2022/04/30 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にセルウィさんが現れました。
■セルウィ > ふわり、ゆらりと、何処か冒険者らしからぬ可憐な衣装を身に纏い、草原をゆっくりと歩む小柄な少女の姿が一つ。
蒼く透き通った柔らかな髪を靡かせて、時折しゃがみ込めば草を摘む。
「……これで、50くらい…かな。」
なんてことはない、少女が行っているのは薬草集め。
時折依頼される、実入りは然程ではないが、比較的安全な冒険者の仕事。
あまり危険な依頼を受けない少女は、普段からそうした依頼を中心に、請け負っている希有な冒険者であった。
■セルウィ > 「………ふぅ。流石に、そろそろコレだけじゃダメ…かな。」
しかして、そうした依頼だけで生きていくには、やはりその実入りの少なさは問題である。
袋いっぱいに詰め込んだ薬草を片手に少女はつい、宙にぼやく。
時には相応の依頼を受けなければ、生活そのものが危うくなる。
それを受けることそのものに抵抗はないが…その危険性は見過ごせない。
故にどうにも受ける依頼が偏ってしまう訳であるのだが…
「一攫千金…なんて、訳にもいかないし。」
そんな上手い話があればいいのに。
そんなものは無いと分かっていても、時にはそう思ってしまう程度には、少女は相応に俗でもあった。
■セルウィ > 「…とりあえず、戻って考えよう、かな。」
膨らみ切った袋を抱え、少女は歩みを帰路へと向ける。
草原から街道へ、道ながらに足を進めて進んでいく。
何事もなければ…今日もまたいつもと変わらない、日々の一コマ。
そのようなものとして、時間も過ぎていくのであろうか。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にファーンさんが現れました。
■ファーン > 王都に向けて草原内を走る街道が、やや大きめの雑木林のそばに差し掛かって来た頃。
木陰の闇からにじみ出るように突然、ローブ姿の長身痩躯の人影が現れる。
せかせかと早足気味の足取りで、街道を往くセルウィの方に歩み寄ってくる。
「――もしもし、そこのお嬢さん!
帰路を急いでいるご様子のところすみませんが、私の話を聞いてくださいませんか?」
黒のフード付きローブの中から覗くのは、中年差し掛かりの男の顔。
シルエット同様に痩せこけ、色素も抜けてやや灰色がかっている。実年齢よりも老けて見えるかもしれない。
セルウィからは見上げるようなのっぽであり、昼間の陽光下であっても不気味さは十分だろう。
お世辞にもモテるタイプとは言えない顔立ちだ。
そんな怪しさ満点の男が、精一杯相手の警戒を解くように謙った声色を作って言葉をかけてくる。
相手の反応が一目散に逃げるとかでも無い限り、警戒される様子を見せられようとも男はセリフを連ねてくる。
「実はそこの林でキノコを集める依頼を王都で請けていたのですが、『相棒』とはぐれてしまいまして。
その『相棒』なしではキノコを探すのもままならない状況なのです。
すみませんがお嬢さん、『相棒』の代わりにしばし私のキノコ探しにお付き合いいただけませんでしょうか?」
早口気味にそうまくし立てつつ、男は腰のポーチを探り、布の袋を取り出す。
じゃらり、と爽やかな金属音。中には大量の金貨が詰まっているようだ。
「もしお付き合いいただけるのでしたら、こちらをお渡しします。
あ、成功報酬ではなく手間賃ですので、日暮れまでの数時間手伝ってくれるのでしたら先にお納めいただきます。
あとから取り返すようなこともしませんので……」
袋の中の金貨は少なくともセルウィの薬草集めの報酬よりは数割多いだろう。
枯れ木のような指でその重い袋をちらつかせ、だが相手に要らぬ警戒を抱かせない距離感で、返答を待つ。
――だが、用心せよ。
少女が金に釣られて袋に手を伸ばした瞬間を見計らって、この男魔術師は邪悪な術をかけるつもりである。
獣化の術――具体的には『ブタ化』の術を。
■セルウィ > ……怪しい。その男に対して抱いた第一印象はそれだ。
口調こそ彼のそれは丁寧だ。しかしてどうにも、容姿が怪しい。
体格差により見上げるほどの異性で、それも中年の相手、それだけならばまだいいが、黒いフードにローブ姿は、何とも如何にもな恰好が過ぎる。
「あー…えっと。
キノコ探しの相棒…というと、豚、なのでしょうか。」
しかして、ただ容姿が怪しいからと言うだけで無碍に出来る程、少女は冷たくもなければ断り切れるほどに強くもない。故に、ひとまず警戒は抱いたままに、彼の言葉へと丁寧に…姿勢と言葉を正し、問いを返していくことにした。
「豚がそういう事が得意なのは、書物で読んだことがあります。
ですからその、私ではその相棒さんのように上手く探せないかもしれませんが……」
そして、強く断り切れない理由はもう一つ。
報酬だとして、手間賃として渡してくれるという金貨。
……非常に怪しくもあるが、懐が寂しい今、やはりそれは魅力的に少女に映る。
「見つけきれないと、その手間賃だけかかかってしまいますし…」
自然と、その言葉も曖昧な…やんわりとした否定程度に収まっていく。
それこそ強く押されれば、断り切れなさそうな雰囲気はたっぷりだ。
■ファーン > ぴくっ。
相棒は豚のことか?という少女の詮索に、ファーンは思わず眉根を寄せた。
図星をつかれたことで、やや判りやすいリアクションになってしまったかもしれない。
「……え、ええ。はい。豚です。お嬢さんのご明察のとおり、彼らはキノコ探しのプロですから。
ですがまぁ、先述のとおりはぐれてしまいましたもので。
まぁ、ですが所詮はキノコです。豚なしでも根気よく探せば見つかるものかなぁ……と思いまして。
首尾よく見つけられればこの報酬金をお渡ししてもお釣りが来るほどの対価となりますしね。
――ああ、これは然るべき販路とコネがあればという条件付きにはなりますけれど……」
実のところ、『相棒』とは本当にはぐれたわけではない。彼の魔術をもってすればいつでも手元に召喚できる。
こうして少女に金を見せびらかしつつ諂った言葉を並べ立てているのも、少女を誑かすため。
……だがそれゆえに、『見つけられなかったら手間賃だけかかる』という所を突かれるのはちょっと痛い。
「で、ではこうしましょう。相棒の豚探しに協力していただくのではどうでしょう?
