2019/11/10 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にシルフィエッタさんが現れました。
■シルフィエッタ > 魔力式の艶やかな照明が鮮やかなそこは、一夜で多額の金が動く場所だった。
港湾都市ダイラス。王国で特に有名な港街であり、無数の施設を抱えた娯楽の名所。
その片隅にある綺羅びやかな賭博場――その一従業員に扮するのが、今夜の少女の"仕事"だった。
より正確に言うならば、"仕事"を十全に終わらせるための前準備。盗みに入る前の下見である。
忍び込むこと自体は簡単だった。女の従業員は引く手数多で、この店の求人を見つけるのもすんなり言った。
そして、応募したならば、少しの面接で即採用。金に困ってる理由をでっち上げるだけで良い。
とは言え、全てが思う通りに上手くいくことはなく、妥協しなければならない不満点もある訳で――。
「こう、衣装が露出度高いのは、分かってたけどさ……」
嘆息する少女は、ぴっちりとしたボディスーツに装飾品の各種を身に着け、更に赤いチョーカーを巻いていた。
それは、一見すれば頭上にうさみみをつけていないだけのバニーガール、といった風体だ。
しかし、少女の役割はただの店員ではない。その証明が、首に巻かれた赤色だった。
それは、いわゆる"購入可能な従業員"を示すもの。早い話が、従業員兼売春婦だ。
勝った客から金を搾り取る、というのが目的なのだろう。全く、下種の発想である。
だが、今は従業員として働く身。騒ぎを起こす訳にもいかず、カクテルを乗せた盆を片手にフロアを練り歩いていた。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にガルディさんが現れました。
■ガルディ > 図面やらの資料は渡したが、実際に踏み込んで見なければ解らない事もあるというのはその通り。
かの少女の"仕事"に関して管理を行っている男が、本当にたまたま、時間の空きを作れて。
その仕事ぶりを覗きに来ようとした所でなんの問題もあるまい。
ましてや、その下見先がこれだけ愉しげな場所であれば――いやいや、本職のお勉強にもなることである。
「……平均値は流石大組織って感じだねぇ」
一角のソファに腰掛けた男の足元には、大柄な体躯に合ったスケールのケースが置かれている。
そこかしこを歩くバニーガールも選り取り見取りというところだ。
その視界に、見知った顔が捉えられる。よう、と何食わぬ顔で大きな手を振って。
男の方から、特にちいさなバニーガールのもとへ歩み寄り――。
「そんな節穴ばかりじゃあないと思うが……。
――買い手が付かなかったら来いよ。」
このカジノで最も大きな額のチップを取り出し、それを掌にボディスーツに浮かびあがるラインを撫で上げる。
チップの角で、ギリギリといった様子で隠されている胸の頂に悪戯を施し――それを谷間に差し込んで。
賭博場と提携であるホテルの部屋番号を耳打ちし、男はまた人混みの中へと消えていった。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からガルディさんが去りました。
■シルフィエッタ > 仕事の斡旋役を引き受けてくれた彼は、資料をいくつも用意してくれた。
しかしそれでも、中を実際に確認するのは最新の情報に触れるために必須。
そう説き伏せて忍び込んだ少女は、酒を配り歩いていたのだが――。
「な、なんでいるのさっ!?」
思わず声が漏れた。現場に来ないはずの斡旋役が、目の前に居たからだ。
周囲の皆には"知り合いにでも遭遇したか?"という具合にしか見られておらず、怪しまれなかったのが幸運か。
知人に見られると、正直少しばかり、いや、結構恥ずかしい。だから少女はコソコソと近寄って。
「そんなに見られてたら仕事にならないから――ん、ごめん。
もしも無事に調査が済んだら、その時はちゃんと行くよ、うん」
ささやき声で会話を交わすと、チップを胸元に受け入れて。
ひとまず逃げ場は確保した。後は店員として振る舞いながら、さらなる調査をすすめるばかりだ。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 少女が自分の仲間と密談をしていたのと時を同じくして。
青い闘牛士服の男が、正面入り口から入ってくる。
わくわくと目を輝かせて入店してきた男は、正に『たまの休日に遊びに来た客』といった風情。
チップを購入して遊技スペースの中に。
「……さてさて」
適当なスロット台に座る男。
否、そこは適当な、ではない。
少し顔を向ければ、ポーカースペースやダイスゲームスペースを見る事ができる、監視に最適な場所だ。
男は、このカジノに雇われた私服警備員だ。
客の振りをして店内に入り、イカサマや、その他怪しい動きをする者を捕らえる。
そして、この私服警備員の存在は、しばしば店員にも秘密にされる事がある――店員を巻き込んだイカサマを発見するために。
「(ん……あの子、確か新人の子かな……?)」
と、そんな中、バニーガールの少女に目が留まる。
特に今の所怪しい動きはないが――何となく、気になって。
「すいませーん、そこのバニーガールさーん!」
と少し声を張って、彼女を呼んでみる。
■シルフィエッタ > 怪しまれない様に歩き回りながら、しかし調査は入念に。
歩幅である程度の距離を確認したり、自分の背丈と目ぼしい目標から高さを計算したり。
石橋を叩いて渡る、という言葉を地で行く堅実さで、頭の中にカジノの見取り図を組み上げる。
侵入経路は人目につきにくい上階の天窓。そこから吹き抜けになってる二階の廊下を抜けて――。
などと考えていた所、不意打ち気味に掛かる声。一瞬どきりとするも、そこは怪盗としての訓練で事なきを得つつ。
「はぁい、ただいまー!」
声の主を探るべく一度見回し、青い衣装を纏った男性を認めると、そこへ向かう。
座っている場所は調査の結果、要注意と認識した場所。だが、彼を疑う理由もない。
故に、自然を装って歩み寄りながら、サービススマイルを浮かべて右手の盆を差し出した。
「お飲み物でしたら、こちらをいかがですか?
