2022/09/14 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルキアさんが現れました。
■ルキア > まれびとの道を彷徨うように歩いていれば、日は暮れはじめてあたりは夕闇に包まれていく。
夏をすぎて、日の長さがだんだんと短くなってきており、吹く風の秋の香りを載せてくる。
どこへ行けばいいのか、どこに行きたいのか分らぬまま、少女はただただ歩みを進めていたが、日が暮れた闇の中を歩くのはさすがに怖いし危険だろうと判断した。
水の匂いがして、少し街道から離れれば自然地帯へと足を踏み入れていく。
人の世界に出てきてそれなりに時間がたったものの、人が整地した道よりもやはりこういった自然のままの土や草の感触のほうが馴染みが深かった。
そんな自然地帯を少し進んで行けば、中規模の湖が姿を現していく。
満月を終えて、その身を欠き始めた月が東の空に顔を出し始めれば、あたりは少し明るくなるだろう。
「今日はこのあたりで野宿かな…。」
誰にともなくつぶやくと、少女はポシェットの中から簡易テントを出していく。
テントを出して、手慣れた様子で設置をすればランタンに火をつけて獣と魔物避けの香木にも火をつける。
とはいえ、すべての獣や魔物に効果があるわけではなく、香りの性質上風の影響も強く受けるために気休め程度といったところだろう。
テントの設置が終われば、あたりにある枝を集めて焚火の準備を始めていくだろう。
■ルキア > 薪を集めながら、木の根元に視線を落としては今夜のおかずになりそうなキノコや野草を探す。
今の季節は、実りの季節。
「香草かぁ…湖に魚はいそうな感じだし、保存食は温存して魚をとって香草ときのこで蒸し焼きにして食べようかな。」
ふと視線を向けたところにあった香草に、うーんと考え込むようにしてからプチプチとそれを拝借していく。
そして、いくつかのキノコも入手すると献立を考えながら薪と食材をいれたかごをもって、簡易テントのところに戻ってくるだろう。
カラカラと音をたてて、薪を地面へと降ろすともう一度薪を集めに回ってから、火打石を取り出していく。
カッカッと、小さな火花を焚きつけようの乾いた枯草に燃え移らせて、それを火種にして薪へと火を移していけば、次第にぱちぱちとはぜる音をたてながら火は大きくなっていくだろう。
しばらく少女は、ぼーっとするように大きくなった炎を眺めていく。
■ルキア > ぼーっとして思考を止めてしまえば、悲しい思い出がよみがえってきて涙が溢れてくる。
ぽろっと涙が頬に伝い落ちたのに気付いて、少女はそれを拭うと首を横に振った。
「だめだめ、ぼーっとしてると嫌なことばかり思い出して…だめ、だなぁ…。」
すんっと鼻を鳴らしながら、動かないととしゃがんで火を見つめていた少女は立ち上がる。
そして、あたりを見回してから簡易テントの中に入ると、カーディガンを脱いでワンピースも脱ぎ落していく。
そしてポシェットから水着替わりのショート丈のワンピースを取り出すとそれに着替えていく。
「月もでてきたし、湖の水は澄んでるから魚はよく見えそう。」
自然の中で暮らすエルフ故か、人間よりも夜目がきくため月明りが差し込む湖での魚とりは苦ではない。
もう少し寒くなったら、水に入るのはつらい季節だなぁなんて思いながらテントから出ると、三又に分かれた銛の先端を手近にあった眺めの枝に括り付けていく。
ぎゅっぎゅっと枝に森を括り付けて、外れてしまわないかを確かめると少女はそのまま湖へと足を進めていく。
ぱしゃんとサンダルを履いたままの足を、水の中につけるとざぶざぶとそのまま深みのほうへと足を進めていく。
そして、ある程度深いところまでいけば、ざぷんと少女は体すべてを水の中へと潜らせていった。
月明りの差し込む薄暗い湖の中、脂ののった淡水魚がゆったりと泳いでいるのが見える。
右、左を泳ぎながら魚の動向を確認してそっと岩陰に隠れると、すぐ近くを泳ぐ魚へと銛を突き出していく。
■ルキア > タイミングが少し遅かったらしく、魚にはギリギリ避けられてしまった。
息もそろそろ限界なので、一回浮上して息継ぎをしなければと水面へと向けて登っていく。
「ぷはっ、おしかった。」
立ち泳ぎをして息を整えていくと、少女はもう一度湖の底に向けて潜っていく。
あたりを見回しながら、今度は岩陰で休んでいるような魚を狙って静かに泳ぐと、岩の隙間に銛を打ち込んでいく。
(やった!)
