2020/04/17 のログ
■クレス・ローベルク > ――男はそのまま道を歩いていく
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にジェイクさんが現れました。
■ジェイク > 王都から離れる事、半日。昼下がりの近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い、その道を遮るように柵が設けられ、
道の脇には幾つかの天幕が建てられ、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは、王都の兵士達。
曰く、此処最近、山賊や盗賊の類が近隣に出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際の所は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという不良兵士達の憂さ晴らしと私腹を凝らすための手段に他ならなかった。
「――――よし。次の奴、こっちに来い。」
でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、彼の率いる隊商を通せば、
列をなしている次の通行人に声を掛けて近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国の兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、御国の為ではなく利己的に国民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアシュトンさんが現れました。
■アシュトン > (春も訪れ、夕暮れが始めても幾分と過ごしやすくなってきた頃合い。
空へと延びて消えてゆく、煙一筋。その根本へと追いかけてゆけば)
「暇だ……」
(岩に腰かけ空を眺めつつ、ぼんやりとしている男が一人。
ここは街の入り口から街道沿いに少しと離れた場所。商人や旅人がたむろし、テントや――あっちの方ではちょっとした酒宴になっている。
何故か)
「裏口から入ってもいいんだけど、あんまり急いでも妙に思われるからなぁ」
(平たく言えば、検問待ちの行列であった。しかし、日が暮れるのが先と見込んだモノ達は既に野宿の準備を進めていたようだ
ここまで混雑してしまった理由も今のところ分からぬが、貴族の道楽か、差し迫った何かか、さて)
■アシュトン > (今日の所は、コレと言った禁制品も所持していない。
毒薬の部類は少々アレだが、素人が一見で見破れるモノでもなし。冒険者の装備とでも言っておけば誤魔化しも利く。
特に急ぐ理由も無ければ、特にやる事もなし。
つまるところ先に呟いた通り、無為な時間を過ごすばかりであった)
「酒盛りにでもこっそり紛れ込むかなぁ。
急ぎの奴がいたら、金でもとって中に入れてやるってのも、アリだけど」
(咥え煙草をヒョコヒョコと揺らしながら、周囲を見渡す。
と言っても、連れて行けるのは一人か二人が限界だ。
時は金なり、商人たちは割と焦っている奴らも多いだろうが。商品ごとなんてのは、まず無理な話である)
■アシュトン > (と言っても、丁度いい『獲物』はそうそう見つかりそうもない。
個人であれば、既に今の状況を受け入れて明日に備えているモノの方が多いのではないだろうか。
男なら素直に金をとり、女なら――とも考えたが、煙草が燃えて岩の上へと灰が散ってゆくばかりである)
「ま、いいさ。急ぐ程の事でもない」
(自由気ままにやるのが、今は一番だと自分の中で結論付けたらしい。
かみ殺す欠伸に混ざって、薄い煙が周囲に散って。
特に何をするでもない男の姿は……暫くの後に、そこから消え去っていた)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からアシュトンさんが去りました。