キノコよりは探しやすいかと思いますが、やはり私ひとりでは難儀する話ですし。
おそらくこの林の中にまだいるでしょうからね。いかがです?」
それでも、冒険者風の少女が金貨袋から目を離せない様子をみてまだ負けたわけではないと判断して。
ちゃりちゃりと扇情的に袋を鳴らしながら、別の条件を切り出す。
■セルウィ > 男の表情を、紅の瞳が覗き込む。
ぴくりとした眉根の反応、若干ながらの言葉の言い淀み。
「…まあ、人手が増えれば…それはそうかもしれませんけれど。」
如何な理由でそうした反応が返ってきたのか。
そこまで察することはできないが、少なくともそうする何かはあるらしい。
少女としての判断はそうしたもので、故に警戒だけはまだ、抜かないように気を配る。
「それなら相棒さんを……うん、そう、そうですね。
そちらを探した方がいいと思いますし……」
しかして、続く提案もその報酬と言うのも、実に魅力的なものなのは変わりない。
視線をちらりと、男が手にする金貨袋へと一瞥して。
「……前払いで、いくらか貰えるのでしたら。」
少女が答えたのはそんな、妥協した折衷案。
少なくともこれならば、金銭的な詐称などは防げるだろうという思考。
男のたくらみを知らぬが故に、警戒しながらも、その提案に乗ってしまう。
■ファーン > 子供の小柄さに大人の肉感を共存させた、不思議な雰囲気の少女。人間には珍しい真っ赤な瞳。
好色なマグメール人であればそこに性的欲求を見出さずにいられないだろうが、ファーンは少し違う。
――自らの術を行使して弄ぶ『玩具』…と書いてカモと呼ぶような、そんな目線で見てしまう。
彼女のように若い身の上ながら危険な冒険者稼業に身を置く者達は、往々にしてカモ適正があると考えるタイプだ。
もちろん自身が警戒心を抱かせやすい風体の自覚もあるため、こうして自分なりに『努力』をしてみたつもりだが……。
「はい、はい。もちろん前払いにございます。お忙しい身の上であられましょう貴女の貴重な時間を頂くのですから。
こちらの袋1つ分であれば、2~3時間のお仕事の対価に十分足る、数日分の衣食住を賄える額をお渡しできると思いますが……」
残念、さすがにお金を見て一も二もなく飛びつくような甘ちゃんではなかったようだ。
それでも懸命に警戒心を解こうと、不器用な笑顔を作りつつ、靡きかけている少女に追撃の言葉をかける。
具体的な額面は告げず(自分でも大雑把に提示した金貨なので)、その重さのみで対価を提示する。
だが、セルウィが袋の中身を確かめたり受け取ろうと触れてしまったのならば。
その瞬間、男の細い指先から不気味な赤い光がにじみ出で少女に流れ込むだろう。
魔力視の瞳がなくても見えるほどの濃厚で邪悪な力。しかし触れた瞬間の発動なので、気づいた時にはもう遅いだろう。
スポンジに吸われる水のごとく、その魔力は急速にセルウィの全身に周り、少女の肉体を無理やりに変性させていく。
服の中で四肢が骨格ごと短くなり、代わりに掌と足がぐっと伸びるが、それを併せても元の長さの半分程度に。
手足の先からは指が消え失せ、代わりに2つに割れた蹄が生じる。そして骨格の変化に従い、二足歩行を続けることが不可能となる。
さらに鼻骨がぐぐっと扇平に広がり、豚の鼻へと変形する。この変形は鏡でも見ない限り自覚できないかもしれないが。
――そんな感じの、部分的な豚化がセルウィを襲うこととなる。
あえて完全な豚には変えず、精神にも強い改変を加えず、人間の面影を残すのがファーンの悪辣さだ。
もっとも術への抵抗は可能であり、効きが弱まったり無効化されたりする可能性もあるが。
だがわずかでも身体が豚に寄ったならば、もはや二足歩行は不可能となり、よって逃げるのも困難となる。
■セルウィ > 「……それなら、うん。
一応、先に確認だけさせて貰っても、いいかな。」
…無警戒、と言う訳ではない。
少なくとも警戒心は抱いているし、その金貨が本物か…
あるいはそこに仕掛けなどはないか、ということを警戒している。
しかして、それこそが既に男の罠。
悪辣な術を扱い、狡猾にも少女の隙を見逃さずに、提案を続けるその観察眼。
何より年齢と言うその経験の差こそが、明暗を分けた。
少女は確認を提案し、その金貨袋を手に取るだろう。
それこそが罠で在り、その瞬間に身体に走る、瞳で見える違和に気付いても…
それがすでに手遅れなのだから。
「へ――?」
魔力が少女に流れ込む、邪悪で、そして卑劣な魔術。
幾ら少女に魔法の才があれど、それをはじくほどの知識や経験を少女は持たない。
故に変化は容易く訪れる…その四肢から指が消え…骨格が変質していき…
そう、少女の身体が部分的に、豚へと変質してしまうのだ。
視線が下がる、まるで膝まづくかのように低い視点…思わず、呆けた声が出る。
■ファーン > セルウィが金貨袋を受け取ろうとした瞬間、魔力が迸り、少女の肉体のカタチを凌辱せしめた。
当然、蹄に変化した手では袋を受け取れない。がちゃりと重い音を立て、跪いた少女の眼前に袋が落ちる。
ローブ姿の長身痩躯の男は深くしゃがみ込み、ヒトブタとなったセルウィの顎に指を添え、くっと引き上げる。
「――ああ、よかったです。貴女のような冒険者の少女に出会えて!
