2016/11/24 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にフォークさんが現れました。
■フォーク > フォーク・ルースはメグメールの森へとやってきていた。
「うう~ん。自然はいいなあ」
思いっきり深呼吸をした。森林の爽やかな薫りが心地よい。
街の外れにではあるが安宿を改修したマイホームを手に入れた。
そうなると、やはり別荘というものが欲しくなる。
しかし別荘を買う金など持ち合わせているわけがない。ならばどうするか?
「自分で作っちまえばいいんじゃん」
木こりから斧を借りて、森へとやってきたわけである。
アイデアはこうだ。樹の上に小屋を作る。樹の上なら猛獣も近寄ってこないだろう。
早速、男は豪腕を奮って小屋の資材に使う木を切り始めた。
コーンコーン。斧が木を穿つ音が響き渡る。
■フォーク > 幹を削りに削った木に、足を置く。
「倒れるぞ~~~~い」
別に誰がいるわけではないが、木を倒す方向に向かって声をかけるのは木こりのマナーと斧の借り主から聞いている。
ぐ、と足に力を込めると、木はゆっくりと倒れていった。
木を切り倒してからが大変だ。床に使う平板をつくったり、柱につかう部分を形成しなくてはいけない。
幸いなことに、この男は体格の割に手先は器用な方なので、繊細な手つきで鉈で木を削っていく。
「ふふふ、家が出来たら俺はこの森の王様だな。森林の王者フォーちゃんだ!」
独り言が多くなっている。
一人でするには規模が大きい作業をしているので、一人遊びで気を紛らわしているのだ。
こういう作業は寡黙に行うと気が滅入ってくる。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にアルテイナさんが現れました。
■アルテイナ > メグメールの森、とても人が登れそうにないような樹の上に一つの人影があった。
どうやって上ったのかと不思議になるほど整った服装でローブをそばの枝にかけ、太い枝に腰かけ幹に寄りかかりすうすうと寝息を立てている。
…ここ数日人の群れの中に居続けたが為ふと森が恋しくなり、適当な場所を探した結果日当りのいい一本の木にたどり着いたのだ。
どうにも人の中に居続けるのは肩が凝ってしまう。
それから解放された安心感と温かい日差しからぐっすりと眠りこんでしまっていた。
「--るーーーい」
微睡む耳にそんな声が聞こえる。
それと同時に隣の木が傾き始め…それに寄生していた蔦が引っ張られる。それはその蔦でつながれた別の枝も揺らし…
「ぇ…」
そのうちの一本が彼女の服の肩口をひっかけた。
寝ぼけ眼に傾ぐ体…
「きゃああああああ!?」
それはそれは綺麗に真下にあった茂みに落っこちた。
■フォーク > 木を倒したら、悲鳴らしきものが聞こえてきた。
最初は鳥の声かと思った。しかし鳥の鳴き声にしては大きい。
次に獣の声とも考えた。だが獣の咆哮にしては可愛げが有りすぎる気がする。
つまり結論は一つしかない。
「人の声だな、こりゃ」
まいったな、と短髪を掻きむしる。
もし倒れた木の下敷きにでもなっていたらエライことだ。
「……どうやって揉み消すかだな。森の中だから埋めとけば獣が喰ってくれるか」
えらい不穏なことを呟きながら、倒れた木を確認する。
しかし木の下には、何もない。
もしかしたら気の所為だったかもしれない。きょろきょろと周囲を見回した。
「おーい、誰かいるのかー?」
呼びかけをした。
■アルテイナ > 「あぃたたた…」
茂みに落ちたお陰で地面に叩きつけられるのは避けられたけれど寝起きの頭では何が起きているのかがさっぱり理解できていなかった。
もし地面に落ちて何事もなく立ち上がれば人ではないとばれてしまう。
けれど全てがうまくいくわけではなく強い衝撃でスカートは茂みに強く絡みついてしまって立ち上がろうにも地面に足が届かない。
ブラウスも胸元のボタンがいくつか飛んでしまっている。
もしも服が少しだけはだけていれば肩口に緑色の刻印のようなものが見えたかもしれない。
「驚いたわぁ…えっと…何が起こったのかしら…」
起き掛けの頭では近くに人がいるのならそれを隠さなければというところまで頭が回らず
とにかく地面に落ちなかったからセーフという謎の安心感と何があったのかと呆然とするばかり。
貴方には近くの茂みから白い足がつきだし、ぱたぱたと起き上がろうと苦戦しているのが見えるだろう。
■フォーク > やはり人の声がした。近くに人がいるということだ。
男は注意深く周囲を見回したら……いた。
倒れた木のそばの茂みから、白い両足が突き出ていた。
両足は懸命に動いている。
(いい脚してるなあ)
そんな印象を抱いた。
しかし、脚が動くということは脚の主は生きているということである。
男はすぐさま茂みに駆け寄ると、両足の脛の部分をがっしりと掴んだ。男の大きな掌は脛をしっかりと包み込む。
「安心しろ。今、助けてやるからな!」
実に恩着せがましい言い方をしてはいるが、元凶はこの男なのである。
両脚をホールドしたまま、男はゆっくりと下がっていく。さすれば茂みの中の御人も空を見ることができるだろう。
■アルテイナ > 「はぁ…ありがとう…助かりました」
とりあえず引っ張り出してもらったお礼を言う。
そうしてやっと自分が置かれている状況を整理できる。
そうして初めて気が付いた。
いくつか擦り傷ができているけれどそれは問題はない。
けれど落ちる際に裂けてしまったようでスカートはかなりはだけて、
引っ張り出してもらう際にまくれてしまったのかブラウスも胸元あたりまでずり上がっていて…
ボタンもいくつかはずれ片方の方が露わになっている。
運悪く今日はノーブラ…ほとんど胸があらわになってしまっていたことに一瞬頬に朱がさす。
それ以上に形態変化の刻印が見えていることに気が付き小さく悲鳴を上げると胸元を覆うように隠す。
目の前の彼には見られただろうか?
