2020/03/16 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > [待ち合わせ中]
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にルエットさんが現れました。
クレス・ローベルク > 「ふうん、何でも無いんだ。じゃあ、ココは気持ちよくしなくていいんだね?」

彼女の局部から手が離れていく。
わざと、彼女に見せつけるように彼女の顔の前でひらひらと振った後、腰のウェストポーチを漁り、新しい責め具を取り出す。
とはいえ、それはディルドやローターといったものではない。
それは、何の変哲もない、木製耳かきだった。カギ状になった部分と、梵天がついた部分がある。

「ルエットちゃんも、もしかしたら道具でオナニーやった事はあるかもだけど、こういうのを使うのは初めてじゃないかな?
これはねえ、上手に使うと、とっても気持ちいいんだよ?」

そう言うと、カギ状の部分を乳頭の先に当てる。
そして、上から下に動かすと、胸の先端がぷるんと弾ける。
それを繰り返す。ぷるん、ぷるんと何度も乳首が弾かれて、揺れる。
子供が遊んでいる様な責めだが、人間のものではない、無機質なものが引っ掻く感触は、手のものとはまた違うものだろう。

ルエット > 「そっ、そんな……………い、いえっ………なんでも………………。
 ………は、はいっ、結構、ですっ…………気持ちよくなんて、してくれなくて…………ふうっ、ふううっ……」

お腹の中、おへそから下がぐつぐつと煮えたぎって今にも爆発しそう。
思うさま絶頂に耽って、快楽と恍惚のままにその熱を発散したいのに。
磔にされ、男の腕の中で弄ばれるだけの人形と化したルエットには、己からその熱を発散する術は一切ない。
イカすも焦らすもすべてこの男の思うままなのだ。
――そして、ルエットも遅れ馳せながらに理解する。この男、焦らす方針でこちらを屈服させるつもりなのだ。

そうと分かりつつも、相手のペースに乗りっぱなしなのは嫌なので、精一杯の強がりをみせて悪態をつく。
――しかし、ルエットごときで舌戦が敵うわけもなく、終始飄々とした余裕を見せる男が取り出したのは、耳かき。
見せられてもそれを何に使うのかつぶさには理解できない。
だが、その硬い先端が向かう先を目で追えば、ルエットの表情は一瞬恐怖にこわばり、すぐに……蕩けた。

「んほっ♥」

今まで一人のときにも決して上げたことのない、情けなくも色めいた喘ぎ声が漏れてしまう。
背筋が弧を描いてのけぞり、がたん、と磔台がきしむ。
その後も容赦なく、弦楽器でも爪弾くかのように連続して乳首を弄ばれれば、そのたびごとに女体は乱雑に揺れて。

「ほっ、お、お゛っ、お゛んっ♥ りゃ、ら、らめ、れす、それっ、なんれっ、なんで、おっぱいばっかり……っお゛♥
 それ、それっ、それぇっ、へんに、へんになりゅっ、おっぱい、っ、っあああ、あうっ♥ うんっ♥」

未発達の乳首はほとんど色素沈着のない薄桃色。突起も小ぶりで慎ましやか……だった。
しかし、クレスによって素早く爪弾かれるうちに、みるみるうちに腫れていく――いや、勃起していく。
そうして弾力を増せば、余計に耳かきで弾きやすくなるだろう。
そんな風に片乳首のみが雌として熟成していく様を衆目にも見せつけるが……当然、この程度の刺激じゃ絶頂に至れない。
下腹部だけでなく胸部にもとめどなく熱が籠もっていくのを感じ、いよいよルエットの幼い脳神経が悲鳴を上げ始める。

「お、おねがい、し、しますっ、ですっ、あ゛うっ♥ も、もうそろそろ、いっ、い、イカせ、て………っ、ふうっ♥」

理性の歯止めが効かなくなり始め、大勢の観衆に見られているにも関わらず、絶頂を懇願し始める。
眼鏡の奥の目尻からは大粒の涙が伝う。しかし、パンツ越しに垂れる愛液の量はそれを遥かに凌駕する。
白濁の粘液もまじり、本気汁が分泌されていることを物語る。