もう初夏と言っていい時候ですからね、薄着の旅人もちらほら出てくる頃なんですよ。
そんな装いで『豚』の身体になってしまったら、森に入った時にあちこち擦り切れてしまいますからねぇ!」
相手が警戒すべき『交渉相手』から意のままに弄べる『玩具』へと堕したことを確認し、勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
透き通った蒼銀の髪も、冒険者らしくないふわふわ衣装もそのままに、四肢と鼻だけが豚となった哀れな少女。
人間が獣に堕ちた瞬間のこの戸惑う所作は、何度見ても胸のすくものだ。くくっ、と悪辣な笑い声を鳴らしてしまう。
「……ああ、もちろん完全に騙したわけではないですよ?
貴女には先述のとおりお仕事を――キノコ探しでも相棒探しでもいいですが――手伝ってもらいます。
どちらを探すにしても豚の身体になったほうが色々都合がいいでしょう? ええ、色々と!」
もはや作り笑いもやめ、悪辣さを微塵も隠さず、舌舐めずりをしながら少女に早口でまくし立てる。
「そしてもちろんこの報酬は差し上げますとも。ええ、その蹄では持てませんでしょうから一旦お預かりしますが。
私は約束は守る人間ですからね、本能のままに生きる獣ではありませんから……くく、くふふっ!
……あ、ですが言っておきますが、私が術を解除するまでは貴女はその身体のままですからね。
くれぐれも私を置いて逃げ出したりしないよう。でないと一生その歩きかたになりますよ…?」
少女を見下ろし、下衆な笑みを浮かべながらまくし立てる男。その言葉に幾許の真実があろうか?
実際のところは『一生その姿のまま』については嘘なのだが、見抜けるかどうかはセルウィ次第。
――ところで、豚のごとくいびつに広がった鼻だが、変わったのは形だけではない。
嗅覚も強烈に強化されていることにすぐ気づけるだろう。
初夏の雑木林から漂う青臭い木々の香り、土の匂い――そこに紛れて、半豚化したセルウィの鼻の奥をくすぐる匂いがある。
相棒、つまりオスの豚の発するフェロモン。あるいはそれによく似た、高価なキノコが放つ芳香。いずれも確かにこの林の中にある。
どちらを探すにしても、そのみっともない鼻は十分役に立ちそうだ。
■セルウィ > 「な、あ…何、これ…!?」
少女の内心に真っ先に訪れたのは困惑。
一体何が起こっているのか、何をされたのか。
その困惑はそっくりそのまま歪んだ顔と言葉に現れる。
無理やりに、幼い童顔にみっともなく豚の鼻へと変じてしまった顔が、持ち上げられて…紅の瞳が、ローブの男のその見下すような顔を見上げた。
騙された。そのことに腑に落ちたのはその瞬間。
続く言葉を直ぐには紡げぬままに、男が語る…その言葉を耳にする。
「……これが、騙したわけじゃないって…っ
随分と、悪趣味な…っ。いったい何が…目的…っ」
そうして続く言葉を口にできたのは、己がどうなったのかを聞き届けた後。
信じられないような話であったが…今の状況を考えればきっと、それが嘘ではないであろうことは容易に、混乱の極みでも推測できた。そして、そんな男が本当に”完全に騙したわけではない”というのを信じ切れるはずもなかったのだ。
……しかして、どちらにせよこうなった以上、少女に選択肢はない。
仮に本当に一生、このままになってしまうとしたら……
そう考えるだけで、その恐ろしさと悍ましさはこの上ないものが在る。
既にその鼻が変質したことで、言葉すらどうにもどもってしまうし、立つこともままならない。
それが一生など、少女が耐えきれるはずもないのだ。
「……本当に、キノコが見つかれば…
これ、元に戻してくれる、の……?」
ぶひゅりと、鼻を鳴らす。
憎々しい視線で見上げながら、本当に事を成せばそれだけで済むのかと問いながら。
……冷静な思考で、ああどうやら本当に豚になっているようだ、なんて考えながら。
■ファーン > 鼻が変形したことで適切な呼吸法も変わる。
気をつけて喋れば問題ないが、油断すると呼吸や発話の度に『フゴッ』と鼻が鳴ってしまうだろう。
愛らしい少女が発する下品な鼻音は、ファーンの嗜虐心を煽るに足るもの。少女の尊厳に対してもかなりのダメージのはずだ。
「悪趣味ですか、よく言われます。ですが……。
ふふっ、こうして自然の中で獣のように四つん這いになってみるのも良い経験でしょう? いえ今の貴女は獣そのものですが。
所詮人間も獣の仲間なのです。なればこうして四足にて歩むのが自然というもの。
本来ならその邪魔くさい服も脱いでもらうところですが……ええ、今は協力関係にありますからね。
そのような非道は働きませんとも! くく、ふふふっ!」
自己陶酔したような論をまくしたてる男。そんな彼自身は2本の足で立ち上がると、セルウィの背後に回る。
短く変化した脚で懸命に持ち上げているお尻をつんつんと蹴り、林に入るよう促す。
「ええ、ええ、もちろん後で戻しますとも。目的のモノが見つからなくても、夕暮れ時まで働いてくださればね。
今の貴女なら土と下生えに隠れたキノコも、そして私の相棒である豚の存在も感づけるはずです。
