2019/01/23 のログ
■クレス・ローベルク > 「(……一応、金はまだあるんだよなー)」
上着のポケットに入れた、報酬が入っている革袋は、まだ少しだけ重みがある。
これを使って逆転というのも、頭に過りはする。が。
「それは駄目だろ……常識的に考えて駄目だろー……でもなー」
もしかしたら、万が一にも。
今まで運が向いていなかったのだから、今ならば。
その尽くが裏切られるのがギャンブルである。
だが、それに惹かれるのもまた、ギャンブラーでもあり。
「うおおおお、俺はどうすればいいんだー……」
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 カジノ」にエレミアさんが現れました。
■エレミア > ギャンブラー特有の悩みに男が呻きを上げている姿を遠くから見つけたとんがり帽子の女が一人
見つけた途端、面白そうなものを見つけた子供のように笑って
こそ、と忍び足で近づいていくだろう。戦場で隠れることなどないため拙いものだが男は気づけるかどうか
「わっ」
気づかれないならば驚かすために後ろから耳元で声をあげて
もし気づかれたなら笑みを浮かべて普通に挨拶をするだろう
「何か楽しそうなことしてるじゃない。変態剣士さん♪」
にま、と笑い多少の報酬が入った袋を見てああ、そういうことか、と納得
■クレス・ローベルク > 「くそう、こうなったら男クレス一世一代のお……?」
と気炎を上げて無謀な賭けに踏み出そうとした所で、此処で背後に忍び寄る気配に気づき、ばっと振り向く。
見れば、楽しげに笑う何時ぞやお相手した女魔術師の姿。
「へ、変態て。っていうか、君も楽しんでただろアレは!」
前日のアレはどう考えても変態的所業以外の何物でもなかった。
故にそう言われても仕方ないとは思えど、自分一人だけが変態扱いも心外であり、つい慌てて大声が出てしまった。
慌てて口を抑えつつ、声を普通程度の音量……気持ちやや小さめに絞って、
「楽しいと言うか、普通にギャンブルで負けただけだよ……君はもう賭けたのかい?」
性的な話題で彼女に勝てる気もしないので、此処は戦術的転身。
取り敢えず、話題を変えてみる。
■エレミア > 「あ、ばれちゃった。あーんな剣使いこなすなんて変態以外の何物でもないでしょ」
にこ、と微笑みつつ隣の席に遠慮なく座る。
「楽しかったけどね、たしかに。またヤる?」
男の大きい声は少し衆目を集めるが騒がしいカジノに併設されたバー。
すぐに喧騒を取り戻すだろう
と、お誘いはしたが
「そこで逸らすんだ。…ん?私?勝っちゃうからやらない」
刺激にならないからね、なんて非常に傲慢な言葉を
「どうせそれ、賞金でしょ?ぱー、っと賭けちゃえばいいんじゃない?
まー、一晩くらいならオンナでも買えそうな金額だけど…それで満足して、いいの?」
負けたら一杯ぐらい奢ってあげるし、なんて言いながら男を焚きつける
■クレス・ローベルク > 男とて、この街の住民。
幾ら酔っているとはいえど、最低限気配を読まねば、何時スリだの薬混ぜだのの被害に遭わないとも限らない。
エレミアの気配が解ったのも、その一環である。
とはいえ、警戒しているとはいえ、それで全ての危険が回避できるとは限らず、男にとってエレミアは、危険ではないが厄介な相手ではある。
「だって君とまともにヤリあったら絞り尽くされるでしょ。
あの圧倒的有利な状況でさえ、相当搾り取られたし……って勝っちゃうからって。君、確率を操作できる魔法でも使えるの?だとしたら強すぎないかい……?」
そういう魔法もあるのかもしれないが、しかしだとしたら反則すぎる。
無論、魔術師には魔術師の苦労があるのだろうが、魔法をほとんど使えない男からすると、殆ど無敵に思える。
賭けに出ればいい、というのも、こういう強さからくる余裕もあるんだろうなあ、と思いつつ、頬杖をついて溜息をつく。
「まあ、そうなんだけどねえ。
何か最近、お金の重みって奴を感じる事が多くってさ。前なら、もう少し気楽に全額賭けたんだけどねえ……」
懐から革袋を出して、重みを確かめるように手で弄ぶ。
弱気な自分を見せるのは本意ではないが、しかし彼女とは付き合いが浅い。彼女の超然とした態度もあって、割と本音で話しているようだ。
■エレミア > スリは灰に還してきたし薬を混ぜてくるような輩には上に跨って自分で呑ませる彼女は、警戒こそしてはいるものの
男に比べれば大分緩く。気配の消し方の熟練度は比べるべくもなく
彼女から男に対しての評価は面白そうな男、だろうか
ただ、なぜか戦場でないにも関わらず若干息が荒い
「当たり前じゃない…。お互い気持ちいいんだからいいじゃない?
