2019/01/27 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にカインさんが現れました。
■カイン > すっかり暗くなった船着き場。
船員達はとうに街に繰り出すか、あるいは自分の船に引きこもり、
酒盛りを始めているかどちらかの時間帯である。
そんな中、如何にも荒事稼業でございという風体の男が下船して港に足を踏み入れる。
「…もうこんな時間か。酒の誘惑に負けた俺が悪いんだが、
これは宿が見つかるかどうか怪しいな」
これは大変そうだと腰に片手を当て、
背負い袋のひもを握り直して天を仰ぐ。
■カイン > ちらりと下船してきた船に視線をやるとつい先ほどまで、
自分も混ざっていた宴の喧騒が下まで聞こえてくる。
夕方で終わった護衛の終わりに誘われて、酒宴に参加したのが運の尽き。
酒に対する未練を断ち切る様に町の方に視線を向けると、
当然の様に盛況な様子が遠くからでも見て取れた。
「馴染みの宿もそうないし、多分埋まってるだろうしな。
となるとハイブラゼールか…。空いてる場所はあるだろうな」
妙に空いてる場所はそれこそ次の朝まで無事でいられるかは別問題だ。
困ったものだと考えながら首を鳴らし。
■カイン > 「ま、仕方ない。できるだけ探すは探しておこう。
最悪酒場で粘りでもするかね」
酒でも飲みながら待つことも最悪考えようと思いつつ、
っ地上がってから荷物を手に取ると街の方へと去っていく
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からカインさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にカリノナさんが現れました。
■カリノナ > 「ふぅ…」
騒がしい人込みを抜けて一人、港にある木箱に腰を掛けた。
片手には近くの屋台で買ってきた小エビのかき揚をパンで挟んだものである。味付けは塩のみのそれを頬張る。
「…うん」
幸せそうに頬を膨らませるのは、白い髪の女。
細身の体にコートを羽織った姿は一見普通の村人のように見える。その左腰に見え隠れする日本の刀のほうが異物のように思えるだろう。
■カリノナ > 「…やはり、ここは離れがたいな」
ゆっくりと味わうほどに、さくりとしたかき揚の食感とエビの甘さが混ざり合う。包み込むパンもまた、膨らみの少ない固めのもので、持ち運んで食べるに当たっては都合がいい。
この屋台の料理だけでなく、女はここで水揚げされる海産物に強い未練を感じていた。
魚は勿論、エビもイカも貝も海藻もみな旨い。食べられなくなるのは辛いが、それでもそうは言っていられなくなってきていた。
「魚は旨いが……それでも、黙って餌になるわけには行かぬな」
つまりは、そういう事だ。
近くに賭博場や高級娼館もあるせいか、この街には高利貸しの類も多い。
しばらく前、浜辺に打ちあげられていた自分を助けたのも、そういう類の人種だった。
記憶もなく、生きているのが不思議なくらいの大怪我を負った女を助けたのは決して親切心ではなく、治療費と言う名の借金を背負わせる為だったわけだ。
それを知ったのは、貸し付けた本人の血にまみれた証文だの日記だのを見た時だったけども。
「全く…それならそうと言えば良かったものを」
余りに鬱陶しくてつい、斬ってしまったが別に借財を返す事にも、働くことにも否は無かったというのに。
そんな事を考えながら、食べ終わった昼食の名残。指先のパンくずを舌で舐めとり立ち上がった。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にキニスさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
■キニス > 「ふわぁ~…」
大きな大きな欠伸をして、ダイラスの船着き場を歩く
今日も今日とてここの警備が自分のお仕事なのであるが
こんな真昼間から積み荷の盗難などあるはずもなく。ひたすら暇な時間を過ごしてた
「いや、暇すぎる…太陽が出てる分、夜より寒さはマシだから良いけど」
そう言って歩き続ければ、腰に東洋の剣を装備した女性を目にする
何やら浮かない顔でその場に立ち尽くしている様子に興味が湧き