その可愛らしい……豚そのもののお鼻でね! くくくっ」
ちゃりちゃり、拾い直した金貨袋を背後で鳴らす。まるで餌で飼い犬を躾けるように、豚となった冒険者を扇情する。
セルウィがファーンに従って林に入るならば。
決して数は多くないが、土の中に良い香りのする何かが点在して埋まっていることに気づけるだろう。
――だが、もっと強烈な匂いが……雄豚の放つフェロモンが木々の合間に漂い、それが徐々に近づいてくることもわかるだろう。
その匂いの発生源に近づくなら、『相棒』の気配がかなり大きな、そして発情した雄豚のものであることもわかるはずだ。
「くくっ……キノコを見つけたらちゃんと教えるんですよ。くれぐれもその場で食べないようにね?」
■セルウィ > 「ふ…っぶ……、さわら、ないで…っ」
男が少女に語る、捲し立てるその言葉は、まさしく蔑むためのもの。
嫌がおうにもそうした言葉に慣れていても…豚扱い、獣扱いには来るものが在る。
年頃の少女に、それはひどい精神的な痛みとして、
自然に仄かな涙が溢れるほどには与えられていた。
容姿のわりに豊満な尻が、ぷるぷると震える。其処を蹴られて、返せるのはその程度の反抗の言葉。
震える足で、慣れぬ手足で、四つん這いで歩を進めて…今は希望に縋るしかない。
「……夕暮れ、なら…見つければ、戻す…
ふぐッ、絶対、だから…ね…っ!」
なけなしのプライドを、今は捨てる。
それをすれば戻れるのだからと、フゴフゴっと、下品に音を鳴らす。
匂いを嗅ぎ、這いつくばりながら林を進み…キノコを…”相棒”を探す。
そうしてそこに在る強烈なフェロモン…それに、顔を歪める。
「フがッ
……キノコも、あるけど……貴方の相棒…も、いる、ね。」
それが強烈なのもそうだが…それが恐らくは発情したものだと…知識の上では知っているが故に。
■ファーン > 「おお、やはりありますか、例のキノコ!
雄豚を無理に調教して探させるより、常道どおりにメス豚を使うほうが賢かったですねぇ、くくっ。
貴女もそう思いますでしょう? 名も知らぬメス豚よ!」
素直にファーンの催促に応じて林に入り、キノコを探し始める少女。
その鼻が下品な音を立てるたびに、くくっ、とわざとらしく笑い声を返す。
ひたすら少女の尊厳を弄びにかかっている。協力関係などと宣っていたが、すでにファーンにはその気はないようだ。
あらかじめ林の中に放っておいた『相棒』の雄豚。
セルウィの放つメス豚の匂いを感じ取り、こちらに近づいて来ている。自身の使い魔ゆえ、ファーンもそれに気づいている。
鳴き声混じりにつぶやく少女の言葉から彼女自身もそれを察知しているようだが、逃げようとする気配はない。
――ならば、程なくしてメス豚は雄豚と対峙することとなる。
下生えをかき分けのっしのっしと闊歩する獣。毛皮はなく、桃色の皮膚からまばらな産毛が生えるのみ。
豚である――だがその身体は巨大。四足歩行の状態で体高はセルウィの本来の身長よりわずか高いくらい。
立ち上がれば体長2mを超える。大型のポニーほどもある体格だが、豚らしく横幅も太い。
体重も数百キロはあり、全力でのしかかられれば少女はもちろんファーンすら大怪我を負うだろう。
『ブギュウウッ……』
低く唸るような音を鼻の奥から放ち、前脚で草地を蹴って威迫するように上体を持ち上げる。
四つん這いの視点ならよく見えるだろう――股間には真っ赤な肉棒がそそり立ち、根元では巨大な睾丸が揺れる。
もちろん男性器は人間のそれとは全く形が異なる。例えるなら、海綿体でできたコロネパン。
肉棒それ自体は成人男性と同程度の太さだが、螺旋を描いているため一回りも太く見えるだろう。
ぬらついた粘膜が根元まで露出し、草の香りを押し分けて強烈な発情臭を放つ。
――だが、半豚化したセルウィにとってその臭いは悪臭とは違う香りとして受け取られてしまうはずだ。
獣の本能、繁殖を希求する本能をくすぐり、人間の理性を薄めていく豚のフェロモンである。
「おやおや……私の相棒、メス豚を見つけて興奮しているようですよ。
このまま私と豚2匹で仲良くキノコ探しと行きたいところでしたが……まずは落ち着けたほうがよさそうですねぇ。
貴女……メス豚としてこの子のお相手してくださいませんか? あ、もちろん先程提示した料金の内でですが」
ちゃりり、金貨袋を鳴らしつつ、悪辣な笑みでセルウィを見つめる。
慣れない四足歩行で森の中。逃亡は不可能でないにせよ極めて困難なことを知りつつの『お願い』、完全に舐めきっている。
そうしている間にも雄豚は鼻息荒く、口角からよだれを垂らしながらセルウィににじり寄ってくる。
背後に周りのしかかってしまえば、その肉体自体が牢獄となり、もはや逃亡は不可能となる。
■セルウィ > 「う、っぐぅ…、私は、セルウィ…!メス豚じゃ…ないっ!」
吠えるように思わず上がる、反論の声。
尊厳を弄ぶ、その蔑む行為へのせめてもの反抗。
今ここでそれに意味がないとしても、そうせずにはいられない。
それに耐えきれないからこそ、少女は冒険者となったのだから。
しかして……そんな反抗が多少なりとも行えたのも、そこまでだった。
