2019/05/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にジードさんが現れました。
ジード > 騒々しい繁華街の裏側、その出口に近い場所で一見の店がのきを構えている。
並べられているのは傷薬類のポーションや気付け薬、病薬の類で
一般的なものから如何わしいものまでその種類は様々だ。

「参ったな、ここの所ずっと実入りが悪いときた。
 何かやってるらしいとは聞いてるけど――」

時折ひと目を割けるように通り掛かる人影を相手に商売すること暫しの間。
そろそろ夜も更け始めた頃合いの状態をそう表して肩を揺らす。
ワケありの人間が通り掛かることが多い通りだが、人影そのものが残念ながら少ない様子。
何やら行っていると話には聞いているものの、残念ながらそれで客足が増えることはなさそうだと苦笑い。

ジード > 「獣じゃあるまいし発情期が決まってるわけでもないだろうけど
 書き入れ時がわかりやすいとご相伴に預かる方としては楽なんだけどね」

残念ながら早々都合よくはいかないのが商売の世界というもの。
お手上げとばかりに肩を竦めながらも商売道具の売り物を並べ替えて状態を確認。

「――もう少し材料の質あげたいんだけどなあ。
 効果に大差がないとはいえやっぱり品質がいいに越したことはないし」

口でそうぼやきはするものの薬の材料の仕入れは中々に難儀する。
売り物を買って作るとなると高くつくし品質もイマイチなことが多く、
かと言って自分で取りに行くのはコストが高い。悩ましいと瓶を見下ろし渋い顔。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にハーティリアさんが現れました。
ハーティリア > 「くぁ、あぁ……ん、ふぁ…。」

間の抜けた欠伸を大口に手を添えて零しながら、美女然としたしなやかな風貌がゆるりと繁華街を外れた裏路地に。
眠気、というよりは退屈故に漏らしたような欠伸と、意識が蕩けるような甘い匂いを引き連れたそれは、ゆるりと並べられた薬の前で脚を止めた。

「おや……懐かしいものが。ベリーポーションとか、久しぶりに見たなぁ。」

桃色の液体が入った小瓶を見下ろすようにしゃがみこんで、懐かしげに目を細めて見やり。
大体半日の間、大抵の病気や疫病の進行を止められるという割とすごい薬だが、副作用で薬が聞いてる間発情しっぱなしになるから、むしろ媚薬として重宝された薬だとかなんとか。

「なぁなぁ、これアンタが作ったのかい?」

一見華奢に見える、甘い香りを纏った美女めいた風貌が、ゆるりと首を傾げ、問いかける。

ジード > 「上流階級の人たちが忙しいってのはこの国的には良いことなのかもしれないけどね」

自分の懐が潤わないのであればあまりいい感情はいだきようがない。
肩をすくめて言い返した所で現れたのは見慣れない人影。
男とも女とも取れる風体に抱いた一抹の疑問を押し留めながら
折角の客を逃してはならないと営業モードに切り替え。

「やあいらっしゃい。勿論ここにあるものは私が作ったものだよ。
 用立てが必要ならどんなクスリでも作る自信はあるけどなにか入り用なものでも?」

ハーティリア > 「……どうだろうねぇ。」

彼の呟きが聞こえるが、この国企みごといっぱいで自分が出る幕ないしなぁ、といった意味を込めて呟き一つ。独り言なのはお互い様で、とりあえず、薬を見やる。

「ん~、なんか面白い媚薬とか、香水とかあったらちょっと見てみたいなぁ。あるかい?」

肩掛け鞄を肩にかけた風体は傷薬も風邪薬もいっさい見ず、面白い媚薬かなにかはないかと問いかけて。
高いのでも良いから、と言い添える。

ジード > 「おやまあ。そこまでストレートな注文は久しぶりに聞いたかも」

金に糸目をつけずにえげつないものを求める客は多い。
だが逆にそんな物に手が出る人間となれば当然ある程度立場のある人間ばかり。
持って回った言い回しを聞き取って品を選ぶのに一苦労していたことを考えればずいぶんとわかりやすいと少し笑い。

