2020/10/13 のログ
ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2【イベント開催中】」にエイガー・クロードさんが現れました。
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■イスラ > 「 ボクも、今は幸運なのだと思う。…そういう事は、気の持ちようもあるのだろうし。」
生まれが良かろうと、転落していく者も居れば。最低の生まれから、まんまと下克上を果たす者も居るだろう。
…自分も。底辺で生まれ、変わらないだろうと思っていた所から。知らぬ間に引き上げられた。
其処にもまた、違う形での苦難は存在しているが。それでも、喰うや喰わず、生きるか死ぬかよりは余程良い。
だから結局。大事なのは、気の持ち様や考え方なのだろうと。拙い解釈で、伝わるかは分からないが。
「 そもそも。思春期ですから、ボク等は。普通は、一生の中で他の何処よりも、異性に、色事に現を抜かす年頃ですよ。
…と言っても確かに。のべつまくなし、下半身だけで生きている訳ではありません。若者なり、子供なりに。考える事は有る…有るんだ、きっと。
そういった時間を、思想を同じくする者達が傍に居て。…まぁ悪さも相応にしているにしろ、独りではない、そう思える。
近しい他者とのネットワークが、その物個人を形作る外枠が、上手い事機能してくれている。
有る意味。他者無くして、自己、なんて物は在り得ないんだ。観測されない物は存在しない。
――貴男は?貴男にも、そういう…自分と繋がる誰か。自分が自分だと、思わせ続けてくれる何か。…きっと」
居る筈だ。と、最後まで口にする事が無かったのは。丁度人並みが切れ始めた事と…流石に。
口が過ぎるというか、熱が入りすぎているというか。それを、自覚したからだろう。
こほん、と咳払いし。少々熱の灯った頬を冷ますように首を振る。…そんな中で。時折頭を捻りつつ。幾度も言葉を、語尾を置き換えて。
最終的には普段通りの喋り方と。最初の丁寧な語り口。その中間を選ぶ事としたらしい。
……頼れる大人。そう、認識したからなのだろう。
「 っはんっ。送り狼という奴なら――なりたい側で。されたい側ではありませんので。
それに。本当の意味での、人の皮を被った怪物は。…決して。自分からあけすけに正体を明かす事などしないんだ。」
何らかの確信というか。そのように考えるだけの、実例を知っている…という事なのだろう。
少しばかり脅かすような。とはいえ表情を見る限り、冗談の類なのだろう彼の言葉に対し。其処の所はきっぱりと断言し。
…実際。信じているのだろう。それ故に、多少手の力が強められようと。此方から離すような事はしなかった。
直後の返答に関しては。後から、少々こっ恥ずかしくなったのか。もごもごと口の中で呟くように。
「 貴男こそ。…ボクのような不良児童の戯れ言を真に受けている、だなんて。思わないのかい?」
■エイガー・クロード > 「確かに、ね。思い方一つで、不幸かどうかは変わるもの。
例え貧しくても、それを不幸と他人は言っても本人は違うかもしれないしね」
目の前にいるこの子がどう自分を認識しているかはわからない。
だがその境遇が不幸なのかは、他人が決められるものではない。
自分もまた、同じように。
「そうねぇ、色を知っておいても損はないしね。当たった相手次第で損になる可能性はあるけど。
ま、その場合は火遊びが過ぎたってことでしょうね。
それに、確実ではなくても、助けてくれるかもしれない仲間や友人がいる。
それは、少なくとも当人にとっては、いいことだと思うしね。
他者なくして自分はない、か。それは、そうでしょうね、自分らしさを確かめるのは、自分だけではできないし。
……私は……」
その言葉に、彼は答えられなかった。周囲のことなど最初からそこまで気にしていなかったが
その言葉を、自分で断言することは、他人に聞かせられなかった。
だから、そんな風に話している相手が、自分を頼りにしてくれているとは思えなかった。
「ふふふ、こわいわ。もしかして私、食べられちゃうのかしら?
