2018/09/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 普段より様々な催し物で賑わう闘技場だが、今日はより一層その賑わいを増していた。闘技場が主催する新たなイベント、隷剣会の日だからだ。闘技場の角には、奴隷の中でも見目のいい男女が、檻に入れられている。

彼等の目にあるのは大きな不安と小さな期待。自らの運命は、今宵の戦いの勝者によって決められるという事を、彼等は良く知っているからだ。

そして、闘技場の中央には、青い闘牛士服の男が立っている。彼が、今回の闘技場側の戦士――クレス・ローベルクだ。

『さあ、今宵遂に始まりました隷剣会、隷属の会!闘技場側が用意した、この男に勝利すれば、奴隷一人がただで手に入るという破格の機会!挑戦者は、この機会を見事手にする事はできるのか――!』

実況者の声が響くと、それにあわせて観客達も歓声を挙げる。
後は挑戦者が現れたなら、何時でも戦いが始まるだろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にパーシスさんが現れました。
パーシス > 喧騒に包まれる闘技場に、どこか紛れ込んだのか場違いな修道服に身を包んだ小影が現れる。

こつ、こつ――と歩くその姿は、しかし迷い込んだようではなく。

「おにーさんが今回の敵?倒しちゃったら好きなの一人貰っていいんだ」

にこにこと微笑む表情は、しかしどこか異質で――例えば、狂気のようにも見える。

「はじめまして、ボクはパーシスだよ。おにーさんの名前は?」

首をかしげて、対峙する男の名を尋ねる。

クレス・ローベルク > 『おーっと、今回の挑戦者は、何とも可憐な修道女!まるで蜘蛛糸に自ら絡まる蝶の様だが、この蜘蛛はちょっとやそっとじゃ解放してはくれないぞ!大丈夫か挑戦者――!?』

入場してきた彼女に合わせて、早速実況の娘が口上を述べる。
それを聞き流しながら、男は突然現れた少女の質問に答える。
ショービジネス用の、和やかな笑みで、

「勿論。そういうルールさ。君が俺に参ったと言わせるか、気絶させるか。勿論、殺したとしても、君は闘技場の奴隷の中から、好きなのを一つ持って帰れる」

あちらが何処か正常でないのは、クレスも見抜いている。しかし、そこで臆した風を見せてはいけない。――まず、何よりも。男は彼女のペースに呑まれず、しかし恐れないことを心に定めた。

「おっと、これはご丁寧に。僕はクレス・ローベルク。このアケローン闘技場に雇われた、剣闘士さ」

そう言って、腰のエストックを抜く。人体を傷つけない、特注の魔剣だ。身体を半身にして、相手の胸を狙う構え。

「それじゃあ、早速始めようか。レディー・ファースト。先手はあげるよ」

パーシス > 「そっか。おにーさんは優しんだね。それじゃあ、お言葉に甘えて」

紳士的に先手を譲った男に少女はまるで友達に話しかけるような声で答えると、ポケットを弄り、中ほどの大きさのビンを取り出す。

「それじゃあ、まずは――えいっ」

栓を抜き、勢いよく振り回せば少女を中心に円状に中身が撒き散らされ、噎せ返る様な甘い臭気を上げる。
――催淫の香。香気を吸い込んだ者の理性を緩やかに溶かす魔薬。
強靭な精神で以って挑まなければ容易く飲み込まれるであろう霧の中で
笑みのまま。

「それじゃあ、ボクのターンは終了だよ。どうぞ」

光を映さない瞳は吊り上げられた口端とは裏腹に剣先を、男の動きを見据えたまま。
無謀な突撃であれば、用意した拘束魔法で絡め取ってしまおうと。

クレス・ローベルク > ポケットを弄る動作を見て、一瞬クレスは怪訝な顔をした。
相手が只者ではないのは解っているが、しかし暗器というならともかく、そんなあからさまにポケットを弄るのでは、奇襲性もあったものではない。

もしかして、あの狂気はこちらの勘違いだったか、と思った次の瞬間、取り出された瓶に血相を変えた。

「(あ、あの子、何て事考えるんだ!)」

勿論、瓶の中身が何かまでは、クレスは解っていない。
しかし、それが武器であるならば、それは毒の類だと見当をつけ、全力で後ろに下がりつつ呼吸を止める。案の定、少しだけ吸い込んだだけで、自分の理性というか、意識がとろけ始めるのを感じた。

「(まるで強い酒をちびちび飲んでるみたいだ……。早く決着をつけないとヤバイ!)」

そう考え、まず手に持ったエストックを、パーシスに向けて投擲した。回転しながら飛ぶそれは、対処しなければ大怪我は免れない。それを囮にして、クレスはパーシスに距離を詰め、そのまま飛び蹴りを放つ。エストックを対処した隙に、クレスの蹴りがパーシスを突き刺す、二段構えの攻撃だ。

