2016/10/21 のログ
■ハナビ > 「ボクは元々妖狐だったみたい。君に負けた後魔族の国で修行してたんだけど、そこで出会った妖魔か、魔族かわからないけど…その人に混沌の魔力を流し込まれて、こうなったみたいだよ」
元来あった邪気が、混沌の魔力をきっかけにコントロールを離れて顔を出した。と説明する。
さらに、力についていけずこのままだと近いうちに自分が消滅するか、身体が壊れるか、どちらにせよ死期が近い予感がすること、先日「テンジク」という麻薬を飲まされてさらに覚醒が進んだことを告げる。
「でも、セリオンともう一度戦えて少しスッキリしちゃったなぁ…これからどうしようか」
受けた傷は超再生ですぐにでも回復していく。ただ胸にぽっかり穴が空いたような消失感は未だに残ったままで
■セリオン > 「……理解が追いつかないというのはこのことでしょうか」
どこから何をどう聞いていけばいいのか分からない、というのが本音であった。
まず、妖狐という存在が良く分からないのに、そこに魔族かどうか分からないものから混沌というさらに分からない魔力を流し込まれている。
その上にさらに邪気とやらを抱えていて、それが混沌の魔力を引き金に動き始めたと。
おまけに麻薬を飲まされたが為にさらに覚醒が進んでしまったと。
「……分かるか!」
聡明であるはずの女は、思考を放棄して叫んだ。
「はぁ……どうするも何も、貴女、余計なものを抱えすぎなんじゃないんですか?
大荷物抱えて潰れそうになりながら、動けない助けてって叫んでるみたいに見えますよ本当に……」
結局のところ、セリオンはこう考えた。
自分で理解が及ばないものは、世界の誰も理解ができないのだ、と。
「元が妖狐だというなら、その後に付け足されたもの全部、まずは捨てれば良いのでしょう?
それ以外だともう、あとはどうするかなんてひとつしか思いつきませんね」
■ハナビ > 「あはは、だよねー」
うんうんとわかるか!と叫ぶセリオンに同意した。まるで他人事のようだが間違いなく少女自身についての会話である。
「…君に勝つには少し無理しないといけない気がしてたから。それに戻り方もわからない、身体は変えられたままだし、ボクの体液は媚薬と同じになっちゃてるもん。だからとりあえずこのまま…って何かあるの!?」
一つはあるんだ、と驚いた表情で振り向く。先ほどまで張りつめていた獣はもうおらず、今いるのは小動物のように人懐っこい犬のような少女だ。
おしえて、おしえて、と袖をぐいぐい引っ張るのである。
■セリオン > いろいろと興味を持つ性質と、生まれ持った割とできの良い頭で知識は抱え込んでいるが、さすがに分からないことはある。
ここまでねじれてしまった生き物をどうやって戻したらよいのかなぞ、どこの賢者が知るものか。
「それこそダイエットの要領で、使う部分だけ運動させて、いらない部分は搾り出すぞーって念じる勢いのアレで……」
随分と抽象的なアドバイスもあったものである。
が、あとひとつだけと。
何か考えがあるようなことを言えば、ぐいぐいと袖を引いて教えを乞うてくる少女。
「とりあえず、面倒なことは忘れてセックスしましょう」
さて、少女は忘れたのだろうか。
この女、基本的には悪党である。
「体中痛むし左腕はたぶんこれ骨はイカれてるし、物分りのいい大人のままじゃ引っ込みがつかないんですよ。
体液が媚薬と同じ? そりゃ面白い話じゃないですか、さあさあ勝者の特権だ負け犬はおとなしく這いつくばって――」
少しばかり見せた善人面はどこへやら。数日の禁欲生活もたたり、もはや目は先ほどのハナビ並みに獣のそれである。
相手が望む望まないに関わらず、片腕しかろくに動かないというのに意気揚々とのしかかって行くだろう。
さあ、逃げるなら今だ。逃げないのならば間違いなく、毒牙の餌食となるであろう。
尚――これで別に、状況が改善することは無いらしい。当たり前である。
■ハナビ > 「いやいや、そんなことしたらボク枯れちゃうから!? そ、それに気に入ってる部分もあるし…」
ごにょごにょと小声で呟きつつ、妙なアドバイスも間に受けてかんfせてみるもののやはり切り捨てるのは無理だった。当然である。
しかしもう一つの案は気になるもの。くいくいと袖を引いていると返ってきたのはセックスしようの声。
「それ本当に忘れるだけだよね!?」
ツッコミも虚しく押し倒される獣娘。嫌がる様子はない。
少女とて善人ではないし、性格的にはどっちかというと淫乱の部類に入る。気持ちいいことは好きなのだ。
それにセリオンに対して以前のような敵対心も無い。
「きゃうっ…怪我してる癖にどこからそんな力が出てくるのさ…!お返し!」
のしかかられ、押し倒そうとするセリオンに逆に上半身を寄せて、頭を抱きかかえて思い切りキスをしてやる。主導権を奪い合うようにたっぷりと唾液を流し込ませていく。
唾液は淫魔の体液と同等の媚薬成分、そして具現化の魔力を込めて、傷を癒す、という力を込めた。どこまで効くかはわからないがそれが今のハナビにできる精一杯の行為
■セリオン > 「おっ、やり返してくるとは……んっ」
地面をごろごろと転がりながら、どちらが上になるかを競うように体の位置を入れ替える。
それでも最後には、そんなことはどうでも良くなって絡み合うのだろう。
そのうちに傷も癒えていき、いつの間にか左腕も幾分か動くようになっている。
これ幸い、という言葉がぴったりな具合に、少女と口付けながら愛撫を始めるセリオン。
媚薬をたんと飲まされた彼女が満ち足りるまでには、日をまたぐほどの時間が必要となるだろう……。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からセリオンさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からハナビさんが去りました。