…そうね、上手い怪物は、怪物だと気づいてしまった時にはもう胃の中に収めてるからね」
思い浮かべるのは、数多の王城に巣くう政治の怪物。一つの隙から、食い破る穴を広げてくるものども。
それは腐敗した貴族だけじゃない、自身もまた、足を掬われないように怪物から身を守る必要があるのだ。
そのことは、目の前の子にはもうわかっていることなのだろう。
だから、そんな怪物に食われてほしくないし、怪物にもなって欲しくないと思うのは、自分が甘い大人だからだろうか
「不良で結構じゃない。甘いも苦いも、綺麗も汚いも経験の一つ。
その経験の上で、もしも貴族らしく、そして人々を導ける大人になって欲しいのが、今の国を憂う一人の貴族としての考えよ。
それに……あなたが自分で子供というんだから、子供を守るのは大人の仕事でしょ?」
くすり、と笑って自然な女性的な仕草でウィンクをした。
■イスラ > 「 あー…有り得ます。それは確かに。狭いながらも愉しい我が家――もう随分、久しく聞いていない台詞だけれど。」
お陰で何となく。昔を思い出したのだろう。すこぅし頬を掻いて苦笑しつつ。頷いてみせた。
その頃は、他者には不幸と言われても、そうとは思わなかったのだろうし…今、思い返しても。其処まで悪くなかったのかもしれない。
自分で言っておいて、その言葉を、他者から肯定された事で。再確認させられる。
それこそ、言ってみせた通り。響いて返ってくる物が有るから、鏡のように、自分自身を見せ付けられるのだろう。
「 火傷も、一つ二つくらいは…有りましたね。幸い、軽傷で済んでいる…のでしょう、五体満足で居られてますし。
うかうかしていれば、どんな身分の者だとしても、連れ掠われてしまいかねない…そんな、国だ。
ついこの間でしたか?地区や身分を問わず、名前も定かではないような、怪しげな薬の出回る事件も有ったそうですし――
ん。んん、っ。もしも抜き差しならない状況に陥ってしまうような時が来れば。…今日ここで、頼もしい騎士様にお逢い出来ていて、良かったと。
そう思えるように――劇的な救いの手の一つや二つ。期待してみようかと。
代わりと言っては難ですが…ボクで良ければ。貴男を肯定する、規定する、その中の一人になる。
先程仰っていたでしょう?自分らしさという物には、確かに肯く事が出来る…と。
そうした人であるのなら。きっと、貴男自身が思っている以上に。周りの目は惹き付けられている…と、思います。
良きにつけ、悪しきにつけ…どちらだとしても。無視されるのではない、意識され、評価されている。それならば良いでしょう?
例えば、恐れられている、嫌われているのだとしても。裏を返せば…脅威になるだけの、強さを評されている訳です。」
残念ながら。彼が想像してくれたように、必ずしも…周囲を固めるのが、好意的な者達だけとは限らない。
だが、其処もまた。受け取り方や考え方次第。嫌われているならそれはそれ、凹んでいるだけでなく、なにくそと発憤しても良いではないか。
それもまた自分らしさなのだと付け足してから……失礼、と小さく。
別に酒の入っている訳でもないのだが。つい、今日はすらすらと言葉が出て来てしまうらしい。
「 人の皮を被った奴が一番恐ろしい。…ボク達の身近には、掃いて捨てる程。そういった怪物達が蠢いている筈だ。
怪物が生まれて来るのは…ボク達の中から。腐った心を餌にして、皮一枚の下、乗っ取ってしまう…人が変わった、とか言うでしょう?」
くわばらくわばら。口ずさみつつ、首を竦めた。
今口にしている”怪物”とは。詰まる所、肥大化しきった欲望や、それに準じて育つ悪意。…欲望塗れの貴族の中に、多いのは当然だろうか。
一応は、近い将来、そんな貴族達の跋扈する中へ。飛び込む事の確定している身の上で。さて、自分自身は何処まで。欲望を飼い慣らしているか。
あまり自信を持って頷けないのだろう。大人を批判する子供らしく、肝心な所は棚上げにして。
「 ………、…そぅ、ですね。知らないよりは知っていた方が良い。痛い思いも形を変えれば、同じ愚を犯さない為の教訓にもなる…筈、ですし。
立派に長じる事が出来るか、自信を持って断言は出来ませんが。――今は素直に。有難う御座います。そう、言わせて下さい。…クロード卿。」
やたら熱っぽく語ってしまったから。後から少し恥ずかしくなってきたのだが。
そういった戯れ言も、彼は好意的に受け容れてくれた。大人の包容力と、彼という人間自身の在り様とが。言葉にしてみせる通り、有難く。
…色々と考えてしまった。その上で、少しだけ恥ずかしかった。お陰で少しの間黙り込み、やがて、喧噪の我を抜けきれば…
「 ………ところで。何処へ、向かうおつもりです?クロード卿……エイガー様。」
■エイガー・クロード > 「そういう場所があれば、とってもいいことだしね。……楽しい我が家を自分で作れるような人間になりたいわよねぇ」
自分が思いだすのは、地獄のような訓練しかしなかった我が家であった。
毎日死ぬような―――常人ならば死んでる―――目にしか合ってなかった。
正直あんまり思いだしたくないが、しかしそれがあるから今の自分がいるのは間違いない。
ままならないものだな、と頭の中で苦笑した。
「軽傷で済んでるならよかったわ、まだ治せるものね。治せないものになったら、本当に危ないもの。
……そうね、私たちが手の回らない場所も、たくさんあるし。
えぇ、幸い今ではあんまりもう名も聞かないけど……まだ、完全に鎮火したわけではなさそうだし。
ふふ、そんなに言うならそうね。
じゃあもし、あなたに何かあったら頼もしい騎士が一人だけ、助けに行ってあげるわ。
きっと、すぐに助けてくれるわ、絵本のようにね?
