2019/05/17 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にカインさんが現れました。
カイン > 人の気配が全くなくなった夜の街道。
何やら大振りな棒のような物を担いで歩く男の姿が有る。
棒の先端にランタンを引っ掛け、その明かりをゆらゆらと揺らしながらゆっくりとした歩調である様は、
遠目にはまるで鬼火か何かのようである。

「まさかこんな時間になるとはな…。
 もう少し早く終わると思ったんだが」

そう簡単にはいかないもんだというボヤきと共に空を見上げれば、
煌々と輝く大きな月が見えて肩を揺らす。
幸いにして雨に振られる心配はなさそうなほどに雲のない様子が見て取れた。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレナ=ミリイさんが現れました。
レナ=ミリイ > 狩りに出かけたは良いが獲物を追いかけるうちにすっかり夜中になってしまった。
森のただなかで野宿するわけにも行かず、街道脇まで出たところで焚火を灯し。
狩りで得たウサギの様な魔獣を捌いて肉にしてから火を通していて。

「この調子だと明日も森に入らないといけないかな」

肉に火が通るのを待つ間、道具のクロスボウを焚火の明かりで整備しながら小さくぼやき

カイン > 「このままだと帰り着くのは暫く先、か。
 魔獣退治と言えば聞こえは良いものの、結局追いかけっ子になっちまったな」

担いだ棒……のように見える魔獣の角、それを一瞥しながら嘆息が漏れる。
それなりに強いと思っていたのだが、いざあ見えれば手応えもなくあっさりと終わってしまったのだから無理もない。
どうしたものかと思案顔のまま足取りは今ひとつ速度が上がらない。
と、見えた篝火に不思議そうな表情を浮かべながら近づいていき。

「おや、こんな所で野宿の用意とは珍しいな。
 なにか困りごとでもあったかい?」

そこに居たのが少女だと見て取れば軽い調子で声をかけ。

レナ=ミリイ > 「え………?」

遠火で火を通しながら武器を整備していれば声を掛けられ。
驚いたように相手の方を見上げ、自然と手は腰に下げたナイフの柄に伸びていて。

「狩りをしてたら少し遅くなったから……街道とはいえ夜に移動するのは危険だし」

ボウガンが主力であるがゆえに奇襲をかけられる可能性が高い夜は得意ではなく。
力は大人並みに生み出せるとはいえ体格に劣るゆえに接近戦は苦手であるため野宿することになったのだと。

