2015/12/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシャロンさんが現れました。
シャロン > 夜の街道。静かな中を歩く影が一つある。月明かりに輝く金髪を流しながら、革靴の音を響かせて。
最近めっきり多忙で、見回りは愚か息抜きすらできていなかった少女は、中々くたびれた様子で夜の定例見回りに"抜け出し"ていた。
戦争が始まってからこの方、休む暇などないのが辛くてこっそり逃げてきたのである。またこの週末が終われば戦場に戻る羽目にもなろう。
そうなる前に、自分のペースで仕事をすることを目的に、篝火の横を抜けていく。

「……はぁ、冬ももうすぐ盛りですね……」

呼気が白く色づく頃。少女は掌を吐息で暖めながら、夜警の道行きを進む。木枯らしが一陣吹いて、少女の髪を煽り揺らした。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にエデルガルトさんが現れました。
エデルガルト > 木枯らしが、街道にそって掲げられた篝火の間を抜けていく。さぁ、っと風が吹き抜けた後に、忽然とあらわれたのは、すらりと白い影のようなほっそりとした体つきをした一人の女。蔦がうねるような髪に赤い花を咲かせた貫頭衣の女は、どこかぼんやりした様子で、ゆっくり周囲を見回し、そしてゆっくりと、街道に沿って歩き出す。歩く度に翻る貫頭衣の裾からは、白く艶めかしい足先が、ちらり、ちらり、と覗いて。

「ーーーこの匂いは…んぅ?」

ふと、歩みを止めて、すんすん、と小動物のように鼻をひくつかせる。ゆっくりあたりを見回して…覚えのある匂いの方へと歩いて行こう。

「リーシャ…?のような、違う、ような…。」

人影が視界に入れば、歩みを止めて、首をかしげて疑問を発し。花の魔族は迷うように、相手の様子を観察して…。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシャロンさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシャロンさんが現れました。
シャロン > 歩く傍ら、何かの気配。――戦争のせいか魔族も少ないし、旅人でも居るのかしらととりあえず気配の元へ。
その先に見えるのは貫頭衣の女性だ。可愛らしさと美しさの混ざったような、そんな様子。そして何より、髪に咲く花が彼女の素性を示している。
魔族だ。とはいえ随分とまぁ、無防備なものだと思う。獲物を持つでもなく、何処かぼんやりしている印象を受ける。所謂庇護欲を誘うタイプだ。
こうして見かけて、明日には狩られていても寝覚めが悪い。ならば、とゆっくり近寄って。

「もし、そちらのお嬢さん。夜更けの街道は危険ですよ。貴方のような獲物を待つ、神殿の騎士がおります故」

"小さき聖女"と称される少女は、魔族相手にも積極的に対話を試みることで有名だ。――隣人として手を取り生きれば、世界は平和じゃないか、とまじめに思っている。
揺れる篝火に照らされる花の魔族の前にたつと、そっと声をかけてみる。剣に手をかけないのは、危害を加える気がないという意思表示だった

エデルガルト > 相手をやや無遠慮に観察していれば、相手が近づいてくる。よく見れば、見間違えるはずもないほど別人とわかるのだが…何故見間違えたのだろう?と不思議そうに首をかしげる。見間違えた自分を不満に思うように、整った唇はやや尖ったように。

「危険…大丈夫、私、負けない、から…。でも、うん、ありがとう…?」

こくん、と首をかしげて相手の様子を改めて、しげしげと観察しよう。
ふわりと怠惰の魔力の籠もった香りがひろがるも、強い風がそれを吹き払ってしまう。
それもまた不満だったのか、少し悲しそうに、むぅ、と唸って。

「ーーエデルガルド…。貴方は、だぁれ?」

すんすん、と相手の匂いを確認するように鼻を小さくひくつかせながら、首をかしげて相手を見やって。

シャロン > 「ん、大丈夫なのですか?それなら良いのですが……」

風に吹き散らされる甘い匂い。何やら魔力を感じるが少女は特段気にしない。半人半竜の体は状態異常には強いのだ。
ついでに、纏う衣装には神聖な加護を目一杯に織り込んである。魔族の放つ魔力相手には、正しく効果覿面だった。
どこか不満気な彼女の様子には首をかしげるも、誰何されればうなずいて、素直に自身の名を答えよう。

