2019/08/31 のログ
カイン > ちらりと下船してきた船に視線をやるとつい先ほどまで、
自分も混ざっていた宴の喧騒が下まで聞こえてくる。
夕方で終わった護衛の終わりに誘われて、酒宴に参加したのが運の尽き。
酒に対する未練を断ち切る様に町の方に視線を向けると、
当然の様に盛況な様子が遠くからでも見て取れた。

「馴染みの宿もそうないし、多分埋まってるだろうしな。
 となるとハイブラゼールか…。空いてる場所はあるだろうな」

妙に空いてる場所はそれこそ次の朝まで無事でいられるかは別問題だが、背に腹は代えられない。
困ったものだと考えながら首を鳴らして当座の方針を決めると、
手近な木箱を椅子代わりに座り込むと休憩とばかりに体を伸ばし。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にダストさんが現れました。
ダスト > たまには港町で面白いものでも見つけてみようと足を延ばしたのが数日前。
王都とはまた違ったものや海外製の物も多く取り扱われている市場は面白く。
ついつい滞在期間が延びていたこの頃。
夜の港を散策するのも面白いかもしれないと宿を抜けて歩いていた時。
桟橋近くに置かれた木箱に座る大柄な男の人影が目に留まり。
魔法で夜目を利かせてみればどうやら知った男のようで、相手に近づいていき。

「こんばんはカイン、こんなところでどうしたの?」

木箱に座っても上背のある相手の顔はやはり見上げる形となり。
小さく首をかしげて訪ね。

カイン > 「……ん?」

のんびりと間延びした時間を過ごしすぎたせいか、
人影が現れたのに気がつくのにも少し時間がかかる。
ぼんやりとした表情で海を眺めている所に声をかけられると、
視線を少し下げて声の主を探して声の主の正体に思わず目を瞬かせ。

「おや、ダストじゃないか。珍しいところであったもんだな?
 あんまり、こっちの方には来ないもんだと思ってたが。
 俺は仕事でな、船の護衛の上がりってところだ。
 …ま、船乗りのどんちゃん騒ぎに付き合って宿が見つからないってんだから世話がないんだがな」

ダスト > 「たまにはね。
 王都だと渡来品とかは手に入りにくいし」

相手に反応してもらえれば軽く笑みを浮かべながら答え。
事情を聞けば小さく肩をすくめ。

「確かにこの時間だと見つからないかな。
 今日は停泊してる船も多いし、受付も締まっていると思うよ。
 友達の家に転がり込むとかはできないの?」

カイン > 「渡来品ねえ…確かに手に入りにくいか。
 ちなみに今回は何を買い付けに来たんだ?」

相手のことである、どうせ碌でもないものだろう。
と実に碌でもないことを考えながらの問いかけである。
酒のつまみ程度にはなるだろうともっと碌でもないことを考えながらに肩を揺らして問いを投げ。

「そうだろうな、となるとカジノの方に行かなきゃいかんのだが…。
 あっちの方の宿は碌でもないのが多いからな」

できれば取らないに越したことはないんだがと苦笑いを隠しもしない。

「ん…。友人なあ、伝手自体はあるがどれを頼っても面倒になりそうなのが困りものだ。
 というか、それだったらダスト。おまえさんは今どっかに宿とってんのかい?
 だったら一晩置いてくれたら礼はするぜ?」

そう笑って言いながら相手の肩を抱き寄せようと手を伸ばし、顔を覗き込もうとする。

ダスト > 「まぁそうだねぇ、カジノ方面は身ぐるみはがされた人が狙ってたりするからね」

相手ほどの実力者であれば面倒ごとなどどうとでもなるだろうとは思っている。
それでもできれば寝床くらいは落ち着ける場所がいいのだろうというのは共感できて。

「もちろんとってるよ」

相手に抱き寄せられれば素直に相手の腕の中に納まり。
ポケットに入れていた宿のカギを取り出せば相手に見せて。

「ん~どうしようかなぁ……。
 狭い部屋でシングルベッドなんだよねぇ」

相手の目を見上げながら。
意味深な笑みを浮かべつつ言って。

カイン > 「あっちの宿は、気がついたら外で転がってたなんて話に枚挙の暇がないからな。
 流石に寝込みを気にする必要のあるような場所じゃあ寝たくない」

そんな面倒事は御免こうむる、とばかりにげんなりした様子を隠さずに言い切ってみせる。
そのまま心得てましたとばかりに鍵を取り出す相手を見下ろすと、
軽く肩を揺らしながら目を細め。

「何、どうせ一緒に寝ることになるんだからベッドは問題ないだろう?
 …まあ、それはそれとして。礼はするって約束しただろう」

何が望みだと笑って囁きかけながら、額と額を軽く合わせて顔を覗き込み。

ダスト > 「ま、それもそうだね」

相手に指摘されればカギをポケットに戻し。
続く言葉には小さく首をかしげて。

「お礼かぁ……すっかり忘れてたよ」

そういえばそんなこと言われていたような気がする。
元々あまりそういう欲望は少ないためピンとくるものがなく。

「まぁ部屋に帰るまでに考えておくよ」

そういえば相手とともにその場を後にし。
相手が付いてくるのであれば宿へと向かうだろう。

カイン > 「欲望がないってのとは違うだろうが、
 何というかお前さんも享楽的だな。
 俺も人のこと言えないが」

ピンと来るものがないという物言いに少しだけ呆れつつ、
しかしながら問題無さそうだと見て取れば笑って立ち上がる。
そのついでに相手の体を開放すると、
連れだって去っていくことになるだろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からダストさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からカインさんが去りました。