「媚薬だと女をその気にさせるためのモノから必ず孕ませるようなモノまで色々と。
 変わったところだと相手の意識をすり替えて眼の前の相手の事を別の人間に見せるようなのかな?
 香水は――正直あんまり得意じゃないんだけど。
 人間を発情させるようなものならいくらか用意があるかな」

好みが聞ければいろいろと合わせられるだろうけどとも付け加えて幾つか薬瓶を用意し始める。

ハーティリア > 「え、欲しい薬の薬効は単純かつ明確に、じゃないと説明の齟齬で全然違うの買ったら損だろう?……あぁ、そうだよな、金に糸目つけないやつは面倒臭いもんなぁ大抵。」

食事の注文じゃあるまいし、と笑う彼に首を傾げるが、少しして察しがついたのか、まるで共感するような苦笑いを。
薬の説明を受けるとほうほう、と愉しげにうなずきながら聞いている。

「……なんで説明が女限定?あぁ、普通媚薬は男が女に使うもんなぁ。
 へぇ、それは面白そうだな……香水は苦手か、一応見せてくれると嬉しいねぇ。
 ん~、今の香りと合わせても大丈夫なのが良いかなぁ。」

そう言って、ふわりと香らせるのは、甘ったるい香水……ではなく、淫魔の魔力がひとりでに漂わせる「誘惑(テンプテーション)」の香りで。

ジード > 「それは間違いないね。押し売りも趣味じゃあないし。
 立場がある人間は色々と大変だね」

隠さなければいけないものが多いくて難儀しているのは男も同じ。
少しだけ同情混じりの声をあげてうなずいてみせる。

「男相手に使う媚薬なんてのは――作れないわけじゃないだろうけど
 あんまり状況を想像しながら作りたくないなあ」

男もまた好色な類ではある。少しだけげんなりした表情を浮かべて見せながらも見るのはどうぞと
並べた瓶の封を外して相手に差し出してみせる。

ハーティリア > 「まあ、高いとこに居る人間はどうしたって目に付くだろうから仕方ない仕方ない。」

同情混じりの彼の声にひらひらと手を振り、大体その分楽したり甘い蜜吸ってるのが大半だし、と偏見混じりに締めくくる。

「おや、もったいない…老若男女、全員楽しめるなら楽しみは4倍なのにねぇ。」

ククッ、と喉を鳴らして笑いつつ、一旦漂わせた男を誘う淫魔の香りは周囲に甘く漂ったまま、瓶の蓋を外して差し出されると、瓶の口から、軽く空気を扇いでくんっ、と鼻を鳴らすように嗅いでみようか。

ジード > 「それで私の懐が潤うなら何の文句もないけれど、難儀だとは同情するよ」

声を上げて笑って見せながらもうなずく。
しかし相手の言葉には若干困った様子を隠さず肩をすくめ。

「私にそれは数が多すぎるから一つでいいよ。
 そういう楽しみ方ができる種族が居るのも知ってるけどね」

苦い笑みを浮かべて首を横に振る。
主にフローラル系とオリエンタル系が中心の取り揃え。
なにせ売る相手が娼婦のお姉さまがたなのだからそれに好まれるように作ってある。
最も評判自体は悪くはないが良くもないと行った体。

ハーティリア > 「まあ、潤うかどうかは、流石に俺は知らないけど、とりあえず買い物はさせてもらおうかね。」

肩を竦める彼に今度はこちらが小さく苦笑して、肩を竦める彼にクスリと笑みをこぼす。

「おや、無欲だねぇ。いや、特化して貪欲、なのかな?
 お、良い匂い……だけど、香水は普通の香水なのか。」

くん、と嗅いだ匂いは淡く華やか娼婦の香り、嗅ぎ慣れた「同僚」の匂いに目を細め。
てっきり香水も何かの香薬かと思っていたが、まあ違うなら違いで構わない。

「それじゃあ、とりあえず香水を一通り、発情効果があるやつがあるならそれと……あ、認識入れ替える薬ってのも一服ちょうだい?面白そうだから。 さて、おいくらだろうかね。」