時間の潰しも兼ねて、声をかけてみた
「よっ、お嬢さん。怖い顔して、何か悩み事でも?」
■カリノナ > 「うん?」
お嬢さん。と、その言葉に反応してゆるりとそちらへと向かって首を向ける。
真っ白な髪に黒い瞳の女は、大き目のコートの裾を揺らしながら彼の方へ足を向けた。会話をするには少し遠い距離を詰め、さりとて近寄りすぎもしない刀の間合いの一歩手前で足を止めて。
「悩みと言うほどでは。少しの間ここを離れるので、名残惜しいと思っていただけでな?」
貸し付けた本人とその側近と仲間と…まあ、その辺り纏めてすっぱり斬ったので借金取りには追われないはずだ。しかし、今度は官憲が気になる。
犯罪者一歩手前どころか、どっぷり腰まであちら側に浸かっていた高利貸しとはいえ、一度に複数人の殺人となれば、動く可能性もあるはずだ。
幸い、軍資金はパクってきた金があるので当面は心配ないのだけど…ついでぐらいに考えていたから、そこまで豪遊できるものでもなくて。
■キニス > 彼女が足を止めたのを見れば、自分も足を止める
距離にして1mくらいか。微妙に離れた距離だが、初対面の相手と話すには
これくらいの距離が丁度いいだろうと考え
「ほほう、なるほどな…次はどこに行こうとか決めてるのか?」
最近、ダイラスで辻斬りの事件があったのは噂程度に聞いている
どうやら、高名な商人とその側近、取り巻きすべてが見慣れない切創と刺創を付けられ斬殺されていたという事件だ
大体の場合は切創や指紋などから犯人を特定できるらしいが、見慣れない切創であるため、捜査は難航しているとか…
その犯人が目の前の彼女だとは知らず、次の目的地について問う
■カリノナ > 相対しているわけでもないのに、ついその間合いで足を止めるのは体に染みついた癖のようなものだ。今だって、歩くときは地面を擦るような摺り足が常であるし、両手は常に自由に動かせるようにしてある。
左手はポケットに突っ込んだまま、右手で軽く自分の頬を掻いて曖昧に微笑み
「それが、今までこの街を出たことがなくて…他の土地にはとんと不案内なので、どうしたものかと。
とりあえず、道で棒でも拾って倒れた方向に行ってみようか、なんて思っていた所で」
ははは、なんて笑いながら、その実本気で行き先の決め方はその方法にしようかと思っていた。とりあえず、この街でなければどこだって構わないのだから。
「ところでその恰好、そちらも旅慣れているように見えるけれど如何か?」
■キニス > 彼女が頬を搔いて何故か頬んでるのに首をかしげる
自分と彼女の距離が丁度一歩踏み出せば刀の間合いなどとは知らず
いや、例え知っていても、敵意や殺気を感じられないので警戒はしておらず
「ぼ、棒…計画性皆無ですかいお嬢さん
そんなんじゃこの土地では生き残れないぞ?かなりの実力者であるのはなんとなく分かるけど、力だけじゃ安全に暮らすのは難しいな」
例外は居るけどな、なんて笑う彼女にジト目でその様に告げれば
彼女の次の問いかけに顔を普通に戻して
「ん?あぁ、まぁ…確かに旅は何年もしてるから慣れてるっちゃなら慣れてるけどな…もしかして、良い街を紹介しろって事か?」
彼女の次の質問を察知し、そのように答える
■カリノナ > 先日死体の山を生産した身ではあるが、別に見境なしの殺人鬼というわけではない。必要なら躊躇わないし、興味があっても躊躇わないが、場所くらいは選ぶだけの理性は残っている。
たまに消えるけど。
「とはいえ、この街以外はどこも未知。となればどこに行こうと変わりはないのでは?」
頬を掻いていた指を顎へと添えて、心底不思議そうに首を傾げた。
実力者との言葉は笑ってスルーして。
「うむ。その物言い、少なくとも私よりは其方のほうが知識がありそうだ。
物知らずな女を助けると思って…どうかな?
ああそうそう、言い忘れた。私の名はカリノナと言う。よろしく」
知識がない事は事実なので隠すことなく、さらにそれを盾にして相手へと助言をねだる。そして忘れていた名のほうは、付け足したように相手へと告げて
■キニス > 「や、そうだけど…何十日も森の中を歩くなんて、嫌だろ?」
呆れた様子で彼女を見て
この女性、何処か抜けているというか、力こそパワーみたいな思考の持ち主なのだろうか
所謂『脳筋』的な…?
