2017/05/28 のログ
メンシス > 「ほう…」

彼女の発言を聞き、顎に手を添えて目を細める。
魔力が駄々漏れの相手しか察知できないとしても、自分よりは索敵範囲と精度は高そうだ。
で、あれば…可能ならば彼女を連れまわして、依頼をこなしたい。
何故なら、今回の依頼そのものが魔の力を持った獣、魔獣の討伐だからである。

へらっと笑う彼女に仏頂面を返しつつ、次の発言を聞く。
魔力、消えれる。その二つの単語でようやく彼女の正体にたどり着く。
自分を守れないという発言は聞き流し、口を開いて疑問を解決しようとする。

「お前、精霊か?…魔力がありゃ、疲労が回復するのか?」

真っすぐと彼女の方を向き、そう問いかける。
魔力を回復させればそれに比例して疲れも取れるのかと。
少し彼女に近づきつつ、反応を伺う。

レオノーレ > 「…お兄さん…わかるの…?」

互いが近づいても体臭も何もなく、むしろ味気ない少女の存在は
男が最初に感じた“幽霊”に近いかもしれない。
自分の正体を言い当てた驚きに青い目をぱちくりとさせたが、次には逡巡して下唇を噛む。

「……たぶん。眠らないと完全回復はしないと思うけど…。」

人間とは違う構造だが、体の回復はまた別かもしれない。
魔力節約で昼間それなりに歩いたため、足が疲れているのも事実だった。
だがやはり、魔力さえあればまた“楽もできる”し、ことは上手く運ぶのだと思う。

メンシス > 「…単なる経験と知識による予想だ。
 だけど、まぁ、その様子なら正解っぽいな」

座ったままで息を吐き、リラックスを始める。
確かに最初は幽霊に見えたが、今のところは実態があるように伺える。
驚いた表情をしている彼女に小さく笑みを浮かべ、空を埋め尽くす星を見渡す。

「よし、それじゃ、俺がお前に魔力を譲渡する。
 完全回復とは行かないまでも、無いよかマシだろ?どうだ?」

彼女の言葉を聞けば、自身の魔力を譲渡することを提案する。
見た感じ、身体的な疲労もピークに達しているっぽいが、そこは自分が担げば良い。
とりあえず、今は彼女に魔力を譲渡し、索敵をして貰いたい。

レオノーレ > 「えぇっ…?そんなことして大丈夫?
 お兄さん…今から森行くんだよね…?
 魔力はなるべく温存した方が良いよ。」

急に物腰柔らかくなったような相手が唐突に言うので、少女は心配になる。
よもや自分を魔獣探知機にしようとしているとは思わず、
こちらからしてみれば無条件に魔力を戴くということになるのだ。
長年眠り、世間知らずではあるのだが、この状況でその提案は無謀だとは思う。

ゆら、とランタンの明かりが揺れて照らされる少女はそれでも、
彼が見た最初の姿に比べればわずかばかり元気を取り戻している。
病は気から、ではないけれど、会話をするうち心は水気を取り戻しつつあり。

メンシス > 「大丈夫だろ。…多分。
 それと、魔力を譲渡したら魔獣の探索を手伝え。
 魔の気配がする位置や距離を逐一俺に教えろ、いいな?」

魔力探知機にしようとしていることを告白しつつ、彼女に近づく。
肩が触れるかどうかの所まで近づけば、横目で彼女の表情を見据える。
こちらを心配する彼女に他人事のように大丈夫と言い放つ。
魔力が少なくとも、剣で何とかできる。その自信を裏付けるほどの実力と経験が彼にはあった。

「それと…魔力の譲渡は粘膜の接触…要はキス、になるんだが…」

水気を取り戻しつつある彼女に、言いづらそうに言葉を紡ぐ。
彼女にとっては嫌に感じる方法かもしれないが、自分の知っている方法がこれしかないだけに
嫌な思いをされないように、慎重に言葉を選ぶ。

レオノーレ > 「……ん、…?魔獣?
 お兄さん、そんな危ないもの探してるの?」

ここで初めて知らされた彼の思惑。
察しが良ければここでそういう交換条件か、と悟れるのだろうが少女は
こんな夜更けにわざわざ森に入り魔獣を見つける男を物珍しそうに見るばかりだった。
が、もしも本当に魔力を分け与えられるのなら恩ができるわけだし、無碍に断ったりはしない。

「………。…だいじょうぶ、平気。」

その方法に面食らったのは確かだったが、相手があまりに言いにくそうなので
少女も無意識に気を遣い平静を装った。
白い白い頬にその瞬間、ぽ、と桜色が添えられたのまではごまかしきれなかったが。

「ぇ、と…、目瞑れば良い?」

急にぎくしゃくし始めた二人の雰囲気を気まずく感じながら、少女は慌てて瞼閉じる。
薄く紅色に色づいた唇も閉じて、顎をほんの少し上げた。
何せ昨日まで眠っていたせいで記憶も蘇ったり眠ったままだったり。
こういうことにも大変疎い。スマートに、とはいかない。