「――シャロン。シャロン・アルコットです。エデルガルトさんですか。気性の穏やかな魔族さんなのですね」

にこやかに言葉を返すと、どうしたものか、と少し悩んで、次いで近くにあった岩まで歩み寄ると、腰の剣を抜き放つ。
すとん、と横薙ぎに岩を薙ぐと、腰より少し下程の高さの平坦な台に早変わり。その上へ軽く跳躍すると、縁に腰を下ろす。

「立ち話も何ですし、お隣如何です?即席の硬い椅子ではありますが、代わりに温かいお紅茶でおもてなししますよ」

懐からは砂糖をたっぷり溶かした甘い紅茶入りの水筒を取り出して、彼女の前に揺らしてみせる。蓋を開ければ、湯気とともに甘い香りが広がっていく。

エデルガルト > 「心配してくれるの?…ありがとう?」

にこ、と嬉しそうに微笑み、一歩、踏み込んで、すんすん、と相手の匂いを小動物のように確かめて。

「シャロンも、良い匂いがする。私は…穏やか…なの?」

こくん、と首をかしげる様子は、少なくとも、敵意は感じないだろう。
どこか、浮き世離れした様子の女は、何か、考える様子の相手に、頭に手を伸ばせば、見る間にそこに生えた果物を、一つとって…。差し出そうとしたところで、岩を真っ二つにする相手に、流石に驚いたように。

「…それは、何?私、まっぷたつ?」

興味を引かれたように問いを発しながら、進められるままに、ありがとう、と注がれたそれに、顔を近づけ、くんくん、とその匂いをかいで…。

「おいしそうな、甘い匂いが、する。シャロンも、どうぞ?」

と、自らに生った実をすすめよう。林檎のようなさわやかな香りを放つその果実は、それだけ食べていても病魔を退けるほどに栄養たっぷりなものだったりする。相手が食べるかどうか、興味津々、といった様子でじぃ、っとシャロンを見て…。

シャロン > 「魔族にもいい子は居るって知ってますから。でも、他の騎士さんはそうじゃないから気をつけてください」

匂いを嗅がれるのは恥ずかしいが、彼女なりの表現なのだろうと我慢しておく。も、ということは他の匂いを知っているのだろうか。
それを問うのも野暮な気がして、あえて問わずに即席の椅子に座る。岩だけあってやはり冷たいのが難点だ。

「いやいや、切りませんよー。切るつもりなら声をかけずにその首貰ってます。っと、どうぞ。温まりますよ?」

ちなみに少女はかなりの甘党だから、紅茶も結構な甘さだ。ティーカップ一杯に砂糖を4杯入れるような、そんな味覚の持ち主が好むレベルである。
口に運べば、僅かな苦味に結構な甘みが混ざり合って、暖かさとともに流れ落ちていくことだろう。そして、茶の返礼に差し出されるのは果実。
見た目はなんとも美味しそうで、艷やかで、爽やかな薫香を漂わせている。すん、と鼻を嗅がせるとそれだけで美味しそうだと思ってしまうほどに。
受け取ると、どうしたものか、と少し考えた後で、そっと口に運んで歯を立てる。外皮を破れば、芳醇な果汁が口の中一杯に広がって。

「ん、ふふ……この果物、美味しいですね――りんご、のようですが、もっと味わい深くて、濃厚なのに飽きない感じが――」

はむ、はむ、といつのまにやら夢中になって果実を食んでいる。半分ほどを一息に平らげると、後はゆっくり味わって食べる方向にシフト。ちびちびかじり始める。

エデルガルト > 「私の、前で、敵意を保つのは、難しい、よ?」

特に、「普通の」相手は。言外に己の能力を仄めかせ。
少し恥ずかしげな相手の様子に気がつけば、嬉しげに笑って…にこ、と無防備な笑顔をシャロンに見せよう。

「もし、斬ってたら…シャロンには、もう近づかないようにする。…ありがと。」

すんすん、と鼻を鳴らしてから、ぺろ、と勧められた紅茶を一舐めし。その甘さに、んふ、と期限の良さそうな声をあげる。
お互いに、気に入った様子に、嬉しげな様子を強め。