近づいてくる、強烈な雄の…身体を疼かせてしまう、芳しい匂い。
ゾクリと震えるような未知の何かが身体に走る。
それが”メス豚”となった己の発情であると、知識の薄い少女は気が付けない。
上げられた尻…そこから覗くショーツの湿りは、それを雄弁に示しているのに。
フゴフゴと、鼻息が無意識に荒くなる。
ぼぉっとした視線で…巨大な雄の姿を見上げてしまう。
「う――あ――」
当然、そこから見える雄豚の…人とは違う、そそり立つ肉棒と、巨大な睾丸も。
そう、思わず見上げて…見つめてしまったのだ。
否応なしに、獣とされたこの身体は、理性を薄めて生殖本能を目覚めさせる。
「お、ち…つけるって…ゥ…ッ
フヒュッ、お、お相手って…ま、まさか…っ」
どこか蕩けたその顔で、にじり寄る豚の前で、その言葉の意味を理解しきるよりも前に…
少女は、物理的にとらわれてしまう――雄豚の、その巨体に。
■ファーン > 「セルウィですか。……ククッ。まあ獣となった今は名前などどうでもいいでしょう。
獣は互いを名で呼びあうことはありません。繁殖の相手であるか、それを取り合う競合であるかのみが重要。
……ほら、『相棒』は貴女を完全にメス豚として、繁殖のための種付け孔として見てますよ!」
雄豚がにじり寄るたび、セルウィを包む雄の性臭も強烈になる。
さらには豚の巨体が放つ体温や心臓の鼓動までもが、衣服を貫いてセルウィに浴びせかけられる。
そのいずれもが、強制的に豚化させられた少女の肉体の『本能』を励起させる。
精神が弱ければ、数分前まで人間だったことすら忘れ、もとから豚であったと錯覚してしまうほどの強烈な情動――。
もはや抵抗の意思を見せないセルウィ。背後に回った雄豚は彼女にのしかかる前に、その臀部に巨大な鼻を埋める。
スカートを器用にめくり、早くも濡れ始めていたショーツの股ぐらを嗅ぐ。強烈な呼気と吸気が一往復、セルウィの恥部を駆け抜ける。
メス豚の熟成具合を確かめるような仕草の後、雄豚は鼻先を用いてショーツをわずかにずり下げた。
まるで人間を犯し慣れているかのような手際の良さ――否、実際に慣れている。
ゆえにか弱いヒトブタをその身体で押しつぶすこともないが、それでも上に覆い被さられれば凄まじい存在感が背筋に押し付けられる。
「ククッ……なんですか、もう貴女も準備万端のようではないですか。相棒も戸惑いなく交尾体勢に入りましたよ。
大丈夫ですよ、この子は定期的に『発散』させてますから、一度出せば満足しますよ。
もっとも……貴女が求める分には彼も応じてくれると思いますが。相棒は私より色男なのでね……」
やがて完全に少女の肉体は雄豚の巨体の下に敷かれ、脱出不可能となる。
その時点ですでにお尻には熱くたぎったペニスがぐにぐにと押し付けられていたが。
『ブフウウゥッ!』と少女の頭上で熱く臭い息が吐かれると同時に腰が押し下げられ、螺旋肉棒が女性器へと闖入してくる。
見た目以上に硬い海綿体が、獣の力で無理やりにでも奥へとねじ込まれ、子宮を目指す。
未経験の乙女の女性器に、人間離れしたペニスの造形はどう感じられるだろうか。
■セルウィ > 「や、やめ…っ!ふぐっ、くぅう…っ!?」
まともな従来の思考であれば、絶対に聞き流さないような尊厳を詰る言葉すら、
今はどうしてか――その本能をくすぐる言葉として機能する。
見られている、雌として、繁殖のための孔として。
その事実を突きつけられて、またゾクリと身体へと熱が走る。
まだ、人間であることは忘れていない。豚ではないのだと、そう思考を保ててはいる。
だが…器用にもスカートを持ち上げられ、あまつさえショーツをズリ下げられれば…
完全に発情してしまった、少女の毛ひとつない…未経験の桃色な女性器が、むわりと雌の匂いを放っている。
その姿は如何に反論しようともきっと、か弱い雌のヒトブタにしか見えないものだ。
「ヒッ、フゴッ…!?ちがっ、これは…っ
あ、……ダメ、そこ…ア、ぶ、ヒぃいいいっ!!?♡♡」
押し付けられた雄のペニスが、鼓動を高める。
本能が励起して、ぐつぐつとナニカが奥底で煮えたぎるのを感じている。
それを何とか抑え込むのに必死で、もはや少女は何もできない。
堅い、うねるような熱さが、下腹部の奥へと入り込む。
人のモノですらない獣のそれが、少女の純血を散らしていく。
ブツリ――赤い鮮血が溢れたというのに、少女の中の何かも切れた音がした。
あがる悲鳴はどこか甘く、人のそれではない…獣じみたものが喉から溢れた。
■ファーン > 人間の性器にはかなり堪えるサイズの螺旋肉棒。だが互いに濡れきっていれば、いずれ根元まで入ってしまう。
雄豚は久々に味わう若き人間の膣の締め付けに、地鳴りのようなうめき声を上げ、総身をぞわぞわと揺さぶる。
ファーンは挿入が上手く行ったか確かめようと2匹の背後に周り……接合部から溢れる破瓜の血をそっと指ですくう。
「……おや? もしかして貴女『はじめて』でしたか? それはそれは……ククッ!
最初に獣の交尾を覚えてしまえば、二度と人間ごときのペニスでは満足できなくなるかもしれませんねぇ?
