2017/10/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にミルミルさんが現れました。
■ミルミル > からん、ころん、からん、ころん。
貧民地区の広場にカウベルの音を響かせて、
『牧場直送 搾りたてミルク 試飲もできます』
と、書かれた黒板とイーゼルを前に、木製カップを手に佇んでいる。
「やっぱり今日はあんまり売れないなぁ…」
今日は朝からミルクの販売は低調だ。
少し肌寒いし、あいにくの曇天。がぶがぶミルクを飲む気になれない天気である。
傍には銀色のミルクタンクが3本ほどあるが、まだたっぷりと残っていた。
これをさばいてしまわないと、牧場のおじいさんは困るだろう。
おじいさんの代わりに、重い荷物を…といっても獣人族だからさほど重くはないが、
街まで運んできて、販売のお手伝い中。
それに、折角美味しいミルクなのだ、何が何でも売ってしまいたい。
「美味しいミルクですよ~。搾りたてですよ~」
とは声をかけてみるものの、足を止める人はいない。
はぁ、とため息を付きながらも、どうですか~、と声をかけ続け。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にエレイさんが現れました。
■エレイ > くわわ……と大欠伸をしながら金髪の男が一人、貧民地区の通りを歩いてくる。
周囲の人々が秋の装いに身を包む中、男は未だ腕を露出させた半袖姿である。
「……。そろそろ俺も長袖にしといたほうがいいかねぇ。──ん?」
周囲を眺め回しながらそんな独り言を漏らしつつ、やがて広場に差し掛かると聞こえてくる声にふと足を止めた。
どうやら牛乳を販売しているらしき娘の姿を見つければ、ほう、と小さく声を漏らし。
そちらへと、おもむろに歩み寄っていって。
「やあやあコンニチハッ。ちょいと試飲してみてもよろしいかな?」
にへらと笑みを浮かべながら声をかけると、娘の側の黒板を親指で指し示しながら問いかけた。
■ミルミル > 声をかけてはいたものの、なかなか足を止めてくれる人はいない。
そんな中、こちらへとやってくる青年の姿を目に止める。
声をかけられると、嬉しそうに牛尻尾がゆーらゆら。
「こんにちは!どうぞ、美味しい搾りたてのミルク!」
試飲にしてはなみなみと注がれた木製カップを手に、相手へと差し出し。
さあ飲んで!と期待を込めた眼差しを向けながら、
「今日はたっぷりありますから、いっぱい飲んでください!どうぞ!」
と勧めて、感想待つ。
とはいっても、ただの牛乳である。多少濃厚さはあるだろうが、本当に普通の牛乳。
■エレイ > 「おうサンキューだぜ」
期待の眼差しを向けられれば、そいや今日ちょっと肌寒いし売れてないんだろうなあ、なんて察しながらも
笑顔のまま差し出されたカップを礼を言って受け取る。
たっぷり注がれた牛乳を、カップを大きく傾けぐびぐびっと一気飲み。
「──くはー! うむ、美味い。俺は実は牛乳を好み手で味にもうるさいのだが見事な味だと感心するがどこもおかしくはないな。
せっかくなので売上にも貢献しようと思うのだが一本いくらかな?」
空になったカップを返却しながら何故かドヤ顔で味を絶賛。
それからちらりとミルクタンクに視線をやると値段を訊いてみて。
■ミルミル > なかなかの飲みっぷりに、目をきらきら輝かせ。
「ねね、美味しい?美味しいよね?」
思わず食いつき気味に感想を求め。
そして、違わず美味しいという感想に、牛尻尾はふりふり、牛耳もぱたぱた。
「でしょでしょ!美味しいよね、牛乳!
お買い上げありがとうございまーすっ、ちょっとサービスして、ええとー…」
価格をつげたあと、小瓶に入ったミルクを2本取り出す。
1本サービス、ということらしく、にこやかな表情で差し出して。
ミルクタンクの分をきちんと小分けにして牛乳瓶で売っているから、
価格としてはお安いものだし、このあたりの市中で売っている価格と大差ない。
「ねね、お兄さん、もっとミルク飲む?
今日はあんまり売れないから、試飲用がまだあるんだ」
そう声を掛けつつ首を傾けて相手を見て。
■エレイ > 「お? ああいやスマン、コレも勿論もらうけど……俺が言っている1本というのはだな」
2本差し出された牛乳瓶を片手で受け取りつつも、軽く頭を掻き。
ミルクタンクの側まで近寄れば、その頭頂部をぽん、と叩いて。
「こっちの1本なんだが。ってゆーか、多分今日みたいな日だとロクに売れてないでしょう? というわけで全部貰おうか!」
などと、異様に太っ腹なことを笑顔で言い出すのだった。
「ところでこれは搾りたてと言っていたが……ひょっとして、そこから搾っちゃってたりするのかね?」
それから不意にそんなことを言い出せば、彼女の豊かな胸元をぴ、と指差しながらニマニマとスケベな笑みを浮かべつつ
セクハラ発言をしたりして。
■ミルミル > 「え?」
相手がミルクタンクへと歩み寄る姿を視線が追ったあと、ぽかーん。
「えええ?!」
驚いて声を上げると、目をぱしぱし。
牧場などに置いてある銀色のアレ。それを1本とは。
「お兄さん、そこまで牛乳好き?それは嬉しいけどっ」
嬉しいのと驚いたので何とも複雑な顔。でもやっぱり嬉しいのか、声は弾む。
そっちの値段だとー、と価格を伝えたものの、ずいぶんお安い価格を告げたのはサービスのつもり。
そうこうやりとりをしていたところで聞こえた言葉に、顔を赤くしては、
「も~~~っ!違うよぉ!ちゃんと牧場の牛さんのミルクだよう!
