2020/09/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 ダンジョン 鉄人迷宮」にスピサさんが現れました。
スピサ > 内部は暗く、既に明かりは機能していない。
それだけで松明持ちを雇う者や、パーティの一人の片腕を使うことになる
ソロのスピサもまた、例に習うようにこの鉄人迷宮というダンジョン内部 一階で探索をしていた。
明かりには燃える燐の塊を素材に、指向性を持たせるために内側を鏡面仕上げにした細工筒を用いた。

造りはうまくいき、前方のみを明るめに照らしている
周囲を全体的に短く火明かりをつくるだけではできないものだ
無論デメリットは遠くまで照らせる分だけ気づかれやすく、周囲を明るくできないため、明かりを嫌う魔物でもいようものなら
後ろから襲われてしまうだろう。

「……鉄人、いないな。」

目的は恐れられている鉄人 アイアンゴーレムや同人型丈程のそれら
手ごろな塊が動いていれば、ぜひ採取してみたかった
パワータイプのスピサからしてみれば、この上ない相手。

鉄をバターのように切り裂く名剣でもない限り、このダンジョンに挑む者
それは気配を消せるようなシーフやスピサのようなもの好きだろうか

未だ無人の迷宮内部
ただ、時折聞こえるのだ ビリッ ビリッ と聞こえる巨人なる足音の振動らしきものが。

「……まるで巨人の国にでも迷い込んだみたい。」

最奥には王でもいたりするのだろうか?
しかし、そこまで行くつもりももちろんなかった。
一階をじっくりたどり終えれば今回は帰るつもりだ。
本格的なダンジョン探索である。素材を求めての旅路は慎重に。

スピサ > スピサの手持ちは愛用する鈍器と重小盾を除けば、探索用の小物をいれるポーチ類
携帯食料と水、そしてコンパス。 マッピング用の紙と炭ペン
今自身がどこにいるのかを、方角に従い、道が三又や十字路になるたびに書き入れていく。

頭の中だけで構成されているものを信じないように
この地図情報だけでも売れるかもしれないものの、そんな地図屋ほど正確ではないもの
二束三文が関の山だろうか
ひょっとしたらこの鉄人迷宮を攻略してみたいキチガイに売れるかもしれないながら、書き込まれていく

「……よし。」

スピサは現在、そのビリビリとくる振動が近くなるたびに、距離を少し開けるようにマッピングを広げていた
その振動から感じるサイズでは、強力なスキル持ちでもない限りは無理と判別してのもの
欲しいのはせいぜい倍もいかないくらいのサイズの巨人で十分である。

明かりが向こう側を照らしながら、煉瓦の壁にも印をつける。向かった方向への矢印だ。
この精巧な煉瓦造りの道のりと巨人以外、このダンジョンに何があるのか
それは奥にいかなければわからない
故に一階だけで敵目的なスピサは宝箱のようなうまみはきっとないだろう。

途中見つけたものといえば、この迷宮で餓死したと思われる白骨
煉瓦の壁には軽石で書かれたのか遺言だった
それらは斜めに書かれ、時折重なっている
傍から見れば狂言書のよう

―――“周りを巨人がうろついていて身動きが取れない
   明かりもなく振動や音だけが聞こえてきて怖い”―――

要約すれば詰みの文章
ポリッと頬を掻けば、白骨死体から何かないか漁ってみる辺り、スピサもずぶとかった。

スピサ > やがてぐるりと一周するように戻る頃、片側の壁がすり減った通路を見つける。
傍にはいくつかの砕けた鉄。
正確には関節下の脚が倒れている。

「……?」

すり減りはバランスが保てず手で支えた後だろうか
脚が動かなくなり、削り零れたかのよう

大きさは身長ほどもある。
一部だけでも欲しいが、削り取ることはできない。

「んーむ……。」

金鋸ならいけるだろうか?
自前のものでゴリゴリと一部を削ってみることに。
これで刃がつぶれるようなら、それこそ特別性が必要だろう。

しかし、あれから切り取ろうとしてみたものの練りが違うのだろうか
金属の匂いも当然違うそれに金鋸では凹凸がつぶれてしまう。
唯一対抗できるのはメイスくらいなものだろう。

「……も、もったいない。」

この足首の先だけでもいいのに…!
アイアンゴーレムの素材など興味ギンギンなように、まるでミスリルを眺めるのと変わらない。

スピサ > 仕方なく探索は諦めることに。
しかしマッピングで印をつけておき、小さな欠片程度なら転がっている
それらを拾い集めるとダンジョンの近場の道を模索し、ダンジョンから出ることに。

