2015/10/30 のログ
ご案内:「王都南の海上 / 旗艦セドナ」にオーギュストさんが現れました。
オーギュスト > 「――――」

王都南の海上。
先日のダイラス港湾襲撃を受け、海魔達が呼応。セレネルの海を封鎖したとの一報が入る。これを受け、オーギュストは師団権限で王立海軍の指揮権を一次預かり、艦隊を展開した。
第七師団の精兵を艦隊に乗せたオーギュストは海上の包囲網へ向かう。

が――

『うぉっぷ……』
『揺れ、ゆれ……う”っ!』

師団の兵ときたらひどい物だった。
この辺りは波が高く船の揺れがひどいせいか、船酔いで吐く連中が多数。戦力になどなりそうになかった。

「なっさけねぇ」

オーギュストは空を仰ぎ嘆息した。

オーギュスト > 「……そういえば、サロメはどうした」

姿が見えない副官の行き先を尋ねるオーギュスト。副官代行を務める士官が、彼女の行き先がタナール砦だと告げる。

「馬鹿が。タナールに援軍に行って何になるってんだ」

彼女もまた、分からないのだろう。魔族に対し、防衛戦を行う事の困難さ、無意味さが。彼らと対峙するには、常に主導権を奪り続けるしかない。それがオーギュストの持論であり、第七師団の行動指針である。

『――敵発見! 7時の方角!』

見張りからの報告に、オーギュストは魔導式の望遠鏡を向ける。

オーギュスト > 「おいでなすったか」

海魔の数を確認すれば、そこには艦隊にひけを取らない大部隊が居た。
海上に見えるものだけで、アンデッドの軍船――ゴーストシップが5、海竜シーサーペントが1、それにその周りを囲む、大量の半漁人。

対するこちらは軍船が6に、役に立ちそうもない歩兵が多数。
だが、オーギュストは何故か不敵な笑みを浮かべた。

オーギュスト > 「合図だ!」

オーギュストが叫ぶと、旗艦上の魔術師が頷く。
魔術師達は信号弾の変わりに、魔法で特殊な色のついた煙を空にあげる。そして、その煙を目印に、ある物が近づいていた。

「――さぁて、お披露目だ。海を戦場に選んだ事を後悔させてやるよ、化け物どもが」

オーギュストの言葉と同時に。
彼が用意した竜騎士団20騎、そして随伴の天馬騎兵30騎が、戦場に到着した。

『竜騎士団第一隊、目標敵1番艦、降下開始!』
『第二隊、敵3番艦、降下開始!』
『天馬騎兵は音響弾を投下後離脱せよ!』

空中から、海魔達へ一斉に降下を始める!

ご案内:「王都南の海上 / 旗艦セドナ」に触手のロータスさんが現れました。
オーギュスト > 海魔達は海での戦に滅法強いが、流石に空中への攻撃手段など有している方が稀だ。
散発的な対空魔法を物ともせず、ゴーストシップに特殊な油――ギリシア火での攻撃を仕掛ける。粘性を伴った油は、次々とゴーストシップを炎上させる。

一方天馬騎兵は海中の半漁人に対し音響弾を投下。やたらデカい音を出すだけのコケ脅しのようなものだが……

『ギョギョ!?』

爆音に耳をやられ、次々と海から顔を出す半漁人に対し、オーギュストは容赦なく掃射を命じた。

「おら、いつまで吐いてるんだ! 的が顔を出したぞ、一匹残らずやっちまえ!!」

触手のロータス > (魔王アスタルテ直属の魔王軍四天王、その一角たるがこの触手のロータスだ。
 ロータスは今、密かに深海の奥底に潜み、海上での戦いを静観していた。

 本来なら人間の軍艦如き、さして目に留めておく事もない。
 軍艦をいくら用意したところで、魔族の国にはとどかないからな。
 だが、あの軍艦には対魔族の第七師団が乗っているという報告が鳥魔系統の魔物からきた)
「少しだけ噛みついてみる程度は悪くなかろう……。
 ちょうと彼等は、違う勢力の方に目がいっているわけだからな」