豚のペニスは哺乳類の中でもかなり凶悪な部類ですからね、よぉくその身体で覚えて帰るのですよ?」
破瓜特有の鮮烈な赤を指先で弄びつつ、ファーンはパン、パンと豚2匹のお尻を軽くたたき、行為継続を促した。
それに応じてピストンが開始される……が、獣の交尾と呼ぶには生易しい、浅くゆったりとしたストロークだ。
雄豚の尻は1秒に1回のテンポで、数センチほどしか往復しない。腰を揺すると表現したほうが正確かもしれない。
それでも後脚の間から垂れ下がるグレープフルーツ大の睾丸はぶらぶらと揺れ、セルウィの後脚にしつこく触れてくる。
――だが緩やかなのは見た目だけ。少女の膣内では螺旋の海綿体が文字通り『暴れ狂って』いる。
腰使いの数倍の振幅で螺旋ペニスが伸縮する。その動きはまるでそれ自体が蛇のように別の生物めいている。
体格相応であろう浅い膣内を力強く深掘りし、Gスポットを含めた膣壁全体をごりゅごりゅと擦過する。
そしてやや細まった先端は少女の子宮頸部を何度も突き上げる。腹腔内に響く、殴られているような衝撃。
しかも切先は子宮口を的確に捉えており、出産時以外には開かない狭孔をこじ開けんとしているよう。
もしその殴打に屈して子宮口が緩んでしまったなら、たちどころに螺旋肉棒はその中ほどまでを子宮内にねじ込んでしまうだろう。
それが豚の男性器、それが豚の交尾なのだ。
「ククッ。さあ、頑張ってくださいね、元セルウィのメス豚さん。
セルウィという人間に戻りたければ、頑張って『人間』のつもりでいてくださいねぇ?
さもなくば……私にも戻せないくらい、豚になりきってしまいますから」
組み敷かれたセルウィの眼前に戻りしゃがみ込んだファーンは、嗜虐的な笑みを浮かべつつ宣う。
ファーンの術だけでは人間を永続的に獣にすることは不可能だが、相手の恐怖と狂気を煽れるなら嘘だって使う。
もっとも……セルウィ自ら完全豚化を望むのであれば、その期待を裏切ることにもなるのだけれど。
■セルウィ > 「フッ…ひぎゅぅッ♡
ブヒッ、わ、わたひの…は、はじめて…っ♡」
目を見開き、大きく仰け反るようにして首を上げ、ひりだすような声が出る。
もはや男の声をまともに受け取ることすらできはしない。
破瓜のショックと、半ば吹き飛んでしまった、本能を縛る理性。
きゅう、ぎゅうぅ…と、少女の膣襞は、雄豚のそれを甘くきつく締め付ける。
「ホごっ!?♡ ぶひゅぅ!♡♡ ブヒィイインッ!!♡」
浅い、やわらかてゆったりとしたストロークですら、その腰から卑猥な音を鳴らす。
触れる熱く巨大な睾丸で、ゾクゾクとまた、子宮が疼く。
内で暴れる螺旋の肉が、胎内から少女の理性をさらに抉り、削っていく。
もはや口から出る声から、人の言葉が消えうせる。
豚らしい、獣の声。びちゃびちゃと地へと溢れる鮮血交じりの雌の蜜。
はじめてだというのに、子宮すらも緩ませて――その内すらも犯される。
人ではない豚の行為で、蔑まれながら少女は人の理性を蹂躙される。
自分が何であったか、どういう存在であったのか、そんなことが薄れ行く。
希望のように吊り下げられた言葉すら…果たして聞き届けているのかわからない。
それほどに…少女は獣として喘いでいた。
■ファーン > 「――ああ、哀れな。意外と早く『堕ちて』しまいましたね……」
『激励』の言葉も虚しく、ブタのそれと相違ない下劣な喘ぎ声で発情を訴え始める少女。
ファーンはどこか寂しそうな表情を作って……もちろんそれは作り物、面の皮の裏で悪辣に微笑みつつ、嘆息をついた。
「いえ。今の貴女こそが人間のあるべき姿。言葉を忘れ、恥を忘れ、赴くままに交わり、産み、また交わる。
服を着たままというのがまだ人間味を残してて不愉快ですが……否、これもまたコントラストとして好し、ですかね?
――さて、ですが豚の交わりはここからが本番ですよ? せいぜい死なないよう、しっかり呼吸を保ってくださいね?」
雄豚も興が乗ってきたようで、突っ張っていた四肢をやや落とし、少女への密着度を増す。当然重量感も強くなる。
鼻息とよだれが少女の蒼銀の髪に浴びせかかり、乙女の香気を獣臭で上塗りしていく。
ファーンは枯れ枝のような指で豚少女の拡がった鼻孔をくにくにとくすぐりながら、雌豚として極まっていく様を観察し続ける。
そしてファーンの宣告どおり、乙女の子宮までも犯し始めた雄豚の男性器はさらなる凌辱を展開し始める。
螺旋ペニスの先端は子宮内でびちびちと魚のごとく暴れまわり、無垢な粘膜を獣の先走りで汚しながら発情を促す。
さらには卵管の開口部までをも探り当て、そこを小突いては先走りを噴射し、その奥にある卵巣の活動を喚起する。
この働きかけが直接排卵に繋がるかは少女の周期次第だが、否応なく女性ホルモンの排出を促すだろう。
『ブゴォオォォォ――――ッ!』
雑木林全体に轟くような雄叫びがセルウィの頭上で放たれ、滝のように涎が降り注ぐ。
ずぱんっ、と巨体の尻が打ち込まれ、螺旋の海綿体が震えながら深々と子宮内になだれ込む。太ももに触れる睾丸が引き締まる。
――次の刹那、セルウィの若き子宮内に熱く粘った液体がどぷりと溢れた。数兆個の豚精子を蓄えた精液が注がれる。
子宮口は肉棒に完全に塞がれており、人間の数十倍の量の精液は漏れることなく子宮に蓄えられるだろう。
獣の仔を孕みかねない初体験に、メス豚セルウィがどのような反応を見せるか。
ファーンはローブの奥でいきり立たせながら、ニマニマとその様子を眺め続ける。
■セルウィ > 「ブヒュッ♡フゴっ、ほごぉオッ!♡♡」