………でも、お兄さん、あの…そのぅ、飲みたい?」
当然ミルクタンクの中身は正真正銘の牛乳だが。
不意に言葉を区切って、じー…と相手を見つめる瞳はちょっとトロン。
意味ありげな言い方をして問いかけては、自然と興奮を覚えたのか、もじ、と内腿を擦り合わせ。
■エレイ > 「フハハハ! まああさっき言ったように牛乳は好きなんだが……最初に見かけた時君が溜息しているのが見えたのでな。
せっかくなので助けになってやりたいと思った系の話があるのだよ」
流石に驚いた様子の彼女にケタケタと笑ってみせ。
そんな風に言いながら、提示された値段と、先に渡された牛乳瓶のぶんも含めた料金を──正確には多少お釣りが出るだけの金を彼女に渡す。
「はいよ、釣りはいりません。──え? 飲みたい、て……出るのかね?」
顔を赤くする様子にニヤニヤしていたが、一旦区切られた後に出てきた言葉に目を丸くして。
それからキラリと目を光らせると、内緒話でもするように顔を近くに寄せながら小声で問いかける。
腿をすり合わせる動作も、ちらりと見遣り。
「それなら……ぜひ飲ませてもらいたいですかな。ココじゃあアレだから、場所を移したいところだが……
ああちなみに俺はエレイといって謙虚な旅人で冒険者だが呼ぶ時は気軽にさん付けで良い」
悪戯っぽく囁きながら、さり気なく腰に手を回し。
ふと名前を訊いていないのを思い出すと、まずは自分から自己紹介。それからそっちは? と言うように笑みのまま視線を向け。
■ミルミル > 告げられた言葉に、目をきらきら、いい人だ!と相手を見つめ。
そして、ありがたく料金をいただいて、おつりはいい、というから、
更に瞳がきらっきらに。
「ありがとう!」
お礼はきちんと告げて、おつり分はお駄賃ということでありがたく頂いて、
メッセンジャーバッグのポケットに仕舞い込んで。
からん、ころん、と軽やかなカウベルの音が響く。
「うん、あたし、おっぱいから…ミルク、出るの」
言ったあとで、小麦色の肌でも解るくらい真っ赤になってしまうが、
小声で伝えたあと、はぁ、と熱を孕んだ吐息が零れ。
切なげにもじもじと内腿を擦り合わせてしまうのは、発情スイッチが入ったかのようで。
「ミルク買ってもらったし、いっぱい…お礼、したいし。
えと、あたしは、ミルミル。…うん、エレイ。…あ、エレイ、さん」
もちろんお礼の方法は察して然り、だろう。
頬を染めつつ、名を伝えて、腰に手が回ると、ひくん、と身体が跳ねて。
じゅわ、と熱い蜜が濡らす感覚を覚えると、牛尻尾がくたぁっと下がり。
相手がどこぞ行こうといえば、そのまま付いていくつもりだろう、
身を寄せながら、息を弾ませ、甘ったるいミルクの匂いを立ち昇らせている。
■エレイ > 「フフ、そーかそーか。……なるほど、君はミレーではなく正真正銘の獣人チャンであるか」
真っ赤な横顔をニンマリ笑って見つめながら、腰に手を触れるとはつりと瞬きした後、
そんな事を呟く。
どうやら、この男はそういうことが判別できるらしい。
「ミルミルちゃんだな。礼に及ぶようなことでもないが……ンフフ、せっかくの厚意を
無下にするわけにもいかにいからな。んじゃ、行こうず」
手に伝わる身じろぎに笑みを深めながら、より煽るように抱いた腰をさす、さすと撫で回して男の手の感触を伝え。
寄せられた身を支えるように抱きながら、彼女を伴い歩き出す。
律儀にもきちんと彼女の荷物はもう片方の手でがらがらと引きつつ、共に広場を後にして──。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からエレイさんが去りました。
■ミルミル > 「誇り高きミノタウロスの血を引く獣人族だよ」
自慢げに言うものの、すっかり発情しているから、声色は甘く。
とろん、とした眼差しで相手を見ながら、尻尾はゆらゆら。
気付けば、しっとりと下着を濡らした感触はさらに強くなっている。
「お礼はしないと。ミルミル、お礼、できる。…エレイにお礼したい」
腰を撫でられると、それだけでそわそわと尻尾が揺れて身を震わせ。
広場の牛乳販売はしばし休業。
荷物をまとめ、青年とともに広場を後にして。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からミルミルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 裏通り」にジードさんが現れました。
■ジード > 貧民地区の中でも一層治安の悪い路地裏の片隅。
ちょうど平民地区と貧民地区とを繋ぐ裏道に当たる路地に怪しげな露天が構えられていた。
とはいっても場所が悪いのか訪れる人影もほとんどなく店の様相は閑古鳥。
繁盛していないのは一目瞭然。
「今日も今日とてこの当たりは人気が無いな、っと。――そろそろ店出す場所考えないとなあ」
はて、と声を上げながら騒々しい繁華街のある方角に目を向ける。
この当たりは特に昼間は繁華街に抜ける客足が結構な数あるのだが夜になると
途端に足が途絶えてしまうようだった。治安的には良い事
かもしれないが商人としては実によろしくない状況だ。