(アスタルテ様に良き報告をできればいいものだが……。
 
 突然、軍艦の一隻に、海から現れる巨大な触手が何本も巻きつく。
 ロータスの手下たる巨大海魔、50mの巨体を誇るクラーケンによるものだ。
 時は一瞬……。
 クラーケンは一気に、軍艦の一隻を海に引き摺りこもうとする。
 オーギュスト自身が乗っている船ではなさそうだ。
 軍艦は、海に飲み込まれようとしていた)

オーギュスト > 「――例のタコか!?」

報告にあった海魔の出現を受け、オーギュストはそちらに目をやる。
軍艦が一隻、海に引きずりこまれようとしていた。
当然、海での戦闘経験の浅い第七師団では相手になるわけがない。

『総員退艦! 繰り返す、総員退艦!!』

『3番艦が敵クラーケンとおぼしき敵と接触!』
『艦隊は予定通りの戦闘行動に移れ!』

すぐさま艦隊を沈んでいく3番艦の周囲に展開させる。迅速な退艦命令にも関わらず、被害は大きそうだ。
残念だが掃討はまだ終わらない為、竜騎士団は使えない。また、海中に居るこいつ相手には竜騎士団は分が悪い。

オーギュストが艦隊を率いてきた理由は二つあった。
一つは海魔の封鎖戦に対する囮にする為。もう一つは、万が一このクラーケンと相対した場合に備えてであった。

「おら、あんなでかい相手だ、外すんじゃねぇぞ!!」

オーギュストはすぐさま艦隊に砲撃を命令。もっとも、四天王ほどの相手にはけん制にもならないだろうが。

触手のロータス > (クラーケンと聞いてタコと思い浮かぶ者もいるだろう。
 タコたるロータスの部下だから尚更……。
 だが、このクラーケンはイカだ!

 海魔は、海での戦闘で力を最大限に発揮できる。
 ゴーストシップなんか率いている時点で、第七師団と交戦しているあの軍勢はまだまだ海戦素人。
 向こうは空から攻撃してくるのであれば、こちらは見えない深海からの奇襲である)
「クラーケンの奇襲によりまず一隻、沈める事ができたか。
 それにしても、あの竜や天魔が第七師団の新戦力というやつか……?」

(船の動きから察するに、退艦命令が下っているのだろうか。
 艦隊は砲撃にうつったようだが、まず深海奥底で戦況を静観中のロータスにあたる事はない。
 さすがに、巨体を誇るクラーケンに大砲を当てるだけなら楽だ。

 だがそこも巨体の魔物。砲撃などびくともしないといった感じで、次の戦艦に触手を伸ばしていた。
 姿は表さない……。
 あくまで、触手だけが海上に出て、船を巻きつけていくのだ)

オーギュスト > オーギュストにとってはイカもタコも関係なかった。
どうやら四天王とは違うようだが、それを気にする余裕も無い。

「艦長!」
『任せておけ。ヨーソロー』

歴戦の船乗りである旗艦の艦長は、ひとつ頷くと船をある方向に向ける。
狙われた船も触手を切りつけ、振りほどきながら必死に逃げる。
そして目的の場所――そこへ、海中のクラーケンをおびき寄せる。

『潮目ってやつだ。強力な海流の吹き溜まり、そして上昇海流の発生。船乗りにとっちゃ、常識だがな』

艦長の言葉に、オーギュストもまたにやりと笑う。

「海中ってのは確かに強いが、その分潮目の影響を受けやすいって事か――全艦、一斉砲撃!」

クラーケンが潮目に捕まれば、そこに砲撃を叩き込むだろう。

触手のロータス > (ここが陸地ならば、クラーケンの力は大幅に削がれている。
 だが海ならば、クラーケンのホームだ。
 海中ならば、自在に動き回る事ができる。

 そうは言っても、奇襲というのは一度限り。
 二度目は当然、大きく抵抗できるもので、中々沈められない。
 それどころか、触手を斬りつけられたり、振りほどかれたりで抵抗されている。
 そのためクラーケンは一旦、手をだした戦艦から触手をひっこめる)
「ほう……。人間達も中々に足掻いてくるものだな。
 そうスムーズにはいかないという事か」

