2019/07/06 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にカインさんが現れました。
カイン > ゆらゆらとランタンの明かりを照らし、男が一人森の中を歩く。
サクサクと瑞々しい草を踏み分ける音を響かせながら、
注意深く周囲を見回しながらに歩く様子はただ迷い込んだ人間ではないということを示していた。

「出現するって話はこの辺りのはずなんけどなあ…」

引き受けた仕事は街道を荒らす怪物の退治である。
中々手応えの有りそうな相手と聞いて飛びついては見たものの、
残念なことに文字通り尻尾すら掴めていない有様である。
軽くランタンを掲げて周囲を照らしながらげんなりとした表情を浮かべ。

カイン > 「……明かりに反応するかと思ったがそうでもない、と」

暫く手を上にあげていたものの動くのは逃げていく気配ばかり。
人に襲い掛かってくる手合いの気配が此方に動いては来ない様子に、
残念そうに手を下ろす。見た目は間抜けだがちゃんと考えはあったらしい。

「かといってこのまま帰るのも癪だし、もう少しは見て回るか。
 今度はそういうのを得意な奴でも雇うかねえ…。
 戦うのは見てるだけでいいならだれか捕まる、と思いたいが」

生憎と傭兵に知り合いは多くとも冒険者に対して顔が広いわけではない。
馴染みの宿でもあたってみるかと考えながら手を下ろして歩き始め。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にノウンさんが現れました。
ノウン > 仄暗い暗闇に包まれた森の中。肌に張り付くような湿気を含んだ熱気の中を静かな足音を響かせて歩く人影が一人。
妖しく輝くランタンの灯りを揺らしながら住処へと戻る道すがら、近くで揺れるランタンの灯りを目撃し―――。

「・・・もし、旅のお方。如何なされたのでしょうか?道に迷われたのであれば出口の方まで案内さしあげますが…。」

普段であればそのまま素通りしてのだが、偶然にも男性の近い場所には彼女の住処もそこにあった。
術で気配は隠しているとはいえ、必ずしもばれないとは限らない。
その為迷い人ならそのまま出口へと誘導するため、ならず者であればお帰り願う為に接触を試みてみた。
…尤も、顔を幕で覆った全身黒衣の女を見てどう思うかはさておき。

カイン > 「おや…?」

不意に森のなかに生まれた気配。
明らかに普通の獣のものとは違うそれに腰に手をやり、柄を鳴らして様子をうかがう。
が、それがすぐに目当ての相手のものでないくしかも人らしきモノと見て取ると明かりを揺らして現れた人影に向き合う。
道に迷ったのかという問いかけには軽く首を横に振って返してみせ。

「いいや、生憎とそういうわけじゃないんだがな。
 ここらに人を襲う化け物が出ると聞いて退治に来たんだが、
 残念ながらこの辺りにはいないみたいだな」

少女らしき人影の問いかけにはそう答えながら肩をすくめる。
この辺りに人の住処があるのだとするならば魔獣がいるとも思えない。外れだろうかと顎に手を当てて言い返しながらに、
ふとそのまま相手の方に視線を向けて首を傾け。

「嬢ちゃん、そういう話は聞いたこと無いかい?
 魔獣の類なんて珍しくもないと言えばそうかもしれんけどな」

この辺り、人の手の入らぬ辺境であれば少なからぬ出没例があるやもしれないが、
それでもダメ元で問を投げて明かりを揺らし。

ノウン > 「さて、そうですね…。居ないということもないのですが、この付近の魔物は比較的大人しい物ばかりだと思いますが…。」

改めて近くに寄れば気配の正体は見かけは害のなさそうな青年に見える。
尤も、迷い人でないのにこの付近にいる事に対しては多少の警戒を置いてはいたが。
男の問いかけにはふむ、と暫く考え込んでみるも会話の中に出てくる化け物の類は彼女の頭には思い浮かんでこなかった。
そのまま気のせいということにしてお帰り願うことを考えたが―――。

「…どうやらこの付近でない物が混じってるとするならば、貴方様の仰られていることも否定できないかと思います。」

目の前の男とは違う、もう一つの気配を感じる。
この場にいる人間が一か所に集まった事でやっと感じられた気配には、狡猾で野蛮なように感じられた。
どことも知れぬ気配に対して幕の下に伏せられた瞳を細くして警戒心を引き上げていく。