2015/10/28 のログ
■ルーキ > 「あぁ。この身体も、使えこなせる程度に慣れなければならないし…」
握り、広げる。その仕草を数回繰り返してから相手へと向き直る。
別段彼女の前で肌を晒すことに抵抗は無いのだが、町に帰るとなると面倒である。
特に道中が面倒だ。何者が潜んでいるかもわからない。
「―――…っ、く……!」
掌が重なる。同時に、放たれた衝撃破がその身を襲った。
内にて力が弾け、一瞬にして全身に浸透する感覚。
外圧的なそれよりも明らかにダメージは大きく、重い。
■ロト > 「然し 魔力は宿しやすそうですし、色々と怪我の治りも早い事でしょう、恐らく」
キチンと彼女が向き直るまで手は出さなかった、
服装や防具 やろうと思えば物質諸諸分解出来る。
全裸で街に帰還したら―そもそも街に入れるのか?どうなのだ?
「人だったら 肉離れは無論 骨が外れます。が、貴女は人をおやめに為られている、そこまでは衝撃波は浸透し無い筈」
一撃分の衝撃波。冷静に放った後は追撃しない。
言う言葉は嘘でも無かった、是は手合せ 命は取らない。これ以上は殺し合いだ。
ただ、放った後は距離を取ろうと さっと後ろに下がろう
■ルーキ > 「そうだな。それはとても有難い」
正面から堂々と……は不可能だろう。
お忍びよろしく、死角から自宅を目指すしかなさそうではある。
「………っ、てて。……なる程な。せめても……人間時に使われなくて良かったよ」
数歩よろめくも、倒れはしない。
受けた片手を緩く振って苦い声を上げた。
「……うん。ここまでにしよう」
「わたしの未熟さが知れただけでも儲け物だ。……ありがとう」
笑いながら礼を紡げば、始めた時のように一礼を。
■ロト > 「で、あれば 問題は御座いません!」
全裸にもししちゃっても 外套位は差し出そうと思う。
それ位の慈悲はしたいし、己の性格上 ばらばら技は何時出すのか疑問すらある。今の技は衝撃波だ。ばらばらではない。
「人のとき…出会ってもし襲われていたら出していたかもしれません、人と魔族でしたし 当時」
おお、倒れない、相当丈夫らしい。
素晴らしい方の眷属とはこのように丈夫なのか、と違う点で感心。
「畏まりました。…此方こそ 実験にお付き合い下さり感謝致します」
構えも解く、礼をされれば 手を合わせて深々と頭を下げて一礼を返そう。
「私 基本 宵闇城に居りますので、また挑みたければお声をお掛けくださいまし。全霊を持ってお相手を致します」
ぐっと握り拳を作ってゆらゆら揺らし
■ルーキ > 外套一枚でも、無いよりは大分マシだろう。
その時になれば有難く受け取るのが目に見える。
「出会い頭いきなり斬りかかるなんてことは、わたしはしないさ」
「あまり争いは好みじゃあないしな」
倒れなかったのはこの身体の賜物だろう。
緩い笑みを浮かべ、ぱっ、と掌を向けて見せる。
「……そうか。まぁ、それより鍛えなくちゃいけないな。わたしは」
「手合わせじゃなくとも……話をしたい時は、その内。キミの所を訪ねるかもしれないよ」
■ロト > 「今は 知り合いでしょうし、一時の平穏です、これが戦乱でありましたらそんな悠長な事は言う事すら叶いません」
「争いは 出来るだけ 避けるのが良い判断です、手を出されれば対応すればよい事ですが」
さて、そろそろ戻らねばならない気が、とちらりと街と言うか城はどちらにありましょうか、と気配を探るそぶりを。
「いつでもいらしてくださいね。 話は歓迎致します。それではお先に失礼致します」
彼女にお別れの挨拶とお辞儀をすると 手を振りながら だんだん姿がすうっと薄くなって行き 最後はひゅうと風に溶け込む感じにいなくなってしまったー
■ルーキ > 「戦乱の世か。……いずれ、そういう日が来るのかな」
「そうだな。手を出されれば返さない道理は無い」
視線を辺りに彷徨わせる。城は多分あちらだろう、と勘で一方指差し。
「あぁ、そうさせてもらうよ。……それじゃ、また」
手を振り返し、見えなくなってしまうまで見送る。