…………そう、なのかもね。評価がどんな形であれ、されているのはとても大事だしね。
脅威に思われるのは、あんまり私としては好ましくないけど、そう思われる必要はあるかもね」
自分の家としての仕事を思いながら、ある意味脅威として自分が認識したら一つの抑止力になれるかもしれない。
例えこの言葉が戯言の一つだとしても、その言葉から新しい何かを掴むこともできる。
どこからも、きっかけとはそこら中から出てくるものなのだから。
「……そうね。その怪物はすぐ隣にいるかもしれない。もしかしたら今まではなしていた友が、それに変貌しているのかもしれない。
それを止められるのは、その友達しかできないでしょうね。
もし、怪物が知り合いだったら、自分だけじゃなくて、周囲にも呼びかけていってもいいんじゃないかしら。
もしかしたら助けになってくれる友がいるかもしれないしね?
少なくとも、私はそうするわ」
そういう友が一人でもいないのならば、もう手遅れということなのだろう。
つまり自分が怪物になる時、もしかしたら友がそれを助けてくれるかもしれない。
だからこそ、止めてくれる友人というのは、かけがえのないものなのだ。
「……ううん、私はただ私が信じてることを話しただけよ。
お礼を言われるようなことじゃないわ、聞いたうえであなたにいい影響が生まれてることを祈ってるわ」
気がつけば、周囲にもう人はなく、自分たちが使っている宿まで来ていたのに気付く。
「……うるさくない場所、としか考えてなかったけど、いつの間にか宿にまで戻っちゃったわね。
友人が探しているかもしれないし、そろそろ帰ったら?私は一人酒でも楽しんでるわ」
■イスラ > 「 家を作る――か。…其処までは、考えもみませんでした。
ボク等としては、矢張り、どうしても…家、とは。守る物、受け継ぐ物、そういう物ですから。
…その中で、自分の居場所や。自分にとって大切な物を作り上げる。そういう風に考えてみようと思います。」
幼い頃、母が生きていた頃は。狭いながらも以下略だった。
母が亡くなり、そして、実父に拾い上げられてからは…家とは、作る物ではなく、継承する外的な物になった。
だが、元よりあった物ではなくとも。その中に”そういう場所”を新しく、作れば良いのだろうと。
…やはり。気付かせてくれる、教えてくれる。きっと大人とは、こういう人の事を言うのだろう。
「 何処であれ。生きている以上、危ない事とは即かず離れずです。…例え自覚が無かったとしても、怨みを買う事なんて幾らでもある。
でも…大丈夫。夜遊びだなんて、それこそ、遊び以上の事にはなってはいけないのだと――ボク等子供は、ちゃんと知っています。
もう少し大きくなって、身の丈を見誤るようになってからが。…足元を見失う、踏み外すようになっていく頃合いなんだ。
けれど。どうしても、成す術の無いような。それこそ外的な要因に巻き込まれてしまう事は有り得てしまう。
政治の世界が大きく傾いて。父等と共に全てを奪われる、そんな時が来るかもしれない。
…そうでなくても。今夜、ボクが貴男に出逢わず、独りで彷徨っていた侭なら。良からぬ輩に連れ去られていたかもしれない。
――どうしようもない、無力な若造一人では、何一つ変えられない…そんな時には、きっと。……救い出して下さい、騎士様。
そうです。誰にも認知されない、この社会から爪弾きにされ、居なかった事にされてしまう…それに比べれば。
ボクも、貴男も。誰かに見られている…見て、くれているんだ。そう思えば、案外悪くないでしょう?」
たった独り、誰とも繋がらない、関わらない、完全な虚無――想像したくないものだった。
もっとも、一切の関係性や社会性が存在し得ないなど、実際には…前人未踏な絶海の無人島でもなければ、先ず有り得ないのだから。
流石に大袈裟な話になりすぎてしまったか、と苦笑しつつ。やんわりと手を振ってみせ。
「 そして勿論――自分自身が、怪物に飲み込まれてしまう事も。努々忘れないようにしないといけないんです。
怪物になる前に救われるか。 ……なり果ててしまった、堕ちてしまったその時に。人として討って貰えるか。
どちらとしても、きっと辛いのだろうから。出来れば、ボクは人の侭で居たい。…少しだけ悪童のままで、ね。」