しっかりとした手ごたえがあり、ぐっぐっとしっかりと銛の先を獲物へと刺してから浮上すれば、それなりに大きな魚が銛の先でびちびちと体をくねらせていた。
「ぷはっ…大物ゲット!」
湖の中ほどから、簡易テントの場所まで焚火の明かりを頼りに泳いで戻り陸にあがれば、ばしゃぁっと水が落ちていく。
ぽたぽたと髪からも、ショート丈のワンピースからも水をこぼしながら地面に座れば、疲労感が押し寄せてくる。
とりあえずは、魚をさばいて下ごしらえをしてから着替えようと魚にナイフを入れて、内臓やエラを取り出していく。
そのままにしておくと、匂いで獣がよってくるので、内臓やエラは湖の中へと捨てれば、ほかの魚のえさになるだろう。
そして、大きな葉っぱの上に開いた魚をのせて、香草ときのこと塩をまぶして葉っぱを閉じるとあらかじめ掘っておいた焚火の下の穴へと差し込んでいく。
そこに石をつめて、しばらくすれば蒸し焼きになるだろう。
料理の支度ができれば、少女は着替えようとするわけだが、ずぶ濡れの状態で簡易テントに入れば寝れなくなってしまう。
あたりに誰もいないことを二度三度念入りに確認すると、少女はその場で水着替わりのショート丈のワンピースを脱ぎ始めていく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルヴィエラさんが現れました。
■ルヴィエラ > (――実際に、其処には誰も居なかった筈だ
だが、偶然、と言うべきか、簡易テントの傍、焚火の明かりで生まれた物陰にて、影が渦を巻く
湧き上がる様にして影が人の形を成し、色を取り戻せば
きっと、宿所の主たる少女が、其の裸身を露とする頃に、声が響くだろう。)
「―――――……おや、失礼、間が悪かったようだ。」
(本当に、わざとでは無いのだよ、と言う欠片も悪びれて居ない釈明込みで
彼女にとっては、或いは少々懐かしさを覚える声が響くだろうか
此方をもし振り返るなら、ひらり、片掌を振って見せる男が、一人
この時間、こんな場所へと出没するには余りにも軽装に過ぎる
気軽に、散歩にでも出掛けた様な姿で在る事は、普通ではない、が
――そも、少女には、己が普通では無い事、其の物は、既に知られて居るだろうか)。
「随分と久方ぶりだね、ルキア。 ……元気にして居たかな?」
■ルキア > 肩ひもをはずして、腰ひももはずして、首からワンピースを脱いでいけば控えめな胸元があらわになっていく。
シンプルな白のショーツとサンダルだけの姿になって、ぎゅっち手早くワンピースを絞ろうとしている後ろから、影が渦を巻くようにして湧きあがり人の形をとるのには気づかなかった。
「――きゃあっ?!」
声をかけられて初めて、自分以外の人物の存在を認識して驚いた悲鳴があがる。
真っ赤になって振り返った先にいるのは、見知った姿の男性。
「ル…ルヴィエラ、さん…あのっ…なんで、こんなところにっ」
あわあわと顔を真っ赤にしながら慌てた様子で、少女はしぼっていたワンピースで前を隠すようにして、その場にしゃがみこんでしまった。
そんな少女に対して、男性は呑気な声で問いかけていく。
「お久しぶりです…あの、その……元気、ではなかったかもです。」
素直な少女は、こんな状況でも男性の問いに返事をしながら恥ずかしくて身を縮こまらせていく。
■ルヴィエラ > (凡そ、予想通りの反応が返って来る