(クラーケンは、逃げていく艦隊を追いかける。
 言い方を変えると、まんまと誘き寄せられている)
「あいつら……クラーケンを潮目に誘き寄せる気だな……。
 指揮官はやはり、中々に賢いようだ」
(知能高き魔族であり、それも四天王の地位につく程だ。
 ロータスは、船が向かった方向で逸早く相手の作戦を理解した。

 だがロータスが感づこうが、クラーケンは違う。
 海での戦闘力が高いし、知能自体もそう低くはないが、魔物に分類される生物である。
 海は慣れていて、潮目も体感で覚えているが、人間の意図に気付くことはなかった)

(潮目に捕まったクラーケンは、一斉に砲撃を浴びてしまう。
 その集中攻撃により、クラーケンは海中で雄叫びをあげた。
 確実に、砲撃はクラーケンにダメージを与えていく。
 巨体相手に砲撃を外す事もなかろう。
 一斉砲撃は全弾命中と考えても差し支えない)
「だがな、そんな事をすれば、クラーケンが怒るぞ……」

(傷ついたクラーケンは、その口から猛毒を吐く。
 何も触手だけがクラーケンの武器ではない。
 猛毒は海上へと上がっていき、そしてそれが霧になっていく。
 猛毒の霧が海上、船上に漂う事になるだろう。

 毒を吸えば、身体上から血が溢れ、治療が遅れれば死に至る)

オーギュスト > 「ちっ、毒か! 全艦離脱!」

一斉に艦隊が反転、離脱を開始。
毒霧に対抗するには装備が不足している。幸い、吸い込んだ者は多くはないようだが……

『おい、風上に逃げるんじゃ船足が出ねぇ。追いつかれるぞ』
「分かってらぁ」

艦長にぶっきらぼうに答えると、オーギュストは思案する。
あの潮目でケリをつけられれば良かったが、戦闘というのはいつも予定通りにはいかない。

「――おい、イカが墨を吐くってなぁ、どんな時だ?」
『そりゃ逃げる時か怒ってる時さ』
「逃げる様子はねぇ、って事は、あいつは怒ってるって事だ」

怒っている、つまり、単純な作戦でも乗ってくる可能性が高いとオーギュストは判断する。

「旗艦が殿をつとめる、このまま風上へ!」

触手のロータス > 「敵船は動きが早いな……。
 オーギュストという男がどんな奴かは詳しくは知らぬが、聡明で有能だという事だ。
 ロザリアもまた、中々に厄介な奴を敵に回したものだな」
(あの戦艦には、感心させられる事が多い。
 ダイラス海岸にいた軍艦とは違う)

(敵艦隊の離脱が早い事もあり、クラーケンの吐いた毒は、それ程向こう側に被害を出していないようにも見える。
 毒霧が漂っていない場所に移動されれば、それで終わりだ。

 怒りを覚えるクラーケンは、艦隊を追いかけ続ける。
 罠だとか、そんな事は一切考えたりはしない。
 単純な思考になっているとも言えるだろう)

オーギュスト > 「よし――!」

クラーケンの触手が、旗艦に迫る。
それに対し、オーギュストは、させるがままにしていた。
否――正確には、ある合図を送るのに専念していた。
この作戦はタイミングが全てだ。ひとつ間違えば――

クラーケンの触手に、旗艦が捕まる。だが、準備も整った。

「今だ、総員退艦!」

合図とともに、オーギュスト以外の船員が退艦をはじめる。
同時にオーギュストは大剣を抜き、太い触手の一本に斬りかかっていく。

触手のロータス > 「人間の罠……にしか見えないが……。
 激怒するクラーケンはそんな事に気付かないだろうな……」
(戦闘というものは冷静さを失えばとことん不利になるもので……。
 クラーケンはその悪循環に陥っている。