魔法に詳しい相手ならばれてしまっているかも
まずは見たか確認するべきかしら…
「えぇっと…見えちゃったり…したかしら?」
我ながら頭の悪い質問を投げかけた。
■フォーク > 「よーし、でたでた……」
男の動きがピシリと止まる。正確には股間以外の全ての動きが強張った。
茂みから出てきた少女が枝に引っかかったからであろう。大層、ハレンチな格好を晒しているからだ。
特に胸は丸出しになっている。その胸はとびきりだからたまらない。
そんな折り、胸元を隠した少女が訊いてきた。「見えちゃったか?」と。
「……ああ、バッチリとね!」
立派な胸だなあ、と心の中で感心する。
胸に目が行き過ぎて、刻印のことなど最初から気づいていない。そんな知識持ち合わせてないからだ。
「俺はそっちにかけては目利きなんだ。お前さん、大したものを体に付けているんだなあ」
男は自分の両眼を指差しながら、自慢げに胸を張る。
目利きというのは、もちろん胸のことである。自称・女体研究家なのだ。
■アルテイナ > ああもぅ…見られていた。正体がばれてしまったかしら?
いつもの余裕を取り戻すほど冷静にはなれずそわそわとしてしまう。
正体をばらされてしまえばまた生きる場所を変えなければならないのだから。
どうしましょう…どうすれば彼は口外せずにいてくれるだろう。
(殺して埋めてしまえば獣が食べてくれるかもしれないけれど…)
そんな剣呑極まりない手段が頭をよぎるけれど…
昔の私ならそうしただろうけれどせっかく助けてくれたのだもの。できれば傷つけたりはしたくない。
「その…出来れば忘れてほしいのだけれど…お願いできないかしら?もちろんそれ相応にお礼もするつもりだから…」
動揺を隠すようにゆっくりとほほ笑んだ。
とりあえず話だけで解決できればそれが一番だもの。
■フォーク > 少女は黙っていてくれ、と言う。
男は己の四角い角ばった顎に手を当てた。
「俺が口外しなくても、いつかはバレると思うが……そりゃ言うなと頼むなら言わねえよ」
でかい乳なのだ。すでにみんな気づいているのではないかとも考えたが、少女の願いを了承した。
そもそも少女がこんな姿になってしまったのは自分のせいだ。
通常ならこちらが少女に許しを請う立場なのだが、なし崩し的にこちらが頼まれる側に立っている。
相手が気づくまで、優位になっておこう。
「で、お礼ってのは……?」
やはり気になるのはそこである。男はフンフンと鼻息荒くお礼の内容を訊ねて。
■アルテイナ > 「…はぁ」
今日はよくよく運がない。よりにもよってこれがわかる人に
見られてしまうなんて。
「そう…ね、具体的に何かと考えていたわけではないのだけれど…できる範囲なら何でも」
笑っては見せているけれど本当は割と真面目に死活問題。
大体の要求は飲むしかないのだからと相手の望みを伺う。
「これでも私占い師なの。あと多少はつてで珍しいものも手に入れられるし…流石に伝説の武器ーとかは無理だけれど。
ある程度貴重な素材を横流しをしたりはできると思うわ?」
さりげなくかつ強く利用価値があるとアピールしてみる。
とりあえずオーソドックスにお金は大事だと思うし…
「その…やっぱりいろいろと困るのよね」
見たところ林業を営む人には見えないから森には木材でも取りに来たのかと推測した。
まさか秘密基地や別荘を作るつもりだったとは微塵も気が付くわけもなく。