メンシス > 「…あぁ、大人の世界には色々事情があんだよ」

物珍しそうにこちらを見る彼女。
頬を掻いて、少しはぐらかすようにそう告げる。
正直言って自分もこの時間に魔獣討伐などしたくはなかった。
しかし、最近は良く(主に遊びに)金を使ってしまうため、依頼を選ばずこなす必要があるのだ。

「…好きにしろ」

ぽっと頬を桜色に染めたのを見据えつつ、そう告げる。
瞼を閉じる彼女に気を取り直して、迎え合えば、その頬へ手を添える。
大きな温かい手で彼女の頬を包み顔を近づける。

「いくぞ。…んっ」

一言、接吻するタイミングを告げれば、その瑞々しい唇に自身の唇を重ねる。
頬に添えている手とは別の手を彼女の背に回し、ぎゅっと抱き寄せる。
唇を重ね、唾液を少しづつ交換しつつ、魔力を彼女へ渡していく。

レオノーレ > いくら色白だろうと人間ではなかろうと、掌で包まれる頬は温かい。
こうして風にも混じらず四肢のある姿をしているうちは、人間の体とほぼ同じだ。

「ん…、っ!」

思わず息を呑むような、声を出そうとして相手の唇に奪われたような、そんな声が漏れた。
魔力を分けられるなんて初めてで、どうして良いかわからないうちに
口づけされながら抱き締められ、男の胸元に少女の控えめな膨らみが柔らかく当たる。
唇を重ねるだけで良いと思っていたため、口内に唾液を注がれて戸惑うが、
粘膜の触れ合いだと言っていたし受け入れるしかあるまい。
なるべく彼が唾液を注ぎやすいよう、唇を開き、舌同士が触れ、
そして男のものだけではない、二人の唾液が混じり合ったものを飲み込んだ。

「…ん、ふ…っ……!」

じわっと魔力が高まるのを感じるが、同時に不慣れなキスに息が足りなくなってくる。
唾液の音をさせる傍ら、濡れた唇がどうにか言葉を吐き出そうと。

「……っぁ、…くるしい…。」

メンシス > 「んっ…ちゅっ…」

唇を重ね、魔力を彼女に送っていく。
体を密着させ、当たる膨らみに少し興奮する。
下心を悟られないように表情は涼し気なままで、彼女が唇を開けば舌同士で触れ合う。
唾液を交換していき、彼女が苦しそうな表情と声を出せば即座に唇を離す。

「ぷはっ…ふぅ、大丈夫か?」

呼吸を整えながら、彼女に問いかける。
魔力の交換とはいえ、流石にねっとりと接吻をし過ぎたと思いつつ
口元についた唾液を拭いとる。

「あんまり魔力渡せなかったな…やっぱりキスじゃ効果薄か…?」

頭を抱え、彼女を抱く手を離せば隣にドカッと座る。
接吻を中断してしまった為に十分な魔力を渡すことが出来なかったと呟けば
何かいい方法はないかと、考え込む。

レオノーレ > 唇が離れると途端に呼吸がしやすくなる。
魔力はもらったが代わりに奪われた酸素を取り戻すべく、荒く息を吸っては吐いた。

「はぁ、…はぁ、…大丈夫。息が、するところわからなかっただけ…。」

えへへ、と笑う少女の表情は魔力が少し回復したからか自然なものになっている。
相手とは違い、唾液を拭っていないのでまだ唇が濡れている。
自分のせいで魔力の伝達を途切れさせてしまったと思えば
悩む相手の姿に心が痛むが、抱き寄せられて乱れた白い髪を耳に掛けながら、
相手の前で身振り手振り、多少元気を取り戻したことを伝えようと。

「大丈夫、大丈夫。ちょっとだけど元気になったから。
 魔獣探す間になくなったらまた…してもらえば良いんだし。」

あんなに深く口づけされるとは思っていなかったのでまた、と考えれば
口ごもってしまうもののこれしか方法がないのなら仕方ない。
座る相手とは逆に立ち上がると、森の奥を見つめた。

メンシス > 彼女の自然な笑みを見て、こちらも顔を少し綻ばせる。
忙しなく身振り手振りで元気を示す彼女に悩みも吹き飛ぶ。

「そうかい、なら…よかった」

立ち上がる彼女と同じようにこちらも立ち上がる。
未だに唾液で少し汚れている彼女の唇を、服の袖で拭う。
並び立てば身長差が顕著になり、彼女を見下す形で眺める。

彼女に気を遣って、威圧感を与えないように笑顔を向ける。
自身の胸元にある頭を軽く二、三度撫でれば、同じように森の奥を見つめる。

「…感じるか?」

魔力が回復したはずの彼女にそう問いかける。
自分が探索している魔獣が彼女が感知する場所に居るか。
とりあえずは、ここで何かを感じるか彼女に聞いてみる。

レオノーレ > 唇を拭いてもらい、魔力が少し充電され、万端かはともかく準備は整った。
頭を撫でる仕草がやはり“ガキ”扱いではあるものの、たしかに
見目は十代半ばだし中身も相応だし、仕方ない。
子供扱いを受け入れることにした少女は目を細めて森を見つめる。