「うふふ、そういってくれると、嬉しい。私の、実は栄養たっぷり、だから…。」

夢中な様子に嬉しそうに、んしょ、と隣に座り直せば、身体を擦りつけるようにしながら、紅茶をちびちびと飲み、んふー、と顔を見合わせて笑って。

シャロン > 「そうなんですか?――それでも、気をつけておいたほうが良いですよ。世の中には気合で魔力をはねのける人や、私のような神殿の騎士――そして、龍のような神聖な存在の血を引くものもいるんですから。特にエデルガルトさんは可愛いですからね。魔力を封じられたらそれこそ慰みものになってしまうやも」

人懐っこいなぁ、と手を伸ばし、優しく頭をなでてみる。自分のほうが年下っぽい雰囲気なのに妙に保護欲求を誘ってくるのだ。
擦り付いてくるならゆっくり抱きしめて、なんとなく温もりを分け与えて見ながら、一緒になってお茶と果実を楽しむ。しゃく、しゃく、ちびちび。幸せの味だ。

「ん、近づかないように、ってことは、切っただけじゃ死なない感じですか。――本体が別にいるのか、あるいは単に不死なのか……ともあれ、大丈夫そうですね」

杞憂だったか、とは思うが、それでもこの無防備な笑顔を浮かべる彼女が傷つくのはなんとなく嫌で。
笑顔のほうが可愛いよなぁ、とのんびり考えながら、果物をさらに食べ進める。甘味と酸味が程よく、体に英気が宿る。
栄養満点という言葉に嘘は無いようで、活力が漲るのを感じた。――味が良くて疲れも取れる。正直家にほしい感じの存在である。
顔を見合わせて微笑むと、なんだか仲良しになれた様子で一安心。今夜は見回りもほどほどに切り上げて、彼女と過ごすのも良いかもしれない、などと真面目に考えていた

エデルガルト > 「シャロンは、優しい。」

心配してくれている様子に、素直に頭を差し出すようにして撫でる手を受け入れながら、鼻先を首元にすりつけて。

「可愛い、というのは…、欲情する、ということ?シャロンだったら…いいよ?」

果実とお茶の甘い匂いをさせながら、擦りつける鼻先、首筋をぁむぁむ、と啄むようにしながら、どこかとろん、と表情を蕩かせて

「死なないことはないけど…、私が死んでも、「私」は死なないの。」

彼女が心配してくれているのが嬉しくて、猫がするように、身体を擦りつける。シャロン…、などと名前を囁きながら、すんすん、匂いを堪能し、するり、と腕を回せば、きゅぅ、っと抱きついて。

シャロン > 「ふふ、優しい、ですか?――そう言われるのも久しぶりですね。ん、ふふ、エデルガルトさんは、そう言うのお好み、ですか?一応私は聖女ですから、本来は姦淫など厳禁の筈なのですが、竜の血のお陰でむしろ性欲は持て余し気味だったり、です。最近、こういうのをしっかり表に出せるようになったのは成長かもしれません」

抱きしめて、身をすり寄せて、甘い刺激を味わう。首元に擦り付けられる鼻先は小動物のようだ。食まれるのも同じ。擽ったくて気持ちいい。
彼女の話を聞きながら暖かさを楽しむ。分体ならむしろ真面目に一人欲しいなぁ、などと考える始末だ。

「ふむ、エデルガルトさんはいっぱいいるのでしょうか?それなら我が家でお友達として過ごしながら、樹の実をくれるエデルガルトさんがほしいです。甘くて素敵でしたし……なによりこう、自室が広いので寂しくならなくて済みます」

抱きついてくる彼女を目一杯に抱きしめ返すと、その感触を楽しむ。自分より柔らかくて気持ちいいのがちょっとだけ悲しくなったのは内緒だ。