何処か寂しいその表情で見られる事すら、今はゾクリと肌を揺るがす。
この緩やかなストロークですら始まりに過ぎず、本番はまだまだここからである。
そのことが耳の端から聞こえてくれば――ぴくり、ぴくりと耳が揺らいだ。
ずしりと、獣の重厚な重みが肌を沈める。
ぶふりと荒く、獣々しい鼻息が自然と溢れて音を鳴らす。
雄の息も獣の涎も、少女を汚すそれらが今は少女にとって、この上ない発情剤となっている、。
舌を出し、涎を垂らし、豚のように喘ぎ叫ぶ。
子宮ではねる螺旋の肉、それに応じてブシュリと溢れる雌の汁。
疼く子宮、じゅくじゅくとこねくり回される卵管のその先が、ホルモンを増していく。
「ブヒぃいっ!?♡♡ ホブッ♡ ブヒュゥウゥゥッ!!♡♡♡」
そして不幸にも――或いは幸運にも、少女のそこは、その排卵を促していく。
そうした周期…本当に、たまたま…それが直ぐ近くに訪れていたが故に。
トクントクン…滝のような涎を浴びて、卵巣が脈動する。
舌がベロリレロリと豚の唾液を求めるように下品に動く。
完全に、人であること忘れた、メス豚としての浅ましさを見せつけたその時、
ついに――子宮内に、それが放たれた。
「ブギュゥウウゥゥッ!!!?!?♡♡♡」
獣のそれを、未成熟で未経験の子宮が全て受け止める。
ぷつん…と、同時に卵巣から卵子が溢れて、殺到する豚の精子に襲われる。
その顔は換気に溢れ、下品にあえぐ――豚そのものだ。
■ファーン > 「くく、ふふふっ、あはははっ! 私の飼ってるどの豚も貴女ほど下品には鳴きませんよ!
さすがは若い人間だ、豚にしたときの発情っぷりは本物を超えております!
……いえ、もしかしたら貴女こそが生まれつきのメス豚だったのかもしれませんねぇ?」
獣臭にまみれ、獣の咆哮をあげて交尾に興じるセルウィに、ファーンも身を乗り出して嘲笑を続ける。
自らの手が汚れるのもいとわず、乙女の艶やかな髪に豚の唾液をまぶし、手櫛でといていく。
数週間はその臭いが取れないくらいに、少女の全身を獣の体液で汚していく。同時に少女の体温、脈拍を測る。
獣のプロフェッショナルであるファーンは人間の生理学にも通じている。
狂ったように喘ぎ喚くセルウィの不随意な反応と脈動から、強制排卵が始まっていることを察知し、ニッと歯を見せた。
自らの手の内で若き少女の人生が壊れていく様を見届ける、これほどの愉悦がこの世にあろうか?
胎内では子宮をパンパンに膨れさせるほどに豚ザーメンが注入されている。
のたうち回る亀頭とセルウィの狂った喘ぎ声が撹拌を促し、子宮内に零れ落ちた卵子を精液漬けにしていく。
……だが、豚の射精は3段階ある。排卵を促す先走りの噴射、種を打ち込む本射精、そして――。
『フギュ………ッ、ぐ、ゴオォォォ………』
射精を終えた雄豚。セルウィの汚喘ぎとユニゾンを結ぶような低いうめき声を漏らしながら、螺旋肉棒を抜いていく。
だがその時、ペニスの先端からにじみ出る第3の流体がある。
ニカワめいて高い粘性を有した少量の物質は子宮口に張り付き、強い異物感とともに蓋をしてしまう。
完全に肉棒が少女の膣から脱出した後も、白濁は一滴も溢れてこない。
少なくとも1日、悪ければ1週間にわたり豚精液は胎内から流出できず、少女の卵子は胎内にて煮詰め続けられることとなる。
数兆の精子が息絶えることなく子宮内で踊り狂い、乙女の粘膜を汚し、卵子を弄び、さらなる排卵を促す。
豚同士であれば確実な妊娠に繋がるが、ヒトと豚ではどうなるか……。
「……くく。お疲れ様、相棒。満足したかね?
メス豚の方は……どうだったかね、豚としてはじめての交尾をした感想は? ぜひ聞かせておくれ? んー?」
なおもセルウィを拘束する雄豚を左手で撫でつつ、右手はセルウィの巨乳を服の上から下品に揉みしだく。
人間としての恥辱を思い出させるような慰撫で正気に戻るならそれはそれ、戻らないときもそれはそれ。
■セルウィ > 「ブオ゛ッ♡ オッ…ブヒィィッ♡♡」
浴びせられる嘲笑の言葉、蔑まれる人の言葉。
それらが否応なしに、少女の耳から浸みこんで行く。
染み込むのはそれだけではない…豚の唾液、それが煌めく蒼銀の髪を、白く透き通った肌を、余すことなく汚していく。
豚の精がその内から、子宮を埋め尽くして獣のものだと染み込ませていく。
胎が膨らむ、パンパンに…ボコリとその膨らみが明確に見えるほどに。
顔を地面へと堕とし、ぶひぶひと喘ぎながらメス豚は絶頂の痙攣をする。
しかして、それだけで豚のそれは終わらない…最後の仕上げ、そのトドメが待っている。
「フ、ホッ♡ フゴォオオッ!?♡♡♡」
その交尾を、雄と雌の子をなす作業を確実に成すための第三の流体。
引き抜かれゆくその先から、蓋をするようにより硬く…粘つくものが膣を塞ぐ。
ゴポリ、ギュルリ、膣に閉じ込められた数兆の精子が揺れて蠢く。
疼いた子宮が、卵巣が、更に精子に刺激されて――その次を準備する。
ただのヒトであれば起こりえない…豚へと近づいたヒトブタで在るが故に起こる現象。
恐らくは確認するまでもなく更なる排卵を誘発し――少女もまた、確実に孕むだろう。
「ブオ…ァァ…ッ♡ へ、は……っ♡
な、にぃ…♡ こ、こんなの…♡ わたひ…ヘンに、なるぅ…♡」
そして…むにゅりと揉みしだかれた胸を合図に、四散していたヒトの言葉を戻り行く。
それで戻る程度には…少女の理性は、相応にあったようだった。
■ファーン > 「……ああ、よかった! 言葉はまだ話せるようですねぇ!