そう言って、また首をかしげようか。

ジード > 「毎度あり、今後ともぜひご贔屓にね。
 景気が良くなればこんな場末の所も活気づくんだけどねえ」

今の所はあまり実感がわかないと困り顔で言い返す。
相手の言葉にクスリと笑ってうなずき返す。

「そりゃ変なもの仕込んだら俺が姉さん方に殺されるよ。
 頼まれたらそういう香水も作るし作れるけどね」

流石に店頭には置いてない。注文を受けたものを全て包んで相手に差し出し。

「そろそろ店じまいするつもりだったから丁度良い区切りになったよ。
 気に入ったらまた来てくれると嬉しいね」

ちゃっかり付け加えながらの笑みを向け。

ハーティリア > 「こちらこそ、面白いものが買えてよかったわ。」

うっそりと、どこか妖しく愉しげな笑みを浮かべれば、包んでもらった中身を鞄の中に入れて。

「あはは、確かに。花街の姐ちゃんは怒らせると怖いからねぃ。……ん、まあまた見かけたら来させてもらおうかね。」

さて、彼が店じまいするというのなら、自分もそろそろ帰ろうか。
ぐっ、と体を伸ばすと、またふわりと甘い香りを纏うように漂わせ。

「それじゃあ、薬屋さん、ごきげんよう。また、縁があれば?」

ジード > 「止はしないけど極力悪用はオススメはしないよ」

もう一度喉を鳴らして笑いながらうなずき返し。

「またご贔屓に、それではまたね」

立ち上がり言葉とともにそう一礼してみせるとトンと音を立てて床を叩く。
その後にはフッと影を落として消え去る男と店の姿。
あとに残るのは静かな路地の静寂だけ――

ハーティリア > 「はっは、さぁて、それはまあ、お楽しみに。」

くっくっと喉を鳴らして笑う間に、床を叩く音と共に忽然と消える見せ、愉しげに目を細めれば。

「あぁ、それじゃあまた。」

男も、スゥッと闇に溶け込むように姿を消して。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からハーティリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からジードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にヒューさんが現れました。
ヒュー > 散財した後の小遣い稼ぎの帰り道。
男の背後には半死半生の男たちが積み重なり苦悶と呪詛の声を漏らしている。

「おう。世話んなったな、この金はありがたく使わせてもらうぜ。
アコギな金の貯め方を続けるんだったら、また来るからよ、しっかりため込んでおけよ。」

かなりの量が入った金貨の袋を回収し男は満足げに貧民地区の路地を歩く。
これで相手が店を畳み真っ当に働けば突いたりもしないが、そうできないものが大多数で、男はまた湯水のごとく金を使い貧民地区に金を流し循環していく。

「しっかし、こうしていると、畜産か養蜂やってる気分だな。 まぁそれはさておき。今日はどこで飲むかね。」

手の中で弄ぶ便の中の酒もだいぶ心もとなくなっておりため息をつきながらちびりと一口。

ヒュー > 「やっぱり養蜂か? 蜂蜜に色も近いしな。」
等ととりとめもないくだらないことを考えていれば後ろから駆け寄る気配を感じ取れば瓶を空にするように煽ってから、振り返りざまそれを叩きつける。
鈍い音と、倒れる音が立て続けに生まれ、消えていく。
そして、地面に寝転がり呪詛の声を漏らす相手を見下ろすと、戦意やら意識を叩き折る様に、容赦のない踏み付けへと移っていく。