クレス・ローベルク > 「いやいや、イカせてって言ってもね。まだ降参って言ってないしねー……って言おうと思ったけど、あんまり虐めすぎても可愛そうだからね」

責めを続けながら、にやにやと笑ってみせる男。
しかし、意外な事に男はあっさりと素直に、耳かきを手放した。
その代わり、ぎゅむ、と素手で胸を鷲掴みにし、

「ただし、こっちでイカせてあげる。おまんこも良いけど、こっちでイクのも気持ちいいよー?」

そう言い、彼女の返事も待たぬ内に、彼女の胸を揉みしだきはじめる。
前のときとは違い、今回は乱暴な揉み方だ。
胸を撓ませ、ときに乳頭を引っ張り、胸と胸をぶつける様にもみ合わせる。
普通の状況であれば痛みを感じるだろうが、此処まで追い詰めた女体では、快楽の方が遥かに大きいだろう。
観客席も、巨乳がまるでおもちゃの様に扱われる姿を見て、興奮を覚えているようだ。

「まあ、そろそろ砂時計の砂も落ちきる頃だし、ね……」

と呟く男。
実際、砂時計の上の砂は、そろそろ1/4を切ろうと言う所だが……。

ルエット > 「……………う、ううううう………………」

目眩がするほどに全身が熱い。まるでサウナの中にでもいるかのように、汗がだくだくと溢れる。
イキたいのにイケないのがこれほど辛いことだなんて。自分の体を自由に扱えないことがこれほど歯がゆいなんて。
……それでも、『降参』と言ったが最後、待っているのはまた別の地獄だ。ルエットの知識はそれを知っている。
知っていたからと言って我慢できるほど強い精神の持ち主でもない、はずなのだが……。

「………ふぇ? い、イカせて、くれるですか………あっ、でも、ちょ」

そんな彼女を無惨に焦らし続けるのかと思っていた背後の男から、まるで助け舟めいたセリフが耳に飛び込んでくる。
いざ望み通りにイカせてもらえるとなると、先程懇願した自分が改めて不甲斐なく感じ、躊躇の言葉を吐きそうになる。
――しかし、そんな暇もなく。

「っ!? っお、お゛ぉっ♥ ほっ、お、おおおお゛ぁぁっ♥ おっ、おっぱい、あ、あ、あっ♥ あ゛っ♥
 らめっ、らめらめらめだめだめっ♥ むね、おっぱい、ぜんぶ、イッ………ぐぅ………――――――ッ!!!!♥♥」

男の手によって、背後から乱暴に乳房が揉みしだかれる。
年相応より少しばかり大きめの乳房だが、さすがに自分で胸を使って遊んだことはなかった。
発情の熱が溜まりに溜まった脂肪塊が乱雑に蠢き、揉まれ、震える。硬く勃起した乳首がぶるんぶるんと振れて、汗を飛ばす。
陰核への愛撫とは全然様相が異なる、乳房全体にずっしりと快感が溜まっていく感じ。
しかし乱暴に揉まれることにより、それは決して穏やかな絶頂にはつながらなかった。
高められ、煮立たされ、そして――体内に熱湯がこぼれ落ちるような、そんな感覚。
深く重たい波が何重にも胸腔内を行き交い、その波が引いてきても心臓の早鐘は収まらず、体温も上がりっぱなし。

「はぁーーーっ……はぁーーーーっ………はふっ、はふっ、はふっ、ふうっ、ふうっ、ふうぅ…………うううっ……。
 ………ひ、ひどい、です、あんな乱暴に、おっぱい、するなんて………っ……」

まるで娼婦に対する扱い、娼婦のような乱れっぷり。
未だ清楚なつもりでいるルエットにとって、この仕打ちと痴態は軽いトラウマレベル。
……しかし、背後の男を責める声色には抜けきらない艶が乗っていた。本格的に痴女として目覚めつつある……。

クレス・ローベルク > 「おいおい、文句の多いお姫様だなあ。
イカせて、って言ったから、イカせてあげたのに。でも、随分大きなイキ声だったし、案外おっぱいでイクの、くせになったんじゃない?」

そう言いつつ、男はくるり、と手の中で耳かきをひっくり返す。
今度は、梵天が、乳首の先にちょん、と触れる。
焦らしと絶頂で高まった今なら、綿の毛の一本一本が優しく触れる感覚がわかるだろうか。

「でも、そうだな。そこまで言うなら、"丁寧に"おっぱいしてあげるよ。そう、丁寧に、ね……」

さわ、さわ、さわ。
今までとは違う、綿毛のくすぐる様な感覚が、彼女の乳頭を包む。
先程の激しさとは違う、敏感であってももどかしさを感じるような、そんな責めだ。

「今度は、降参って言うまでイカさないからね?
お望み通りの、優しい気持ちよさの中で、どうするか考えておいてよ」

さっきまでの激しい責めとは真逆の責め。
とはいえ、今の時間を考えれば、彼女からすれば悠長に思えるかもしれない。
何せ、砂時計の砂は、もう殆ど残っていない――残り三分程しかない。
そう考えれば、頑張れば耐えきれると考えるかもしれない。
――尤も、それこそが男が残した、最後の罠なのだが。