ヘンになる? くくくっ、貴女はヘンではありませんよ、その乱れた姿こそが貴女のあるべき姿なのですから。
王都でつまらん男の相手をするより、こうして自然の中で獣とまぐわうことのほうが貴女の生き様にふさわしいのですよ。
貴女はそのために冒険者になった……そうでしょう? くくっ」
依然として豚の鼻声混じりではあるが、ヒトの言葉を取り戻していく様子のセルウィ。
ファーンは胸への愛撫をやめ、横に回って膨らんだお腹をさする。精液を溜め込んだ子宮の違和感から意識を逃さないように。
そして、なおも獣臭染み付いた少女の耳に口を寄せ、ありやなしやと吹き込んでいく。
心を砕くに足る豚との獣姦の果て、神経の衰弱しきった少女に偽りの記憶を刷り込むように。
彼女の本来の身の上なぞファーンは知るよしもないが、壊しきった後ならどんなデタラメも傷跡となるだろう。
「……さて、とりあえず貴女にお願いした依頼は完了ですね。相棒は見つかりましたし、興奮も収まりました。
これからキノコ探しと行きたいところですが……貴女は疲労困憊の様子。では今日はここまでと致しましょう。
約束通り礼金もお渡しします。美味しいモノでも食べてくださいね。まぁ……無事に都に帰れたら、の話ですけれど」
ひとしきり少女の張り詰めた腹部を堪能すると、ファーンは立ち上がる。それに呼応して雄豚もマウントを解く。
依然ヒトブタ形態のままのセルウィの眼前に、先程まで見せつけていた金貨袋をがちゃりと落とす。
約束を破り報酬金を与えなければ、この経験はセルウィの中では悪夢で済まされるかもしれない。
人間の社会性の証たる『金』を残すことで、セルウィは人間に戻るだろう――獣として過ごした一時を記憶したままで。
凌辱の報酬である金貨の重みを感じる度に、それを街で使う度に、今後同様に収入を得るたびに、忌々しい記憶を思い出すだろう。
身体の内外に染み付いた獣の臭いを、常に意識しながら街で暮らすことになるだろう。
純粋な人間だった頃には戻れず、さりとて獣になりきることもできず、半端な生き物として長い生涯を過ごすこととなるだろう。
それが人間という、獣の分際で社会なるものを築きあげた罪深き存在に課せられる『罰』なのだ。
――これらはすべてファーンの詮無き妄想かもしれない。
染み付いた臭いは洗えば落ちるし、苦悶の記憶を乗り越えて(あるいはすっかり忘れて)日常に戻れる可能性も高い。
だが、他人の人生に傷跡を残したという実感は、金貨1袋分の投資の対価として十分足る『愉悦』だ。
「それでは、またお会いする日まで……」
すっかり落ち着いた雄豚を従え、凌辱されきったメス豚を残し、ファーンは林から離れていく。
セルウィの豚化は1時間もすれば元に戻るだろうが、子宮に詰まった精液は無理やり掻き出さない限りは流れ出ない。
そしてファーンが言ったとおり、無事に帰れるかどうかは彼女次第だ。
ぐったりしたままここで夜を迎えるならば、さらなる自然の脅威が彼女に降りかかることだろう。
――セルウィがそれを望むのならば、そうするのも良いかもしれない。
■セルウィ > 「ち、ちが…っ♡
私は……ふっ…♡ 獣じゃ、な…っ、そんなことの為じゃ…♡」
嗚咽と甘い喘ぎと、豚の鼻息交じりの、弱弱しい反論。
腹部を摩られれば、嫌でも意識はそこへと向く。
何をされたのか、何をしていたのか――何に、ハジメテを奪われたのか。
ざくりざくりと、それらは心の傷を落とす。
そんなことは無かったはずだと否定をしても、その言葉は記憶の中に染みてゆく。
そうだったのかもしれなかったと、刻まれてしまうように。
「ひ、あ…こ、こんなの…っ、いらな…っ♡」
なけなしのプライドが、その礼金を、金貨袋を拒否させる。
しかしてそれは、もはや強制的に与えられる一つの罰。
記憶に、精神に、心の底に…想起させるように刻まれる悪辣なものなのだ。
自身はあの時、獣に侵され、獣になり果ててしまった。
その事実はもはや如何様にも覆せない。
そして…だというのに、人へとこうして戻ってしまった、半端者なのだと。
蠢き、這うようにして、離れ行く男を少女は追おうとする。
まだ四肢は豚であるが、それでも程なくすればそれは戻るはずだ……。
だが、その心までは、胎内に刻まれたものは変えられない。
染みついたものはいくら洗おうとも洗い流せない。
少女はせめて、人であろうと足掻くのだろう。
元に戻ればぐちゃぐちゃの身体でも、なんとか起き上がろうとするのだろう。
しかして、果たしてそれは無事で済むのか――獣に目覚めた身体は立てるのだろうか。
それは、今の少女にはわからない未来だった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からファーンさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からセルウィさんが去りました。