 クラーケンの触手がまた、軍艦の一隻に迫る。
 イカの化物が狙っていたのは、旗艦だった。
 おそらく、オーギュストが乗っているのも旗艦なのだろう。
 妙な程に、向こうはされるがままに、触手に捕まれていた)

(旗艦を捕えた。
 あとは海に押し込んでいくだけだ……。
 だが、クラーケンの触手の一本に強烈な痛覚が伝わる。
 それによりイカの化物は、声にならない悲鳴を上げてしまう。
 触手の一本が、何らかにより斬られてしまっている……。

 これはクラーケンにとっては相当な痛手だ……。
 クラーケンの怒りもますます膨らむが、大きなダメージを受けた以上、一度触手を海に仕舞いこむ)
「ほう……。中々にやってくれるものだな」

(そのまま敵艦隊は、退いていく。
 クラーケンもまた、意外に大人しくなっていく。

 だが大人しいのはあくまで、触手で艦隊を引き摺りこもうとしないからそう見えるものだ。
 斬られた触手はまた生えるが、それでも痛いのには変わりない。
 クラーケンは怒っている)

(潮の動きが変わっていく。
 海に詳しい者ならば気付くだろうか。
 これから起こる惨劇を……。

 それは、大津波が起こる予兆である。
 それもただの大津波ではない。
 艦隊だろうが丸呑みする程の規模が予想できるだろう)

オーギュスト > 『まずい事になったぞ』

大津波の予兆を聞いたオーギュストは舌打ちする。
旗艦を餌にクラーケンを海上に出させようとしたが、逆に妙な動きを誘発してしまったらしい。

「艦隊はここまでだ。残存艦はダイラスに帰還させろ」

津波となれば、艦隊はもたない。ここらが潮時だ。
丁度竜騎士団は全てのゴーストシップを沈め、海竜シーサーペントを仕留めた所だった。彼らに先導させれば問題ないだろう。

そしてオーギュストは、一人の竜騎士から騎竜を借り受け、一人空中へと舞い上がる。

『か、閣下、何を!?』
「――あのイカ野郎との勝負が済んでねぇだろうが」

オーギュストは海中を見据える。
ここからは、1対1だ。

触手のロータス > (クラーケンは怒りながらも、自分の特性を理解していた。
 だから下手に姿を現さずして、大津波を呼び寄せる。

 大津波は着実に、艦隊へと近づいていく事だろう。
 そのままでは戦艦よりも津波の方が遥かに速いのは想像に難くない)
「あのゴーストシップは沈められた上に、シーサーペントもやられてしまったか。
 別勢力とはいえ一応魔物だからな……。
 助けられずにすまなかった、とだけ言っておこう」

(オーギュストは竜に乗り、空中に上がった。
 戦艦は大津波で沈むだろう。
 だが、空にいる者に対しては、いくら大津波と言えども全くの無力である。
 1対1? イカにとってみれば『そんな馬鹿な事を』と言った感じ)
「ん? 何者かが空に上がったか?
 一対一がご所望なのかはどうかは知らぬが……。
 生憎、これは魔族と人間の“戦争”なのでな。
 タイマンと勘違いしてもらっては、困る」

(騎乗する騎士達?
 クラーケンは、そんなものを無視する。
 それよりも怒りの矛先は、艦隊の方だ。
 そちらをやった方が被害は大きいし、鬱憤も晴らせるというもの。
 巨大イカの触手は、竜より船を狙った方が断然効率が良い。

 そろそろだろうか、大津波が艦隊を巻き込むのは……)

オーギュスト > 『おらお前ら、腕の見せ所だぞ!』

逃げられないとなれば、下手に波から逃げるのは逆に危険だ。
こうなれば波に突っ込むしかない。それを船長は長年の経験から知っていた。
恐怖におののく第七師団とは違い、船乗り達は自分達に出来る事をしていた。