カイン > 見えた少女はどうやら狩人のようだと様子を見て判断する。
帰ってきた言葉がそれらしいことを裏付けているのを見れば、
ゆっくりと姿を表したまま近づき。

「そいつは大変だな、何だったら護衛しようか?
 それかここで野宿するってんなら、俺もご相伴に預からせてもらえると助かるね。
 ああ、勿論タダとは言わないさ」

幾らか支払うくらいはすると笑って言い返しながら、
敵意がないことを示すように両手を上げて見せ。

「何だったら食料やら酒やらも用意が有るしな。
 どうだい?」

そう様子を伺うように問いかける。

レナ=ミリイ > 「護衛はいい……明日も森で狩りをするから」

相手の提案を短い言葉で軽く首を振って断り。
視線を焼けていい匂いのしてきた肉に向け。
用意していた先端の尖った木の串で突き刺して相手の方にそれを差し出し。

「食べる?」

小さく首をかしげて問いかけ。

カイン > 「そいつはまた…何か狩り損ねた得物でも居るのかい?」

女の言葉に思わずと言った様子で言葉が口をつく。
拒絶されなかったのを見て取れば近くに座り込んで荷物を置き。

「ありがたくいただこう。酒とかパンとか用意が有るけどどうだい」

串焼きをありがたく頂戴しながらお返しにと手持ちを明かし、
問いかけながらも荷物を取り出し。

「俺はカイン、傭兵業をやってる。名前聞いてもいいかい?」

頂戴した串焼きを平らげながら思い出したようにふと問いを投げ。

レナ=ミリイ > 「そうじゃないけど、もう少し狩らないとお金にならないから」

もう一つの肉の塊を平らな石の上に置いて焼きながら質問に答え。

「じゃあ、お酒を頂戴」

飲み物と言えば近くの川で組んできた水が水筒に少し残るのみで。
暗闇の中で汲みに行くのもおっくうだと考えていたため肉の代わりとして要求し。

「私はレナ。傭兵とか狩猟とか冒険業とか何でもやってるよ」

カイン > 「ああ、なるほど。そりゃあたしかに問題だな。
 はいよ、酒で良いかい?一応水も有るけどね。酒もワインとエールとあるしな」

複数の酒を複数の水筒に分けて持ち歩いている辺りが呑兵衛の証拠。
返答に違いないと切実な理由に声を上げて笑って言い返す。
今でこそ金に困ってないものの、覚えの有る状況だ。
相手の要求に応じて一旦ワインと水の入った水筒を投げ渡しながらも、
続いた自己紹介に少しだけ悪戯めいた表情を交え。

「よろしく、レナ。なんでも、そうかなんでも、か…
 お金が問題だってんなら、俺に一晩買われてみる気はないかい?」

そう戯れに問いかけてみせた。
にんまりと意地の悪い表情からからかう気なのが透けて見えるだろうが。

レナ=ミリイ > 「ありがと」

渡された水筒を受け取り、軽く匂いを嗅いで毒などがないことを確認して。
何も入ってないと判断すればワインの入った水筒を傾けて一口飲んで喉を潤し。
続く言葉に小さく首をかしげて怪訝な目で相手の瞳を見て。

「別にいいけど……」

水筒と膝にのせていたクロスボウを足元に置いて。
身体を売ったことがないわけではない。
だがいたずらっ子のような笑みを浮かべる相手を見ればどこまで本気なのかわからず返答に困り

カイン > 「どういたしまして、と。
 元々さっきも言ってた薪使わせてもらうなら、その礼をするつもりだったしね。
 ……いいのか?そりゃまた、どこまで本気と問われれば何処までも本気だけどな」

怒られる程度の事は覚悟していたのだが、何とも拍子抜け過ぎる返答である。
こちらも一瞬あっけにとられるものの構わぬと言われればそれに応じぬわけもない。
クックとどこか楽しげに喉を鳴らして笑いながら近寄ると、
相手の肩を抱き寄せようと手を伸ばし。

「じゃあ改めて口説こうか。レナの事を抱きたいんだが、この後のご予定はどうかね?」

どこか芝居がかった様子で顔を覗き込もうとしながらに問いを投げ。

レナ=ミリイ > 「……予定はないけど」

相手に肩を抱き寄せられれば抵抗することなく容易に相手の腕に納まり。
燃える焚火を見ながらどこか煮え切らないような言い方で返し。

「私はミレー族だよ、わざわざ聞く価値もないんじゃない?」

この国で奴隷として捕まってから、わざわざミレー族の雌を抱くのに許可を得るような男は少なかった。
そういう過去もあって不思議そうに相手に言い

カイン > 「ミレーだろうが、人間だろうが、魔族だろうが、俺が口説くと決めたら相手の意思は尊重するさ。
 そうじゃなきゃ口説く楽しみってのがないだろう?
 ま、犯すつもりだってんなら話は別だがそれじゃ風情もない」

断られる可能性も含めて楽しんでいるのだと笑い飛ばして言い返すと、
ゆっくりと背中を撫でるように手を動かしてぽんと軽く叩き。

「それで、レナはどうなんだい?」

拒否するか否かを改めて問いながら肩を揺らしてから返答を待つように一旦言葉を切り。

レナ=ミリイ > 「そっか……」

自分のようなミレー族でしかもそれほど女性的とは言えない女でも口説こうとするなんて。
物好きな男もいるんだななどと失礼なことを考えながら背中に大きな相手の手の暖かさを感じ。

「さっきも言った。私は構わない。
 人間とか、他のミレー族と違って、私達はそれを特別だとは思ってないから」

そういったところが逆にミレー族狩りをする人間たちには好都合だったのだろうが。
その声には羞恥も緊張も感じられずに淡々と答え。