別に意識してないんだけど…勝ちたいって思ったら勝手に漏れちゃうのよねー。術式なんか組んでないのに
…ああ、例えばあそこ。黒の七」
と、ぴ、と指さすのは丁度バーから見える…俗に言うルーレットだ
丁度回り始めたところで数字と色を告げれば…丁度、そこに球がすぽ、と止まる
「こんな感じ。こんなんじゃつまらないじゃない」
はぁ、とため息
「へー。お金なんて私その日の分しか持ってないし持たないわよ。
…じゃーそのお金で何する?貯金?それとも何か武器とか買うのかしら」
自分にはない節約という感覚。
ふふ、と笑いながら。ちょうだい、と男が頼んだウィスキーに…ウェイターからもらったグラスをこつん、と当てて
■クレス・ローベルク > ちょうだい、と言われれば、特に反抗もせずすんなりとグラスにウィスキーを注ぐ。
お酌する側とされる側の性別逆じゃないかと思わなくもないが、まあお互いそういうのは気にする質ではない。
ウィスキーを注ぎ終えれば、自分の空いたグラスにも酒を注ぎ、
「うーん、この趣味は合うけど圧倒的な力量差故解り会えない感。猫VS虎的な……」
男も、エレミアと同じく、ただのレイプよりかはお互いに快楽を貪る方が好きなタイプだ。
ただ、性の経験値的には彼女の方が圧倒的に高い。その辺が、クレスが押され気味になる要因の一つでもある。
「うっわ、凄い。未来予知っていうか、口ぶりからすると魔力による自動干渉?ちょっとした秘術レベルじゃん。
でも、確かにこれじゃあ賭け事なんてつまらないかー」
同情する訳ではないが、確かにこれは退屈だろうなあと思う。
戦場でいくらでも居場所がある彼女が、わざわざ闘技場に来たのも、この退屈を紛らわせる為なのだろう。
或いは、この会話自体も、とも思うが、それは少し自惚れだとも思う。
「まあ、貯金かなあ。今度、恋人と同棲することになってさ。その子、自分のお店を持ちたいって言うから、貯金中なんだ。
まあ、結果欲望に抗えずこうしてお金使っちゃったけどさ」
根本的に意思弱いよなー、俺。と溜息をついて。
■エレミア > 意外と義理堅くはあるのか、男のグラスが空になれば彼女の方がウィスキーの瓶を持ち上げようとはするだろう
「この前は勝ったじゃない。あの状態でも私に勝てるヤツなんてそんなにいないわよ?
それに、テクもなかなかだったし?」
どれだけ女を鳴かせてきたの?なんていたずらっ子のように笑い掛けながら
戦場ですらまぐわう淫蕩に褒められてもあまりうれしくはないだろうけど、と
「カードだと相手に勝てる札が来ちゃうのようね。…根元が負けず嫌いだから発動しないってのも難しいし。
だからこうやって、うだうだしてる人をからかったりしにたまーに来るのよ」
グラスを揺らして琥珀の液体を揺らしながら
先日の戦いでも、遊びながらも勝ち筋をしっかりとつくっていたのはそういった性格故か
後の言葉は少し意地悪で彼女らしい趣味と言えるだろう
慰めてあげることもあるけどね、なんて付け加えるあたりは彼女らしい
「変態剣士に恋人…ぷっ。そんな目的があるのに、ばっかだー、ふふ…」
恋人がいるということ、欲望に抗えていないことにく、く、く、と引きつったような笑いを
酒が少し回ってきたのか楽しそうに頬を紅潮させて
「じゃあ……どうせ負けてるなら、最後に私と一勝負、してみない?お金は取らないから、さ」
そこで、いいことを思いついた、と嫌な予感がする笑みを向けるだろう
「……勝負の内容は…そうねぇ、運が絡むと変態さんに勝ち目がないから…今私がどれくらいお金をもっているか、でどう?」
ぴた、とあたったらその十倍、稼いであなたにあげるわ、なんて言いながら
「ぴた、と当たる以外でも…倍以上離れていなければその金額をあげるわ。倍以上外したら…今度制限なしの私と3分間、戦って?」
さて、乗るも乗らないも相手次第。
断られれば残念そうにしながらも相手のグラスに酒を注ぐだろう
■クレス・ローベルク > 「え、そうなの?だとしたら割と真面目に嬉しいんだけど。昔、わざわざ娼館の子にテク教わったからさあ……っと」
