2021/02/01 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 何時ものように観客たちの前に出て、何時ものように試合相手と戦う。
非日常も、これほど続けば日常。
湧き上がる観客たちとは対照的に、青い闘牛士服の男は実に自然体だった。

「(さあて、今日も一日、飯の種を稼ぐとしましょうか)」

等と、のんびりと考えている。
勿論、緊張していないからと言って、気を抜いている訳ではない。
まだ、対戦相手は現れていないが、そして剣を抜いてすらいないが、既に身体は戦闘用に切り替わっている。
その中で、アナウンスが聞こえる。聞き慣れた、対戦相手入場のアナウンスだ。

『それでは、今日の対戦相手を紹介します!
今日、剣闘士クレス・ローベルクと戦うのは――こちらの方です!』

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にソラムさんが現れました。
ソラム > 「......お久しぶり、だね」

入場口を潜ると、見慣れた格好の男。以前一度戦った男、クレスが居た。
10歩程歩いて止まると少しだけ跳躍し体をほぐす。
緊張しているわけではないが、むしろ楽しみである程だ。またこの男と一戦交える事になるとはと心で思いつつ楽しげな表情を浮かべる。

クレス・ローベルク > 『今宵、再び現れるのは、剣闘士クレス・ローベルクに一度は倒された龍人少女!
今宵、果たしてリベンジなるか、情報屋ソラム――!』

おおおおお、と叫ぶ観客。
前に一度レイプされて、それでもまた現れる者は決して多くはない。
その観客たちの歓声の中、男が話しかける。

「お久しぶり。まさか、また会えるとはね」

剣を抜いて、中段に構える。
決して油断はならない相手である。
身軽な動きと、龍人としての身体能力。おまけに銃まで持っている。
だが、それでもこちらは自分の流儀を崩すつもりはない。

「前と同じく、君に先手を譲るよ。
何時でもかかって来ると良い。それを以て、試合開始の合図としよう」

ソラム > 「相変わらずの余裕っぷり.......まぁそこが」

そう言いつつも身を低くし右腕を引いて構える。力を足に溜めているのか地面は既にビキビキとひび割れ始めている。

「______クレスの良いところ、だよね....!」

足に溜めていた力を解放し、一気に懐に潜り込むと右手の拳をクレスに突き込む。回避されたらまぁ次の手を考えようと思いつつそれ以外の事は考えず、ただただ純粋な打撃を繰り出した。

クレス・ローベルク > 「お……?」

ひび割れる地面を見て、男はにやりと笑う。
銃を使って、安全圏から攻撃するのではなく、敢えてこちらに突撃する。
それが龍の流儀なのか、或いは彼女の流儀なのか。
何であれ、男にとっては有り難い。

「いやあ、君みたいな女の子にそう言われるとは感激だね、っと!」

故に、こちらも動かない。
最も、男はあくまで人間。
彼女の攻撃をそのまま受け止める訳にはいかない。
故に、男は彼女の手首に、剣を添える。
斬るのではない。もとより、男の剣には生物を傷つけないという魔法がかかっている。いわば、ただの鉄の棒である。
だが、それ故にそれで手首を上に押せば、拳はそれに押されて上に上がり――

「当たらない」

これで、ハンデ分の一撃は終わり。
男は、次の瞬間、姿勢を低くし、蹴りを叩き込む。
足払い、である。

ソラム > 「.......っと、早速だけど、使うかー」

渋々そんなことを言うと背中から翼脚を展開し足を払われた分のバランスを取り戻しさらにクレスの攻撃域から離脱する。翼脚が繰り出すパワーだからこそ出来る技だろうか。

「お返し....!」

宙返り一回転したあとにバスターソードを抜き放ち、片手で地面に刃を叩き込み、一種の地割れを発生させる。