自分も剣を拾い上げ、腰に装備すれば――向かう先は町、未だ変わらぬ自宅へと。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルーキさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からロトさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原)/地下図書院」にヴァイルさんが現れました。
■ヴァイル > 古代の図書院、いくらか階段を下った階層。
書架から落ちた本と積もる埃にまみれているはずの広間は、
今はおびただしい人間の血で染まっていた。
その中心に血染めの剣を手に佇んでいるのが、
焦げ茶髪の少年、ヴァイルだった。
「邪悪感知(センス・イービル)など使わなければ
見逃してやるつもりだったが」
転がる三つの死体を見渡して、そうこぼした表情には多少の疲れが伺える。
四人の冒険者を同時に相手にすれば、冷や汗の一つぐらいは出る。
不要なまでに慎重なパーティだった。石橋を叩いて壊してしまったのだ。
書物の探索を再開する前に、四引く三、逃した最後の一人を始末しておかなければならない。
そう遠くには逃げていないはずだ。おおかた書架の陰に身をひそめているのだろう。
周囲の気配を探る。血の臭いが少しばかり邪魔だ。
■ヴァイル > (……むこうだな)
足を踏み出したその時、
爆破音。魔力反応。
広場を囲む、ヴァイルの背丈の数倍はありそうな巨大な書架のうち二つが
彼めがけて唸りを上げて倒れこんできた。
『死ね、吸血鬼!』
「ほう」
これは驚いた。てっきり尻尾を巻いて地上へ逃げ戻るつもりかと思ったが、
その実反撃の機会を伺っていたらしい。
ヴァイルは特に逃げることもせずに、本棚の倒壊に巻き込まれた。
轟音とともにおびただしい量の埃が舞った。
■ヴァイル > 倒れた書架の反対側で、勝利を確信した術師風の男が
勝利を確信してヒィ、ヒィと顔を引きつらせて笑っていた。
しかしその笑い声は途中で止まる。
胸から生える刃。ヴァイルの姿が、音無く彼の背に現れていた。
『畜生……なんで、吸血鬼なんかが
こんなところに……』
怨嗟の視線を背に投げかけながら、ずるりと倒れ伏す男。
「吸血鬼ではない」
つまらなさそうに、物言わぬ亡骸に向けてそう返した。
今度こそ、生きた存在はこの空間にはいなさそうだ。
■ヴァイル > 吸血鬼、その呼び名は自分に邪悪感知をかけた神官の女が言ったものだ。
他の連中はそれに倣っているだけで、特に意図するところはないのだろうが。
吸血鬼という呼び方をヴァイルは嫌う。随分と人間本位ではないか。
にしても随分ともったいないことになったな、と自分の作った血の海を見やって思う。
神官の女が一番美味そうだったが一番厄介でもあったので念入りにばらばらにしてしまった。
万が一なんらかの奇跡で復活されても困るからだ。
今仕留めた魔術師の男は状態はいいが生憎と好みではなかった。
いくら人を喰う魔族だって死んでいればなんだっていいわけではない。
今の状態は人間風に例えるなら上等なフルコースが雑に地面にひっくり返されてしまったようなものだ。
とても食べる気にはなれない。
「喰えもせず、利用もできない。
何の価値もない奴らだったな」
剣の朱を拭って、そう冷たく断じた。
■ヴァイル > 気を取り直そう。
目的はこのダンジョンに眠っている書物の探索で――
背後の血の薫りに足を止める。
これは……あの神官の女の匂いだ。
寸断された四肢の切断面、悲鳴すら上げられなくなった美しい喉、
そして腑分けられたその奥で動いていた心臓。きっとまだ熱を保っている。
けれどすぐにこのカビ臭い遺跡の空気に冷たくなっていくのだろう。
(……きっと気持ちいいのだろうな)
しばらく下品な食べ方をしていない。
すぐに遠ざかろうと言う気にはなれなかった。
無表情に唾をごくりと飲み込む。
■ヴァイル > 頬をぺし、と叩く。
いくら美味そうでも、皿から落ちた料理を啜るのは全くよろしくない。
たとえ誰も見ていなかったとしても、
そういったところから尊厳というのは崩れてしまうのだ。
俯いていた顔を上げると、ほんの微かに現れていた乱れはもうどこにも見当たらない。
死体と血の海を置き去りに、剣を鞘に収めて、再び図書院の探索を続ける……
ご案内:「メグメール(喜びヶ原)/地下図書院」からヴァイルさんが去りました。