2020/02/14 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にサフィリアさんが現れました。
サフィリア > ――――ひどく、悍ましい夢を見た。

夢として片づけるには余りにも生々しい、紛れも無い悪夢。
其れでも目覚めればいつもの部屋で、ならばあれはきっと、夢。
己の頭の中の何処から、あんな夢が生まれたのかは判らないが。

一人、部屋に留まるのも何故だか恐ろしく、静まり返った深夜の聖堂へ。
灯り番の誰かが留まっているかと思ったが、今は無人の様子。
ぽつりぽつりと灯る蝋燭の灯火が揺れる中を、ふらふらと進み出て跪く。
頭を垂れて、両手を胸の前で組み合わせて、覚えている限りの祈りの言葉を。
――――そうしていれば、夢の世界は己から遠ざかってくれる気がして。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にアシュトンさんが現れました。
アシュトン > 「効果があるんだか無いんだか」

(薄暗いを通り越して漆黒の、闇が凝集したような。そんな暗い暗い天井の片隅。
逆さづりの体勢で、水晶玉のようなモノを眺めながら、首をかしげる男が一人。
彼女が、妙な夢を見たのはこの男が原因である。
夢見の水晶、と言う。相手の見ている夢を観察したり、或いはこちらから夢を送り込む事が出来る。
異常な改造も施されており、起きている人物にもある程度干渉できるようだが……夢や幻覚の部類、どの程度効果を与えているか確認するのは難しい)

「…………」

(と、あちらは祈りに集中している様子。
ワイヤーを伸ばしながら相手との距離を詰めれば、水晶を軽く撫でて出力を上げてみる。
内容としては、快楽にあえぐ女性の記録映像を何となく彼女っぽい外見に改造して流しているらしい。
起きているのに、ぼんやりと夢を見ているような。不思議な感覚を、与えるかもしれない)

サフィリア > 祈りに限らないだろうが、何かに集中している時、
人は驚く程、無防備になるものだという。
ただでさえ此処は修道院の施設内、己を害する者など居ない筈の場所。
実際にはこうして、まんまと部外者の侵入を許してしまっているのだが。

「―――――― ぁ、」

――――ぴく、ん。

一瞬、強い眩暈を覚えて上体が傾ぐ。
咄嗟に其の場へ片手をつき、もう一方の手で額を押さえつつ、
戸惑った様に瞬きを繰り返した。

頭がぼんやりしている、まるで夢の中で目覚めて、
目覚めたと錯覚して動いている様な、不確かな感覚の中。
必死に意識を保とうとしているけれど、――――何処か、頭の奥の方で。
眠ってしまえと、溺れてしまえと、囁く声が聞こえる様な気がした。

アシュトン > (胸元を乱暴に揉み解され、奪われるように衣服を乱され。
無理やりの様に見えるものの、女性が上げているのは歓喜のそれだ。
自分自身が犯されているのか、或いは犯されている自分を傍から見ているような。
曖昧で、おぼろげで。それでいて、感触は妙に生々しく感じ取る事が出来る。
無音のままに背後へと降り立てば、懐から取り出す一つの小瓶。
その蓋を開ければ、地面へと、置く。
中身は、揮発性の媚薬である。
鋭敏になる感覚は、夢と自身をより深く結びつけ。体の表面から、体の奥底から、頭の中から。
快楽の記憶を塗りつけ、引きづり出してゆく。夢うつつの中で触れられる箇所が、熱を持ち、疼きを訴える事だろう)

サフィリア > 幾度も瞬いて、堪え切れずに目を閉じてしまった時。
瞼の裏に、くっきりと其の映像が浮かび上がった。

着衣を乱され、白い肌を暴かれ、乱暴に犯されているのに、
濡れた様に紅い唇から零れ出すのは、悲鳴では無く嬌声。
其の声を、其の行為を、――――己は、知らない筈なのに。

「嘘、―――――どう、して、どうして、……
 こんな……の、知らない、知らない、の、に――――……」

どくん、どくん、どくん――――

跳ねる鼓動、乱れる呼吸、否応無く熱く火照り、濡れ始める身体。
そうして『少年』は思い出す。
己が『少女』であることを、『女』であることを、

―――――『雌』に過ぎない、ことを。

そうして夢はうつつに、うつつは夢に。
反転した世界に囚われて、己は何処かの闇に沈む――――。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からアシュトンさんが去りました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からサフィリアさんが去りました。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > のんきな足取りで、ふらふらと歩くにしては修道服姿は不自然だ。
自分でも似合わないと思ってるが、こいつを着て示威でもしてろと命令されたなら仕方ない。
確かに最近部外者が多い気はするが。

「困るよなぁ。腐っても神聖都市、なんだからよぉ」

チンピラまがいの口調で吐き捨てて、煙草を吹かす。
所作振る舞いを指摘されても気にするかと言いたげな。
やることやってんだ、特権くらい使わせろと思いながら。

グスタフ > ひとしきり不満をぶちまけて唾棄をした後に。
居直すと、少しは修道士っぽくみえるだろうか。
見えるに違いない。見える。

「とはいえ」 「暇には違いない」

誰に問うでもない。
街の外に出ればいくらでも女を買うもさらうもできるが、
ここでは、獲物を待つしかない。欲求不満は隠せない。