「あ、あぁ…そうだな。おう、俺の名前はキニスだ。よろしくな
助けるのは良いんだが、それ相応の対価がないとなぁ?やっぱり
例えば…お前の身体とか」
彼女の自己紹介に応じる形でこちらも名前を告げ、握手の為の手を差し出す
道案内程度造作もなく、寧ろこんな女性を案内できるなんて光栄と思いつつも
悪戯のつもりでその様な事を言う。勿論、彼の瞳を見れば真から身体など要求してないことは分かるだろうが
■カリノナ > 「そうか?ああでもそれは…腹が減りそうな気がするなぁ」
一応、保存食として港町の魚の干物やパンを買っていこうかくらいは思っていたが。よく考えれば今は冬。森に入っても獲物が獲れる保証は無かろう。
歩く距離や難易度よりも、空腹を抱える事に少し眉を寄せ思案気な顔を見せて。
色々抜けているというべきか、欠けているというべきか…そんな様子は十分にうかがえるはず。
「ふむ、キニスか…
私の体は対価にはならんと思うが…金でなくてもいいのか?」
服に隠れて入るものの、その体には無数の傷跡があり、火傷跡も酷いものが残っているのだが。その辺を知るのは自分のみだ。
かといって、今すぐ脱いで見せるわけにもいかず。結果こんな言葉になってしまう。
握手と伸ばされる手には、しばらく経ってようやく気が付いたように手を伸ばした。無視ではなく、ピンと来なかったのだろう。
触れれば解るが、女にしてはがっちりとした骨の太い指。何度も肉刺が潰れた跡が残る掌は硬く、期待していた柔らかさは感じられないだろう。
■キニス > 「いや、心配するの腹が減ることかい!?もっと色々あるだろ!」
飯の心配しかしない彼女に服とか清潔とか色々あるだろ、と勢いよくツッコミを入れる
やっぱりコイツ、脳筋の側の人間だ。
普通の女性だったら空腹の前に服装とか、清潔とかも気に掛けるだろう
というか男性の俺でもそれくらい気を遣う。飯だけってお前。
「え、えぇ…いや、こちらとしては嬉しい限りなんだが…うむ」
数刻遅れての握手に困惑気味の顔が少しは安らぐ
彼女の手を触ればガッチリとしたその感触に男と握手しているのかと一瞬錯覚する
なるほど…彼女も『剣士』なのか。と納得すれば、真剣な面持ちとなる。
「とりあえず、次に向かう町は『王都』が最適だと思う。実際、俺もそこを拠点に活動してるしな。金に困ってんなら冒険者になるのも手だろう」
■カリノナ > 「そうか?」
本当に心底不思議そうに首を傾げた。
清潔だの服だのはやはり眼中になかった模様。今着ているものも、腰の刀とそれを止めるホルスターのようなベルトには気を使っているが、その他はそんな様子が見受けられない。せいぜい、派手な色を避けたり、見るからに破れたりほつれていたりするものを避けているだけと言った雰囲気で。
清潔については、まあ…川を見かければ水浴びくらいはするか。魚を捕まえるついでに。
「…王都で、冒険者か…解った。それではそうしよう。
それで、王都の方向はどちらだ?」
特に疑問を差しはさむことなく、今後の行く先と未来を決めた。そもそも冒険者というのは選択肢ではあったのだ。
ぶっちゃけ、それくらいしか職がないともいえるが。
■キニス > 「そうか?じゃなくてそうなの!もうちょっと女の子の自覚を持ってくださいよカリノナさん…」
首をかしげる彼女にジト目で呆れた様子で返す
いや、根っからの剣士で脳筋気質なのは分かるが女の子なのだからそこら辺は気を遣って欲しい所だ
ガチムチのバーバリアンのオッサンや戦士のオッサンなら未だしも
一応は美人な女性なのだから、と何を言っても彼女にはピンと来ず、また首を傾げられてしまうだろうが
「よし、それじゃ少し待ってくれ。一応まだ仕事中なんでな。
終わったら案内してやる」
彼女の決断が終われば、笑顔でその様に告げる
そして彼女の頭をぽんぽんと軽く撫でる。手首を切り落とされるかもだが
まぁ、そんなことはしないだろうと思い。
■カリノナ > 「女の子か。なんだか照れるな」
あははは、と楽しそうに笑う。ジト目には気づいているが気にしていない。
バーバリアンであるかどうかはさておき、本人としては身だしなみの前に食欲が来る程度には残念な性格だ。
「ああ、それは邪魔をしてしまったか。
では私はそれまで旅の準備をしておこう。魚と…貝の干物と。あとは…なんだろうなあ?」
頭を撫でる手に、一瞬目をぱちぱちさせるものの、殺気のないその動きに体は反応を返さず、そのまま一時別れる事になるか
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からカリノナさんが去りました。
■キニス > (今まで女の子扱いされてこなかったのかね…?)
そんなことを考えつつ、腕を組んで頭を抱える
磨けば光る女の子だと思うのだが、如何にも残念過ぎる
「おう、それじゃとりあえず後でな
準備しててくれや」
彼女に手を振り、警備の仕事へと戻る
数時間後、彼女の下へ戻ればそのまま王都へと赴くだろう――
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からキニスさんが去りました。