寧ろ、激高されなかっただけ遥かにマシと言う物では在ろうが
少女が此方を覚えて居る様であれば、柔和に微笑み、会釈を向けよう
その場へと、屈み込んで仕舞った姿を、少しの間見下ろしながら
ゆっくりと、相手の傍にまで歩み寄って行けば
片掌を、其の辺りの暗がりの中へと突っ込んだ後、何処からか湯浴みの毛布を引っ張り出しては
其の背中を覆う様に、そっと掛けるとしよう、か。)
「―――――……何故、とは答えに困るね。
ふらついて居たら、懐かしい気配を感じた…では、駄目かな?」
(たいそうな理由など無い――と言う事らしい。
果たして彼女にとって、納得出来る様な回答であったかは甚だ怪しいが
もし叶うならば、毛布を掛けた其の背中を、柔らかく片掌で撫ぜつつに
――元気では無かった、と言う少女を、少しばかり慮ろう。)
「―――……生きていれば、何者にも苦労や試練は訪れる
……とはいえ、其れを当然として受け止めるのも難しかろうね。
だが、此れだけは言える。 ……また、君の顔が見れて良かった。」
(――何が在ったのかは、此方からは聞くまい
聞かれたくない事も、言い出せぬ事も在る筈だと
故に、己からは唯一つ、今夜の邂逅をただ、純粋に、喜ぼう、と
其の横顔を、自らもまた、屈み込みながら窺って)。
■ルキア > 真っ赤になってしゃがみこんでしまった少女に、男性はどこから取り出したのか薄手の毛布を掛けてくれる。
「あ、ありがとうございます…。ルヴィエラさんが、普通の人じゃないのは知ってますけど…心臓に悪いです。」
むう、と少々抗議をするが、きっと柔和な表情は崩れないのだろう。
そして、元気ではなかったという返事にそっと背中を撫でられて、言葉を掛けられる。
あ…だめだ…
優しい言葉を聞いて、また顔を見れてよかったと言われて、そう思ったときにはもう大粒の涙が溢れてしまっていた。
ぽろぽろ、ぽろぽろと、次から次に男性が伺う横顔には大粒の涙が頬を転がり落ちていくのが見えるだろう。
「…ふ…ひっく……あは…おかしいな、もう泣かないって決めたのに…そんな風に言ってもらえただけで、涙が、あふれてとまらないなんて……ひっく…うぅぅ……っ」
泣き顔を見られたくなくて、無理に笑おうとしてみるが表情が歪んでしまって、少女はしゃがんだ膝に顔をうずめるようにして顔を隠してしまった。
その時に、背中にかけられた毛布がずれて、水に入ったことによって白粉が落ちてしまった、右肩の背中側にある烙印がきっと男性の目に入ったはず。
それは、咎人の証として焼き入れられる印で、男性の知る少女とその印が繋がるだろうか…。
■ルヴィエラ > 「何、人生には驚きが必要だ、と言うのが私の持論でね?」
(くすくすと、可笑しそうに笑って見せながら、其の背を撫ぜる
無論、そんな持論なぞ、これまでに娘が聞いた事は無いであろうし
明らかに、その場で紡いだ戯言でしか無いとは知れるだろう
そうして――一度はずれた毛布を、再び其の肩へと戻す
一瞬、確かに見えた、肌へ刻まれた罪人の証
決して、好んで悪事に手を染めるとは思えぬ、純朴な娘が刻まれるには違和の在る其れ
されど、思い当たる節が全くない、と言う訳では無かった
――王国を脅かしかねないと、判断される要素
今は、存在を、気配を感じぬ、娘にとって大切であったろう――)
