2021/05/30 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──くーわわわ……」
日の高い時間帯。
プール全体が大体見渡せる位置に設置された監視台の上に腰掛けた金髪の男は、
暇そうな面を隠しもせず大欠伸をかましていた。
今は見ての通り、プールの監視役の依頼(バイト)を請け負っている。
とはいえ、そうそう緊急事態があるわけでもなく、男は暇を持て余していた。
「──まああ平和なのはいいことなんだがな。一応目の保養になるっちゃなるし……」
ふ、と小さく息を吐きながら口元を緩めつつ独りごちる。
視界にはたまに、他のスタッフの策略により面積の少ない水着を貸し出された女性客がちょっと恥ずかしそうにプールサイドを通る姿が見受けられる。
そんなものを見やっては、あーあやられちゃったかー、なんて思ってニマニマしていたりして。
■エレイ > やがて交代の時間が来れば、次の当番の者に後を任せ、自分はその場を離れて何処かへと──
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にプリシアさんが現れました。
■プリシア > ル・リエーの水遊場、幅広い年齢層が水遊びに集まる浜辺を模した遊水エリアの一つだ。
深い場所から浅い場所迄普通に泳ぎ回る人も居れば、浮き輪やボード等の浮き具を使い波に揺られ楽しんでいる人も居る。
勿論、そんな遊水場から外れた楽しみ方をする人も居る訳だが、此の場所での遊び方は人其々と云えるだろう。
「むー…」
今日は学院の休みもあって、お友達に誘われ此の水遊場に遊びに来ていた。
そうは云っても、実は泳いだ事が無いので専らボール遊びに付き合っていた訳で。
今は他のお友達は休憩とかをしている中、水に慣れようと浅瀬で水に浸かって慣れようとしているのだ。
流石に泳ぐ練習は遊びに来ているお友達に悪いし、其れは後にしてせめて。
尤も、水が怖いとの事も無いので、普通にパシャパシャ水を叩いたり、腰辺りの深さの所を歩いていたりするのだった。
只、其の水面を見詰める表情は何処か小難しそうなものではあるが。
普段の服装ではないので、小さな翼や尻尾は目立つかもしれない。
然し同行するお友達と仲良く遊んでいる様子に危険性は無いと気にされなくなった。
其れでも矢張り気にする人は気にする様で、ちらほらと視線は向けられているかもしれないが。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にソラムさんが現れました。
■ソラム > ル・リエーの水遊場にある浅いエリアのと少し深めのエリアとの間にある水面で、浮き具を使わずにプカプカと浮かんで漂う一人の少女がいた。小柄な体格の少女で、見た目は14歳ぐらいだろうか。
黒と群青色を基調とし、腰にはフリルのついた水着を着ており、上に向けられた瞳は、血よりも尚濃い深紅色をしている。
色白の肌に白銀の髪を肩まで伸ばしたその頭の片方の額____右側の額には縦に3本、上へ湾曲した漆黒の角が生えているのが見えるだろうか。
「んー......」
近くを泳いでいる他の人から訝しげな視線で見られるが、当の本人はお構い無し。せっかくの休息なのだ、体を伸ばさなければ損だろう。
腕を伸ばしつつ、水中で垂れたままの自身の尻尾を動かし、浅瀬のほうへ漂っていくだろうか。
「(.....ん?)」
角がピリリと紅い電流を帯びた為、尻尾を止め体を起こし辺りを見回す。
敵襲ではなく、同族に似通った反応____この近くにいるのだろうか。
角が強く反応した浅瀬のほうへ視線を巡らしていると、ふと目に留まったのは、黒いフリルを着た小さな少女。その体からは、ドラゴンの象徴とも言える翼と角があるのが見えるだろうか。
「....同族かな?」
首をかしげて考えてたが、答えは聞いた方が早いと思い、其方へ体を向ける。手足を使わずに尻尾を再び動かし、浅瀬のほうへと泳いでいく。
■プリシア > 向けられる視線には全く反応する様子は無い。
当然だが近付いて来る同族にも。
完全にタンク向きで在る身体能力以外、感知能力も含めてまだ低過ぎるからだ。
不意にスゥッと大きく息を吸い込んで、パシャッと水面に顔を付ける。
然しそう経たずして直ぐに顔を上げてしまう。
顔を洗う為に手で水を掛けたり、御風呂で髪を洗うのにお湯が掛けられる程度為らば大丈夫なのだ。
だが此の広々とした水辺と為ると状況がガラリと変わる。
其処に慣れない意識が働いて、苦手なものの様に直ぐ離してしまうのだった。
「ぷあ、うぅ…やっぱり、むつかしいの。
うーん、なんでなのかな?」
其れに気付いてない所為で、理解出来ずに不思議そうに首を傾げる。
出来ない事に悄気ているのか、尻尾が水中でペタンと垂れた。
■ソラム > 「......水が、苦手なの?」
浅瀬まで泳ぎ着くと手を使って速度を緩めると、少女の横からひょっこりと顔を出し、少女へ問いかける。
彼女の尻尾が水中でペタンと垂れているのを見ると、気を落としているのだろうか。
同族だと確証は得られないものの、可能な限り教えられる範囲は教えようかなと少女は思っていた。
「私で良いなら、手伝うよ」
声をかけた理由を話しつつ、少女へと視線を向け反応を待つ。
空と蒼色のオッドアイに漆黒の髪。両方の側頭部から生える1対の角と背中から生える黒鱗の翼は少女のサイズに合わせて小さくなっているのが見えるだろうか。
■プリシア > 横から掛かる声にピクンッと翼と尻尾が小さく揺れる。
其れが自分に掛かった声だと気付いたからだ。
水が苦手なのか?その問い掛けに首を傾げた侭。
何故為らば其の自覚がまだ無いからで。
「おねーちゃん、誰?学院の人?」
だけど、其れ以前に声を掛けてきた相手は知らない人。
首を傾げた侭でそう聞いてみる。
見た目の年齢を考えれば同じ学院の生徒だから。
そうで無い為らば知らない人に声を掛けられた事に為る訳で。
流石に『知らない人に付いて行かない』とそうした教育は受けているのだ。
其処は素直な対応を取るのだった。
尤も素直過ぎるのが欠点でもあり。
相手が嘘偽りで知人を語れば簡単に信じてしまうだろう。
勿論、其れなりの身分や立場が在ったり、語ってもだ。
■ソラム > 「(学院...?騙すのは苦手だけど、何とかするかぁ)あー....そう、だね」
言葉を切ると歯切れが悪いものの少女へそう答える。
この子の前では学院の人だと言っておくのが懸命だなと思いつつファイルを出そうとしたが、コートの中だと気づくとあとで調べるかと思いつつ、少女の隣に座るだろうか。
「....此処磁場が不安定すぎないかな....?」
楽な姿勢を保ちつつ彼女の姿を把握していると、額の角から一瞬だけだが、再びピリッと微弱な電流が流れたのを確認すると、少女は彼女に聞こえないように小さく呟くだろうか。