2018/08/07 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にジュリアンナさんが現れました。
■ジュリアンナ > 孤児院で暮らしている頃の友人に誘われ、訪れた水遊場。
平民にも開放されている下層のプールで水遊びを楽しんでいるとき、
比喩でもなんでもなく鼻の下を伸ばした男たちに友人の一人が絡まれて、
最終的に己のハイキックで撃退する――――などというトラブルもあったが、
楽しく過ごしていた、ところだった。
気がつけば、仲間内でも一番儚げで気の弱そうな少女の姿が見当たらない。
手分けして彼女の姿を探していたら、彼女に良く似た後ろ姿の少女が、
数人の男たちに囲まれ、見張りの立つ通路の奥へと連れ込まれるのが見えた。
男たちの中に先刻、己が全力の蹴りをお見舞いした者が居たので、
慌てて追いかけたのだが―――――。
己の前には大柄な見張りの男が二人も立ち塞がっており、
此処から先には平民の女は入れない、と言う。
先刻の連中は、ならば貴族か、王族か――――其れは、兎も角。
「でもさっき、あたしの友達が入ってたわよ!
あんたたち、すんなり入れたでしょう、男が一緒に居て連れ込んでた子よ?」
友人の家は其れなりに羽振りの良い商家ではあるが、れっきとした平民である。
本当に身分制限があるのなら、彼女は入れない筈だ、と思う。
勿論、人違いの可能性も否定出来ないが―――――。
腰に両手をあてて胸を反らし、精一杯の威嚇のポーズを取りながら、
ふと、己の身分を明かせば入れて貰えるのでは――――とも考えた。
あまり不用意に家名を明かしたくはないけれど、睨み合っていても、
強面の男二人が己を、先へ通してくれるとは思えないし、と。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にルフェリアさんが現れました。
■ジュリアンナ > 見張りの男たちの背後に伸びる通路の先は、下り階段になっているらしい。
――――友人に誘われて此処へ行く、と言った時、伯父が良い顔をしなかったことを思い出した。
曰く、此処には地下に、秘密の施設があるらしい。
其処では身分や金に物を言わせた連中が、立場の弱い者に無体を強いているのだとか――――
単なる噂に過ぎないのだという話に、最終的には落ち着いたのだが。
ただ、よくよく気をつけなさい、とは念を押された。
となれば、やはり、安易に名を明かして良いものか、どうか。
己は兎も角として、伯父にまで迷惑がかかってしまうのは本意ではない。
家名を明かして入るより、誰かの助けを乞うべきか―――――
此処は、悩みどころであった。
■ルフェリア > たまにはプールもいいかなー、などと思いついた女装貴族。
高級プールを貸しきって遊んでいたが、秒で飽きる。
と、なればやる事はひとつ。
そこらへんで遊んでいる平民の娘でも捕まえてきて、楽しい陵辱パーティーの時間である。
早速手の者に手配させ、地下の秘密のクラブを予約。
そこらへんのカワイイ女の子でも捕まえておけ、と命じた後。
ようやく獲物が引っかかったとの事で、地下施設へ行こうとしたのだが……
「――なに、どうしたのさ?」
入り口でなにやら揉めている様子の所へ近づく。
そこに立っていられたのでは、地下への階段へ進めないのだ。
「もう準備出来てるんでしょ? この子も獲物じゃないの?」
入り口に立つ見張りへと声をかけ
■ジュリアンナ > 見張りの男の態度が、表情が、其の人物の登場でがらりと変わった。
卑屈げな薄笑みを浮かべて其の人物に近づき、違うんです、此の娘は――――と、
低い声で説明を始めたのだが。
「ちょっと、……獲物、って、どういうことよ?」
きり、と眦が吊り上がってしまうのが分かる。
もう一人の見張りが己の肩を掴み、『おい、身分を弁えろ』だとか、
慌てたように口を挟むのも聞こえたが。
己は鋭い眼差しを、やたらと綺麗な顔の――――明らかに身分の高そうな相手に向けて。
「答えなさいよ、……あたしの友達が連れて行かれたの、あんたが関わってるってことなの?」
■ルフェリア > 「おい娘、無礼な……」
「あー、ちょっと待って」
護衛が色めき立つのを制しながら、突っかかってきた娘を上から下まで、嘗め回すように見つめる。
言葉遣いや仕草は乱暴ながらも、内に何故か上流階級のみが持ちえる『気品』と言える何かを秘めている。
これは――極上の女だ。
「ん、キミのお友達はねぇ、ボクが招待したんだよ。
いまから地下で、楽しいパーティーをするからね」
ニコニコと笑いながら地下を示して見せる。
パーティーというには、余りにも薄暗く不気味な地下への階段を。
「――良かったら、キミも来るかい? 特別に招待してあげるよ」
クスリと笑いながら合図すると、護衛たちが少女らの退路を塞ぐように囲む。
逃がしはしない、とばかりに。
■ジュリアンナ > 今にも腕力で排除されてしまうか、と密かに身構えたが、
この場の支配権は、この、新たに現れた人物の手にあるらしい。
此方を品定めするような眼差しがひどく癇に障ったけれど、
友人が『招待』されたのだなどと聞けば――――逃げ道があったとしても、
此処で引く、という選択肢は選べなかった。
「……どうせ、あんただけが『楽しい』パーティなんでしょうね」
だから、貴族なんてものは気に入らないのだ。
己も今や、其の貴族の一員だなんて、虫唾が走るほどだった。
ちらり、と覗いた下り階段の先はきっと、か弱い少女にとって、
地獄のような場所であろう、と思ったけれど―――己は、違う。
か弱くもなければ、繊細でもない、だからきっと大丈夫。
「―――――、行くわ」
此れ以上は無いほどに剣呑な眼差しで、相手を睨みつけたまま。
深く、はっきりと頷いてみせる。
さっさと案内しなさいよ、なんて余計なひと言を付け加えて、
護衛を苛立たせることも忘れなかったが。
■ルフェリア > 「そんな事はないさ――キミの友達も、もう『愉しんでる』頃じゃないかな?」
くすくすと笑いながら護衛へと合図する。
護衛は少女達を取り囲むようにしながら――
怪しげな階段を下り始める。
見張り役の男の案内で、薄暗い地下へと進む一行。
その先には――
■ジュリアンナ > 『楽しんでる』―――――其の表現に、ぴくりとこめかみが引き攣った。
まわりを屈強な男たちに囲まれた状況に、ますます緊張感は高まるが、
もとより、ひとりで逃げる気はさらさら無く。
怪しげな空気を漂わせる階段を、一段ずつ降りて行く。
―――――其の先に、己が見たもの、は―――――。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からルフェリアさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からジュリアンナさんが去りました。