「―――――……おいで、此処では寒いからね。
せめて、焚火の傍へと行こう。 ……良く、生き延びたね。」
(己から言える事なぞ、決して多くは無い。
だが、何れにしても、今こうして娘は、生きて、生き延びて、此処に居る
叶うならば、泣き崩れた娘の身体を、そっと抱え上げる様にして
焚火の傍、僅かでも温まれる明かりの中へと連れて行こう
己が影の形を変えれば、その場へと創り上げる腰掛け
娘を抱えた儘に、腰かけへと座り、其の胸元へと、静かに其の身を抱き締めながら
――好きなだけ、泣く事を、赦して遣る様に
その目元に、額に、柔らかく口付けを触れさせながら――娘の感情が、暫し、落ち着くまで)。
■ルキア > 一度溢れた涙は、あふれてあふれて、枯れぬ泉から湧き出すかのように頬を伝い、ぎゅっと抱いた膝をつたい落ちるほどに、次から次へとあふれていく。
ああ、もう涙なんて枯果てたなんて…嘘だった。
少し優しい言葉をかけられるだけで、この始末。
なんて弱くて、脆い決意…。
自分自身が情けなくて、余計に苦い涙が溢れてしまう。
そんな少女へと、男性は優しい声音のまま誘う言葉とともに、うずくまる少女の体を抱え上げるようにして焚火のそばへと連れて行ってくれた。
「あの子ももういなくて、一人ぼっちになっちゃった…ほん、とは…マレルトと一緒に…死んでしまいたかった…こわくて、恥ずかしくて、悔しくて…ひっく…でも、死ぬのも、怖くて……っっうぅ…ひっく…っ」
椅子はそこにはなかったはずだが、椅子に腰かけるようにした男性に抱き寄せられると、伝わる体温に余計に涙が溢れてくる。
よく生き延びたと言われて、生きていていいのだと言ってもらえたようで、男性にとってはきっと訳が分からないだろう言葉が出てきてしまう。
わが子を殺されて、化け物を育てていた咎で罪人となり晒刑を受けた後、奴隷に落とされなかったのは運がよかったとしか言えないだろう。
曲がりなりにも司法が絡んだからこその、幸運だったのだろうが少女からすれば、わが子を殺されたことも、罪人にされたことも納得できることではなかった。
「マレルトも私も、何も…何も悪いことなんて…っく…してなかったのに…ただ、一緒にいたかっただけなのに、一緒に生きていたかっただけなのに…っ」
目元に、額にと慈愛のように口づけをされて、ひっくひっくと子供のように泣きじゃくりながら、心の中の澱を吐き出していく。
しばらくすれば、目を真っ赤に腫らしながらも、涙も収まりを見せていくだろう。
「ごめんなさい、ルヴィエラさん…取り乱して、困らせちゃって…。」
すんっと鼻をすすりながら、感情を吐き出すことを許してくれた相手に謝罪をしていくだろう。
■ルヴィエラ > (―――娘が、込み上げるままに、涙と共に吐露して行く言葉の欠片
己が最後に見た娘は、まだ、其の胎に命を育んで居た最中
其の命が、人の社会において、異物であろう事其の物は気付いて居たが
其れでも、共に生きて行く術が全く無いとは思わなかった
――だからこそ、娘の言葉から想像しうる結末は、考え得る中で最悪の物だったと言えようか
背中を撫ぜる掌は、赤子をあやす様に穏やかに揺れる
急く事は無い、泣きたいだけ泣けば良い。 気のすむまで、己は唯、聞いて居よう。
毛布と共に、己が体温を分け与えながら――嗚咽が、鎮まるまで。)
「――――……おや、困って居るように見えたかな?
