2016/02/06 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 秘湯」にオリアスさんが現れました。
オリアス > ここは九頭龍山脈にある温泉。
鉱泉が沸くこの地で自称、蛮族の男は体を洗っていた。

鉱夫というのは、とにかく汗をかく仕事だ。
だから山から下りる前に身奇麗にしておかないと人里に出る時に疎まれる。
鉱山経営者であり、鉱夫でもある彼は人に会う機会も多い。
温泉に入ることは、心地よくもあったし、面倒くさがらずに山の温泉を利用することにしていた。

ちなみに着ていた服は彼の影の中の異世界に放り込んである。
その中から入浴セットも取り出して。

オリアス > 「ふふふーん、ふんふふーん、ふふふふーん」

鼻歌を歌いながら髪を洗う。
ちなみに彼は歌が大好きだ。そして追記するなら人が引くくらい音痴だ。
調子っ外れの鼻歌が響き、そして長い髪にタライで掬った温泉をかける。

温泉を無駄に汚すようなことはしない。
そうしたら後で困るのは自分だ。

オリアス > 体も丹念に洗う。
古傷だらけの屈強な肉体。

彼は過去、戦場にいたことがある。その名残だ。

体を洗い終えて鉱泉に足を入れる。

「オオ……今日も良い温度だ…」

溜息が漏れる。ちょうど良い塩梅、としか表現のしようがない。
そのまま鉱泉に入り、座り込んだ。

オリアス > 「ふぃー………いいねぇ…」

影の中に手を突っ込んで無造作に布巾を取り出した。
だが焦ってはいけない。
布巾を温泉につけてはいけないのだ。
オリアスはそれをやった後に風邪をひいたことがある。
彼は経験則として、温泉を清潔に保つ術を心得ていた。

頭に―――――置く。

いつでも顔が拭える位置。
これがベストポジション。
いかに気持ちよくとも頭の上に注意を払わなければならない。だが。
何とも据わりのいい―――――

オリアス > 「ふふふーん、ふんふふーん」

そして再び歌い始める。
鉱夫の歌、漢の唄がここにある。
音痴だけど。

男は思った。
いつかオリアス鉱山組合にも温泉施設を作りたい、と。
保養は大事だ。戦場に温泉が沸いていたら人は武器を捨て鎧を脱ぐかも知れない。

男は今、本気でそう考えている。

オリアス > 頭に置いた布巾で顔を拭う。
そして温泉から出ると、体を拭った。
太陽に照らされて男の筋肉質な体が輝いた。
今日も、世界は、素晴らしい。

全裸のまま仁王立ちし、ここから見える景色を見ていた。
オリアス鉱山組合もただ徒に鉱石を掘るだけでは買い叩かれるだけだ。
いつかは精錬技術を持つ者を雇い入れ、鍛冶屋とパイプを持つ。
そしてインゴットを売れば、目的にも一歩近づくレベルの儲けが出るだろう。
だがそれには人が足りない。まだまだだ。

風に揺られてアレがアレした。

オリアス > 体を拭いた布巾で股の間をスパァン!!と叩いた。
良い天気だ。今日のうちに山を下って掘れた鉱石を売りさばこう。
影の中の異世界から服を取り出して着込むと、男は秘湯を後にした。

ご案内:「九頭龍山脈 秘湯」からオリアスさんが去りました。
ご案内:「山賊街道」にヨルさんが現れました。
ヨル > (街道から距離を離しながら木の影に隠れて街道の様子を伺っていた少女は溜息をつく。
山賊街道と呼ばれる、山に挟まれた道において、最近ゴブリンなどといった魔族の出現が確認されているらしい。
新米冒険者も駆り出され、ゴブリンの掃討を手伝う事になっているのだが――街道にはかれこれ、大群のゴブリン達が居座っていて、既に数十名の冒険者達が攻防戦を繰り広げている。)

「あんな大群、相手に出来ないよ…。」

(例に違わず、新米冒険者であるヨルは一体ずつならゴブリンをどうにか倒す事が出来るが、相手は複数である。どう見ても今仕掛けたら返り討ちになってしまう。しかし他の冒険者が戦っている中見ているだけというのも、情けない話であり、溜息の理由はまさにそれだった。)