巨大な津波に舳先を向け、帆に風を一杯受けて進む。
そして――

『帆を切れ!!!』

合図とともに、波の一番高い所で帆を降ろす。
風の力で波の一番高い所まで乗り上げた軍艦たちは、次いで海面に滑り込むように航行する。
衝撃に備えてはいたが、それでも何人かが海に投げ出され、船体は軋み所々浸水しているようだ。だが、奇跡的に残った4隻は無事だった。放棄された旗艦は操舵する者もいなく、波に飲まれたが……

「へぇ、流石じゃねぇか」

オーギュストは海面を見て呟く。
どうやらイカはこちらではなく艦隊を狙う模様。となれば――

まずは艦隊が追いつかれた所で、空中から叩き斬るのを狙う。

触手のロータス > (時に甚大な被害を与える大津波。
 艦隊は津波から逃げるのではなく、あえて津波に突っ込む道を選ぶ。
 普通に考えれば無茶だろうし、船乗りとしての技術がなければまず自殺行為に他ならない。
 だが逃げても結局津波に巻き込まれる。
 なら一発賭けに出ようとする彼等の判断は、まことに正しいものだ。

 艦隊はなんと、波に乗り上がり、海面に滑り込むように航行する。
 津波でも、ここは海上……。
 船乗りにとっては、航海できなくもないのだろう。
 海魔達だけではなく、船乗りにとってもホームグラウンドである事に他ならないだろう)
「人間の船乗りというのも、中々の航海技術を有しているものだな」

(だがさすがに無傷というわけにはいかなかったようだ。
 何人かは海に投げ出され、一隻それも旗艦を沈める事には成功する)
「だが津波というのは厄介でな……。
 第一波を凌げても、第二波、第三波が次々と押し寄せてくるものだ。
 まるで、海面が急激に上がったかのようにな」

(オーギュストが空中から攻撃を狙っている事にクラーケンが気付いているという事でもないが、今は海面には上がってこない。
 それよりも、先程よりも巨大な第二波、その後ろにさらに第二波を凌駕する第三波が艦隊に押し寄せようとしていた)
「海というものは恐ろしいものだぞ、人間諸君」
(ロータスは海底にて、ニヤリと笑みを浮かべる)

ご案内:「王都南の海上 / 旗艦セドナ」にオルヴァ・フォンロークさんが現れました。
オルヴァ・フォンローク > 「いやはや、状況は悪いようですね…―爆功準備。
将軍は無視して構わない、引っ込んだクズを引きずり出せ!着火ァ!」

ダイラスより上空。グリフォンの編隊が5機。
タルをともなって航行してくる。

「散開。――おとせぇ!」

グリフォンがクラーケンを囲むように辺りに散る。
タルは海中に落ちる、落ちる。
――爆発。
海中は揉みくちゃになるだろう。
オルヴァは海中を睨む。
将軍は殺しても死なないようなタフガイだから平気だろうと思う

オーギュスト > 「――あいつら!」

この無茶苦茶な戦法、おそらくはフォンロークの連中だ。
まったく、後先を考えない事この上ない。

必死に騎竜を操作しタルを避ける。
海上の船は次の津波を避ける操舵をはじめたようだ。

触手のロータス > (今は津波により潮の流れが激しい。
 そんな状態でタルなんかを落としても、単に流されていくだけだ。
 タルの爆発なんかよりも大津波の影響が大きい事は想像に難くなく、海中にもさしたる変化は見られない。
 津波がなければもちろんクラーケンに届かないわけがない攻撃であり、投下するタイミングが悪いと言える)
「人間側の援軍か……。
 クラーケンももたもたしていたわけだし、当然と言えば当然だな……」

(津波の第二波、第三波が近づいてきている。
 さすがに、空中にいるグリフォン編隊に津波の被害が及ぶ事もないだろう。
 だが、津波であるからに、このままでは艦隊にはもろに被害を受ける)