする。

「ん、女性でしたから、顔は傷つけないようにしませんとね。圧倒的に勝つならば、生殺与奪を自由にしないと。
 えぇ、勿論です――聖女として政治的にも強ければ、もっと旦那様のお役に立てたのでしょうけれど、詮無い話でしょうか」

彼に与えられた力は、己を変質させるほどの物。俗な言い方をすれば、悪堕ちした聖女と称するのが一番簡易だろう。
少女の場合は、落ちれば落ちるほどにヤルダバオートの力が強くなり、節制すればアイオーンの力が強くなるという難儀な体をしている。
それ故、均衡を崩し、片方に全ての余力をつぎ込めば、理論上では尋常ならざる力を振るう事が出来るはず。
――ただし、均衡を崩す事は少女の体のバランスを崩す事に繋がり、生命危機による強烈な発情を催してしまうのが玉に瑕。
だからこそ、今まで敗北に瀕してもなお、力を振るわなかったのだ。何せ、少女の欲が解き放たれると、満たされるまでがわからない。
彼ならば満たしてくれるのだろうが、変質した自分を見せることが、なんとなく嫌だったというのもある。要は、乙女心のせいなのだ。
だけど、彼がそこまで己を信じてくれるなら――それこそがきっと、乙女心を乗り越えて、力を振るう切っ掛けになるはず。確信が、そこにはあった。

下腹部、紋章が起動すると、少女の感度は急激に上がり、そよぐ風すら感じられるほどになる。
汗の匂いも、どうやら彼の獣欲をそそった様子で、滾りの塊が尻肉に当たり、下着を押し上げていて。
彼の問いには頬を朱に染めながら、しかし嫌がる素振りなどなく、尻肉を敢えて擦り付けながら。

「えぇ、構いませんよ?罰と言う事でしたら、旦那様の趣向をたっぷり取り入れましょう。
 ご褒美の時は私の希望を聞いてくださいますから、意趣返しというのも、良いかもしれません」

久方ぶりですものね、と下着を見せつける。スカートの中は汗と蜜に蒸れ、冬の気候にも尚温い。
耳へのキスを受け入れながら、触れられるのは陰核。過敏なそこを下着越しになぞられながら。

「ん、ふっ♪ん、ぅ……今夜は、そこを虐めます?
 旦那様がお望みでしたら、どんなにされても良いですよ?」

最近はドラゴンフィートの女性陣と話すことも増えて、色々と教えたり教わったりしている。
その結果として、少女の元には様々な知識が、正誤虚実を問わず入り込んできていたりしていて。
それ故、彼に成されるお仕置きがどんなものになるかを妄想してしまいながら、嬉しそうに笑みを零す。

「ふふ、私は、旦那様がお望みでしたら四肢を失おうが、この体を作り替えられようが、構いません。
 ですから、このなだらかな胸元も、今は小さな陰核も、子種を待ちわびる秘所も、そして、私を狂わせてしまう、尻穴も。
 あるいは、私の睡眠も、食事も、娯楽も、そして、排泄であっても……旦那様の自由、ですから。お好きなだけ、縛ってくださいませ?」

その上で告げるのは、彼に身を捧げる言葉。少女の欲求と覚悟の証明。
束縛されたい。弄られたい。貴方の色に染められたい。それだけを告げ、彼に聞かせるべく、熱い吐息を艶めかしくこぼした。

ヴィクトール > 「良いんだよ、俺が勝手にキレて心配してるだけなんだからよ…。ははっ、兄貴の事は心配すんなって」

寧ろ、兄へ喧嘩を降ったのは間違いだったと思っている。
感情こそ見せないし、抑え込みはするが、その分容赦がない。
今は警告を発しつつの防御を決め込んでいるようだが、この先どうなるやら。
だからか、普通に笑っている。

「その愛し方が…よく出来てるってことだ。ははっ、わかってるよ、大丈夫だ」

伏せられた言葉に頷いて納得すれば、くしゃりと髪を撫でる。
こんなところまで出来ている娘はそうそういないだろう。
だから彼女が良いのだと、改めて思いつつ、抱きしめ続けた。

「俺なら遠慮なく顔面殴り飛ばすが……ま、シャロンがそういうならそれでもいいか。大丈夫だ、今ですら十分過ぎるほど、満たされてるぜ」

壊れて、性欲だけを貪る獣に落魄れようとも、彼女を愛すのをやめることはない。
聖女である少女を愛したのではなく、シャロンという乙女心満載で、濃厚な淫猥さを持ち合わせた彼女を愛したのだ。
卑猥さだけが残ろうとも…それは変わらない。

「真面目に罰って受け止めるなよ? 俺が罰与えたって喜んじまうんだからな」

どんな事をしても喜んでしまうのだから、罰と言えるやら。
カラカラと笑いながらしっとりとしたショーツの具合を見やれば、陰核を弾き続ける。
ショーツの中に手を滑り込ませ、直接掴み上げると、皮を剥いていき、粘膜を捏ね回すように可愛がった。
以前貫いたピアスの穴、それを探るように。