「んー………魔獣かはわからないけど、かなり奥に魔の生き物がいる。
 でも一個じゃないよ。近くに二個か、三個あるから群れてるのか…たまたまかなぁ。」

期待されたほどではないかもしれない少女の探知機っぷり。
近くには魔力の大きい生き物はいないと確信しているので一歩、二歩と森へと入っていく。
もちろん魔力を持たない悪しきものや、空腹の獣はいるかもしれないが
魔力を多少失っても平気だと豪語する連れがいるのなら頼りになる。

メンシス > 「…まぁ、全部回って潰していきゃいい」

彼女の少し曖昧な探知に全部潰せばいいと結論付ける。
森へ入っていく彼女の後を追うように歩き出し、周囲を警戒する。
獣や山賊の不意打ちに警戒しつつ、剣は常に手に持ったまま、歩き続ける。

「そういや、お前の名前とか正確な正体聞いてなかったな」

歩きながら、彼女の背中にそう告げる。
名前も知らない相手にいきなり接吻をしてしまうなんて失礼だったと
今更後悔しつつも、改めて知りたいと言った風に。

レオノーレ > 探知に夢中で周囲はもちろん、背後の男のペースも気に留めていなかったが
もともと脚の長さが違うのだから歩調はむしろ合わせてもらっていたのかもしれない。
質問なのか、会話の一環なのか微妙な言葉を聞いて
少女は歩くペースはそのままに振り返る。

「え?あ、そういえば。
 私はレオノーレ。お兄さんが言った通り、精霊。
 んー…いろいろ詳しく自己紹介したいところなんだけど、
 私もよく思い出せないんだぁ。まだ…記憶が戻ってなくて。」

生きていくのに必要なことは記憶しているのだが、出自に関わることはまだ。
そのため訊かれても答えられるのは誰かに封印されたこと、
なぜか解けたようで昨日目覚めたこと、くらいにとどまるのだろう。

「あれ…?一匹、…一人?一個?…こっちに移動してるみたい。
 ゆっくりだけど、このまま行くと正面から当たるから気をつけて。」

ポンコツな探知機でも、一応は役目を果たす。
緊張を帯びた声色で忠告して、一つ一つ潰すべきその生き物の顔を見に森の奥深くへと入っていく。

もしも無事相手の仕事の手伝いを終えることができれば、その時
少女は男からもらった魔力を使い、風に溶け混じることで姿を消すのだろう。
お礼の言葉を残し、そしてまたこの王国のどこかに少女の姿として現れる、はずだ―――。

メンシス > 普通に歩けば彼女を追い抜ける程のスピード。
しかし、彼女に案内してもらう立場上、前に出る訳にも行かずに彼女の歩調に合わせる。
ペース合わせに難儀している所で彼女に振り向かれる。

「記憶喪失って奴か。
 よく分からんが…お前もお前で大変そうだな
 っと俺の名前はメンシス。メンシス・パールだ。
 王都で冒険者をやってる。…とりあえず、よろしくな」

彼女の自己紹介に返答する形で、こちらも自己紹介をする。
記憶を失っているなんてまためんどくさいことに巻き込まれている彼女に
そんなことは無くて良かったとわが身を振り返る。
いや、一応少女の心配はしてはいるが。

「マジか。…よし、それじゃ…」

柄を握る手に力を籠め、彼女の隣に並ぶ形で立つ。
忠告に気合いを入れ、いざその魔獣と相対すれば剣での攻撃を試みる。

彼女のお陰で何時間も早く仕事を切り上げることができ
その事に感謝をしつつ、彼女に別れを告げる。
風に溶け込むように姿を消したことに驚きつつ、またの邂逅を期待する。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からレオノーレさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からメンシスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルゥさんが現れました。
ルゥ > 遠征の帰り道
他の者のように馬車や馬で…とも方法はあったけど。
そんな早く帰りたい場所でもなく、のんびり森を歩いたり、川沿いを歩いたり
森をぬけて開けた場所は、王都を見下ろせるくらいの草原の広がる丘の上


夜の時間で街の明かりが点在してて、王都なのに明かりの少ない場所もあったり
無意識にもため息は漏れる
風が抜けていくと髪も乱れ、片手で押さえながら

ルゥ > 「外から見てるぶんには綺麗なのに…」

眉をよせながら怪訝そうにして呟く
とりあえず今、身を置ける場所はココにしかなくて
自分の居場所もないから行くしかない

立ち止まってた足をまた進めるために歩き出す、もう少ししたら王都へ城内へと戻っていくために

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルゥさんが去りました。