彼が、そういう役割を持つ家の人間だと。知ってか知らずか――いや、知らずに言っているのだろう。
けれど。それもまた、止めてくれるという行為であり。救いになり得る事なのだと。娘の中ではそういう認識。
現実を知らぬままに、それでも、知っていたのならそうしただろう、彼の行いへの肯定めいて。
「 それはボクも同じです。…というか結構……深く考えずに、思う侭に喋ってしまった気がするな…」
やはり。後から思えばどう考えても。人によっては失礼だと怒られかねないような事を、ずけずけと言ってしまった。
遅ればせの羞恥心が、いよいよ頭を擡げてきそうになり、内心慌てて……だから。行き先について訪ねたのは。
周囲の灯りも減ってきた中、冬場のように赤らんだ頬を、誤魔化す為でもあったのだろう。
そうして気付けば、もう宿近く。貴族御用達という事でもあれば。自分の宿泊先も、同じか、この近辺という事になる筈で。
「 ――――そぅ…ですね。此処まで送っていただけたなら、後は何事も無く帰れそうだ。
…有難う御座います、クロード卿。…お酒のご相伴に与るのなら、それは…何れ王都で、ボク等の生きていく場所で。
その時はまた。色々なお話をして下さいね?」
再開するとしたら、その可能性が高いのは…矢張り。あの城なのだと思う。
柔らかくはにかんでみせてから。此処まで繋いでいた手を離――す、前に。
これでも、半分…とはいかないにしろ、ある程度は男なのだ。彼の手を掬い上げ、その甲へ。立場を逆転させたよう、唇を触れさせて。
■エイガー・クロード > 「うんうん、それがいいわ。いっぱい考えなさい。
時間はそんなにないけど、考えることをやめてはいけないわ。なんであれ、ね」
思考停止して、何も考えなくなるのは最も良くないことだと思うが故に。
だから、後を託す為の子供たちには、絶対に思考を止めないで欲しい。
出来が悪い頭だったとしても、何も考えなくなる愚者にはなって欲しくはないから。
「ふふ、偉いわ。そこまで考えて喋れるなんて、私の世代では見かけなかったもの。
思慮深いっていうのは、それだけで美点よ」
そして続けられた、一番合って欲しくない未来を告げられて
「――――えぇ。私はこの国を、そして民を守る騎士だもの。絶対に、その救いの手を掴んで見せるわ。
それにね、身の丈が合わなくても、それが正しいと思えるのなら、それに手を伸ばしていいのよ。
もしかしたら誰かが、足場を作ってくれるかもしれないからね?
……そうね。あなたが見てくれてるのは、結構いいものね」
くすり、と笑って。振られた手を見る。
最も、そんな最悪はそうそう訪れないだろうし……訪れさせないようにするのが、自分の役目だから。
「……それでいいわ。怪物は人から人として見てもらえなくなる。
人のままで死ねるのなら、ある意味、一つの名誉なのかもね。
だから人でいることをやめちゃいけないわ。だって、自分と同じようにモノを見てくれる人がいなくなるってことだからね。
自分が同じ人間だって、相手が自分と同じだって思えるままでいられるなら。
私もそうあるようにしてるから……そう思えることは尊いことだと、信じたいわ」
自分の家の役割から、どうしてもそういう怪物はたくさん見て、そして殺した。
相手は獣、この国に害を及ぼす害獣だと自分に言い聞かせて。
……それが同じ人間でもあると、心の中で叫ぶ声も無視できず。
「それはあなたが誰かにきっと、吐きだしたかった言葉なんでしょうね。
その言葉を吐き出せる相手を、もしかしたら探していたのかもしれないわよ?
だとしたら、そんな相手と思われて私としてはとっても光栄よ」
くすくすと、その様子を見て楽しそうに、そして愛おしそうに笑った。
やっぱり、どれだけ背伸びしても目の前のこの子は子供に違いない。
だから、自分達が導く必要があるのだろうと。
「えぇ、その時は……来るかはわからないけど。再会するときはそういう時であることを祈ってるわ。
ふふ、私の話でよければ構わないわ。だから、あなたのお話も聞かせてね?」
そう告げた後、流れるような動作で自身の手の甲へと唇が振れて。
驚いたような顔と共に、一瞬静止して
「……私じゃなかったら、家にこのまま連れて込まれてたかもよ?」
そんな精いっぱいの照れ隠しの言葉を