「マジでドマゾだな…ったく、こんなちっこいのによ? 俺はこのぺったんこの胸も、ちっこい身体も全部好きだぜ。だが…そこまで言われちゃ、一つぐらいやらねぇとな」

そういうと、淫紋越しに彼女を縛り付けた魔法の力を働かせ、脳裏にイメージを流し込む。
排泄自体に快楽と興奮を覚えてきている少女に見せたのは、羞恥劇の一幕だ。
トイレを使うことを封じてしまう、そして我慢の限界がわかりづらくなる縛りを掛けた映像。
意図せずして街中で失禁し、恥を晒す姿が浮かべばどうなるやらと、様子を見やりながら紋の刻まれた下腹部を優しく撫でる。

シャロン > 「……ん、それでも、もう私は旦那様と、旦那様のお兄様の家族なんですから、心配するのは当然です。
 政治の戦いは予想以上に心身を酷使すると言いますから……うぅ、責任を感じるから余計に、心配なのです」

きっと大丈夫、旦那様がこんなにも信頼しているのだから。
そうは思うが、どんな強靭な英雄でも、英知に満ちた賢者でも、天寿と病には勝てないのだ。
だからこそ、忙しい時の自愛と、周囲の支えは不可欠。そう理解しているが故の言葉だった。
ましてやそれが、己の失態の尻拭いともなれば、心穏やかになれないのも無理はない。
それ故、彼の明るい笑顔が、とてもありがたかった。

「ふふ。あぁ、もし今度、旦那様のお気に入りの女の子がいらっしゃいましたら、お会いしたいものですね。
 仲良くしておけば、嫉妬に狂っても友情で正気を取り戻せますし……無意識に手が鈍るかもしれないですし」

嫉妬で剣を取るならば、その時に戻れる道筋を作っておくのも対策だろう。
ついでに、お友達を増やしたいなぁ、などと思ってる少女である。寂しがり屋なのだ。
抱きしめられ、温もりを感じ、そして、少女は甘い予感を得ながら、満ち足りた気分を味わう。
いつだって、好きな人のぬくもりは心地よく、心を解きほぐしてくれるのだ。

「ふふ、真に余裕を見せるのであれば、やれるけどしなかった、って言う所を見せなければ。
 そこまで加減してもお前には勝てる。そうされる方が、私は悔しいです。旦那様に、最初にされたみたいに」

剣を抜けば、俺が勝つ。そんな確信じみた自信を見せつけられた少女だからこそ、そう言える。
あの時に悔しさと、そして絆しを受けたのだ。一目ぼれといっても差し支えない、敗北による愛の形。
彼はどんな自分でも愛してくれる。だから、自分は自分を律して、常に最高級の宝石であることを課さなければいけない。
無償の愛に応えるべく、己を最高の価値にするのだ。それが彼の、価値を上げると信じて。

「ん、ふふ……私へ本気で罰を与えたいのであれば、旦那様が拒絶してくださればそれで。
 きっと、心が折れて泣いて泣いて、食事も喉を通らなくなって、萎れて腐っちゃいますけども」

それ以外は、全てが罰であり褒美である。何せ彼が与えてくれるのだ。
愛する人からの褒美であり、神に背く自分への罰――その二つはいつまでも、不可分。
陰核を剥き上げられると、こりこりとした肉の側面に、小さな穴の名残があった。癒着しかかったピアスの跡だ。
龍種の回復力のお陰か、不可逆であるはずの改造を受けても治ってしまう。意識して治らないようにしていても、遅々とした治癒は続くのだ。
無論、それならまた刺してもらえる、などとは思っていない……訳がなかった。

「ん、ふふ♪小さな、かわいい、エッチなお嫁さんです。ついでに、それなりに賢くて、お料理上手な優良物件ですよぅ?
 全て好きでいてくれて、ありがとうございます。私も、貴方様の全てが、心の底から大好きです……♪」

やがて、目を開いているのに光景が変わり、映像が、状況が、直接脳裏に転写される。
それは、実際にはまだしたことのない行為――排泄を一切禁じられ、頭の一部を麻痺させられた、そんな淫猥な遊びの光景だった。
街中を仲睦まじく歩いていた最中で、限界を超えた瞬間にいきなり強烈は欲求を覚え、そして、なす術なく粗相をしてしまう。ただそれだけ。
しかし少女にとっては何よりも強い劇薬で。彼の膝の上でふるふると小刻みに震えながら、必死になって、現実でも粗相しそうな感覚を堪えきる。

「ふ、ぅっ――く、ぅんっ♪こ、れ……かなり、きついの、流されて、ますっ……♪
 ひ、ひゅっ……こ、こんなの、好きに、決まってるじゃ、ないですかっ♪もうっ♪」

前後不覚になるまで責められて、蕩けて粗相を繰り返したい。そんな欲求を抑圧しながら、淫蕩な微笑みを向ける。
我慢はしていてもこらえきれない絶頂を何度も繰り返しているからか、口の端からは唾液が伝い、目元は涙に潤み切っていて。
そして当然のように、股座は蜜と潮でぐっしょりと濡れ、小水を零していないのに殆どお漏らしと同じ様相を呈していた。