2018/10/21 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」に紅葉さんが現れました。
紅葉 > 「…どこに行きましたか、私のマスターは。全く…困ったものだわ」

小さなここには不釣り合いな…いや、ある意味商品としては似つかわしく見える少女が大きなため息を付いて歩いていた。
幼いながらも不自然なほどに発育した白い肌を惜しげもなく見せつける衣装に身を包んだ少女は、マスター…と呼ぶ人物を探しているようで、調教用具が売っている店や、客引きをしてる女性がいる場所を重点的に探し歩いていたが…それなりに人が多いこの場所、更に…自分を娼婦と誤解して近づいてくる男性の対処に手間取ってなかなか足が進まない。

「好きでこんな格好してるわけではないんだけど…はぁ、マスターに言っても喜ぶだけ、だもの…私より小さいのに、なんであんなにエッチなのかなぁ…」

ぶぅ…と頬を膨らませ、不満を口にしつつも嫌な目にあっても探索は続け、マスターにもらった狐の刺繍が入ったハンカチを取り出すと額を拭い、少し人混みを避けるように裏路地の階段を見つけると、ちょこんと腰掛け、両手を後ろについてぼんやりと夜の星を眺めていた。

紅葉 > 「そろそろ…また探してみないと、なんだかんだで…会いたいなぁ、マスターに。マスター以外喋る人いない、っていうのも寂しい気がするけれど」

汗で元々透けた衣装が張り付き、恥ずかしいほどにラインを見せつけ…立ち上がろうとする少女を足止めさせていく。
はぁ、とため息を付いて形の良い乳房を無防備に揺らす少女は、本来ならまだ無縁な欲望にまみれた人混みを他人事のように眺めて…考え込む。
客を取る女性や、娼婦同士で話し、楽しそうに笑う様子…大人びた雰囲気を持つ少女が年相応に寂しそうな表情を浮かべるけれど、それを気にする人はいない。
皆必死に欲望に身を任せ、それを蚊帳の外で少女はぼーっと眺める他なかった。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にリズリーさんが現れました。
リズリー > 薄ら寒い夜空の下、今日も奴隷の売却と買付を済ませて街を歩く女性が一人。
人間はこういう私欲のために他者を平気で貶めるのはある意味悪魔より非道なのではとふと思いながら、自分の考えに苦笑し、街路を歩く。

周りには娼婦、奴隷商、薬のバイヤーなどなど…そんな下賎な空気の中、一人場違いな少女が目に止まれば、階段に腰掛けてぼーっとしている少女の前で足を止めて。

「どうしたのかしら…? そんなところでボーッとしてると…攫われちゃうわよ?」

紅葉 > 「――危ない…少しうとうとしてたの。貴方は…どなた?」

人混みを眺めている間に少しうとうとしていたようで、声を掛けてくれた彼女に少し恥ずかしそうにはにかんだ笑顔で丁寧に頭を下げる。
こしこしと猫みたいに瞼を擦り、さっきまで気を張っていたのか今はすっかり年相応の幼い表情で彼女に興味深そうに視線を向けていた。
久しぶりのまともな会話に浮かれる気持ちを隠せない少女はゆっくりと立ち上がり、改めて彼女にお礼を言おうとその距離を縮めて――