パーシス > 「わぁ、流石だね。あの一瞬で飛び退くなんて。まるでこれが何か知っているみたい」

クスクス、と首をかしげたまま笑う少女への答えは回転しながら飛翔する刺剣。

パーシスは知らない――知る由もないがその刃は皮膚を裂かぬ魔剣の類。しかしその柄まではそうではなく――

ごっ――。

少女の右腕にめり込む護拳。直後吹き飛ばされる矮躯。
二度、三度とバウンドしながら転がる様を熱狂した歓声が包み込む。
誰もが一撃KO、このままご褒美かとギラつく中。その中に一体どれほどいただろうか。

霧の中心、足首を何者かに掴まれたように固定された男に気付くものは――

クレス・ローベルク > 「(ごめん全く知らなかった!単にこいつやべーから揮発性の毒だろって思っただけ!次点は打つだけで身体能力アガる系のドーピング剤だったけど!)」

そんな事を考えながら、飛び蹴りを放つ。放った打撃は確かに肉を打ち穿つ手応えがある。ただの少女なら、少なくとも戦闘復帰は不可能。取り敢えずこの霧が晴れたら追い打ち、いや、その前に観客へのパフォーマンスも良い、と悠長に考えた時。

足元に、違和感が。

「(これは……鎖じゃない、拘束具!?)」

片足に鉄輪が嵌められ、その鉄輪が地面に固定された鎖に繋がれている。

「っ、ち!」

思わず舌打ちして、もう一本腰に挿していたバスタードソードで、それを断ち切ろうとする。もっとも、それは少女にとって大きな隙に見えるだろう。

パーシス > 右足の戒めを、重剣にて断ち切る――その瞬間、振り上げられた手首を黒い鞭が縛り留める。

「クスクス、いきなり蹴飛ばすだなんて、酷いなクレスは」

直後、背後から聞こえたのは今さっきまで聞いていた声と同じで。
吹き飛ばされたはずの少女が伸ばされた鞭を片手に相変わらず壊れたように微笑みながら馴れ馴れしく呼びかける。

どよめく観衆をよそにゆったりと、迷う素振りもなくクレスのもう片腕へと歩き、手を伸ばす。

「こんな危ないモノ振り回してケガでもしたらいけないからねー」

形振り構わなければ、そのまま後ろでに縛られるのは想像に難くないだろう。

クレス・ローベルク > 「……!」

断ち切ろうと振り上げた腕が、急に窮屈に動かなくなるのを感じた。
恐る恐る後ろを見ると、そこには先程確かに蹴り飛ばした筈の少女が、いた。

「おいおい、お嬢ちゃん。一応言っとくけど、人を縛るのだって人を蹴っ飛ばすのと倫理的にはどっこいどっこい……うぉっと!」

もう一本の手も強引に後ろに回され、そのはずみで剣も後ろに取り落としてしまう。腰にある媚薬以外、実質的な武器が全てなくなった形になる。

「えっとお嬢ちゃん、一応聞いときたいんだけど、俺はこれからどうなるのかなー?できれば此処でうっふんあっふんなイベントとかワンチャンないかなー、とか思うんだけどどうかなー?」

などと軽口を言う。
後ろ手に縛られた自分の手首の関節を一つずつ、外しながら。

パーシス > 「すごいね、あの霧の中でまだ喋れるだなんて。・・・ってそろそろ霧が晴れるかな。――あの薬、効果は強いんだけど揮発性が強過ぎるんだよねぇ」

片腕を器用に、男の両腕を縛り上げる。
そのまま背後から腕ごと抱きしめるようにくっつくと、背伸びして耳元で囁く。

「そうだなぁ、おにーさんは掘るのと掘られるの、どっちが好きかな?」

後ろ足に剣を蹴り飛ばしながら、ちろりとうなじを舐め。
そのままもう片方の足へ魔力の枷を生み出しつつ。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
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ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
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ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にエシル・アルトワーズさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からパーシスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にパーシスさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
パーシス > 「すごいね、あの霧の中でまだ喋れるだなんて。・・・ってそろそろ霧が晴れるかな。――あの薬、効果は強いんだけど揮発性が強過ぎるんだよねぇ」

片腕を器用に、男の両腕を縛り上げる。
そのまま背後から腕ごと抱きしめるようにくっつくと、背伸びして耳元で囁く。

「そうだなぁ、おにーさんは掘るのと掘られるの、どっちが好きかな?」

後ろ足に剣を蹴り飛ばしながら、ちろりとうなじを舐め。
そのままもう片方の足へ魔力の枷を生み出しつつ。