鉄の巨人という素材から造るとしたらどんな武器、防具だろうか?
そんなことばかりをめぐりながら、王都への帰路へ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 ダンジョン 鉄人迷宮」からスピサさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にはばりさんが現れました。
はばり > 「もうちっと楽な仕事を回してくれりゃあ良いんですがねぇ」

藁を使って束ねた植物敷物に並べて肩を竦める。
今回は媚薬だの鎮痛剤だの色々な効能を持つ植物を掻き集めて来いという依頼だった。主から危険な森林部に生えているからと急いで集めて、こうして成果物を纏めてあとは帰還するだけとなった。
どろどろに汚れた体に「うへ……」と嫌悪感を示しながら、たまたま見つけた川に歩み寄って目を輝かせた。

「……っと」

獣や危険な生物の気配が感じないことを確認してから、着物を脱いで畳んで水川の中に入る。生まれたままの姿で冷たい水の中に肩まで浸かって行く。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエイガー・クロードさんが現れました。
エイガー・クロード > 「……ここら辺は異常なし。と……」

男性の声と共に、馬がそちらへと歩いてくる音が聞こえる。
同時に鎧が擦れる音も。どうやら冒険者か騎士かが向かってきているとわかる。

最近ここら辺で奇妙な獣が見られたという噂を確かめるために派遣されてきたのだが
今のところ成果はなし。あくまで噂は噂だったのだろうか。
そう思いながらも念の為あまり危険生物が来ない場所へとやってきた。

しかししばらく歩き続けたせいか、馬が少々疲れたらしい。
どこかの川で休もうと思ってここまで来たのだった。

「……あら?」

そして川へと着た時、脱がれて畳まれている着物を発見する。
もしかして誰かいるのだろうかと、川へと目を向ければ……

はばり > 事前情報も知らされず、この周囲の魔物の情報なんて調べる余地もない兎には件の獣なぞ理解の外であった。
ただ獣にしてはただの馬のようだし、続けて歩いてくる音は普通の人間のものであることを把握できていた。
危険な魔物や魔獣もいない比較的安全なこの場所に来るものと言えば、休息を求めて来る者くらいであろうと。

「……おや」

だから驚きこそしてもそれ以上のリアクションは控え気味だった。とっさに胸と股を隠すようにする仕草から女に準拠した精神性と羞恥心の持ち主である。ほんのわずかな胸のふくらみから、肉体的には女性がベースなのだろう。

「あー……すいやせん、こんな貧相な体ァ晒して。すぐ出やすんで」

隠さない頭部には兎の耳が生えていることからミレー族に間違いない。少し垂れた耳は申し訳なさそうに揺れていた。

エイガー・クロード > 「……」

しばらくその様子を見て固まって後すぐに頬を引きつらせながら微笑みを浮かべる。

「いえ、ごめんなさい。むしろ私がこんなところに来たのが悪いんだし……」

そう謝りながらも馬と共に川へと近づく。
貧相だろうとそうでなかろうと、女性ベースならばその裸体を見るのは失礼だろうと。
それでもその場から離れないのは、馬がその場を離れたくないからだが。

「そのままで大丈夫よ。あなたが気にしないなら、だけども」

川へと首を落として、水を馬が飲み始める。
可能な限り視線とミレー族の少女(?)へと向けないようにしながら。

はばり > 裸体を見られることにも思う所は少ないのか、羞恥のリアクションも然程大きいものではなかった。
――股を隠す手の先は、男性器と女性器が同居している両性有具なのだけど。
服装からして相手は貴族。馬を所有していて軽鎧をまとっていることから、騎士かそれ相応の階級の人物に違いない。
奴隷の己には過ぎた相手だ。

「さいでありやすか。旦那が気にしねェってンなら遠慮なく泳ぎやすが……わっちゃは気にしねェんで」

とはいえ気まずい。このまま水の中に浸っていても風邪を引くだろうが。
相手はおおよそ休息のために訪れたに違いない。少しでも紳士的に対応してくれるのは僥倖であった。
すっと水の中に胸元まで沈めながら顔を上げる。

「……お勤めご苦労さんでありやす。こうして人がいねェとこまで出向いて、お仕事でありやしょう。
 疲れてンでしょうし、靴くれェ脱いで川に浸かっても良いんじゃねェんですかね。暑っ苦しいでしょう、それ」

口調は独特でやや悪いが、一応は案じている心算らしい。c

エイガー・クロード > 視線は移そうとはしないが、先ほど見た体付きから女性とは思う。
少々違和感を感じたのは、まぁ気のせいだろう。
ミレー族がこんなところに来るのは……荷物を見る限り、採取のようだ。
いちおう騎士として内容を伺うべきなのだろうか。いや、裸体を見て置いてそれはひどいだろう。

