2020/03/17 のログ
■ルエット > 「……………………………………はい……」
気持ちいいことしかしない、という男の言葉に、ルエットは力なく首肯する。
これからさらに20分、どんな責めが施されても、ルエットは耐えるしかない。負けを認めたくても認めることができない。
自分の中の『悪しき者』がこの男と結託して、ルエットをいたぶり壊し尽くしているかのような錯覚。
しかもそれを気持ちいい、楽しい、と思い始めている自分がいることが、たまらなく歯がゆい。
しかし、逃げようのない状況でそんな自分を認識してしまえば、たとえ不本意でもそれに縋るほかなかった。
「……………………?」
しかし、次の責めはこれまでとは趣を異にしていた。へその下あたりに湿布めいたものをペタリと貼り付けただけ。
魔力の作用か、細かく振動しているようだけれど、くすぐったさは感じるが快感にはつながらない。
訝しみつつ、しばらくはその振動を注意深く受け止めていたが……じきに、クレスが目論んだ通りの作用を及ぼし始める。
「……っ♥ ふっ、う………ふうっ……はふっ、はふっ、ふううっ、ふうううっ………これ、や、やばい、です……っ♥
おなかのなか……しきゅう……っ、ふるえてきて、どんどん、びくびくして、ぶるぶるしてっ、あ、あ、あ、あ、あ♥」
ぞわぞわ、くねくね。おぞましい感触と切ない刺激がないまぜになって、ルエットは思わず艶かしく腰を振ってしまう。
ひとつ腰をくねらすごとに、パンツの布地の奥から大量の粘液がとぽとぽとこぼれ落ちる。
――まるで粥のごとく白濁しきった液体。子宮頚部からの分泌液、本気汁がこれまでにないほど大量生産されているのだ。
鼻の奥に染み付くほどにねっとりと濃い雌のフェロモンが立ち上り、下着を重くしていく。
今まで生理以外で意識したことがない女の最重要器官――子宮が、謎の装置によって強制的に昂らされているのだ。
その切なくも甘く重い心地よさは、発情濃度を危険なレベルまで高めつつ、それでいて絶頂には決してつながらない。
「はーっ♥ はーっ♥ はーっ♥ はーっ♥ あっ、あっ、あっ……あぁーーー♥ あうっ、うっ、うっ、ううっ♥
……おまんこが……おまんこがっ、すごく、あつくて、ぐじゅぐじゅで、わたし、わたしっ……♥
たすけて、クレスさんっ……わたしの、おまんこ、こわれそう、だからっ♥ なんとかっ、あ、あ、あ、あーー♥」
意識に濃いモヤがかかり、口の端からヨダレがとめどなく垂れる。
正面でいやらしく眺める男に、意味の判然としない懇願をかける。すっかり夢心地である。
■クレス・ローベルク > 「うんうん、凄いだろ?薬なしで此処まで乱れさせられるって」
そう言いつつ、男は、自らの着衣を脱ぎ始める。
傷だらけの、ゴツくない程度に筋肉のついた身体が、惜しげもなく晒される。
そして、男は試合の中でそうやった様に、身体を押し付け、唇を奪う。
「んちゅ、ちゅぅ……ちゅるるる……」
まるで恋人の様なディープキス。
だが、彼女にとって辛いのは、むしろ丁度自分の股に当たる、男の怒張した肉棒だろう。
男が動く度に、ぬるりぬるりとパンツ越しに女性器と下腹を撫でるそれは、自分が負けを認めればどれだけ満たされるかを教えるようで。
「ねえ、エッチしよ、とっても気持ちいいよ。
天国に、連れて行ってあげるから、ね?」
まるで、恋人の様に囁く声。
だが、どれだけ甘く囁いても、彼女はそれを受け入れることが出来ない。
勿論男はそれを知らないのだが、知らないが故に本気で、彼女を堕落に誘う。
それはあるいは、単純に彼女の中の人格と結託して責められるより、辛いことかもしれず。
■ルエット > 「あむっ!? ……………ん、ふっ♥ ちゅっ………じゅる、じゅるるっ…………ちゅうっ………ん、ぅ♥」
気が狂いそうなほどに強制的に発情状態にされたうえで、再びのディープキス。
さきほど組み伏せられてそうされた時のように、いやその時以上に、ルエットはその接吻を深く受け入れる。
舌を絡め合い、唾液も吐息もたっぷりと交換する。雄の香りが肺から血中へと浸透し、沸騰寸前の子宮にまで到達する。
もはや子宮はおろか、その両肩についた卵巣の脈動までもが如実に感じられる。
女性ホルモンが音を立てて分泌され、排卵された卵子が細い管を下っている光景すらも幻視する。
雌として、雄を受け入れる準備が整っていく。交合し、精を受け止め、子を孕む、そのための準備が……。
相手の側もまさに準備万端とばかりに、屹立をこれ見よがしに腹へと擦り付けてくる。
ひとつ強く押し当てるごとに、ルエットの細いウェストの中で熱く煮立った器官がトクンとわななくのを感じるだろう。
――しかし。
ルエットは雄を求めなかった。『本能』はいますぐにでも交尾に至りたいのに、それを許さなかった。
ルエットの内の『悪しき者』が、今度は『理性』と結託して、交尾という『逃げ道』を塞ぐ。
降参も許さず、かといって雌の欲求を満たすことも認めず、ただひたすらにその若い躰を苛め抜くために……。
