2021/01/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 娼館街」にシェラグさんが現れました。
シェラグ > 娼館街には、お店も多いが連れ込み宿も多い。

今日の商いは、連れ込み宿の前に広げた露天である。
カートに色々と積まれているのは、スタンダードな媚薬、
珍しい素材で作られた勢力増強剤に、各種の”道具”…。

これらを取り扱うのも自分の商売というわけだ。

「お楽しみの前に使うともーっと楽しくなる、すごいお薬ですよー。
 我々の部族に伝わる特殊なお薬です。効果は抜群ですよー。」
道を行き交う男女に当てもなく声をかける。
女神の巫女として与えられた知識には、媚薬等の作成法もあるのだ。
太く長い尻尾を揺らしながら、明るい調子で呼び込みを行う。

シェラグ > これから連れ込み宿を使うのであろう男女が物珍しげにやってくる。
愛想よく手をふると、小瓶を持ち上げて指し示した。

「わたし達の部族にしか伝わっていない製法で作られた媚薬です。
 1回2回なんてもんじゃない、一晩ドカンと効きますよ!
 殿方が使ってよし、女性に使ってよしです。 お値段も…まあこれぐらいです。
 王都にはあまり出回らない素材を使ってますから、コストが嵩んでしまうんですよ。」

身振り手振りを交えながら提示したのは、典型的な媚薬より少し高い金額である。
薬は自分の言った通りの性能を発揮してはくれるが、相手が信用してくれるかどうかだろう。

結局、彼女に急かされて二人は宿へと入っていってしまった。
「効果はあるんですけどねー…」
背中を見送ったあと、尻尾の先端がうなだれる。
とはいえ、くじけてはいられない。 顔を上げ、元気よく呼び込みを再開した。

シェラグ > 呼び込みを続けていると現れたのは、セクシーな格好をした女性だった。
おそらく”客”との約束があるのであろう彼女に声をかける。

「薬屋ですよ、たいていのものは揃ってます。」
彼女曰く、これから殿方を迎えて一夜を楽しむとのことである。
媚薬について説明すると喜んでもらえたので、胸を撫で下ろした。

「よかったー、売れなかったらどうしようかと思いました。
 効き目は抜群ですよ、すごいですから、ぜひ楽しんで!」

両手で彼女の手を包み込むように握りながら、媚薬の小瓶を渡す。
背中を見送ってから、満足げにうなずいた。
やはり、自分のもってきたものが売れると嬉しいものだ。

ご案内:「王都マグメール 娼館街」にマクガフィンさんが現れました。
マクガフィン > シェラグの広げた露天の傍ら、シェラグからすると真後ろ辺り。壁に背もたれ体育座りのような体勢で、いつのまにやら少女はそこに居た。というか数秒前にここに実体化したわけだが。

「エッチになるお薬かぁ……まぁこういうのは時代を問わず求められるモノだよね。
ぁぁ、だからシェラグはあんなに旺盛なのか……。」

挨拶も何もなく、商品である小瓶をつまみ上げて眺めながら、ポソポソと一人話しだす。普段はこの程度の独り言は誰にも認識されないものだが。一度出会って会話し、一夜を共にしたシェラグなら、そう気づくのに難しくはないはずで。

シェラグ > 商品が売れた喜びに浮かれていたら、突如近くで発せられた声。
に思わず飛び上がって声の方を見ると、先日出会った不思議な少女だった。

「ひーっ!? あっ、マクガフィンさん…。もう驚かさないでください。
 ええ、そういうお薬です。 この辺じゃいくらあっても足りないですよ。」

小瓶をつまんで物珍しげに眺めている彼女に声をかける。
神出鬼没な彼女はおそらく人間ではない、不思議な雰囲気をまとった存在だ。
現に、道行く人々は自分と彼女の会話に”気づいていない”かのように歩いている。

「…わたし、マクガフィンさんの中でそんな淫らな存在になっちゃったんですか…?」
旺盛さを否定するわけではないが、この体が敏感なのも、
胸が大きかったりお尻がむちむちだったりするのも、全部女神のせいである。
彼女の現にいささかの反対を示すように問いかけた。)

マクガフィン > 「そんなも何も……淫らで淫らだったじゃない?
こんな小さな私に、あんなにたっぷりたっぷりねぇ……。」

クスクスと笑いながら。小瓶を軽く振って中身を確かめるようにしてから、商品が入っていた箱に戻す。

「でもお薬よりは……お菓子、お茶、珈琲、お酒、煙草……今どれかでも何かでもないかな?……」

とはいえ、この少女が好むのは人と人が生み出す嗜好品。基本的に食事などが必要ない少女にとっては、摂取しなくても死なない、生存に関係無い嗜好品は、数少ない娯楽なのだった。

シェラグ > 「おっ、そっ、そん…?! それは、あの…。
 男として扱ってもらえたからとか、そういうところもあって…!」

楽しげに笑う彼女とは反対に、頬を真っ赤にしながら早口で答える。
尻尾の毛はぼわっと立ち、焦っていることを露骨に表していた。

「あ、ええ。 この前も仰ってたものですね。 もちろんありますよ。
 いつも休憩用に用意してあるんです。 少しだけですけどね。」

カートの脇にぶら下げてある布の包みを開くと、
中に収められていたのは筒に入ったお茶、そして甘い焼き菓子だった。

「よろしければ召し上がってください。
 もう少し粘って商売するためのおやつだったんですけど、
 今日は早めに店じまいしちゃいますから。」

カートの中を整理しつつ、彼女に答える。
お菓子に喜んでくれるだろうか。 期待に尻尾がくねくねと揺れた。

マクガフィン > 「……?……シェラグは男の子なんでしょ?」

少女にとって、見かけがあまり問題でないのか、やはり人の気持にいまひとつ疎いのか。単にシェラグが雄だと言ってたから心が雄なら雄扱いするけども?というような含みのない素のリアクションで首をかしげるけど。お茶とお菓子を差し出されると、疑問は霧散し、嬉しそうにそれを受け取り。


「ありがと~♪……でもおやつもらっちゃってなんか悪いね?……遠慮なくいただくけど。

ふむふむ……これは……旨くて美味い……。」

語彙力の死んだ様子でお菓子をかじりお茶を啜り、こっちは満足げ。