「攫われたらマスターは来てくれるのでしょうか、…お姉さんは私を攫いたい…の?」

リズリー > こんな街中で居眠りとは豪胆な娘だと内心思いながら、クスッと微笑んで近づいてきた少女に視線を落とし。

「私はリズリー…そうね、この街でまぁまぁ偉い人でいいわ」

実際は別に権威もなんもないが、とりあえずわかりやすくそう伝えて。

攫いたいかと言われれば目を丸くしてからまた笑ってしまい。

「ふふ、そんなこと言われたのは初めてね…。えぇ、貴女にマスターがいて、まだ捨てられてないのなら…助けに来てくれるかもしれないわね。私に攫われてみるかしら?」

近づいてきた少女に手を重ねると、少し自分のそばに引き寄せるようにして。

紅葉 > 「リズリー、さん。…覚えました。私は紅葉…です。人さらいのろくでもないマスターに攫われましたけれど、攫ったくせに放浪癖があって困っていたところです」

背が低い少女は見上げるように視線を向け、口調とは裏腹に嬉しさを隠しきれない様子で…しかし、自分の姿格好を思い出せば少し恥ずかしそうに顔を赤く染めて…

「ん、構いませんよ。このままいても家で帰って寝るだけですし…。リズリーは私を攫ってどうしたい、ですか?」

きゅ、っと握られた手を小さな自分の手で握り返し、余った手で彼女の背中に手を伸ばし、距離を縮めて…薄い衣装越しに体を押し付けてみせた。

リズリー > 「そうねぇ…色々イケナイ事して、そのあと売っちゃおうかしら」

くすくす笑いながら紅葉背中をつつっと撫でて、そのまま指を下半身へと伸ばして行く。
お尻を撫でるように指を這わせたあと、裾をめくりあげて直接臀部を撫で回し…そしてふと下腹部を見れば、紋様状に不自然な魔力の痕跡があるのが視界に映る。

「あら…マスターに刻まれちゃったのかしら? ふふ…ちょっと借りるわね」

淫紋を目ざとく見つけると指を紋様に触れさせて魔力を流す。
鍵を解錠するように魔力を淫紋に沿わせていき、身体をじんわりとゆっくりと…しかし際限なく、発情させて行く。

リズリー > そして、少女を連れて裏路地へと消えて行くのであった。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からリズリーさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」から紅葉さんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にセレナさんが現れました。
セレナ > 相変わらず、ここは姦しく艶めかしい場所ですと内心で嘆息しつつ平然とした表情を取り繕って通りを歩く。
嬌声や悲鳴など当たり前のようにどこかしらで響いていて、ちょっと落ち着かない気になるのを抑えて、ひとつの店に入る。
他の都市より、裏寄りの品が入手しやすいのがここの利点ですけどと雰囲気が淫靡に過ぎると、魔術素材の入荷具合をチェックしていく。
色事方面に転用できたり、そっち方面で猛威を振るう様な素材や製品が並んでいるが、まっとうな品を造るのにも使えるので、レアリティの高い素材などが入手しやすいのがよい。
ホムンクルスを造るのに使う精液など、格安の上に種類も豊富だったりするのは実にここらしい。

「魔族の処女の破瓜の血って……」

レアリティの高い素材が入荷されていたが、予算超過しそうな高値に使い道にも困りそうだと流し。
死霊魔術だとか黒魔術系の素材にいいのは無いかと物色を続行。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にケラノスさんが現れました。
ケラノス > 「――おっさん、そこの…あー「魔族の処女の破瓜の血」?…それ一つくれ。金は――面倒だな、んじゃこれで。」

吸血姫が素材を物色している直ぐ近く。相手も馴染みのある男の声が聞こえるだろうか。
その男は、代金代わりに高純度の魔銀(ミスリル)で出来た魔剣を1本、無造作に店主に渡していた。
物々交換、というやつである。実際、この何か無駄に価格設定を弄っているようにしか見えないブツより価値はある。

「…ったく、魔術ってのはどうしてこう…。」

と、言いつつぶつくさ言いながら処女の血が詰まった小瓶を無造作に受け取り…フと、顔を上げれば視線が合うだろうか?

セレナ > 覚えのある声が聞こえて来て、ん? と顔をあげて目を向ける。
目に映ったのは、現金代わりに物納で買い物をしている見知った姿。それと目が合うのに合わせて言葉をかける。

「ケラノスさん、こんにちは。随分と高い買い物をしていたようですけど、大丈夫ですか?」

魔術を振るうよりは、剣を振りまわして戦っているようなイメージが強く。意外な場所で遭遇したという軽い驚きを感じつつ、現金払いでなく物納というところに懐が厳しいのだろうかと。
そんな心配をして、憂うような表情を向け。

ケラノス > 「――よぅ、セレナ。久しぶり?…何か、前にもこの辺りで会ったな…って、あぁ、これか?」

例の魔族の女の破瓜の血液が詰まった小瓶を軽くヒラヒラ振ってみせつつ。
実際、ぼったくりと言われても仕方ない程度の値段はしたし、真っ当な職の者なら払うのは一苦労だろう…が。

「俺が魔剣とかの類を何百本も収納してるのは知ってんだろ?その一振りを物々交換しただけだ。
材質は高価だが、俺からすりゃあそれだけで優れた魔剣とは程遠い。手放しても未練はねぇしな」

と、肩を竦めつつも今度はこちらが尋ねる番だ、とばかりに小瓶を懐に仕舞いながらセレナの傍まで歩み寄り。

「そういうセレナは何してんだ――って、あぁ魔術関連だよな、この辺りを物色してるってこたぁ」