「……………ううっ、ぐすっ…………ごめん、なさい……クレス、さん。
わたし………えっち、だめ、ですっ……。こんなところで、あなたみたいなひとと、するの……いけない、ことですっ…。
……おねがいします………わたし、はじめてなんです、から………ぐすっ……ひくっ……」
総身を真っ赤にほてらせ、発情に煮詰め切られた特濃の本気汁を垂れ流しながら、ルエットは泣きべそをかいていた。
そして、本番だけは絶対に嫌だと、哀れみを乞う声で懇願する。
とめどなく流れる大粒の涙には、恐怖や焦燥に混じって決して少なくない悔しさが混ざっていた。
……交尾したいのにできない、雌の本能が流す悔し涙。その味はいまのところルエット自身しか知らない。
■クレス・ローベルク > 「……へえ」
男は、感心したとばかりに目を見開く。
すでに、発情は危険なレベルに達している。
この責めを始める前発狂を心配したが、本来そうなっていて全く不思議ではないのだ。
それを、意思の力一つで跳ね除けた――様に、男には見えた。
「いやいや、泣くことはないよ。
まだ大体15か16ぐらいだろ?そりゃセックスに抵抗あるよね。
まさか、此処まで耐えるとは思ってなかったけど……仕事じゃなきゃあ、俺もここまではしない」
そう言って、パ、と離れる。
そして、ズボンを履き直し、彼女に再び向き合う。
今度こそ解ってくれたかと、思ったかもしれない――しかし、彼が持っている、筒状の魔導機械さえなければ。
「これはね、試合用の発情薬だ。二度打ち込めば発情、三度打ち込めば、常人ではまず間違いなくオナニーなりしなければ耐えられないほどのものになる。」
今でさえ、戒めさえなければ、彼女は直にオナニーを始めてしまうほどの感度と発情だろう。
それに上乗せするように、今度は薬に依る人工的な発情を重ねてしまえばどうなるか。男自身すら、わからないのである。
「まあ、これも仕事だ。君がどれだけ耐えられるか、観客達に見せてやってくれよ」
確実に自分を地獄に叩き落す劇薬を持って近づいてくる男。
まだまだ、彼女の地獄は続くのだ。少なくとも、後二十分は――
■ルエット > 「うう……うあぁぁ……………っあ♥ あうっ、う……………ぐずっ……」
子宮をねちっこく捏ねる責めに喘ぎつつも泣き続けるという、無様な姿を晒すルエット。
クレスはそんな彼女を強い女性だと思ったのだろうが、実際はすでに心はズタボロだ。
責めに打ち勝つ強さもないのに、責めに負けることすらも許されない。ただひたすら、極限まで心をすり減らすのみ。
――そうして、本来の『ルエット』が削られきった跡に、新たな人格(あるいは性癖)が芽吹く。
これが、淫魔を封じた《封魔の書》を開いた者がたどる哀れな末路の一端である。
「……………うっ、あ…………やだ、そんな、注射なんて、これ以上、わたし、なにかされたら……っ!!
もう、わたし、わたしじゃ、なくなる、ですっ! やだ、そんなのやだ、ねぇお願い、しますからっ……!!」
そんな打ちひしがれたルエットの眼前に、形状は異様なれど注射器の類とわかる道具が晒されれば。
ここからさらにクスリを用いて己の身体をおかしくされる恐怖に、ルエットはぶんぶんと首を振って拒絶する。
もちろん、磔刑にされた少女には拒否権もなければ逃げる手段もなく――。
「――――――――ッ! あっ、あっ、あっ、あっ、あ、あ、あああ、ああああああ、ああああああ゛あ゛!!!♥♥
あ゛っ♥ あ゛っ♥ あ゛っ♥ お゛っ♥ お゛うっ♥ お゛うっ♥ お゛うっ♥ お゛うんっ♥ お゛うううううっ♥」
煮え立っていた子宮が、乳房が、心臓が、そして脳が――一斉に弾けた。
視界がチカチカとした光の粒で満たされ、すぐに埋め尽くされ、何も見えなくなる。
磔台の戒めの中で小さな女体は雷に打たれたように激しく痙攣し、下着がずり落ちるほどに勢いよく潮が吹かれる。
軽い絶頂が続き、止まらない。そして、ここまで焦らされた肉体と精神では、その程度の絶頂では満足することが叶わない。
それどころかさらに劣情に拍車がかかり、子宮の熱もとめどなく高まる。心拍数ももはや数えられないレベルの速度。
愛らしい唇から吐かれる音声はもはや獣のそれ。誰が聞いても、理性の存在などひとかけらも感じられないであろう。
――――。
―――。
もはや、降参するどころではなくなったルエット。
当初の約束通り、30分経過したなら拘束は解かれるだろうか?
どちらにせよ、五体満足でこの場を去ることなどできやしなかった。
この凄惨なる陵辱劇は、ルエットの純潔こそ奪わなかったものの、心身ともにトラウマをざっくりと刻んだのであった。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からルエットさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。