ルエット > 今までに体験したことがないほどに長く深い絶頂。しかもそれが、胸で初めて経験する絶頂だなんて。
男の力でもみくちゃにされた乳房には痛みにも似た余韻が残っているが、それすらも絶頂感に紛れてルエットの正気を苛む。

「はふっ、はふっ、はふっ………ふうっ……ふうっ、ふうっ……」

吐息が熱く荒い。焦らされた上で高みに連れ去られたため、なかなか平常心が降りてこない。
全身の神経も今までにないほど鋭敏に逆立ち、背後に居る男の一挙手一投足、数百の観客の視線が向く先さえも詳細に分かるほど。
……そんな『出来上がりきった』少女の身体の、今もっとも敏感な部位に、ふわりとした毛の束が触れる。

「……んっ、うんっ♥ や、それっ、くすぐった…………っ!? っ、く、ふうっ、ふうううっ……うくっ……♥」

始めは生温さすら覚えるかすかなこそばゆさを感じた程度だが、それはすぐに変わる。
絶頂の余韻で鋭敏化した神経が、どうということのない細毛のさざめきを過剰に受け取ってしまう。
男に揉まれているわけでもないのに、胸筋が複雑に痙攣し、乳房が跳ねる。しかし耳かきの毛束は逃さず追ってくる。
さきほどルエットを苛んだ胸腔の熱の波が、今度はじわじわと満ち始める……いよいよ全身を蕩かさんばかりに。

「うあっ♥ あ、あっ、っう、うわっ、あ、ああああ………♥ それ、だめ、だめっ……♥
 おっぱい♥ だめにっ、なる♥ だめになるからっ♥ あっ、あああああ♥ あーーーーっ♥」

甘く柔らかい刺激に、嬌声も自ずと甲高く甘ったるい色を帯びていく。魔導拡声器に拾われ、アリーナ中にこだまする。
一人のときにも演じたことのない痴態を衆目に晒し、今にも五体が砕け散りそうなほどの恥ずかしさ。
激しい絶頂と甘い焦らしを交互に受け、もはや我慢も限界に達しつつある。
ルエットの『理性』はいまにも敗北を認め、服従の言葉を吐いてしまいそうになる。
対する『本能』の側もさらなる快楽を求め、乙女にあるまじきあられもない卑語を吐いてしまいそうになる。
――だけど。

「んあっ♥ あっ、あうっ、うっ、らめっ、らめ、なのにっ、もう、らめ、なのにっ、あっ、あ、あ、あ、あ、あ♥」

際限のない昂りを見せながらも、ルエットは『降参』という言葉を紡がない――いや、紡げない。
ルエットの中にある『もうひとつの知性』が、それを強制的に押し留めているのだ。
言わないことによりこの勝負に勝てるから……だけではない。
それは、ルエットをさらなる高みへと導く意志――焦らし、絶頂管理に否応なく高ぶる『マゾ』の開花である。
たとえ30分の時間制限があろうとなかろうと、とにかく焦らされるがままに焦らされる。
その魂に『淫魔』を取り込んでしまったがゆえの、自らに対する陰惨な仕打ちである。
もちろん、ルエットは己の中にそんな無意識的意識が居ることなど認識していない。
ただ、なぜか、『降参』することができない。

「………あっ、あうっ、う……うううううう…………うううっ…………♥」

――もっとも、肉体はすでに敗北しきっている。
嬌声に混じって嗚咽を漏らし、とめどなく涙を零しながら……ルエットは失禁した。
愛液と本気汁でしとどに湿っていたパンツに、薄い黄色の染みが新たに広がる。そして、しとしとと温水が滴る。

クレス・ローベルク > 乳首綿毛責めの、真の恐ろしさは、ただ絶頂出来ないだけではない。
普通、どんなに慎重に刺激を与えても、絶頂を防ぐ為には、一度責めをやめねばならない。
寸止めは、確かに絶頂を防ぐが、その代わり休憩時間を与えるという側面もある。
だが、綿毛責めは、それ自体があまりに微弱であるために、加減さえ間違わなければ、延々と『イケない刺激』を与え続ける事ができる。