……構わぬよ、こうして逢えたのも何かの縁と思えば、幾らでも吐き出せば良い。
抱え切れぬ悲しみや怒りは、何処かで吐き出さねばならぬ物だからね。」
(――ゆるりと首を横に振って、困って居る事など無いと否定して見せ。
涙にぬれた目元に口付けを寄せ、未だ残る、雫の痕を拭い去れば
僅かでも安堵させるよう、其の身を、確りと抱き直そう
炎は、静かに揺らめく。 濡れた肌も、焚火の温かさで、乾いて居る頃だろうか。)
「………だが、君は生きる事を選んだ。 ……私は、その選択を尊く思うよ。
無論、私が誰かの代わりになるとは欠片も思わない、が。 ……独りでは無いと、伝えられるのだから。」
(柔く――唇同士を、触れ合わせ。
其れから、互いの額を重ねれば、酷く間近に、彼女の瞳を捕えよう
甘やかし、そして、何より、労い、労わり、決して歩みを止めなかった事を、讃え乍ら
良く頑張ったね、と、囁こう)。
■ルキア > 「…やだなぁ……せっかく、涙とまったのに…そんな風に優しいこと言われたら、また……っ」
困っていることなどない、泣いていいのだと言われると言葉に誘われるかのように、治まったはずの涙が溢れてくる。
その涙も、目元に口づけられて掬い取られていけば、しっかりと抱きなおされていき、やはり人のぬくもりに安堵を覚える。
「……ルヴィエラさん……」
自分でさえ、生き残ったことに罪の意識を覚えて責めていたのに、生きる選択を尊重し受け入れてもらえることがどれほど嬉しいことだっただろうか。
唇同士が触れ合った後、額が重ね合わせられると間近に、男性の紅い瞳があった。
その瞳はとてもやさしくて、男性的な何かというよりも父性に似た何かを感じてしまう。
よく頑張ったねと囁かれると、今度は悔しさや悲しさといった心の澱からくる涙ではなく、安堵と嬉しさの涙が溢れていくだろう。
■ルヴィエラ > 「……ふふ、今なら幾らでも涙腺を壊してやれそうだ。
其れだけの事を、頑張って抱えて来たのだろう。 ……時に甘えた所で、ばちなど当たるまい。」
(――不意に、片掌が離れ、ひょい、と影を伸ばす。
焚火へと翳されて居た魚の焼ける、香ばしい香りに気付いては
焦げて仕舞わぬ内にと、串ごとひょいと持ち上げて、此方に手繰り寄せようか
ぱちぱちと、油の焼ける音が微かに響き、其れ迄横抱きに抱えて居た娘を
今度は背中から抱える様に、其の身を支えて、両掌を、其の下胎の上へと乗せる
今は異なる形に変貌して居る、かつて、己が其処に刻んだ祝福の形を
そっと、慈しむ様に撫ぜ、緩やかに円を描きながら。)
「――――ほら、お腹が空いて居たのだろう?
人は、空腹だと感情が不安定になる物だ。 ……折角だから、頂いて置くと良い。」
(自ら獲ったのだろう、と。 捕獲した命を、無駄にはせぬよう促しながら。
まるで揺り籠の様に、ゆら、ゆら、と微かに揺れて、時折其の耳元に、悪戯めいて唇を掠めさせようか
独りでは無い、少なくともこうして、娘を見守る存在が、再び現れたのだと
其れを教える様に――我が子を、可愛がる様に、して)。
■ルキア > 「そうでしょうか…こんなに甘えさせてもらって、泣かせてもらって…ばちがあたってもいいです…。」
泣いたことで、心の澱が少し晴れて楽になったからと、えへへと泣いた顔で笑みを浮かべれば、相手も安堵してくれるだろうか。
不意に、男性の片手が影を伸ばすと焚火のところにあった魚が、ひょいと手繰り寄せられてくる。
そのまま、抱き方を背中から抱えるようにかえられると、魚の串を手渡されていく。
魚の焼ける香ばしいにおいをかげば、くぅぅとお腹がなるだろう。
ずっと食欲もなかったのに、泣いてすっきりしたらとてもお腹がすいていたことに気づく。
「はい。いただきます。」
お腹が鳴ったことに恥ずかしそうにしながら、ぱくっと魚にかじりつけばパリッとした皮と、じゅわっと脂のあふれる身が口の中に広がっていく。
あふあふと、熱そうに口の中が仰ぎながらも、またかぶりついていく合間も、悪戯に耳に唇をかすめられて、うさぎの耳が触れられて逃げるように、ぴんっと動いていくだろう。
ゆらゆらとゆりかごのように、揺れながら抱かれるのに安心感を覚えながら食事を終え、簡易テントで眠りにつくことになるだろう
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルキアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルヴィエラさんが去りました。