「声も上げずに突っ込んできたのは褒めるが、もっと足音上手く消してから来いや。」

路地裏に響く鈍い音。時折変な音や小さな悲鳴が混じるが、それで止まる事も無く。
命に別状はなく、骨も罅が入る程度ときっかり手加減をしながら相手を追い込み終えてから。
しゃがみ込む。

「ほら。 お前のせいでおれの酒瓶が壊れたんだ。弁償してもらうぞ?」

そう宣言すると、ごそごそポケットを漁りはじめ硬貨が少し入った袋を見つけ、口を開けると、空になった酒代の分だけ抜け取り相手のポケットの中に。
個人で稼いだお金には極力手を付けず、組や事務所で保管してある金は根こそぎというマイルールに従う男。

「ありがとうよ。 お友達の所に送ってやるから養生しろや。」

はっはっはっと笑いながら、ぐったりとした相手の足をひっかけ、折り重なった男たちの方へと蹴りぬいた。

大の大人が宙を舞い、ズシャリと肉と肉がぶつかる重い音が響き、さらにもう一度苦悶の声が響く。

「うむ。ごみは一纏めにしておけば、だれか片付けてくれるだろう。」

一仕事したと満足そうな笑みを浮かべるのであった。

ヒュー > そして男は何事も無かったかのように路地を進み、遂に背後の山も見えなくなる。

山が日ごろの恨みから報復されようが、弱ったところを他の組織が叩こうが男に取っては些末な問題で、すでに記憶にも残っていない。

「あぁ、酒代おいて、事務所の酒を貰って来ればよかったか…。ん。いや、まぁいいか。戻るのも面倒だ。」

やれやれとため息をつくと路地裏の酒場が並ぶ通りに出てきて、どの店に入ろうかと、視線を巡らせていく。

馴染みの娼婦や、店主には金払いも良く愛想を向けてもらえるが、一度絡んだり叩きのめした者達は決して視線を向けてこない。

「やれやれ。 もっと気の強くて面白い奴が転がってないもんかね。」

等とぼやきながら、こちらに好意的な視線を向ける相手の一人を手招きで呼び、少し多めに金を渡し、ウィスキーの瓶を新たに買って来させる。

「おう。まだ店決めてないからな助かった。」

にやりと楽し気に笑みを向ける。釣りはいつもの如くチップとして娼婦のポケットへ。

「たく。痩せてるじゃねぇか もっといいもん食って抱き心地いい女になれよ。 そうすりゃ可愛がってやるからよ。」

等と笑いながら、先ほど巻き上げた金貨の内の一枚をぽいと放ると、再び歩きはじめる。

ヒュー > どうせなら喧嘩を吹っ掛けられたり美人に声を掛けられたり、なんぞ面白いハプニングにでも巻き込まれない物かと、碌でもない事を考えながら重くなった酒瓶の蓋を開け口をつけ流しこんでいく。

「んっ…ぐっ…ぷはっ。」

それとも美人さんが目の前を通らないもんかと視線を何気なく遠くへやる。

ヒュー > 視線を向けたからと言って何かが起こるわけもなく。
男は再びぶらぶらと歩きはじめる。
時に出店があれば冷やかしたり、肉の串焼きが在れば試しに一本買って食べながらぶらぶらと散歩を続ける。

ヒュー > 「しかしこの辺りもだいぶ大人しくなったな…。」
昔は少し歩く度に喧嘩を売られたり、囲まれたりとなかなか楽しかったのだが、
ここ最近はそういった輩を締め上げてはリリースしているため、男の顔が広まり、治安が改善したためである。

その治安も男がいなくなれば崩れてしまうような脆いものだが、あとはここの住人がするものであり、男は特に干渉をするつもりはなく。
串にささった肉を歯で挟み引き抜くと空を見上げながら口の中にしまい咀嚼し始める。

ヒュー > 「おぉ...ぶらぶらしている間に出店が閉まりおった…」

串一本と酒しか胃袋に入っておらず、
男の胃袋はぐぅぅぅっと大きく鳴く。

「まったく。 どこの飲み屋いくか…。」