「えぇ。ところで、この荷物ってどんなものがあるの?」

軽く、質問だけはしておく。素直に言うとは思わないが、まぁそれ以上の追求はしない。
……その場に気まずい空気が流れる。
早く馬に水を飲ませて帰るべきか。

「ん……ふふ、ありがとう。労ってくれるのは嬉しいわ。
……そうね、じゃあ、お言葉に甘えて」

クスリ、と笑いながら、ブーツを脱ぎ、足甲を外す。
そして男性にしては珍しくすね毛を剃った足を川へと入れる。
……ほどほどに冷たくて気持ちいい。

はばり > s口調は問いただすというものよりも事務的に仕方なく聞いたような調子だった。
こちらに懐疑的な様子はなく、世間話感覚で問われたそれに、この人物の根底が垣間見えた気がする。
少なくとも、彼は悪い貴族ではないらしいと直感的に判断した。

「薬の材料でありやす。お医者さんが薬の材料を欲しがったんで、わっちゃがここまで取りに来た次第で。
 今日の主サンに御使いを頼まれたんでありやす」

嘘は行っていないし間違いでもない。媚薬成分の入った薬なんて何の冗談かと思われるものもあるが。
言い訳をすれば排卵作用がとか妊娠しやすくなるとか、孕みにくい女性向けのという詭弁も立てられるのだけど。
よく口が回る兎だが、嘘は言いたくない性分なのか随分とすらすら喋っていた。

「……随分と綺麗なおみ足でございやすね。言葉も相まって女人と見間違えそうに……女性じゃあありやせんよね?
 いや、これ失礼でありやすね」

ペラ回した口が滑って口元で指を交差し、バツ印のマークを作る。
打ち首か引き回しか詰問か強姦すらありうる失言に、川の中に沈めた肩がより沈められた。

「いやはい、……綺麗でございやす」

そう言い直した。

エイガー・クロード > 「……なるほどね、じゃあ薬草の類か」

それだけ言って、これ以上の詮索はやめとする。
別にもっと聞きだしてもいいが、この状況であまり威圧的に振る舞うのは騎士として
ましてや貴族としても相応ではないだろう。
王国の貴族が多数いれど、少なくとも自分はそういう存在にならないようにはしたかった。

「一人でここまで、ねぇ。そっちも大変そうね。
よかったら帰りまで護衛しましょうか?」

親切心からそう聞く。この薬が本来あまり良くないものだろうが
このミレーの少女は命令されて行っているだけなのだろうし。
後でその主人の名前だけ聞いておこうかと思う。

「あぁ、ありがとう」

くすり、とその言葉に笑う。
恐れをしているこのミレーに向けて、優しく。

「綺麗、そう。ふふ……大丈夫、失礼なんかじゃないわ。
誰もがそう思うし、誰もがそんな反応をするもの。
むしろ嬉しいわよ?あなたみたいな風の方が」

はばり > 果たして、彼が胸中で思い、考えることは兎には分からない。
国とか貴族とかかくあるべしとか、明日を生きる糧を貰うのに必死な兎には大層な思想はどうしても理解できん。

「いやいやぁ、わっちゃみたいなモンが旦那の手ェを煩わせるわけにゃいかねぇんで。
 ここまでヘンなのとは一度も出会ってないですし、街道まで一直線に走って行けば大丈夫なんで」

恐れ半分、遠慮半分。それなりの身分の人物がミレーの手を差し伸べるとなると、人目に触れればよからぬことがあるかもしれない。
大衆の眼にさらされるとお互い良くなかろうと、薄ら笑いを浮かべながら遠慮の意を示した。

「そ、そうでありやすか。旦那がそう仰るなら……まあ。
 なんていうんですかね、恐れ多いながらもお褒め頂き、恐悦至極……ってやつです」

顰蹙を買ったということはないらしい。震える唇は恐怖からか寒さからだったのか。
嬉しい、と口にする彼の言葉に一時の安堵を得た。

エイガー・クロード > どうしても自分の目線は貴族からの目線になる。
だが、それがこの国の常識でもあるのだから仕方ない。
……生まれ、培ってきた常識は、そう簡単に崩せないのだから。

「あら、そう?わかったわ。それなら無理にとは言わない。
でも、いちおう気を付けてね?ここら辺に奇妙な魔物らしいものを見かけた噂があるから」

恐れの意味を察したのか、忠告だけでとどめておく。
この薄ら笑いと遠慮の意味は、推して知るべし。

「まず平民の人は私に対してそんなことを言うまでもなく心にとどめておくし。
貴族や同僚はみんな気持ち悪いって普通に言ってくるもの。
だからまぁ……割と、嬉しいのよ?うん」