或いは、なにかご用途あらば承りますけれども……」
サラリとあしらおうとする少女。その体躯は少女然として貧相故、しなを作ってもいまいち微妙。
それを少女自身も理解しているからか、色気を武器にした媚は全くなかった。
■クレス・ローベルク > 「(ん、今一瞬、あの子表情が……?)」
一瞬だったので解りにくかったが、何か驚いた、というような反応だった。
別に、それ自体は怪しくはないが……しかし、仕事の時間中に、客から呼ばれた事に驚くのは、少し不自然だ。
勿論、これだけではただの言い掛かりであるが、
「(ちょっと調べてみるかな)」
「ああ、飲み物も良いな。後で貰うよ。
いやね、此処ってほら、女の子を買えるって言うじゃないか。
だから、品定めを兼ねて、君を呼んでみたんだけど……」
そう言いつつ、そっと少女の背中に手を回す男。
振り解かないならば、そのまま手は脇腹や尻を、芋虫の様に這い回るだろう。
セクハラの振り――というか、セクハラはセクハラとして楽しみつつ、身体に道具などを仕込んでいないかどうかをチェックする為に。
■シルフィエッタ > 彼の前に立った瞬間、首筋がむず痒くなるような刺激が駆け抜ける。
それは、彼が自分にとって"仕事"の邪魔をする敵であると本能的に察知したからだ。
しかし、未だ少女自身がこの感覚を『怪盗としての直感』だと気づいていない。
故に、なにか嫌な予感がする、といった具合に受け止めつつ、彼の手を受け入れた。
「んっ、旦那様の仰る通り、赤いチョーカーを身に着けたものは、夜の相手も務めます。
――そういうことでしたら、ご随意に。とは言え、少々恥ずかしくもありますが……」
体を這う男の手。その硬さを味わいながら、小さく身を捩る。
今夜の少女はあくまで店員。故に道具の仕込みなどはない。
或いは急に必要になっても、魔力の消費を気にしなければ、風を編んで一時的に生み出せる。
無論、今夜は調査のみでことを荒立てるつもりはないのだから、彼に買われたらそれまでだ。
一晩彼のものとして、身を委ね、貪られるのみ。仕事のため、だから覚悟も完了済みである。
■クレス・ローベルク > 「(あー、柔らかい……これぐらいの女の子の触り心地って、何でこう)」
熟れた女性とは違う、若さゆえの弾力と、未成熟な華奢さのある身体だ。
それでいて、尻にはしっかりと肉がついていて、これがまたアンバランスな魅力を感じさせる。
正に、『この年頃の魅力』といった所だ。
「(――とはいえ。この娘、少なくとも、今は特に何もしてないっぽいかな)」
道具の仕込みや、変な魔力効果も感じない。
それに、もしも彼女が此処で『事を起こす』つもりなら、此処で自分に買われる展開は避けようとする筈だ。
空振りか、とは思うも、しかし、建前としては、まだ『調査の必要あり』と言える範囲だったので。
「それじゃあ、十分に"品定め"させて貰おうかな」
そう言うと、最早遠慮なく、彼女の身体を手指が這い回り始める。
背中に回した左手は、つぅ、と背中を撫でおろし、尻をくにゅくにゅと優しく揉み解す。
右手は、彼女の股の間に入り、布越しにクレバスを指でなぞる。
最早セクハラとさえ言えない、ただの愛撫だが、他の客の前で悶える姿を鑑賞したいという欲故の行為である。
■シルフィエッタ > 彼の手付きは女で遊ぶのに慣れたもの。躊躇いのない愛撫や部位の攻め方からの想像だ。
普段から運動を欠かさない少女の体は、年相応の柔らかさに引き締まった硬さを含む。
尻や胸、腹は柔らかめで、太腿や二の腕などは硬め。複数の感触が同時に味わえる。
そういう意味では、少女の体はお買い得な商品なのかもしれない。
「ん、くぅっ――恥ずかしくはありますが、お望みのままに……っ!」
このカジノに来る客は、金を賭けに来る者だけではない。
中には淫蕩の気配を求めてやってくる好色な連中だって居る。
彼らは、男と少女の交わりを目ざとく見つけると、それとなく周囲に集まって。
徐々にスロットの周りには、少女の痴態を求める人垣が生まれることだろう。
その中心は、男の腕の中で背筋を撫でられ、尻肉を揉み解される少女。
割れ目をその指先が擦り上げると、張り付くような素材のスーツが秘所の肉付きすら顕にして。
緩やかに情欲を刺激される少女は、ほんのりと肌を桜に上気させながら、彼に凭れ掛かるのみ。
怪盗たる少女は、不審に思われないために、羞恥や淫らな責め苦は甘んじて受ける。
故にこれは、決して快楽を求めたはしたない行為ではないのだ、と心の中に言い訳が過ぎった。