2021/05/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にネメシスさんが現れました。
ネメシス > 日中のマグメール。
この日、街道の周辺は聖バルバロ騎士団による臨時の巡回が行われていた。
不審な盗賊らしき集団や魔物が出没するようになってきたと王城に陳情が寄せられたからである。

城とは適度な距離を取りつつも、関係悪化は避けたい聖バルバロ騎士団は団員達の訓練も兼ねて哨戒行動を取ることとなった。
とは言え、この集団に手練れは少ない。
よって今回も数名の騎士団員達を1部隊として組ませた上で、常に数の優位を保たせる。

「何かあったらすぐに知らせるのよ。」

部下たちにそう命じたネメシス、彼女は側近たちと街道近くに設置している拠点でお茶を楽しんでいる。
拠点の周辺には護衛の団員達が目を光らせており、異変を見つけると直ぐに対応できるようになっているはずだ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にソラムさんが現れました。
ソラム > 「いちとーにいとー....」

日が地面を照らすマグメール街道。その道の外れにある木々の枝を足場代わりにしながら跳躍して移動しているのは、小柄な体格の少女。14歳ぐらいだろうか。黒いコンバットスーツに群青色のロングコートとややアンバランスな衣服と、背中に携えた身の丈ほどあり、漆黒の刃を持つ片刃のバスタードソードが特徴的。
そして彼女の右手には、コンバットスーツと同色の黒いファイルが握られていた。

「さんとーよんとー………後何だっけ?」

移動しながら歩数を数えていた少女だったが、回数を忘れると気分を切り替え、近くの地面に埋まる形で突き立てられた岩の先端に綺麗に着地すると、滑り落ちる様に岩から地面へと移動する。

「これから、どうしよ、かな」

目的である“周辺の生態系調査”はおおまかに終わった為、やることがなくなった彼女だったが、街道付近に設営された拠点を遠目から視認し首を傾げるが、

「(関わったらろくな事が起きない気がするなぁ………)」

一応警戒と決断すると、コートについているフードを起こすと頭に被り、ツノと白銀の髪、そして赤々とした瞳を称えた目元をスッポリと隠し拠点が何処の組織なのか調べるため、岩に腰を落とすと右手に保持していたファイルを開き、ペラペラと捲り始めるだろうか。

ネメシス > 聖バルバロ騎士団は敵が多い組織の為、常駐する拠点は基本的に堅牢に作られている。
街道沿いに設けられたこの拠点も板張りながら四方に馬防柵を巡らせており、
拠点中央の建屋に籠っているネメシス達の姿を外から視認することはできないようになっている。

「静かすぎてちょっと退屈ね。」

お茶を楽しむことにも飽きたネメシスが、護衛の制止を振り切り建屋の外に姿を見せる。
街道を照らす陽光は温かく、すっかり気を許していた。

「「おい、岩の方に何か居ねえか?」」

岩の上に腰を落としている人影を哨戒中の一隊が発見する。

「「お前、どこの誰だ。 大人しく出てこない。」」

彼らは岩の周辺を取り囲むように展開しつつ、声を掛ける。
数は5人。皆が騎乗しており、機動力は申し分ない。
但し装備が皆軽装なこともあり、個々の戦力は乏しかった。
彼らもその点は理解している為、一様に弓を構えた。

ソラム > ______と言っても、向こうから声をかけてきたとなれば、面倒臭いもないのだが______。

「(うわぁ...一番最悪な奴だ.....)」

岩周辺を取り囲んでいるのを見ると、明らかに自身に声をかけているようだ。
軽装備なのは偵察に来ていたのか、弓を構えているのを見ると、完全に臨戦態勢なのは目に見えていた。

「えーっと......通りすがりの者?です」

疑問形ながらもそう答えつつ、捲っていたファイルをパタンと閉じ、岩から立ち上がり軽く肩を回すと、

「もしかして、彼処の拠点の人達、ですか?」

フードを被ったまま、5人の兵士たちへと問いかけるだろうか。

ネメシス > 「「そうだ、俺らは聖バルバロ騎士団だ。」」
「「そんなことよりお前は誰だ! 先に両手を上げろ!!」」

団員達は口々にフードの人物に声を掛ける。
弦は引かれたままであり、その気になれば直ぐにでも斉射が行われるだろう。

背に巨大な剣をぶら下げており、流石に見過ごすわけには行かなかった。

5人の団員達の怒声が響き渡り、周辺の別部隊の団員達も集まってくる。
当然、それらの動きは副団長であるネメシスの元へと届けられる。

「へぇ~、こんな時間にそんなのが。
不思議なこともあるものねえ。」

拠点の門を開かせ、ネメシスが柵の外に足を運ぶ。
手には槍を握っており、遠方の遣り取りを遠目に眺めている。