「ほらほら、降参って言わないと、何時まで経ってもイケないよー?」

さわり、さわり。すり、すり。
耳かきの後に耳を掃除するような、そんな動きの一つ一つが。
まるで労るようでさえある綿毛のさざめきが。
何時まで経っても終わらず、彼女の中に快楽を溜め続ける。

「イケないの、辛いねえ。苦しいねえ。早くイケれば楽になるのにねえ」

などと子供に言い聞かすような囁き。
だが、"何故か"降参できない彼女にとって、それは砂漠の中に見えたオアシスの蜃気楼に等しい。
それは今にも手が届きそうなのに、決して届かない。
むしろ見えてしまうからこその、無間地獄だ。

「君が一言、降参って言ってくれれば、さっきみたいにおっぱいを思いっきり揉んだり、おまんこの中を満たしてあげるのに、ねえ」

               ●

それが、彼女にとっては無限にも思える程続き――ぴたりと止まる。
見れば、砂時計の砂が、落ちきっている。
そう、彼女の内情はどうあれ、彼女は砂時計が落ちるまで耐えきった、のだ。

ルエット > 「うっ……く…♥ っふ、ふうっ、ふううっ……んっ♥ んんんっ♥ いっ……イキた……く、なん、て、っうう♥」

綿毛の細やかな責めに、ルエットの身体は過剰なまでに鋭敏に反応する。
体内の水分をすべて出しきってしまうのではないかと思えるほどの発汗量、愛液の量。加えて失禁まで。
体力的にも精神的にもとっくの昔に限界が来ているはず。少なくとも肉体的には常人とは変わらないのだ。
……しかし、それでも『降参』しない。できない。

辛い。苦しい。恥ずかしい。これまでの人生で感じたどんなネガティブな状況よりも、格段にしんどい。
――だけど、それが、たまらない。
この理不尽な状況を受け入れ、さらに楽しもうとする心持ちが、制限時間数分前にようやく自覚できるほどに灯り……。
そのおかしな意識を認識してしまったが最後、それは木屑に燃え移った火花のごとくに燃え盛り始める。
消したい。そんな破廉恥な性趣向、わたしのものじゃない。そう意識下で否定してかかるも、留め置けず。

「……んあっ♥ あっ、う♥ あふっ、っ、ふうっ、うんっ♥ おっ……ぱいっ……っ♥ おっぱい、がっ…♥
 もう、らめ、なのっ、ぱんぱんでっ、びんびんでっ、さきっぽから中まで、どろどろなのっ……っああ♥」

今にも降参の4文字を吐いてしまいそうな唇が、代わりに甘く蕩けるような嬌声と独白を紡ぐ。
その声色は当初の初々しさは鳴りを潜め、まるで娼婦のような色っぽさを帯び始めている。
顔には苦しさが多分に滲み出ているが、ふと、口の端が釣り上がる瞬間が見受けられる。
未だパンツに覆われたままの股間では、先程の失禁の染みが早くも薄まり始めるほどに、愛液の放出量がいや増していく。

もはや、ルエットはこの状況に完全に馴染みつつあった。
男の手指で女体が作り変えられていく過程を、絶頂の水際で溺れるような焦燥感を、衆目下で辱められる屈辱を…。
…苦しみとして、歯がゆさとして、そして美味として味わいつつあった。

……しかし。ふと視線を下にやると、砂時計の砂が落ちきっているのが遅ればせながらに目に止まった。
己の中の『悪い奴』はそんなの気にすることなく、この退廃的な被虐ショーを続けようと圧力を掛けてくる。
だが、それを振り切り、ルエットは絞り出すように声を発する。

「…………終わり、です。終わりですっ、砂時計、落ちきってますっ、終わりですっ!!!」

残された気力でありったけ叫ぶと、突き出た舌の先からどぽりと大量の唾液が溢れた。

クレス・ローベルク > 男は、これは予想外とばかりに目を見開き、置いていた砂時計を目の前に掲げた。
しかし、どれだけ見ても、砂時計の砂は落ちきっている。
観客達も、水を打った様に静かになり――その後、大ブーイングを始めた。

「うわわ!ちょ、ちょっと!物を投げないで!スタッフ!スターッフ!」

彼女を守るように磔台の前に立ち、ブーイングと投擲の被害を受ける男。
流石に石を投げるようなものは居ないが、売店で売られている紙コップだの丸めたパンフなどが男に向かってとんでいく。
対しルエットの方には全く飛んでいかないのは、何だかんだ彼女は観客達に愛されているのだろう。歪んだ愛でしかないが。

