2020/08/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──ある日の夜。
男は人気の少ない夜道を、傍らにいる女性に肩を貸しながらえっちらおっちらと歩いていた。
傍らの女性はだいぶ酒に酔っているようで、殆ど男にぶら下がるようにしながら千鳥足でなんとか歩を進めている。

「……こう激しく酔っ払ってしまってはもつわけもない。とりあえずここに入って休もうず」

ちらりと女性を横目に見遣り、その酔い具合を見て苦笑を漏らす男。
度を越して飲みまくったのか、あるいは極端にアルコールに弱かったのか──それはまあさておき、
男は安宿の前で一度足を止めると女性にそう提案し、返事を待たずにその中へと入り込んでいって。

エレイ > 手慣れた様子でチェックインを済ませれば、女性とともに客室へと姿を消して──
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にキールさんが現れました。
キール > 男が勝手に縄張りにしている貧民地区を酒に片手に歩く男。
その吐息にはすでに酒精が混じり昼下がりからだいぶ飲んでいたようで。
だが、酒だけでは足りないと塒を出てきた男。いい女やら美味いつまみでも転がっていない物かと物色しながら足を進めている。

キール > 太い棒で歩きながら男はコツコツと杖の先端で石造りの薄汚れた石畳や壁を叩き。
いい女がいたら乱暴に手籠めにするか、手に持つ酒に酔わせるか。
はたまた酌でもさせながら女の体を楽しむか。
男は腰の物に血が集まり始めるのを感じながら時折犬の様に鼻を鳴らし、貧民地区の中からまるで雌の匂いでも探そうとばかりに匂いを嗅いでは大きな足を一歩振り出し歩みを進める。
夕暮れで涼しさが混じるとはいえ、昼の太陽によって熱された石畳から立ち上る熱にうっすらと男は汗ばみ始めていて…。

キール > 歩けどいい女が転がっていなければ退屈そうに大きな口を開けあくびを漏らしてから手ぬぐいを取り出し額や項に浮かぶ汗を拭い。
コン、と石畳をもう一度たたき。
周囲を見渡しながら酒瓶の蓋を開け口をつけ胃へと流しこむ。
小腹がすいてきたのか男の鼻は女を探すのを辞めてとりあえず、食欲を擽る香辛料の匂いと肉の匂いに向け歩きはじめる。

キール > 何の肉かはわからないが、香ばしい匂いの肉。
香辛料を少量振って香りたつそれ、小銭を渡し、包みに入れられた数本を受け取ると、
串を手に持ち口の中に。
はぐと、大きめな肉を口の中で噛めば油が広がり、
香辛料の刺激が舌を喜ばせる。
火からはなれてまだ少し。
熱いそれを転がしむぐむぐと咀嚼しながら歩きはじめる男。
小腹が満ちれば女が欲しいが、中々おらずに小さく退屈そうに鼻を鳴らす。

キール > そして男は夜の闇に紛れる様に貧民地区の路地の奥へと姿を溶け込ませていくのであった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からキールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にイズミさんが現れました。
イズミ > そこは王都の貧民地区にある 闘技場
国営の闘技場であれば、勝者には栄誉が与えられるような華やかな場所だけれども、貧民街のそれは食べるのに困った腕自慢達が体を張って日銭を稼ぐという結構悲惨な見世物小屋にほかならない。

その悲惨な闘技者の一人として、遥か東の地からやってきた「シノビ」がいた。

食べるに困ってここの噂を聞き、スタスタと事も無げに敷居をまたいて受付を済ませ、今呼び出しを待っている所だった。

「ちゃんとした果し合いなら、闘技者が一同に同じ部屋で順番を待つとか、ありえないんだけどねー」

などどぶちぶち文句を言いながら、じめっとした薄暗い石畳の…牢獄を思わせるような待機所で出番を待つ。

イズミ > 対戦相手はどの様に選ばれるのかは聞かなかった。
自分の直前、もしくは直後に登録していた人と試合をするわけではないらしい。
ある程度賭けも行われているらしいので、釣り合いそうな相手を選んだりするのかもしれない。

要するに、主催者のさじ加減ひとつ、なのです。

回りの闘技者を見渡せば、緊張している人から、体を動かしているもの、慣れた感じで落ち着いてるもの、全身から殺気を発しているもの、辺り構わず喧嘩を売るもの……そんな品揃え。

イズミ > 持たざるものはこういった惨めな地下闘技場からスタートし、闘技者として名を挙げ、どんどんと闘技所を移り、やがてはマイスター的称号を得て国民的スターとなる。

そんなサクセスストーリーもあるにはあるらしい。

「まあ、私は楽にお金を稼げればいいんですけどね」

待機所隅に陣取り、ぺったりと開脚して準備運動を開始する。
関節の可動域。闘技にはとても重要な要素だけど、武術という文化があまりないのか、同じようなことをしている人は見かけない。

イズミ > 気性の荒い競走馬のように鼻息荒く、筋肉を怒張させてダミー人形のようなものを殴ったり蹴ったりと、騒がしい連中がお多い待機所内。

早く俺を戦わせろぉ!みたいな喚き方しててみてらんない。

そりゃ、街の喧嘩なら身体の大きいのが、女子供に大きな声出して威嚇して掴みかかれば勝てるのかもしれないけど、仮にもここは闘技場。

東の国なら、負けたらハラヲキルとやるようなあれだったりする。

「これじゃ完全に素人の喧嘩自慢コンテストじゃないの」

ため息と同時に本音も隠さず漏らす。
周囲に聞こえても勿論構わなかった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にボブさんが現れました。