少し照れるように笑うも、酒を注がれれば軽く会釈してコップを傾ける。
別に入れた酒に変化はないが、エレミアの様な美人に注がれれば、酒の味もまた格別に感じられて、
「め、めーわくな客だ。まあ、エレミアみたいな気遣いできる美人さんにからかわれるなら本望だけどさ。ってそこで笑うなよ!くぅ、酒と美人のせいで口が滑る……!エレミア酒恐るべし……!」
真に恐ろしいのは、笑われても屈辱ではないどころか、寧ろ心の柔らかいところをくすぐられるような、心地よさがある事だが。
言ってしまえば性だけでなくあらゆる会話で勝ち目がなくなりそうなので、それは心の内に秘めておくことにした。
「一勝負……成程、簡単な推理ゲームか。ふむ、ヒントとなるのは、多分『私その日の分のお金しか持ってないし、持たないわよ』ってとこか」
しかし、彼女のライフスタイルなど、男が知るわけがない。
しかし、運が絡むと、と言うことは、逆説これは『運ではなく推測できる』答えのはずなのだ。
むむむ、と酔った頭で考える男。それなりに頭は回る方だと自負しているが
「酒で酔った頭じゃあなあ、勘定なんて……あー、いやまてよ?"勘定"?」
何かを閃いた様に考え、その後一瞬渋い顔をする。
まさかとは思うが、と前置きをして、
「……ゼロ。君、実はお金持ってないんじゃあないか?」
■エレミア > 「へぇ、その女の子もイイコだったのね…」
食べてみたい…なんて怖いことを言いながらとんがり帽子を揺らし
「邪魔なんてしたら消し炭になるのわかってるもの…戦場の淫売、って名前も通ってるし。
大丈夫。こう見えて口は硬めだから…」
硬め、というあたり不安が大きいが。軽々にいいふらすことはないだろう、と
「そ。私がこれ、呑み終わるまでに答えてね」
と既に3分の1ほどになっているグラスを傾けつつ相手の答えを待って
男が酔った頭を回している姿を面白そうに観察しているだろう
「あら。」
そうして少しした後、男が答えを出せば…余裕の笑みから少し目を見開いて
「へぇ…やっぱりからかい甲斐あるわね。正解、よ。今日は誰かにたかるつもりだったの」
なんて中々にひどいことを言いながら。もちろんお代は払うつもりだったけど、と…脚を組みなおして軽鎧に包まれただけの肢体を見せつける
それで、お代、とはなんだったのかがわかるだろう
「当てられちゃったし、十倍…と言いたいけれど。ゼロは何倍してもだめよねえ…ふふ…」
く、とグラスを傾けて意地悪に嗤って席を立つ
結局本当に賭け金などは払わなかったが
男がバーを離れようとする際、店員が
『先ほどの方から、お代はいただいています』
と告げ、メモを渡すだろう。そういえば彼女が席を立った方向は…出口ではなく、賭場だった
一体ゼロからどうやって男の酒代を払ったのかは、彼女だけが知ることで。
メモには『また遊びましょ』という簡潔な言葉と…彼女の真っ赤なキスマークが印代わりに押されていた…
■クレス・ローベルク > 「まあ、良い子ではあったかなー。親切というか、教育熱心でね……。見わざわざ男娼を別料金で呼んで、実物混じりで男根の部位について講義を始めたのは狂気の沙汰だったけど。後にも先にも、男のブツをまじまじと見たのはそれっきりだったな……」
と、遠い目で話す。
そして、やはり予想通り金は持ってないと言われれば、やっぱりかーとさして残念でもなさそうに、しかし呆れた声で、
「まあ良いさ、賭け金は君との楽しい時間って事にしておこう。……それじゃあ、また何処かで会おう」
そう言って、エレミアを見送った。
後に、お代は頂いてますとバーテンに言われ、メモを渡されると、溜息の後、男は一言だけ漏らした。
「敵わないなあ、本当に」
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 カジノ」からエレミアさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 カジノ」からクレス・ローベルクさんが去りました。