「いや、いやはや、予想外だったよ。まさか、砂時計が落ちきるまでずっと耐えきっちゃうなんて」

苦笑いで男は言う。
だが、その割に、降ろそうという気配はない。彼女を此処まで担ぎ上げた黒衣達も、台まで上がってはこない。
……そう、まさにこの状況こそ、男が仕掛けた最後の仕掛け。
焦らしに耐えて、耐え抜いて、ようやく全てが終わったと、そう思わせて。

 ・・・・・・・・・
「十分耐えきっちゃうなんて、思いもよらなかったよ」

十分。今まで、彼女が耐えに耐えた時間は、たった十分。
そう、男は『この砂時計で三十分測る』と言ったが、一度として『この砂時計は三十分で砂が落ちきる』とは言わなかった。
男は、砂時計をひっくり返す。先程十分かけて――彼女にとっては永遠とも言える時間をかけて落ちた砂が、また十分かけて落ち始める。

「さ、それじゃゲームの続き、始めようか」

にっこりと笑い、正面から近づいてくる男。
再び、快楽の飢餓地獄が始まる。これまでの二倍の時間をかけて。

ルエット > 「……………じゅっ………ぷん?」

磔にされたままのルエットの眼下で、男は無慈悲にもそう言い放ち、砂時計をくるりと返した。
そう言われて思い返せば、体感でこそ恐ろしく長く感じる時間だったが、実際にはそのくらいの経過時間だったような……。

「…………つづき…………う、うううう……嘘…………あう、うううう………」

曇る丸眼鏡の奥で、茶色の瞳から光が消え失せ、わなわなと恐ろしげに震え始める。
白い歯もカチカチとなり、脚も震え、縛られてなければ崩れ落ちていそうなほど。

――絶望の表情。しかしそれは、地獄の責めが今までの2倍も追加で襲い来ることに対してのみではなかった。
この最低最悪の陵辱ショーを『まだまだ味わえる、楽しめる』と心の片隅で思ってしまったから。
ルエットは変えられてしまったのか? それともこれが本性なのか?
自分が自分でなくなっていくような感覚に、それを望んでいるかのような感覚に、理性が悲鳴を上げる。

「………………………おねがい、します」

だが、口は悲鳴を上げるかわりに、継続を承諾した。
がっくりと力なく俯きつつ、睨みつけるように正面の男を見据えて。
……束の間、不気味な笑みが少女の顔に浮かんで、すぐ消える。

クレス・ローベルク > 「うん、大丈夫だよ。そんな怖い顔しなくても。気持ちいい事しかしないから、ね?」

一瞬、何か、今までとは違う、彼女にそぐわない笑みが見えた、気がした。
とはいえ、男はそこまで気に留めなかった。
今まで受けた事もないであろうレベルの、性的な責め。
それも、快楽だけではなく、精神的な罠にかけて追い詰めたのだ。
狂ってしまっても仕方がないし、仮に狂ったとしても、男の仕事は変わらないのだ。

「(まあ、この子の家お金持ちっぽいし。
最悪精神治療が使える神官にでも見せるでしょ)」

そう割り切った男は、再びウェストポーチから、責め具を取り出す。
次に取り出したのは、一見すると布――というか、湿布の様に見えるものだった。
だが、裏側に魔導機械のスイッチの様なものがついていてそれがただの湿布でない事を物語っていた。

「これはねえ、つい最近、オーダーメイドで作ってみたんだけど、中々凄いよ。ルエットちゃん、これの虜になっちゃうかも」

と、かなり不穏なことをうきうきとした声で言って、それを彼女の下腹に貼り付ける。
そして、魔動機のスイッチを入れると、湿布全体が振動しはじめる。ただ下腹がくすぐったいと思うだけだろう。
しかし、やがてじんわりと、熱を感じ始めるだろう――子宮の奥の奥に。

「子宮マッサージ機って言ってね。
お腹の中を通って、子宮だけを活性化させるような、熱と振動を与えるんだよ。
普通だとエロい意味無しで気持ちいいだけなんだけど、これが焦らされた今だと――」

そう、未だ満たされぬ子宮が、無意味に活性化する。
火照り、収縮し、飢えを自覚する。
快楽の飢えだけではなく、オンナ、雌として満たされていない場所があるという飢えを――